ザクII

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ガンダム(右)と交戦する「シャア専用ザク」(左)。大阪府吹田市のEXPOCITYにて。

ザクII(ザク・ツー、ZAKU II)は、『ガンダムシリーズ』に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器モビルスーツ」(MS)の一つ。初出は1979年放送のテレビアニメ機動戦士ガンダム』。

作中の敵側勢力であるジオン公国軍の主力量産型MSで、以降のジオン系MS共通の特徴となる頭部のモノアイ(一つ目)カメラと、左肩のスパイク、右肩のシールドが特徴。『ガンダム』放送当時のロボットアニメとしてはまだ珍しかった「量産機」としての設定がされており、同型の機体が作中に多数登場した。量産機の制式カラーは緑で、主人公アムロ・レイのライバルであるシャア・アズナブルの機体は赤く塗装されている。

名称の「II」(ローマ数字の2)は『機動戦士ガンダム』放送終了後に後付けされた設定である(詳細は後述)。また、その後本機のデザイナーである大河原邦男によるバリエーション機のイラストが多数発表され、『モビルスーツバリエーション (MSV)』としてプラモデルガンプラ)などの商品展開もなされた。以後の『ガンダム』の続編や関連作品においても、設定やデザインを継承した機体が数多く登場した。

本記事ではザクIIの一部バリエーションについても解説するが、機能を特化していない機体群に限定する。ほかの機体群に関しては以下を参照。

名称[編集]

『機動戦士ガンダム』劇中では、単にザクとのみ呼ばれる。

書籍『ガンダムセンチュリー』(1981年9月発行)において、いわゆる「旧ザク」を「MS-05 ザクI」、通常型の「ザク」を「MS-06 ザクII」として区別された。この設定は『モビルスーツバリエーション』(1983~1984年)や書籍『ENTERTAINMENT BIBLE(EB)』シリーズ(1989年~)にも受け継がれた。またOVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第3話「軌道上に幻影は疾(はし)る」(2004年)では映像作品において本機がザクIとともに「ザク・ツー」と呼称されるに至った。

一般的に「ザク」はMS-06を指し、旧型の存在を前提とする場合は「ザクII」と呼ばれるだけであり、いずれの名称を使用しても問題ない。例えば、『機動戦士ガンダム公式Web』では「ザク」、英文表記は「ZAKU II」が併記されている[1]

シャア・アズナブルが搭乗する赤いツノ飾り付きの機体の名称は、設定画では「シャアのザク」とされていた[2]。1980年5月発行の『機動戦士ガンダム 記録全集2』では「ザク(シャア専用)」とされ、同年8月発売のプラモデルでの商品名「シャア専用ザク」が広く浸透した(漫画『プラモ狂四郎』では「シャアザク」と短縮され[3]口語ではこちらで呼ばれることが多い)。またこれに対して通常のザクの商品名は「量産型ザク」(1981年1月)とされ、こちらも同様に浸透している。

また『ガンダムセンチュリー』において、『機動戦士ガンダム』劇中に登場するザクIIは詳細にはMS-06F(地上で登場した機体はMS-06J)、シャア専用ザクはMS-06Sという型式番号であるとされ、これらの設定も上記と同様の流れで受け継がれている(映像作品では使用されていない)。

メカデザイン[編集]

デザインと名称
メカニックデザイン大河原邦男の手によるもので、監督による「モビルスーツ・イメージスケッチ」を参考に考案された(安彦良和が関与したとの説もあったが否定されている[注 1])。当時は敵側のメカが玩具化されることはなかったため、スポンサーの制約を受けず、自由にデザインすることができた[4]。特にクレームや途中での注文などもなく「2稿くらいで決定になっている」という[5]。モチーフは背広[6]と自宅の物置に有ったガスマスク。異説として、1968年公開のアメリカ映画「バーバレラ」に登場する「ブラックガード」(黒衛兵)をザク(とグフ)のモチーフとする[要出典]
ただし、頭部のモノアイは大河原の発案ではない。この件については、監督からの指示による[7]とする資料と、スポンサーからの要求であるとする資料がある[8]。名称は「雑魚」と、軍隊の「ザクッザクッ」といういわゆる軍靴の音を組み合わせたもの[9]
シールドが右肩にある理由
大河原のインタビューによると、当初シールドは左肩につくようにデザインをした。しかしアニメの設定画は左斜めから見たものが、当時の形式となっていたため、それだと盾の影に腕が隠れてしまうから、反転して描いた。その結果、『機動戦士ガンダムUC』のギラ・ズールに至るまで、ザク系のMSは右肩にシールドがつくというデザインが続いている[注 2]
漫画『MSV-R 虹霓のシン・マツナガ』第3巻ではこれについて、前面投影面積がもっとも少なくなる最適な攻撃姿勢(ザク・マシンガンを構えた宇宙での突撃姿勢)をとった場合、シールドの角が前にくる形となり、防御面積が最大になると同時に傾斜装甲を形成し、跳弾による被害の軽減を目的としているとされ、対艦攻撃の際に有効であったことが実証されていることが、エリオット・レム少佐(当時)をはじめとする登場人物の台詞で説明されている。

劇中での活躍[編集]

『機動戦士ガンダム』第1話から、ほぼ全編にわたって登場している。宇宙世紀史上初めて実戦でMS同士が相対したのが、ガンダムと本機である[注 3]。しかし、序盤でこそ圧倒的な力を見せるも、本機を遥かに上回る性能をもつガンダムを有するホワイトベース隊に中盤まではやられ役となり、終盤では連邦軍MS隊によって次々に撃破される。テム・レイが住み込むジャンク屋周辺にも、頭部が放置されている。

テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』では、旧ジオン軍残党「ネオ・ジオン軍」が自軍の戦力として使用している。この時点ではかなりのロートル機であり、敵機と遭遇する確率の低い哨戒などの任務に使用されており、第39話で運悪くガンダム・チームと交戦することを余儀なくされた部隊は新鋭機のΖΖガンダムの前にことごとく撃墜されてしまっている。基本性能に変化はないが、コクピットはリニアシートに換装されている。また一方で、第12話ではマニアに人気があり、高く売ることができることが描写されている。宇宙空間に放棄されて浮遊していた機体がアーガマに回収され、その機体の頭部を、当時破損していたΖガンダムの頭部の代わりに緊急的に取り付けて出撃した場面もある。この時の機体は便宜上「Ζザク」と呼ばれる。なお、その際視界映像はモノアイラインそのままにしか映らず、支柱の影すら映っていた。

テレビアニメ『∀ガンダム』では、ルジャーナ・ミリシャによってザクIIとザクIに容姿が大変似ている機械人形が多数発掘され[10]、「ボルジャーノン」(一部の登場人物からは「ザク」とも[11])と呼ばれている。また、そのボルジャーノンのパイロットたちは「黒歴史」の記録映像に登場したザクを見て歓声を上げている。

漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』では、サイド3のズム特別戦争博物館(かつてのザビ家の居城)に稼働状態を保って収蔵されていたザクに、主人公フォント・ボーが搭乗。その際、木星の最新鋭機と交戦。『ゴースト』の時代設定は宇宙世紀0153年であり、ザクの就役から実に70年以上を経ての実戦記録となる。もはや性能面では勝負にならない上に丸腰であったが、あまりにも古い機体のため最新MSのOSにはデータがなく、特に機体のサイズ差からセンサー系を誤認させて敵を撹乱することに成功する。サイド3からの脱出に使用された後は、そのままフォントの乗機となる。

なお、ザクのプロポーションは作画によって相違があり、特に膝から下の下腿部および脚部は後年になるほど太く描かれる傾向がある。[要出典]

劇中の設定[編集]

機体解説[編集]

宇宙世紀0074年、ジオン公国軍はMS-05 ザクI(開発時の名称はザク)を初の制式MSと決定し[注 4]、量産を開始した。だがザクIはジェネレーター出力の低さなどの問題を抱えた機体であり、このザクIの構造を抜本的変更により[12]性能をさらに向上させた後継機「ザクII」が開発された[13]一年戦争の序盤戦において大艦巨砲主義を引きずる地球連邦軍に対し壊滅的な打撃を与え、ジオン軍快進撃の立役者となり、宇宙世紀の戦争におけるMSの優位性を決定づけた機体である。

主にザクIでは内装されていた動力伝達系統の改良や稼働時間の向上がなされた。この機体は汎用性が高く、オプション武器・装備も多彩で、さまざまな作戦環境に合わせてカスタマイズされた機体のバリエーションも多く作られている。

主要武装は専用の120mmマシンガン(ザク・マシンガン)もしくは280mmバズーカ(ザク・バズーカ)を装備し、また対艦船用近接兵器のヒートホークも装備する。さらに左肩に棘(スパイク)付きのショルダーアーマーを装備しており、格闘時にタックルなどに利用することができる。なお、標準機ではスパイクは3本。まれに右肩の防御シールドにもスパイクを装着した機体も見ることができる[注 5]。その右肩の防御シールドは右側面に向けて固定装備されており、シールドというよりは流れ弾対策の外部装甲に近く、劇中それほど有効活用されなかった。

一年戦争中の生産機数は、ザクIを含めて約8,000機といわれ[14]、これは両軍を通して最高の生産数である。一説に約3,000機とするものもあるが、これはF型のシリーズ全体の生産数と同じであるため、誤認であると考えられる。

その優れた設計と絶大な戦果によって、以降に登場するMSに多大な影響を与えた。特に機動性を重視した設計や、固定兵装を持たずさまざまなオプション装備で汎用性を確保するなどのコンセプトはのちのMSのスタンダードとして定着してゆくこととなる。また、人型の兵器による白兵戦が宇宙世紀の戦争形態となることを決定付けた機種でもある。

戦争序盤は連邦軍を圧倒したザク系列だったが、のちに連邦軍がガンダムとその廉価量産型であるジムを開発して実戦投入すると旧式性が否めなくなり、戦争終盤では連邦のMSに圧倒されるようになる。また、開戦時にブリティッシュ作戦に従軍した本機の部隊は、長時間の冷却剤タンクを背負っての作業にあたって次々と連邦軍に撃墜され、優秀なパイロットを同時に多数失う[15]

武装[編集]

ザク・マシンガン[編集]

主兵装として120mmマシンガンを携行する。主にザク系列が使用していたことから通称「ザク・マシンガン」と呼ばれる。ザク系列の専用武装ではなく、他機種でも使用可能[注 6]。弾薬は主に薬室上部の円盤型弾倉(パンマガジン。但し設定上の呼称はドラムマガジン)から給弾される。ザクI登場時に開発されていた105mmザク・マシンガン(型式番号:ZMP-47D。内部のわずかな改造により120mm弾を使用した物もある)や120mmザク・マシンガン(型式番号:ZMP-50B)の発展型である。状況に応じて破壊力を重視した榴弾徹甲榴弾を使用する[16]。フルオートで射撃する場合は、ホワイトベースやサラミスが発射したミサイルをシャア専用機やヅダがザク・マシンガンを使用して迎撃・撃墜するなど、対空戦闘に用いられた場面もある[17]

M-120A1[18]
映像作品の劇中では、おもに一年戦争時にMS-06F、J、Sが携帯するメインウェポン。「マシンガン」と名付けられているが、劇中の描写は場面によりセミオートフルオート即ち単発、連発を撃ち分けるなどアサルトライフルのそれである。実際、劇中のジオン兵からは「ライフル」とも呼ばれている[注 7]。さらに、オプティカルサイトと可動式フォアグリップが完備されているため、狙撃銃としても使用可能である。
開発を請け負ったジオニック社の社内開発コードは「ZMC38III」で[18]、「ZMC38III M-120A1」と併記されることもある[18]。地球連邦軍がMSを実戦投入すると、貫通力の低さが問題視されるようになった[注 8]。特にガンダムに対しては威力不足だったが[注 9]、『機動戦士ガンダム MS IGLOO』などの映像作品では、連邦量産MSは数発の直撃、61式戦車5型に対しては一撃でそれぞれ破壊可能な性能を有した[注 10]。またパイロットによっては、ザク・マシンガンの台尻で敵MSや戦闘機に格闘戦を挑んだ者もいた[注 11]。なお名称は「ザク・マシンガン」であるが、テレビアニメ及び劇場版『機動戦士ガンダム』劇中ではヨーロッパ戦線のグフやコンスコン艦隊のリック・ドムが携帯し使用している場面も見られた。
M-120AC
『MSV-R』に登場[19]
銃身部に銃剣タイプのヒート剣を装備したもの。S型のマッシュ機が運用試験を兼ね実戦で使用し、その後少数生産されS型のジョニー・ライデン機も使用している[20]
ZMP-50D[21]
ザクIのザク・マシンガン(型式番号:ZMP-47D)の直系タイプ。ドラムマガジンが右にオフセットされている。ZMPとはザク・マシン・ピストルの略。
このタイプのデザインは、プラモデル『マスターグレード 1/100 MS-06F/JザクII』商品化に際し起こされたもので、プラモデルがマシンガンを両手で構える際に円盤型マガジンの左縁が胸部に干渉するのを防ぐため敢えてオフセット化というアレンジが講じられた。しかし、後年発売される『マスターグレード 1/100 MS-06J ザクII Ver.2.0』では再びマガジン中央装着のデザインに戻されている。
MMP-78
連邦軍のV計画により、対MS戦の必要性に迫られ貫通力が強化された新型マシンガン。前期型と後期型があり、後期型ではグリップの取り付け位置とグレネードランチャー、オプションで箱型マガジンに収められた対空砲弾[注 12]と下から装填される専用箱型マガジンが追加されている点が異なる。MMPとはモビルスーツ・マシンピストル(ドイツ語にではMaschinen Pistole=短機関銃)の略である[要出典]。『0083』で登場する後期型は、M16系のXM177を映画のプロップ(ミニチュア)風にアレンジしたような外見になっているのが特徴。劇中では、キンバライド基地防衛隊の後期量産型ザクIIジム・カスタムベイト中尉機)の脚部を破壊する。その一方、月面ではクルトが搭乗する後期量産型ザクIIがヴァル・ヴァロに発砲したが、効果がなかった。
MMP-78/WG
ドムのマニピュレーターのサイズに合わせたワイド・グリップ仕様。形状はZMP-50Dに近いが、マガジンはオフセットされていない。グレネード・ランチャーも脱着式となっている[22]
MMP-80
MMP-78ザク・マシンガンに代わる新型。大きく前期型と後期型に分かれる。以前より小口径 (90mm) になっており、速射性と命中率がアップしている。給弾方式が下部からの箱型弾倉に変更され、小型化により持ち運びが容易になった。標準装備のシングルカラム32連装ボックスマガジンの他にトリプルカラム100連装バナナマガジンも用意され、大幅な火力増強が図られていた。元々はOVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』で新規に設定された武装であり、FZ型が装備する前期型はワルサーMPLに似た無骨な外見だった。『0080』劇中ではジム・コマンド地上用を撃破している。OVAの続作『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』でF2型やリック・ドムII、ゲルググMが装備する後期型は、現実世界の銃であるMP40サブマシンガンを映画のミニチュア風に改造したようなコンパクトな外見になった。

その他の武器[編集]

ザク・バズーカ
口径280mm[18]、または240mm[23]バズーカ。元々対艦用に開発されたバズーカである[24]。最初のテレビシリーズ劇中での対艦戦闘における核兵器発射の明確な描写はないが、ムック『ガンダムセンチュリー』では、時限作動にセットした核弾頭で戦艦を一撃で沈めた、とあり、連邦軍の戦艦もまた核ミサイルで対抗していたとも記されている。ただし映像作品『MS IGLOO -1年戦争秘録-』のルウム戦役では、核バズーカの使用描写はなく、通常のバズーカ弾頭であった。南極条約の締結後は核兵器の使用ができなくなり威力が落ちたため、さまざまな改良型が開発されることとなる。ザクII以外のMSでは、ヅダ、『0083』第4話のドム・トローペンオッゴ(モビルポッド)等がザク・バズーカを装備している。
装弾数は単発説と5発説[23]がある。劇中ではバズーカへ再装填する描写はないが、連射する描写はあった。『機動戦士ガンダム MS IGLOO 2 重力戦線』第2話に登場したエルマー・スネル大尉陸戦型ザクIIは、左の腰アーマーに筒状の予備弾倉をぶらさげている。劇中に装填シーンはないが、スネル大尉は1回の戦闘でザク・バズーカを6発以上発射した。『第08MS小隊』では、5発入りボックスマガジン式のバズーカも登場した[注 13]
シャア少佐は対ガンダム戦でもザク・バズーカを用い、大気圏突入直前の戦闘ではガンダムの盾を貫通する威力を示している(テレビ版第5話)。ア・バオア・クーでは、本武装による攻撃でガンキャノンが膝から下を吹き飛ばされている。
連結バズーカ
『MSV-R』に登場[19]
前線のMSパイロットの要望により、初期型のザク・バズーカを平行に、上下を反転させてジョイントで連結したもの。マガジン交換のロスタイム解消と、戦闘力の向上を目的に製作され、マガジンがカートリッジ式に改良されている。黒い三連星もS型の搭乗時期に携行している。
2連バズーカ
『MSV-R』に登場[19]
連結バズーカをベースに開発。こちらはただ連結させただけでなく、グリップが左の砲身だけになり、さらに照準器が追加され、射撃性能の向上が図られている。マガジンも上下互い違いだったのを下方向に統一し、装弾数も向上している。10数丁が生産され、黒い三連星やほかの部隊で使用されているが、制式採用には至っていない。
ヒートホーク
テレビ版第4話でシャアが使用し、テレビ版第5話で名称が明らかとなった[注 14]。斧の刃部分から高温を発し敵の装甲を溶断する格闘兵器である。ザクI用ヒートホーク(型式番号:HEAT HAWK Type3)の発展型である[25]。後に地球連邦軍がMSを開発すると、対MS用にも転用された。グフヅダも装備している姿が見られる[注 15]ルナチタニウム製のガンダムのシールドを叩き割り[注 16]ガンダムNT-1を大破させるなど、まともに食らえばガンダムといえど無事では済まない威力を持つ。第10話のザクが使用した動力パイプのないタイプや、両刃にした「ヒートトマホーク」など、生産形態は明確ではない。一般的なザクII用ヒートホークの型式番号は、HEAT HAWK Type5[25]
実体刃がないビームサーベルと刃を打ち合わせ、鍔迫り合いすることが可能だった[注 17]。この原理については諸説があるが、IH説「刃の加熱に電磁誘導を用いているため、周囲に強力な磁場が発生している。そのためビームを磁力で封じ込めているビームサーベルとは反発しあう」というものが有力となっている[25]。ただし、これはSF設定の松崎健一が、「設定上の誤解や連絡ミス」の産物とテレビ版終了後に断言している事項ではある[26]
もっとも、斬撃対象の分子結合の切断でなく溶断を目的とするこの兵器ならば鋭利な刃は必ずしも必要ではなく、むしろ細身のアイロンのような形状が理想的とも思われ、その説に沿った設計図[27]も描かれてはいるのだが、その後これに準ずる設定改変は行なわれてはいない。ただし、溶断というよりも装甲を叩き折る、引き裂く、といった表現がふさわしい使い方もされる。そうした使用のためか、刃は4、5回の戦闘で駄目になってしまう使い捨て兵器である[28]
クラッカー
MS用の投擲兵器。手榴弾としてMSのマニピュレーターによって、目標に直接投げつける。クラッカーの本体には計6つの突起が付いており、それがおのおのの方向に爆散することで広範囲に威力を発揮する。爆風と弾片効果で相手を殺傷する榴弾 (HE) なので、直撃以外はMSに対する効果は低いものの、牽制用として多用された。初出はテレビ版第12話で、ランバ・ラル配下のアコース少尉とコズン少尉が使用する。
シュツルムファウスト
宇宙および重力下空間の双方で使用可能な使い捨ての大型弾頭ロケットランチャー。名前を直訳すると「突撃鉄拳」。F2型とFZ型、また『機動戦士ガンダム MS IGLOO』第1話のルウム戦役ではシャア専用機が使用したが、それぞれ形状が異なる。シャア専用機やヅダが装備したタイプはMark VIIIである[18]。特にザク専用というわけではなく、ドム・トローペンケンプファーなど他のMSでも使用できた。基本的には第二次世界大戦でドイツ軍歩兵の使用した携帯無反動砲パンツァーファウストを大型化したような形状で、弾頭にロケットブースターがついている。直撃すればマゼラン級宇宙戦艦を一発で撃沈可能だが、無誘導兵器であるため、MSのような機動性の高い標的に命中させることは基本的に難しい。それでも『0080』や『0083』ではジオン軍熟練パイロットがシュツルムファウストを用いて連邦MSを撃破する。
なお、後世のギラ・ドーガも同名の武装を装備しており、こちらは実際に旧ドイツ陸軍のパンツァーファウストをMSサイズにスケールアップしたもの、と設定されている[29]
脚部3連装ミサイル・ポッド
初出はテレビ版第19話。ランバ・ラル隊のステッチ伍長の搭乗機に装備された。劇中ではガンタンクのキャタピラを破壊して行動不能にしている。このポッドは3発のミサイルを内蔵した3連装式で、脚部のウェポンラッチに装着され手持ち武器を持ったまま使用が出来た。副武装としてザク系列だけでなくグフイフリートなど幅広く使用された。時系列的には比較的早く登場した武器であり、0079年4月に連邦軍が鹵獲使用する陸戦型ザクIIへの装備が確認できる[注 18]
ZIM/M.T-K175C無反動砲[30](マゼラ・トップ砲)
ジオン軍の主力戦車であるマゼラ・アタックの175mm砲[31]を取り外し、MS用の手持ち武器として改造した火砲。本来は現地改修の非公式兵器である。初出はテレビ版第21話で、ランバ・ラル隊のタチ中尉が装備した。後に『第08MS小隊』第8話にも登場した。
Sマイン
対人近接防御兵器。機体各所から発射され空中で爆発、小型鉄球の雨を降らせて至近に迫った敵兵を駆逐する。『第08MS小隊』第8話ではMS-05 ザクIが、『MS IGLOO2重力戦線』第1話ではMS-06J 陸戦型ザクIIが使用。モデルになったのは第二次大戦でドイツ軍が使用した跳躍地雷S-マイン」およびそれを応用した戦車用装置「近接防御兵器」。
デック(本編未登場)
機雷。3発を束ねた専用運搬セットをデック・キャリアと称する。スタッフ用の設定書[32]においてはザク用の兵器として扱われていたが、劇中ではテレビ版第4話で宇宙歩兵用の携行兵器として同デザインの物が登場した。しかし、これをザク用として掲載した書籍[33]及びプライズ商品が存在する。
ハンドグレネード
FZ型が装備しているクラッカーに代わる投擲兵器。腰部右側に3つ取り付けられている。『0080』最終話ではバーニィは機体には装備せず、森林の中にトラップとして設置していた。
バックパックウェポン
漫画『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』に登場。1台のみ試作されたザクIIなどでも運用可能な携行型ビーム兵器で、ゲルググ用のジェネレーターをバックパックとし、パイプを介してビームガン(ゲルググ用のビーム・ライフルと準同型だが、銃身などの形状が異なる)を直結したもの。装備するMS本来のランドセルに外付けされた状態で使用される。射撃可能回数は3回のみ。作中ではジョニー・ライデンが搭乗するR-2型が使用した。
MS-06“ザクII”用試作プロペラントタンクユニット
漫画『機動戦士ガンダム MS IGLOO 603』に登場。ウェインツ教授主導で開発されていた、宇宙空間におけるザクIIの行動距離延伸を目的としたプロペラントタンクシステムで、プロペラントタンクを胸部に2基、換装された専用のバックパックを介して背部に4基装着するというもの。このユニットを装備した機体の航続距離は、計算上では通常のザクIIの約6倍に達するが、それと引き換えに機動性は無視できないほどに悪化する。また、燃料消費に伴い生じるプロペラントタンクの重量バランスの狂いが、高速飛行時にフラッターを引き起こすという欠陥を抱えており、試作機が評価試験中にフラッターによるプロペラントタンク基部の破損に起因する爆発事故を起こしたため、開発は中止された。

設定の変遷[編集]

諸元
モビルスーツ ザク
(TV放映当時/終了後の雑誌やムックに掲載されたデータ)
所属 ジオン公国軍
製造 ジオン公国
生産形態 量産機
頭頂高 17.5m[34]
全備重量 74.5t[34]
装甲材質 超硬スチール合金[34]
出力 55,000馬力[34]
最高速度 85km/h[34]
武装 専用マシンガン
バズーカ
ヒートホーク
搭乗者 ジオン公国軍一般兵士

最初のテレビシリーズに登場するMSの公式設定は非常に少なく、特にジオン側のMSで当初から具体的なカタログデータが設定されていたのはザクだけであった(右表参照)。

「MS-06」(えむえすぜろろく)という型番や「ザク・マシンガン」「120ミリマシンガン」「ザク・バズーカ」「クラッカー」「超硬スチール合金」といった単語、「走行速度時速85キロ」「出力55000馬力」といったスペックの類は、RX-78ガンダムの「ルナチタニウム」等と同様、日本サンライズ(当時)側が『機動戦士ガンダム』オンエア中の1979年からその後1981年前半にかけて講談社[35]、ケイブンシャ[36]等の発行する出版物向けに用意し提供したもので、映像作品の劇中で明言はされないが少なくとも後付けではない制作者自身による設定である。この頃は一貫して今日のザクIIのことが「ザク(新タイプ)」、ザクIのことが「ザク(旧タイプ)」と表記され、型番は新旧問わず「MS06」(ハイフンが無い)とされていた。ザクII以外のジオン側モビルスーツ、モビルアーマーの型番が生み出され、旧タイプのザクに「ザクI」というペットネームと「MS-05」という独立した型番が与えられたのは1981年9月27日発行の『ガンダムセンチュリー』が初出となる。

従っていわゆる「リアルな設定」の大半は、後に書かれたムックの記事や模型化・商品化の際に設定された、アニメのスタッフが直接関わっていない非公式のものである。ただし、「作品中で映像化された段階で公式」とするサンライズのルールにより[注 19]、後に公式となった設定もある(ムックのタイトルに『公式〜』とあっても、実際は外部の編集スタジオにより公式・非公式設定が混同されて書かれたものもあり、注意が必要である)。例えば「ザクII」という名称は『ガンダムセンチュリー』(1981年発行)が初出であり、1980年代にCMなどに使われたことはあるが、映像本編での使用はOVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第3話が初めてで、それまでは非公式設定だった。同様に「MS-06」という設定も『機動戦士ガンダムZZ』でデブリとして漂っていたザクの発見時に「MS-06」と言及され、公式設定となった(この機体は部品取りされ、頭部はいわゆる「Zザク」のパーツになった)。またジオニック社がザクを製作したという設定も『ガンダムセンチュリー』が初出であるが、映像では『MS IGLOO』第3話で使用され公式設定となっている。

諸元
MS-06F ザクII
(『ガンダムセンチュリー』での非公式設定)
所属 ジオン公国軍
製造 ZIONIC[注 20]
生産形態 量産機
全高 17.5m
本体重量 36.4t
全備重量 67.1t
装甲材質 発泡金属
カーボンセラミック
ボロン複合材料・等
出力 9200kw(12300馬力)
推力 210,400kg
最高速度 160km/h
武装 120mmライフル(弾数100)
280mmバズーカ
ヒートホーク
搭乗者 ジオン公国軍一般兵士

ザク・マシンガンの水平な円盤型弾倉はデグチャレフDTルイス軽機関銃といった現実世界の銃を思わせるが、デザインに特定のモチーフは無い。しかし雑誌企画『ガンダム・センチネル0079』でデザインの大幅なリファインが行われ、現実世界の銃であるXM-177アサルトライフルをモチーフにしたような形状となった。また、プラモデル「1/100 マスターグレード ザクII」商品化の際にもリファインが行われたが、この時は微妙な形状やパーツのレイアウトの変更に止まっている。後にそれぞれMMP-78、ZMP-50、そして『機動戦士ガンダム』第1話からほぼ全編に渡って登場するオリジナルのものにM-120A1の型式番号が与えられ、全て「ザクマシンガン」と呼ばれるが別形式であると設定された。これらの詳細は「U.C. ARMS GALLERY」商品化の際に追加されたものである。

なお今のところ、ザクマシンガンの公式設定はテレビアニメ放映時からあった口径が120mmであること、砲弾の装薬が薬莢式であること、フルオート射撃が可能なこと、また『0083』登場のMMP-78でグレネードランチャーや箱型弾倉の使用が可能になったことくらいであり、後は全て後付の非公式設定である。

また、『機動戦士ガンダム』劇中で地上のみに登場したクラッカーおよび3連装ミサイルポッドは『MSV』において陸戦型ザクIIの武装であると設定されている。

諸元
ザクII
(『ガンダムの常識』より)
※()内は『MS大図鑑 一年戦争編』[37]より
型式番号 MS-06(MS-06F)
所属 ジオン公国軍
製造 ジオニック社
生産形態 量産機
全高 17.5m(18.0m)
頭頂高 (17.5m)
本体重量 56.2t(58.1t)
全備重量 67.1t(73.3t)
装甲材質 超硬スチール合金
出力 976kW(951kW)
推力 43,300kg
(20,500kg×2、1,000kg×2[38]
総推力43,000kg)
センサー
有効半径
3,200m(3,200m)
最高速度 (88km/h[38]
武装 120mmライフル 弾数100
280mmバズーカ
ヒートホーク
搭乗者 ジオン公国軍一般兵士

装甲材質は『第08MS小隊』の1/144HGキット(1998年発売)の説明書では超高張力鋼となっている。この表記は1985年の月刊ニュータイプ付録にあったMSカタログが初出で、それまで「馬力」と表現されていた一年戦争時のMSの「出力」に関する数値設定も「kw」という単位で再創作された。これらはシリーズ第2作『機動戦士Zガンダム』が長いブランクをおいて制作されたために、第1作の諸情報が失伝してしまっていたことによる(「ルナチタニウム」が「ガンダリウム合金」の前身、という後付け説明も同様の理由である)。

その後2000年代以降、テレビシリーズ以来のアニメの設定やHGUCキット(2003年発売)では超硬スチール合金という名称に再統一された。

超高張力鋼は現実に存在するもので、自衛隊の新型潜水艦に使われているNS110等がそれにあたるが、引っ張り強度や水圧に対する強度は高いものの、耐弾性の高い硬化処理が成された防弾鋼というわけではない。

現在流通している『機動戦士ガンダム』登場MS・MAの数値的な諸元は、『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』リリース時に伸童舎によって再設定されたものが基になっており、現在もほぼそのまま使用されているが、ザクIIの場合は少々事情が異なる。これら諸元の初出は『MS大図鑑 PART.1 一年戦争編』(1989年)[37]で、一覧表として掲載されていたが、「ザクII(ザク)」の項目の下にまた数値の異なる「ザク」の項目があった。実は下の項目は「FZ型」の数値であったのだが、現在流通しているザクIIの諸元はこの2つの項目が(さらに一部『ガンダムセンチュリー』の数値なども)ないまぜになってしまっている。

バリエーション[編集]

先行量産型ザクII[編集]

『MSV』に設定上存在する、ジオン公国軍の量産型MS。第一次量産型、初期生産型[39]とも呼ばれるほか、型式番号からA型とも呼ばれる(型式番号:MS-06A)。

機体解説
ザクIの問題点を改修し、最初に完成したザクである。元々はザクIの改良型の「MS-05C」として設計されていたが[12]、大幅な改良が行われたために新たに「MS-06」の型式番号が与えられることになった。宇宙世紀0077年8月に試作機が完成したが、キシリア・ザビの提言により連邦軍のMSとの交戦を想定して近接戦用武装が取り入れられることとなり[40]、宇宙世紀0077年9月からはC型に移行した。ただしC型の生産が一定の軌道に乗るまでの半年間は同時に生産されていた[41]。上記の事情からA型の総生産数は少数に留まり、大半が教導機動大隊での実習訓練機に使用された。
C型との大きな違いは、右肩のシールドと左肩のスパイクアーマーがなく、ザクIと同じ球形のアーマーを両肩に装備していたことである[41]。また、コクピットの開閉方式も異なっていたようである(旧型は中央正面にハッチがあり、パイロットがコンソールを乗り越えて乗り降りするため、モニターが汚れやすかった)。武装はMS-05用の105mmマシンガンと初期型ザクバズーカが訓練で使用されたが、ヒートホークは装備されなかった[42]。機体の塗装パターンは当初ザクIのものと同様のものをデモンストレーション用として施されていたが、後にグリーン2色のものに変更された[43]。また白と青の2色に塗装された機体も存在する[43]
劇中での活躍
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、宇宙世紀0090年に研究材料として回収された教導機動大隊の実習訓練機が登場した。作中では、この機体で訓練を受けたパイロットが、コクピットのシートにサインを遺す慣習があったとされる。
備考
初出は『ガンダムセンチュリー』。その後『MSV』で詳しく設定され、SDガンダムのガチャポンシリーズにおいて初めて画稿が起こされた。その後、メカニックデザイン企画『MSV-R』でリアル等身の画稿が起こされた。

初期量産型ザクII[編集]

『ガンダムセンチュリー』や『MSV』で設定されたジオン公国軍の量産型MS[41]。先行量産型、初期生産型、初期型、前期型、核武装型とも呼ばれる他、型式番号からC型とも呼ばれる(型式番号:MS-06C)。

機体解説
先行量産型(A型)に次いで宇宙世紀0077年9月に試作機が完成。ただちに量産が開始されたザクIIであり、ジオン公国軍の一年戦争開戦時点における主力機となる[40]。いずれは連邦軍もMSを配備する可能性を想定し、A型に近接戦能力がないことを不安に思ったキシリア・ザビの提言により、右肩のシールドと左肩のスパイクアーマーが固定装備、さらに標準兵装としてヒート・ホークが携行されている[40]
核攻撃で併用されることを前提とした機体で、コクピット周辺の三重複合装甲裏側に放射線遮蔽液が注入され、全備重量は72トンを越える[44]。しかし、後に南極条約によって核兵器の使用が禁止されるとデッドウエイトとなると判断され、耐核装備を外した量産型(F型)に移行する[44]
また、『ガンダムセンチュリー』には、行動時間延長のためC型に巨大な冷却剤タンクとロケット燃料タンクをバックパックとして装備した機体が登場している[注 21]。この機体は詳細不明の短銃身の銃器を携行しており、ブリティッシュ作戦の準備段階におけるスペースコロニーの改造作業に使用されたが、バックパックの追加によって機動性が低下し、多くが作業中に撃墜されている[45]
劇中での活躍
一年戦争開始時にはまだF型はほとんど前線に出ていないため、アニメ『機動戦士ガンダム』冒頭のコロニー落としの場面に登場するザクはC型ということになる。
漫画『MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝』では、フレデリック・ブラウン搭乗機が登場。ただし、劇中ではF型と呼ばれている。左肩のスパイクアーマーが黄色で塗装されている。SDガンダムのガチャポンのシールに描かれているのはこの機体である。
備考
設定の初出は『ガンダムセンチュリー』。その後『MSV』で詳しく設定された。
パーソナルカスタム機
シャア・アズナブル専用機
『MSV』の文字設定が初出。シャア・アズナブルが一週間戦争で搭乗する機体[46]。ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』ではのちのザクII S型と変わらない赤系の塗装で、頭部のブレードアンテナは付属しない。
ジョニー・ライデン専用機
『MSV』の文字設定が初出。ジョニー・ライデン曹長(当時)が一週間戦争で搭乗する機体[46]。漫画『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』では、本来は全身を赤で塗装する予定だったが塗料が足りず、右肩のシールド、左肩のスパイクアーマー、コクピットハッチ、背部のランドセルのみが赤となっている。
黒い三連星専用機
『MSV』の文字設定が初出。黒い三連星がルウム戦役で搭乗し、レビル将軍を捕虜にしている[46]
『ガシャポン戦士』のおまけシールでは、全身がライト・グレー、動力パイプがダーク・グレーに塗られている。
漫画『GUNDAM LEGACY』では、モノクロでしか確認できないが一般塗装と同様と思われる。3機とも左肩アーマーのスパイクは外されており、ザク・バズーカを携行する。なお当時のメンバーの階級はA・ガイア中尉、マッシュ少尉、オルテガ少尉とされる。レビル将軍の座乗艦、マゼラン級「アナンケ」に対し、後に「ジェットストリームアタック」と呼ばれる戦法を初めて試し、撃沈する。
ランバ・ラル専用機
アクションフィギュア『ジオノグラフィー』#3003で立体化された。ザクI ランバ・ラル専用機との部品差し替え式で、パーソナルカラーの青で塗装されている。
「ザクとは違うのだよ、ザクとは」という有名な台詞があるものの、ランバ・ラルがザクIIに搭乗したとされるのは今のところ本製品だけである。書籍『戦略戦術大図鑑』やゲーム『ギレンの野望』のムービーでは一週間戦争で専用のザクIが確認でき、漫画『虹霓のシン・マツナガ』では、ルウム戦役以降もラルはザクIに搭乗し続けている。

量産型ザクII(ザクII F型)[編集]

諸元
量産型ザクII (F型)
ZAKU II MASS PRODUCT TYPE
型式番号 MS-06F
所属 ジオン公国軍
製造 ジオニック社
全高 17.5m
本体重量 56.2t
全備重量 73.3t
装甲材質 超硬スチール合金
出力 976kw
推力 43,300kg
センサー
有効半径
3,200m
武装 120mmザク・マシンガン
280mmザク・バズーカ
ヒート・ホーク
クラッカー
脚部3連装ミサイル・ポッド
175mmマゼラ・トップ砲
ミサイル・ランチャー ほか
搭乗者 ジオン公国軍一般兵士

アニメ『機動戦士ガンダム』に登場した「ザク」に『ガンダムセンチュリー』や『MSV』などで設定が付加されたもの。その後OVA『MS IGLOO』[47]などに登場している。前期型、中期型とも呼ばれる他、型式番号からF型とも呼ばれる。単純にザク、あるいはザクIIと言った場合は本機を指すことが多い[41](名称に関しては#機体名を参照)。

機体解説
初期量産型(C型)は耐核装備が施されているため重量が72tに達し、機動性に難があった。このため核弾頭使用の必要が無くなった南極条約後に製造されたのが、C型から耐核防備用三重複合装甲と放射線遮蔽液を取り除いたF型である[48]
一方、2000年代以降のメディアではF型の登場が前倒しされる傾向にある。1984年発行の『MSV(1)ザク編』(講談社)では、ルウム戦役で公国軍の主力となったのはC型だとしているが、その時期を前限とせず耐核装備を外したF型の研究・開発が行われており、一年戦争以前から一定数が生産されていた、一年戦争初期は主に後方支援として配備されていたが、南極条約によって核兵器が使用禁止となったため本機が主力となった、とするものである。OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』では、宇宙世紀0079年1月15日に生起したルウム戦役に参加した機体は「MS-06F ザクIIF型」としている。ただし同海戦に参加した全てのザクIIがF型とする明確な描写はない。
一年戦争中はジオン、地球連邦両軍を通じて最も多く量産されたMSである。その完成度の高さから、後に誕生する全てのMSの基本となっている。生産時期や工場の違いによりさまざまなマイナーバージョンがあり、また、さまざまなパーソナルカスタム機も存在する。さらに、多くのバリエーションのベースとしても使用されており、サブタイプは枚挙にいとまがない。
初期量産型同様に、頭部に隊長機を表すブレードアンテナが装備されている機体もあるが、通信機能が付加されている場合と、単なる飾りである場合がある。詳細は後述の#指揮官用ザクIIを参照されたい。
備考
設定の初出は『ガンダムセンチュリー』。その後『MSV』で詳しく設定された。元々は南極条約の締結後に開発されたという設定であったが、バリエーションが増えるに従い、前述のように徐々に前倒しされていった。
『MSV』ではF型は後期生産型と記述されているが、これはA型、C型に対して後期に生産されたタイプという意味であり、当時は後期量産型ザクII (MS-06F-2) 及び最終生産型ザクII (MS-06FZ) が存在しなかったため、このような名称となっている。
パーソナルカスタム機
ドズル・ザビ専用機
『MSV』に登場。最も有名なF型のカスタム機で、身長2mを超す巨漢であるドズル・ザビ中将が乗れるようにコクピット容積を大型化[49]。スパイクは両肩に4本ずつ[49]、両手の甲に3本ずつ装着し、全身縁の塗装に金色のエングレービングが施されている[49]。エングレービングはドズルの趣味ではなく、ある技術士官の発案である[50]。ドズルは本機に乗って前線に赴き、兵士たちの士気を鼓舞している。戦場視察を口実に実戦参加し[49]、その際はマシンガン等の火器は一切持たず、専用の大型ヒート・ホークのみを携行している[49]。本機はソロモン攻略戦時に格納庫で焼失したとされる[49]
漫画『虹霓のシン・マツナガ』では、ルウム戦役で部下の制止をよそに単独で出撃している。またのちに肩アーマーの大型化など改修がなされ、ヒート・ホークの他にスラスター付きの大型ハンマー「ジャイアント・ウォーハンマー」を携行し、地球連邦軍の「アンタレス作戦」によるソロモン襲撃の際に出撃している。しかしプロトGファイターとの戦闘で機体は爆散、ドズルは爆発ボルトを作動させて一命を取りとめている。
多くの書籍ではF型とされているが、『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 一年戦争編】』23頁にはS型と記載されている。また、ヒート・ホークには明確な設定画がないため、解釈はその時々によって異なる。
ジョニー・ライデン専用機
『MSV』の文字設定が初出。ジョニー・ライデンがルウム戦役の功績で大尉に昇進すると当時にC型から機種転換している[46]。ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』では、赤(クリムゾン・レッド)と黒の、のちの高機動型ザクII後期型(R-2型)と同様のパーソナルカラーで塗られている。
シン・マツナガ専用機
『MSV』の文字設定が初出。シン・マツナガがルウム戦役の功績で中尉に昇進すると同時にC型から機種転換している[46]。左肩のスパイクアーマーと頭部を白く塗装し、「白狼」のエンブレムと文字を右肩のシールドに描いている[51]。ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』でもこれを踏襲し、他の部分は通常のザクIIの塗装のままとされた。
漫画『ガンダムパイロット列伝 蒼穹の勇者達』では、地球降下作戦参加時は全身が白を基調に塗装されている。
アナベル・ガトー専用機
ムービック発行の『ガンダム一年戦争 2000年版カレンダー』に登場。のちに「ソロモンの悪夢」と呼ばれ連邦軍におそれられるアナベル・ガトーが搭乗する機体。カレンダーはザクIIがずらりと整列している中の1機として(CGで)描かれており、バストアップしか見えないが、『ホビージャパン』1999年12月号に大河原邦男によるカラー画稿が掲載され、全身が判明している。頭部にブレード・アンテナを装備し、胴体が緑、その他が青を基調に塗装されている。型式番号は「MS-06」とされており、C型である可能性も考えられる。『サンライズ英雄譚』で使用されたCGデータを流用しており、前腕部など一部の形状が異なる。なおカレンダーではガトー機の後ろに左肩のスパイク・アーマーと右肩のシールドが同じ青、それ以外はノーマル塗装と思われるザクIIが2機描かれている。

マイナーバージョン[編集]

中期量産F型
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』のプラモデル「1/144 MS-06FZ ザク改」の取扱説明書に登場。デザイナーは福地仁
脚部や肩のスパイクアーマーに姿勢制御用のバーニアがあったり、腕の関節部にモールドが入っていたりと、『機動戦士ガンダム』の量産型ザクと『0080』のザクFZの中間的なデザインになっている。後の『0083』のF2型に近い。
ザクII(砲手用)
電撃ホビーマガジン」の雑誌企画『機動戦士ガンダム ファントム・ブレット』に登場(型式番号:MS-06F)。
一年戦争後に月面に潜伏していたジオン軍残党が、ザメル用の680mmキャノン砲を転用した「ザメル砲」を運用するために、ジャンクパーツを用いてF型を改造した機体。シールドを取り外した右肩にはザメル砲用の砲架が装着されており、これでザメル砲の砲身を担ぐ形で砲撃を行う。この他、頭部センサーはモノアイから照準用カメラに変更されており、ザメル砲発射時の反動やマズルフラッシュに備えるため、右脚部にスパイクが増設され、左腕で大型シールドを携行している。
ザクII(測距手用)および射角分析を担当するゲルググJとともに「ザメル砲部隊」を編成して月での狙撃テロを行っており、宇宙世紀0082年にガンダム試作0号機と交戦している。
ザクIIF型(狙撃装備)
オンラインゲーム『機動戦士ガンダム オンライン』に登場(型式番号:MS-06F)。
F型をベースとする狙撃用MS。ザクI・スナイパータイプのものと同型のランドセルを装備しているが、ザクI・スナイパータイプ用のビーム・スナイパーライフル(連射強化型ビーム・スナイパーライフル)だけでなく、チャージ・ビーム・スナイパーライフルなどの他の狙撃用武装も携行することが可能。また、S型をベースとしたザクIIS型(狙撃装備)やも存在する。

ザクII FS型[編集]

『MSV』に登場。指揮官用カスタムタイプ・ザクIIカスタムなどとも呼ばれる[要出典](型式番号:MS-06FS)。

機体解説
ガルマ・ザビ専用機として知られる機体である。従来のF型と大きく異なる点は頭部に4門のバルカン砲を装備していることで、S型が開発されるまでに、部隊指揮官や接近戦を主任務とする部隊に配備されている[52]本機はF型の中で"出来"のいい機体を選り抜いて改装したものともいわれている[53]。このバルカン砲の弾数は少なく、10秒ほどで撃ち尽くしてしまい、また威力も低いため、威嚇や牽制用とされる[53]
パーソナルカスタム機
ガルマ・ザビ専用機
『MSV』に登場。 F型の先行量産機を改修したとされ[54]ガルマ・ザビ大佐のパーソナルカラーであるブラウン(通称「ガルマパターン」[53])で塗装されている。主に式典用の機体とされるが、第1次地球降下作戦の際にガルマが搭乗したとも言われる[54]
漫画『機動戦士ガンダム オレら連邦愚連隊』では、一年戦争末期の北米戦線において、戦死したはずのガルマを騙るタラ・I・キケロが搭乗しジオン軍兵士への扇動に用いられるが、コルテス中尉の搭乗するピクシーによって中破されている。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、「ニューヤーク市解放10周年記念展」にグフ複合試験型と共に展示されている。
シン・マツナガ専用機
『MSV-R』に登場。シン・マツナガの大尉時代の搭乗機。パーソナルカラーの白を基調に塗装されているが、足の甲など一部に青が配されている。左肩には「狼」の漢字が記されている。また、性能面ではマツナガの要望により数度のチューンナップが施されており、機動性能はFS型の限界まで引き上げられている。
エリック・マンスフィールド専用機
『MSV-R』に登場。ジオン公国防空本部所属のエリック・マンスフィールド少佐(当時)が搭乗する機体。のちのR-1A型同様、パーソナルカラーの濃淡グレーで塗装されている(塗り分けは異なる)。頭部バルカン砲のうち2門を閉鎖して、弾丸の搭載量増加の改造を施している。機体が初期生産型であるため、エンジントラブルが多発。代替機のF型での出撃が多く、06R-1Aへの早期の機種転換の主因となっている[55]
ヴィッシュ・ドナヒュー専用機
才谷ウメタロウの漫画『機動戦士ガンダム GROUND ZERO コロニーの落ちた地で-RISE FROM THE ASHES』に登場。「荒野の迅雷」と呼ばれるヴィッシュ・ドナヒュー中尉がグフの前に搭乗する機体。得意の一撃離脱戦法に特化するため、背部にラケーテン・ガルデンを装備[56]、脚部もスラスターが2基ずつ増設されているのが確認できる。塗装は不明だが、両肩にスパイク・アーマーを装備し、「隻眼の髑髏」のパーソナル・エンブレムが描かれたグフのシールドを携行する。
備考
原典は大河原邦男によるイラストで[57]、ブレード・アンテナを装備したザクの頭部にバルカン砲が追加されたものであった。頭部のみのイラストでカラーリングは白を基調としており、のちに設定されたシン・マツナガ専用機と共通する。
ゲーム『第3次スーパーロボット大戦』や『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』では、ガルマの搭乗機として登場する。

後期生産型ザクII(ザクII F2型)[編集]

諸元
後期生産型ザクII
型式番号 MS-06F-2 (MS-06F2)
所属 ジオン公国軍/地球連邦軍
製造 ジオニック社
頭頂高 17.5m
本体重量 49.9t
全備重量 70.3t
装甲材質 超硬スチール合金
出力 986kw
推力 20,500kg×2(背部)
3,100kg×2(脚部外側)
3,100kg×2(足部裏側)
(総推力)53,400kg
武装 120mmザク・マシンガン
MMP80マシンガン
ヒートホーク
シュツルムファウスト
ハンドグレネード×2[注 22]
3連装ミサイルポッド
搭乗者 ノイエン・ビッター
コウ・ウラキ
チャック・キース
ジオン公国軍(デラーズ・フリート)一般兵

OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する、ジオン公国軍の量産型MS。後期型とも呼ばれるほか、型式番号からF-2型(F2型)とも呼ばれる。

機体解説
地球降下作戦後のデータを元に改良されたザクII。胸部装甲が厚くなっている他、機体の軽量化が図られている。
F-2型の中でも細かな仕様の変更があり、型番の変更は無いが統合整備計画の影響を受けた「第2期生産型」は、コックピットにも変更が加えられている[58]。一年戦争終結後も地球連邦軍やジオン公国軍の残党によく用いられている。また本機の胴体と腕部を利用した機体、ドラッツェも存在する。
劇中での活躍
OVA『0083』では、一年戦争の勝利によって、ジオン公国軍から地球連邦軍に押収された機体がデザート・ピンクに機体色を変更、ランドセルやシールドに連邦軍章が追加され、仮想敵機として模擬戦に用いられている。アナベル・ガトーによるトリントン基地奇襲に対し、チャック・キース少尉などがこの機体に搭乗し応戦する。キースはヒートホークを装備した本機でドム・トローペンを撃破している。
デラーズ・フリートを始めとするジオン残党軍でも主力として用いられ、自らの性能を上回るジム・カスタムとも互角以上の戦闘を行っている。キンバライド基地でのHLV打ち上げ作戦においては全身をデザート・ブラウンや緑に塗装され(上・下半身で色の異なる機体も)、頭部にアップリケ・アーマーや背面にラケーテン・ガルデン(ロケット・ブースター)を装備した機体が作戦に参加し、アルビオンを撃沈する一歩手前まで追い詰めている。
漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では、アクシズ配備機として外宇宙用に変更された当機が登場。脚部の大型スラスターの追加や上下に4基のバーニアを付属したランドセルなど、改良されているが旧式化は否めない。のちにアンディ機が地球圏に持ちこまれ機動性などの強化向上が施される。
備考
メカニックデザインはカトキハジメ。もともとは雑誌企画『ガンダム・センチネル0079』に登場するリファイン版ザクIIをアニメ用に線を減らしたもの。F型とFZ型の中間になるようデザインされている。
パーソナルカスタム機
ノイエン・ビッター専用機
キンバライド基地司令のノイエン・ビッター少将の専用機。全身グリーンのカラーリングで頭部にはブレード・アンテナを装備している。また、ランドセルにラケーテン・ガルデンを装備。

マイナーバージョン(F2型)[編集]

ザクII(測距手用)
雑誌企画『機動戦士ガンダム ファントム・ブレット』に登場(型式番号:MS-06F-2)。
月面に潜伏していたジオン軍残党「ザメル砲部隊」がF-2型を改造して制作した機体。ザメルから転用した680mmキャノン砲「ザメル砲」による長距離精密射撃のための敵位置のデータ収集と弾道計算を任務としており、頭部のセンサー類と直結した銃床型測距器(カメラガン)を携行している。また、クレーターなどの月面の地形に対応すべく、バックパックにロケット・ブースターが増設されているほか、測距中の敵との接触に備えてグフカスタムのものと同型のシールドバルカンで武装している。
「ザメル砲部隊」の1機として宇宙世紀0082年に月で連続狙撃テロを行っており、その過程で遭遇したガンダム試作0号機と交戦している。
ザクII[シュトゥッツァー]
雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場。型式番号は「MS-06F」とされるが、ベースとなっているのはF-2型である。シュトゥッツァーとはドイツ語で「伊達者」の意味。
ジオン残党軍が制作したザクIIの改修機で、ショーターが搭乗する。特徴的な点として、機体前部にワイヤートラップ構築を目的とした有線誘導式の遠隔操作アームパーツ「ウインチユニット」と、ゲルググの物を固定武装として流用したビームライフルを複合した巨大ユニットを装備している。
この他、武装として通常のザクIIと同様の120mmザクマシンガンとヒートホークを装備可能なほか、緊急時にウィンチユニットを切り離すためのワイヤーカッターを頭部(ブレードアンテナ状に装備)と胸部に有している。
その他、頭部や胸部に増加装甲が施されている、ビームライフル用の増加ジェネレーターが装備されている、バックパックが大型化されているなどの改修点がある。

ザクII最終生産型 (ザクII改、ザクII FZ型)[編集]

諸元
ザクII最終生産型(FZ型)
型式番号 MS-06FZ
所属 ジオン公国軍
製造 ジオニック社
生産形態 量産機
頭頂高 17.5m
本体重量 56.2t
全備重量 74.5t
装甲材質 チタン・セラミック複合材
出力 976kw
推力 24,500kg×3(背部)
3,000kg×2(脚部後側)
(総推力)79,500kg
センサー
有効半径
3,200m
武装 ヒート・ホーク
MMP-80マシンガン
ハンドグレネード×3
シュツルム・ファウスト
搭乗者 バーナード・ワイズマン
ジオン公国軍一般兵
その他 姿勢制御バーニア×12

OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』およびOVA『機動戦士ガンダムUC』に登場する、ジオン公国軍の量産型MS。ザクII改(ザクツーかい)、ザク改(ザクかい)、最終型とも呼ばれるほか、型式番号からFZ型とも呼ばれる。

機体解説
統合整備計画の適用により生産された機体で、後のザクIIIにも通じる左右にボリュームのある胴体形状をしているなど見た目も一新されている。実戦データを元にして武装を含めて全面的に改修しており、特にスラスター総推力はF型の70%増しとなっているが、搭載する推進剤の量は変わらないため、稼働時間は逆に半分に減少している[59]。また、一定時間ではあるが脚部推力を生かしてドムのようなホバリング走行を行うことができた[注 23]。頭部がドイツ軍ヘルメット風であるBタイプも存在する[注 24]。第2話で、被弾したバーナード機を救助するために着陸した指揮官機はブレードアンテナを装着している。戦争末期の出現であり生産数が少なく、実戦投入されることもあまりなかった。
装備する新型銃MMP-80マシンガンは口径が90mmで、従来の120mmに比べ口径は小さいが、対MS戦を考慮し集弾率[要出典]と装弾数の向上[60]が図られている(当初は120mmと設定されていた[61]が、1995年発売の「マスターグレード MS-06F/J ザクII」の説明書で90mmとされている。
劇中での活躍
バーナード・ワイズマン(バーニィ)が本機に搭乗。第1話では数機がサイド6のリボーコロニーを襲撃し、連邦軍のジム・コマンド部隊と交戦した。この作戦に参加していたバーニィは被弾・行動不能となり森林内に不時着。その場で間近でMSを見るためにやってきたアルフレッド・イズルハと出会った。第2話において支援に来た指揮官機がバーニィを救助し、彼のザク改はそのままリボーコロニーに放置された。第2話終盤の宇宙空間での戦闘にもチベ級重巡洋艦「グラーフ・ツェッペリン」やムサイ級軽巡洋艦2隻から発進した本機が登場し、ジム・コマンド宇宙戦仕様と戦っている。
第5話においてケンプファーを失い、バーニィ以外は皆死亡したサイクロプス隊の任務を果たすため、街中で破壊されたジムコマンドの部品等を使ってバーニィとアルが1話で不時着した機体を修復した。
最終6話でバーニィが再び本機に搭乗し、クリスチーナ・マッケンジーの搭乗するガンダムNT-1と戦う。最終的に相討ちとなり、本機は搭乗者と共に爆散した。NT-1の完全破壊には到っておらず[注 25]、クリスもまた重傷止まりであるが、映像作品ではガンダムMSをパイロット含め決定的な行動不能状態に陥らせた唯一のザクである。機体に装備していた武装はヒート・ホークのみだったが、NT-1は市街戦は被害が拡大するため避けるだろうと先読みし[注 26]、トラップを仕掛けた森林地帯に誘い出すことに成功したこと、仕掛けた煙幕やハンドグレネード、アドバルーンを利用したダミーバルーンなどでガンダムNT-1を撹乱することに成功したこと、先の戦闘による混乱の影響でガンダムNT-1は弾薬補給がままならない状態であった事などがそれぞれ結果に大きく影響した。
劇中では、新兵であるバーニィとアルがコロニー内に不時着したFZ型を、ジム系MSの残骸から調達したジャンクパーツを用いて修理できたことから、統合整備計画の合理性と、地球連邦軍と工業規格が統一されていることが伺える。
漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』では、首都防衛大隊機として「フリッツヘルム」と呼ばれたBタイプが配備された。機体は白く塗装され、隊章である「SHIELD OF ZEON」が施された。なお、指揮官機には他のジオン機同様、ブレードアンテナが付いている。
OVA『機動戦士ガンダムUC』では、EP4にてトリントン基地襲撃へ参加したジオン残党軍の中にフリッツヘルム型の本機が登場する。その際はバズーカを装備していた。
備考
メカニックデザインは出渕裕OVAの作品解説に書かれている通り、元々は現代風(作品製作時の1988年頃)にリメイクされたザクIIという設定であり、初代『機動戦士ガンダム』に登場したザクと同じ機体であった。しかしプラモデルの商品展開の都合により別の機体という設定となった。だがOVAのスタッフが製作した画集『MS ERA 0001〜0080 ガンダム戦場写真集』には開戦当時からこの機体が登場している。後に出渕裕はインタビューで、このデザインはさすがにやりすぎだったと発言している[62]
ゲーム『スーパーロボット大戦F完結編』『スーパーロボット大戦α』で登場する「シャア専用ザク」は、設定上では指揮官用ザクIIであるが、グラフィック上では赤い塗装のFZ型にブレードアンテナが付いたものになっている。
ゲーム『スーパーロボット大戦コンプリートボックス』でもシャア専用機として登場。機体の正式名称は「ザクII改改」であることと、シャアがFZ型に乗るのはゲームオリジナル設定であることが説明されている。燃費は悪いが極めて高出力のロケット推進器を装備し、技量のないパイロットでは扱うことは不可能。グラフィック上では赤い塗装の指揮官用ザクIIで再現されている。

指揮官用ザクII(ザクII S型)[編集]

諸元
指揮官用ザクII(S型)
ZAKU II COMMANDER TYPE
型式番号 MS-06S
所属 ジオン公国軍
製造 ジオニック社
頭頂高 17.5m
本体重量 56.2t
全備重量 74.5t
装甲材質 超硬スチール合金
出力 976kw
推力 51,600kg
武装 120mmザク・マシンガン
280mmザク・バズーカ
ヒートホーク 他
搭乗者 シャア・アズナブル
ノイエン・ビッター(小説版)
黒い三連星
ジョニー・ライデン
ギャビー・ハザード
ロバート・ギリアム

アニメ『機動戦士ガンダム』に登場した「シャア専用ザク」に『ガンダムセンチュリー』や『MSV』などで設定が付加されたもの。F型の総合性能向上型[63]。主に中隊長以上の士官に配備されたためにこの名称で呼ばれ、中隊長用、士官用などとも呼ばれるほか、型式番号からS型とも呼ばれる(機体名に関しては#名称を参照)。

機体解説
F型を元に、指揮官やベテランパイロット用に推力を30%増すなど細部が改修された機体。ただし、燃料タンクの増設は行われていないため、稼働時間は短くなっている[64] 。また、指揮官用に通信能力を強化するため、ブレードアンテナが標準装備となった。特に改造も必要なく、宇宙と地上の両方で活動が可能。生産数は約100機ほどだという[65]
外観の形状は、アニメ本編上ではS型と量産型(F型やJ型)ではアンテナの有無以外の識別点がなかったが、バンダイのプラモデル「1/100 マスターグレード MS-06S ザクII」で、各部の姿勢制御サブスラスターや、ランドセルのバーニアがF型に比べて増加・大型化している、という形で初めて量産型との外観上での違いが設定され、パーフェクトグレードでもそれを踏襲している[注 27][注 28]。いくつかの作品の劇中では量産型にブレードアンテナをつけた指揮官機も存在し、劇中でブレードアンテナを装備したザクIIが全てS型とは限らない[注 29]
指揮官はパーソナルカラーへの塗装を許されており[66]、特に有名なのが、シャア・アズナブル少佐が搭乗した機体である。シャア専用機は「赤い彗星」の名の通り全身を赤系統(サーモンピンクワインレッド、ただしHGUCではワインレッドではなく茶色など、模型商品によっては細かな差も見られる)で塗装している。
劇中での活躍
テレビ版第2話で初登場。シャア・アズナブルは、そのたぐいまれな操縦能力で機体性能を限界まで引き出し、「通常の3倍のスピード」と恐れられたほどの速さで専用機を乗りこなした。シャアの搭乗したMSの中で、続編も含めて全く損傷しなかったのはこのシャア専用ザクだけである。第10話でガルマ・ザビが戦死して以降は登場せず、以後の消息は不明。第11話のドレンに対する発言によれば、シャア専用ザクは損傷なく存在しているようである[注 30]。なお、グリプス戦役を舞台にしたOVA『GUNDAM EVOLVE-EVOLVE../12 RMS-099 RICK-DIAS』では、クワトロ・バジーナが操縦するリック・ディアスにインストールされた模擬戦用プログラムとしても登場した。
テレビ版にはシャア専用機以外の本機は登場しない。あくまで角を持つ共通点のみで類似機を列記すれば、劇場版IIIのア・バオア・クーの攻防戦において、部下の量産型を退避壕の外に突き飛ばしておきながら自分だけ壕に潜りこみ、直後に流れ弾のミサイルによって壕ごと撃破されるグリーンの機体が登場する他、ア・バオア・クー防衛ラインにおいて量産カラーの機体と戦列を組み出撃する、シャア専用機に似た赤い機体の姿が見られる。ただし、これらの機体をS型とする明確な証拠はない。しかし、OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO -黙示録0079-』第2話では連邦軍宇宙艦隊を強行偵察する黒い塗装のブレードアンテナ付きザクIIが登場しており[67]、この機体はS型である[68]
漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、「ルウム編」にてシャアが受領した機体を赤に染めた後、自分でデザインした角を付けたという経緯が描かれ、ルウム戦役ではノーマルのバックパックで3倍のスピードを出し、一般兵やコズン・グラハムが舌を巻いた。胸部両脇には3連装バルカン砲が追加され、MS用対艦ライフル(ASR-78)とMS用バズーカA2型を装備している。「ガルマ編」の終盤以降は出番がなかったが、オデッサ作戦前夜にはジブラルタルにて、ガンダムと決着を着けるべく再登場。廃墟の中でジム2個小隊とスレッガー隊を壊滅させる。ガンダムをおびき出して決闘にのぞむが、シャアが友軍のドダイYSに気を取られた一瞬の隙を突かれて頭部を切断され、バランスを崩して海へ落下した結果、シャアは脱出して機体は放棄された。なお、ジャブロー戦では、三日月形のブレードアンテナを装着した指揮官機も確認できる。
小説版『機動戦士ガンダム0083』ではノイエン・ビッター少将が同型機に補助ブースターを追加した機体を愛用している描写がある。
備考
劇中ではホワイトベースのオペレーター、オスカが「この速さで迫るザクは存在しない。通常の3倍の速度で迫ってくる」という旨の発言をしているが、劇中ではそれがパイロットであるシャアの操縦技術によるものであるのか、機体性能の違いによるものであるのかは不明であった。『ガンダムセンチュリー』では、「通常の30%増しの推力」と設定されている。また、OVA『第08MS小隊』に収録された映像特典「宇宙世紀余話」においては、シャアのルウム戦役での逸話「五隻飛び」に対してスラスターの噴射と同時に戦艦や隕石を次の標的へ向かう際の踏み台とすることで、「3倍の速度」になったと解説されている。その他の文献では、「3倍の速度」を直線運動の速度ではなく、シャアの技量による作戦スピードによるものとする記述もある[69]。それに加え、高機動型ザクのプロトタイプであった説や、「通常の3倍の速度を出せる性能を持っている」と解説した書籍・ゲーム・玩具も存在するなど、設定は統一されていない。
パーソナルカスタム機
シャア・アズナブル専用機
『機動戦士ガンダム』に登場。
黒い三連星専用機
『MSV』の文字設定が初出で[70]、『MSV-R』でカラーイラストおよび設定が追加された[19]
黒い三連星高機動型ザクII(MS-06R-1A)の前に搭乗する機体。ルウム戦役でレビル将軍を捕虜にした功績によりC型から機種転換している[71]。塗装はほぼR-1A型と同じ塗り分けで、ガイア(当時の階級は少尉[72]・中尉[73]・大尉[19]の3説あり)機のみ頭部にブレードアンテナを装備。オルテガ機はランドセルに被せる形でさらにS型用のコンテナ状のランドセルが取り付けられており、マシンガンやバズーカの予備弾倉を収納する[19]。戦闘中でも爆発ボルトで廃棄可能で、側面にはバズーカおよびヒート・ホークをマウントで固定できる[19]
主に指揮官向けのS型が小隊全員に配備されるのは異例であるが、3名とも練度が高いことと、彼らの戦法「ジェットストリームアタック」を考慮してのことであると考えられている。
また新兵器の実験データ収集の任務も兼ねており、主にガイア機は連結バズーカ、マッシュ機は2連バズーカとM-120ACザク・マシンガン、オルテガ機は2連バズーカと大型ヒート・ホークといった試作兵装を携行している[74]
漫画『GUNDAM LEGACY』では、南極条約締結前に受領し、慣熟飛行をおこなっている。モノクロでしか確認できないが、MSV-R版とは脚部の塗り分けが異なる。またカラーリングはマッシュの発案によるとされる。
ジョニー・ライデン専用機
『MSV-R』に登場。ジョニー・ライデン大尉(当時)が搭乗する機体。塗装はのちのR-2型と若干異なり、明るめの赤を基調とし一部クリムゾン・レッドとダーク・グレーが配されている。またシールドにはジオン公国章とともに「青い稲妻と緑の星」が描かれているが、R-2型の一角獣のエンブレムはない。主にM-120ACザク・マシンガンとザク・バズーカを携行するが、これらの一部も赤に塗られている。
ロバート・ギリアム専用機
『MSV-R』に登場。ロバート・ギリアム中佐(当時)が搭乗する機体。のちのR-2型と同じスカイ・ブルーとクリーム・イエローのパーソナルカラーで塗装されているが、塗り分けは異なる。補給艦隊護衛任務の際、艦隊の盾となって応戦中にシールドごと右腕を破壊されている(のちに修復)。
ギャビー・ハザード専用機
『MSV-R』に登場。ギャビー・ハザード少佐(当時)が搭乗する機体。のちのR-2型とは若干異なり、茶と黒で塗装されている。メインエンジンを中心にチューンナップが施されており、主に機体カラーと同様に塗られたザク・バズーカを携行している。本機に機種転換して間もない作戦で推進剤を使い切ってしまい、数時間MIAとなっている。

マイナーバージョン(S型)[編集]

釈由美子専用ザク
ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』に登場(型式番号:MS-06SHAKU)。
同作でミユ・タキザワの声優を務めた釈由美子の専用機という設定の機体。「ラブ融合炉」なる動力源を搭載しており、ランドセルはハート型のものに変更されている。武装はドラムマガジンにハート型の模様をあしらった「ラブマシンガン」のほか、通常のザクII用の武装を携行することも可能。
メカニックデザインはトニーたけざき。作中ではネットワークランキングモード用ダウンロード機体として配信されたほか、「MOBILE SUIT IN ACTION!!」での商品化も行われた。なお、「MOBILE SUIT IN ACTION!!」ではランドセルはS型と同様のものになっている。
ザクII S型(狙撃装備)
オンラインゲーム『機動戦士ガンダム オンライン』に登場(型式番号:MS-06S)。
S型をベースとする狙撃用MS。ザクI・スナイパータイプのものと同型のランドセルを装備しているが、ザクI・スナイパータイプ用のビーム・スナイパーライフル(連射強化型ビーム・スナイパーライフル)だけでなく、チャージ・ビーム・スナイパーライフルなどの他の狙撃用武装も携行することが可能。

小説『機動戦士ガンダム』における「ザク」[編集]

原作者富野由悠季の小説『機動戦士ガンダム』に登場する「ザク」は、外見は基本的にアニメその他のF型を踏襲するが、以下のような違いがある。

  1. 頭頂高が16mである(これはガンダムも同様)。
  2. マニピュレーターの人差し指先端にレーザートーチ(バーナー)が装備され、建材や敵機の薄い装甲(ガンダムの顔面など)などを焼き切ることができる。
  3. 制式塗装がグリーン系ではなく、白褐色である。
  4. 有重力下でバックパックのスラスターを使用してジャンプした場合、その最高高度は800mほどと設定されている。

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』におけるザクII[編集]

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』において大河原邦男が新規にデザインを描き起こしている[注 31]

機体解説
開発経緯などはテレビ版と同じだが、新たに固定武装が設定されている。左腕に2連装マシンガンが1基、胸部にバルカン砲が1基、頭部左側にレーザートーチがそれぞれ装備されている。最大の変更点は主兵装の120mmマシンガンがバックパックからのベルト給弾式になっており、名称も口径140mmのハイパーライフルへと変更されている(第1巻にて薬莢の底に140mmとあり)。破壊力も強化されており、サイド7の宙域でガンダムと交戦した時は一発でガンダムの装甲をボロボロにした。バズーカの給弾も上部から弾倉を装着するようになっており、装弾数は3発となっている。
劇中では、上記新規デザインの機体のほか従来デザインの機体も登場するが、こちらは初期型と設定され、S型は初期型に胸部のバルカン砲2基を配したデザインとなっている。
ザクIIの外観的特徴であった右肩部のシールドはウェポンラックとしても機能しており、予備のバズーカ弾倉を装着できる。
前日談が描かれた第12巻では、ザクI用装備としてアニメ版のドラムマガジン式マシンガンが登場し、以後ザクIIでも同様の装備をした機体が登場している。
ア・バオア・クー要塞内でのジムとの肉弾戦においては、近接用兵器としてモーニングスターを携えた機体も見られた。グラナダ所属のキシリア派の機体は、頭部にトサカを有し三日月とジオン国章を機体に描かれた意匠となっている。

『機動戦士ガンダム サンダーボルト』におけるザクII[編集]

漫画・OVA『機動戦士ガンダム サンダーボルト』に登場(型式番号:MS-06)。

大型のランドセルを装備しており、機動性と運動性の向上を目的とした4基のスラスターと10基のアポジモーターのほか、プロペラントタンクや軽作業用の1対のサブアームなどを備えている。このランドセルは通常のランドセルの上から装着し、作戦途中でパージすることも可能[75]。また、関節部と動力パイプはシーリング処理されており、姿勢固定用クローが足底部に追加されている。

武装はザク・マシンガン、ヒート・ホーク、マガジン式に改良されたザク・バズーカで、これらはすべてランドセルに装着することができる。また、機体以上のサイズを持つ長距離ビーム砲「ビッグ・ガン」を運用することも可能。

かつてサイド4であった暗礁宙域「サンダーボルト宙域」で活動する「リビング・デッド師団」に配備されているが、『サンダーボルト外伝』に登場する別のエリアに配備されているザクIIもすべて同じタイプである。

パーソナルカスタム機
親衛隊専用機
頭部にブレード・アンテナを装備しており、ドズル・ザビ専用機と同様の塗装とエングレービングが施されている。大型ランドセルは装備されていない。ア・バオア・クー内部に数機配備されており、ジオングの製造工場を死守するが、連邦軍MS隊の物量戦により全滅。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「大河原ザク」を研究するウェブサイトの誤りを氷川竜介が指摘したことで明らかとなった。
  2. ^ ただし、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するザクウォーリアは左肩にシールドを装備している。
  3. ^ のちに製作された映像作品『機動戦士ガンダム MS IGLOO 1年戦争秘録』第2話では、連邦軍セモベンテ隊指揮官ツァリアーノ中佐が、鹵獲した陸戦型ザクIIに搭乗し、ジオン軍のザクIを撃破している。時系列的にはUC0079年5月9日でガンダムの交戦より4か月前だが、特殊部隊の戦果であるため公式記録にならなかった。
  4. ^ 『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第3話、デュバル少佐とマイ技術中尉の会話より。マイはザクIが(0079年から)4年前に採用されたMSだと発言。
  5. ^ 『第08MS小隊』の陸戦型ザクIIなど。
  6. ^ テレビ版第22話のグフ、テレビ版第34話や『第08MS小隊』第10話のドム、『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第3話のヅダ、『MS IGLOO -黙示録0079-』第2話のオッゴなどが装備。
  7. ^ テレビ版『機動戦士ガンダム』第1話、劇場版『機動戦士ガンダムI』でガンダムと対峙したジーンのセリフなど。
  8. ^ ザク・マシンガンがホワイトベースに損傷を与える威力を持っている一方で、ガンダムには損傷を与えられないことを説明する後付け設定。
  9. ^ テレビ版第7話では、ザク・マシンガンを何発も同じ場所に被弾すればガンダムの装甲が破られかねないとセイラ・マスが発言している。
  10. ^ 『MS IGLOO2重力戦線』第3話では、ルナチタニウム装甲の陸戦型ジムがザク・マシンガンで破壊されている。
  11. ^ コア・ファイターに対してはテレビ版第4話で。MSに対しては、テレビ版第3話のシャアが行なっている他、第5話でジェイキュー機、第42話で登場の機体も行なっている。前者はバルカンで撃墜されたが、後者はジムのバイザーを砕いている。また連邦軍特殊部隊セモベンテ隊ツァリアーノ中佐も、鹵獲ザクIIでジオン軍試作戦車ヒルドルブと交戦した際、ザク・マシンガンの台尻で格闘戦を挑んだ。
  12. ^ プラモデル『HGUC No.105 MS-06F-2 ザクIIF2型 ジオン軍仕様』及び『HGUC No.107 MS-06F-2 ザクIIF2型 連邦軍仕様』取扱説明書より。『0083』第4話でコア・ファイターIIを迎撃する一機が用いている。
  13. ^ 『第08MS小隊』第2話など。
  14. ^ テレビ版第5話、大気圏突入戦闘時のコムの発言。
  15. ^ テレビ版第22話。冒頭の第86ボーキサイト基地戦など。
  16. ^ テレビ版第5話、大気圏突入戦闘でのシャア専用ザクとガンダム戦。テレビ版第22話冒頭のグフ。
  17. ^ テレビ版第4話、『0080』第6話など。ドムのヒートサーベルは第26話、第32話など。
  18. ^ OVA機動戦士ガンダム MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話、連邦軍特殊部隊セモベンテ隊。
  19. ^ 「フィルム化されたものがオフィシャル(角川書店 電撃ホビーマガジン2001年7月号のインタビュー記事)」「映像化されたもの及び映像作品の中に登場するものに限って認められる(グレートメカニックVol.15 2005年刊)」
  20. ^ 同資料で初めて製造メーカー名が設定された。現在では「ZEONIC」と綴られ、公式の存在となった。
  21. ^ 文中ではベース機のサブタイプは明示されていないが、ブリティッシュ作戦時という運用時期からベース機はC型となる。
  22. ^ 『0083』第4話でアルビオンMS隊に投擲している。
  23. ^ 『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』第6話、ガンダムNT-1を誘い出す場面。
  24. ^ 『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』第1話、街中でジム・コマンドを撃破するFZ型がBタイプ。
  25. ^ 主な破壊箇所は頭部と右腕部
  26. ^ バーニィのセリフに市街地戦を避けることを予測していたと思われるものがある。
  27. ^ HGUC版ではS型と量産型の外観の形状は同一となっている。
  28. ^ 『第08MS小隊』に登場した機体は「マスターグレード 1/100 MS-06F/J ザクII」の設定画稿が元になっており、アニメ『機動戦士ガンダム』のザクIIとは各部形状が異なる。
  29. ^ 『MS IGLOO』に登場したフェデリコ・ツァリアーノ中佐機と『MS IGLOO2重力戦線』に登場したエルマー・スネル大尉機は陸戦型ザクII、『0083』に登場したノイエン・ビッター少将機はザクII後期型である。
  30. ^ 電気回路が壊れて出撃できなかったことにしている。
  31. ^ 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック』では「ザク」、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック 2』では「ザクII」と記載されている。

出典[編集]

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  1. ^ 機動戦士ガンダム公式Web | MECHA
  2. ^ 『機動戦士ガンダム ガンダムアーカイヴ』メディアワークス、1999年6月、131頁で確認。
  3. ^ やまと虹一『プラモ狂四郎』第1巻、講談社、1982年8月、第1話「ガンダム対シャアザク」。
  4. ^ 出典は マイナビニュース 『機動戦士ガンダム』放送開始30周年記念企画 - メカデザイナー・大河原邦男氏に聞く!(3)』、『HOBBY JAPAN MOOK 08小隊戦記(1)機動戦士ガンダム/第08MS小隊ビジュアルブック』(ホビージャパン・1996)など
  5. ^ 『HOBBY JAPAN MOOK 08小隊戦記(1)機動戦士ガンダム/第08MS小隊ビジュアルブック』(ホビージャパン・1996)
  6. ^ 【戸津井康之の銀幕裏の声】傑作“ガンプラ”誕生秘話…「ザク」のモチーフは「背広」だった 「ガンダム」メカデザイナー大河原邦男氏の先見性(2/3ページ) - MSN産経west 新人時代、来る日も来る日も背広のデザイン画を描いていました。ザクのデザインは実は背広がモチーフになっているんですよ」
  7. ^ 漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』22巻192頁。
  8. ^ 『HOBBY JAPAN MOOK 08小隊戦記(1)機動戦士ガンダム/第08MS小隊ビジュアルブック』(ホビージャパン・1996)
  9. ^ 洋泉社『ガンダム・エイジ』66頁 飯塚正夫インタビューより。
  10. ^ 『∀ガンダム 全記録集 1』125頁。
  11. ^ ∀ガンダムWeb
  12. ^ a b 機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』313頁。
  13. ^ 機動戦士ガンダム第08MS小隊WEB、「MSデータ-ジオン軍編-ザクI MS-05B」より。
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参考文献[編集]

関連項目[編集]