ステレオ放送

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ステレオ放送の番組記号。
上は主にTV、一部のレコーダー、チューナーで使われる表記。
下は大半のレコーダーで使われる表記。
左は「ステレオ放送」、中央は「サラウンドステレオ放送」、右は「Bモードステレオ放送」。

ステレオ放送(ステレオほうそう)とは音声多重放送の一種で一般的には左右2chの音声信号での放送をいうが、それより多いマルチサラウンドステレオ放送もある。番組表では○もしくは□の中に「S」もしくは「ス」もしくは「立」[1]と表示される。

日本における概要[編集]

日本に於けるアナログ放送でのNTSCの拡張規格ではFM-FM方式により主音声と副音声が送信され、その2つの音声を利用して2chステレオ音声を実現している。

技術的詳細は音声多重放送を参照。また、ラジオのステレオ放送の歴史はラジオ記事のステレオ放送の章を参照。

日本の地上アナログ放送のテレビ番組に於いては、日本テレビ1978年9月28日に日本テレビ『ミセス&ミセス』の放送枠内において初めてステレオ放送を実施。レギュラー番組としてのステレオ放送化は翌29日放送の『金曜10時!うわさのチャンネル!!』を皮切りに順次開始した。1990年前後までは音楽番組や一部のスポーツ中継以外はほとんどの番組がモノラル放送であったため、各放送局共ステレオ放送の番組中に「ステレオ放送」のテロップを数回表示していた。しかし、ドラマなどのステレオ放送化が進んだ1990年代以降は一部の例外を除きステレオ放送のテロップ表示はされなくなった(衛星放送では以前から非表示だった)。そのテロップ表示がほぼ消滅したが2000年代中盤まではゴールデンタイムでもモノラル放送が多かった。NHKも1994年度以降ステレオ放送のテロップ表示はされなくなった。ただし、『クイズ日本人の質問』ではしばらくの間ステレオ放送のテロップ表示をVTR編集時に挿入していた。5.1chサラウンド放送のときは「5.1サラウンド」(その下に下線が入る)と画面左下に表示している。ステレオ2音声による2か国語放送は通常の「2か国語」テロップを表示。テレビ朝日系列でも5.1chサラウンド放送のときは「5.1サラウンド」(ひよこの絵に5つの点が放物線上に描かれている)と画面左下に表示している(デジタル放送だけでなくアナログ放送でも表示されている)。ステレオ2音声による2か国語放送は通常の「2か国語」テロップを表示。テレビ東京系列ではステレオ2音声による2か国語放送は「DUAL STEREO」と表示している。

民放局のほとんどは2か国語放送や5.1chサラウンド放送がない限り、民放FMラジオ局のように常時ステレオ信号で流している。

音声多重放送によるステレオ放送を実施している分野はいくつかに絞られる。特にバラエティ番組では2010年現在においても半数程度はモノラル放送のままである。1990年代前半まではステレオ放送されるバラエティ番組はごく少数に限られていた反面、スタジオやホール内の音声はフルステレオで収録されるケースが通常であった。これに対し、1990年代中盤以降はステレオ放送される番組が以前より増えたものの、ロケ現場やスタジオ内の音声(観客の拍手や声なども含む)はモノラル音源で収録し、ミキサーや編集を通じて挿入されるBGMや効果音(歌や音楽演奏の場合は楽器の音も含む)をステレオ音源として流す簡易的なステレオ放送(モノステレオ放送)として制作されている番組が大半を占めるようになった(主にフジテレビの『北野ファンクラブ[2]と『とぶくすり』、TBSテレビの『ムーブ 島田弁護協会』と『爆!爆!爆笑問題』など)。またごく一部の番組(テレビ大阪の『メッセ弾』、フジテレビの『水10!ワンナイR&R』、テレビ朝日の『やじうまプラス[3]と『スーパーモーニング[3]など)では、BGM・効果音なども含めて全てモノラル音源で収録・放送されるものをアナログ・デジタルとも音声信号だけステレオへ切り替えて放送していたものがあり、これらの番組も新聞のテレビ欄には「S」マークが付いていた(または付いていなかった)ものの、実質上モノラル放送であった。

アナログ放送では、北海道の一部の地域では1度も行われなかった(民放テレビ各局のみ。ただし、民放のFMラジオでは開局当初からエリア内全域でステレオ放送を実施している)。詳細は、音声多重放送の『整備状況』を参照。

なお、2011年7月24日に地上アナログ放送が終了[4]することにより、デジタル放送では音声信号が常時ステレオである(NHKなど例外はある)ため、新聞やテレビ情報誌などに表記されていた「S」は7月23日をもって廃止された(BSデジタル放送やCSの番組欄は以前から「S」は表記されていない)。但し、5.1サラウンドステレオ放送は引き続き「SS」マークを表記している。また、モノラル放送の番組は実質上モノステレオ放送(NHKなど除く)となる。

日本テレビ系列局は、先述の地上デジタル放送完全移行に伴い、2011年10月3日より編成上の全番組をステレオ放送化する事を発表し、同日から正式にステレオ放送が実施されている[5][6]。そしてフジテレビでも『知りたがり![7]・『すぽると![8]・『新報道2001』・『Mr.サンデー』以外の生放送報道・情報番組は全てモノラル放送(モノステレオ放送)だったが、2011年10月31日付けでステレオ放送に変更した。

脚注[編集]

  1. ^ 番組表」の項目参照。
  2. ^ 初回から1993年10月29日放送分まで。
  3. ^ a b 2010年3月29日放送分から最終回まで。
  4. ^ ただし、東日本大震災で被災した岩手県宮城県福島県では、特例法により、2011年7月24日時点で地上アナログ放送の終了が見送られていたが、先般の3県(岩手県、宮城県、福島県)でも2012年3月31日をもって地上アナログ放送は終了した。
  5. ^ あなたと日テレ2011年9月4日放送より。
    あなたと日テレ 放送内容→2011年9月4日
  6. ^ 読売テレビ制作や日テレNEWS24制作の番組も2011年10月3日から編成上の全番組をステレオ放送化した。
  7. ^ 2013年3月29日番組終了。
  8. ^ 2016年4月1日番組終了。

関連項目[編集]