スラップファイト

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スラップファイト
ジャンル 縦スクロールシューティング
対応機種 アーケード
開発元 東亜プラン
発売元 タイトー
音楽 弓削雅稔
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板(346.75キロバイト
稼働時期
  • 日本 1986年7月 (1986-07)
  • アメリカ合衆国 1986年12月
デバイス 8方向レバー
2ボタン
CPU Z80 (@ 6 MHz)×2
サウンド AY-3-8910A (@ 1.5 MHz)×2
ディスプレイ ラスタースキャン
縦モニター
280×240ピクセル
60.00Hz
パレット256色
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スラップファイト』(SLAP FIGHT)は、縦スクロールシューティングゲーム。1986年発表。販売はタイトー、製作は東亜プランアーケードゲーム

アメリカ合衆国では『A.L.C.O.N.』(アルコン)のタイトルで稼働された。

概要[編集]

東亜プランのシューティングゲームとしては2作目にあたる。パワーアップなど(当時としては)複雑な要素を多く含んでいたが、難度が高くなく比較的プレイしやすい。

しかしこうした複雑さは以後の『飛翔鮫』(1987年)や『究極タイガー』(1987年)に受け継がれることはなかった。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

8方向レバーと2(ショット、パワーアップ)ボタンで自機を操作する。敵機は全て地上物であり、接触してもミスとはならない。

また、東亜プランのSTGでは初めて、自機の近くの砲台が弾を撃たないようプログラムされた(いわゆる弾封じ)。この要素は『飛翔鮫』にも受け継がれている。本作の場合、弾封じの間合いはランクが上がるほど狭くなる。

パワーアップ[編集]

グラディウス』(1985年)と同じ選択式パワーアップ方式を採用している。

特定の敵機を破壊すると出現する☆状のアイテムを取得すると、一番左のパワーアップゲージが点灯する。さらにアイテムを集めると順に一つずつゲージが右に進む。プレイヤーは獲得したいパワーアップ名が点灯している時にパワーアップボタンを押すとそれを獲得できる。同時にゲージ点灯は消滅し、再び1番左から集めなおさなければならない。

パワーアップは以下のようになっている(左から順)。各武器はサイドショット以外の武器と併用不可能。装備している武器を強化するためにはウィングを選択する。

  1. スピードアップ
    移動速度がアップする。初期状態は非常に遅いため、早いうちにパワーアップすることが重要。5段階アップできる。
  2. ショット
    初期装備射程の短いショットを連射する。敵機に重なることができれば威力は高い。
  3. サイドショット
    自機の左右に射程の短いショットを発射する。他の武器と併用可。左右から敵が出てくることの多い本作では効果が高い。
  4. ウィング
    自機の左右にパーツが合体し、攻撃力がアップする。ただし、ウィングの分だけ横に自機が大きくなるため、装備するとかえって難易度が高くなる。最初に装備したウィングだけは外すことができない。2段階目と3段階目のウィングは被弾することで消滅する(被弾したのが片側でも、両側同時に無くなる)。シールドを装備するとウィングを含めた自機全体が対象になるので、当たり判定が大きくなる。
  5. ボム
    自機の正面に爆風を起こす。威力は高いが射程がショットより短く連射が効かない。
  6. レーザー
    ボタンを押している間、前方にレーザーが伸びてゆく。威力に劣るが、射程が長い。ザコを貫通するが、効かない敵もいる。
  7. ホーミングミサイル
    誘導ミサイルを発射する。敵がいないときは16方向へ直線にまとめて発射する。威力は低く連射も効かないため他のショット以上に苦戦を強いられる局面もあるが、使いやすさは本作一。
  8. シールド
    敵弾を3発まで防ぐ。耐久力が時間とともに減っていく(自機の点滅具合でわかる)という特徴がある。

ショット、ボム、レーザー、ホーミングミサイルは互いに排他であり、重複して装備することはできない。

隠しフィーチャー[編集]

  • ショット、ボム、レーザー、ホーミングミサイル各々の武器を背景グラフィックに撃ち込む事により、ショットの種類ごとに異なる隠れキャラクターが出現する(ショットの場合は装備していると出現)。
  • ショットを使用し続けると出現するヘルパーは、画面内をランダムに移動しながらショットを撃ち続けるが、2P側で操作できるという特徴的な要素があり、これを利用して2人同時プレイをすると極端に難度が下がる。
  • ゲーム開始後敵を撃たずに進むと、ミスした際に到達していたエリアによって最大で20万点越のボーナス点と共に、ホーミングミサイルとウィング3段階が装備された状態で再開される。これは最初の1機のみ可能。
  • スタート時(やられた後を含む)レバー右上に入れ、ショットボタンとパワーアップボタンを押しっぱなしにすると、アイテムを1つ取った状態で始められる。アイテムを取っていない状態でやられても、スタート後すぐにスピードアップを取ることが出来る。

他機種版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数
1 アメリカ合衆国の旗A.L.C.O.N.
欧州連合の旗Slap Fight

  • アメリカ合衆国 1987年 (1987)
  • ヨーロッパ 1987年
Amstrad CPC
Atari ST
コモドール64
Thomson TO
ZX Spectrum
Probe Software Imagine Software フロッピーディスク - -
2 スラップファイトMD
  • 日本 1993年6月11日 (1993-06-11)
メガドライブ エムエヌエムソフトウェア テンゲン 8メガビットロムカセット T-48093 -
3 タイトーノスタルジア2
  • 日本 2006年3月31日 (2006-03-31)
Let's!TVプレイCLASSIC バンダイ バンダイ 内蔵ゲーム - -
メガドライブ版
スラップファイトMDというタイトルでテンゲンより発売。箱や説明書のタイトルロゴがSLAP FIGHT MD。本作はアーケード版を隠しフィーチャーを含めてほぼ完全移植の『オリジナル』と、ステージ構成やサウンドを一新して一部システムを改良したアレンジモードの『スラップファイトMD』の2種類のゲームが収録された。
移植はエムエヌエムソフトウェア(現、マインドウェア)が行い、サウンドは古代祐三が担当した。余談だが一部BGMの曲調でコナミ色が強いのは、当時の古代がコナミサウンドをリスペクトしていたからと思われる。本作には原作準拠のPSG版とFM音源によるアレンジ版の2種類のBGMが収録されているが、何故かネームエントリーの曲だけは未収録。
  • 共通の変更点
    • シールドの時間制限がなくなった(裏技でアーケードの仕様に変更可能)。
    • パワーアップゲージがスコアと共に画面右に表示、☆アイテムを取ると上から下へゲージが移動する。
    • パワーアップするとそのときパワーアップした装備の名称で音声が出る。また、オプションで「ゲージが移動したところで音声が出る」設定に変更することもできる。
  • スラップファイトMD固有の変更点
    • ゲーム開始時に、ウィングを1つ装備している。
    • ウィングを1つ切り離して敵弾を吹き飛ばす『タイフーンボンバー』の導入。
    • ショットの射程がパワーアップごとに長くなる。
Let's!TVプレイCLASSIC
Let's!TVプレイCLASSIC』シリーズの『タイトーノスタルジア2』には『奇々怪界』(1986年)と本作が収録された。これにはアレンジバージョンとして『タイガーヘリ』(1985年)の機体でプレイできる『スラップファイトタイガー』も収録されている(『タイガーヘリ』にあった小型ヘリや強力な爆弾も入っている)。

スタッフ[編集]

メガドライブ版
  • ゲーム・デザイン:上村建也、清水順
  • グラフィック・デザイン:わだこうじ、館向博樹
  • サウンド・コンポーズ:古代祐三、市川幹人
  • プログラム:清水順
  • サウンド・プログラム:丸山武志
  • スーパーバイザー:市川幹人
  • プロデュース:上村建也

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体 結果
ファミ通 26/40点(MD)[1]
Sega-16 8.0/10点(MD)[2]
メガドライブFAN 19.8/30点(MD)[3]
メガドライブ大全 肯定的(MD)[4]
アーケード版

1991年に刊行されたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』内の「ビデオゲームフルリスト」の紹介文では、「グラディウスを意識して作られた東亜シューティングだが完成度が高い」と評されている[5]

メガドライブ版
  • ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では7・7・6・6の合計26点(満40点)となっている[1]
  • ゲーム誌『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、19.8点(満30点)となっている[3]
項目 キャラクタ 音楽 お買得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 3.1 3.4 3.1 3.5 3.8 3.0 19.8
  • ゲーム本『メガドライブ大全』(2004年太田出版)では、「本作は敵の攻撃も厳しくはなく、自機は非常に強いので、『東亜入門』にはベストチョイスだ」、「家庭用だけのスペシャルモードも加わり、BGMにあの古代祐三を迎え、お買い得感の高い逸品」と評している[4]

関連項目[編集]

  • ヴイ・ファイヴ(1993年)
    東亜プランのシューティングゲームでパワーアップ方式が同じである。

脚注[編集]

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  1. ^ a b スラップファイトMD まとめ [メガドライブ]/ ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2016年3月13日閲覧。
  2. ^ Sega-16 – Slap Fight
  3. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」、『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、 853頁、 ISBN 雑誌26556-4/15。
  4. ^ a b 「Chapter 02 1989年」『メガドライブ大全(企画・編集:CONTINUE)』 太田出版2004年9月29日、171頁。ISBN 9784872338805。
  5. ^ 「ビデオゲーム フルリスト」、『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社1991年7月1日、 175 - 216頁、 ISBN 雑誌03660-7。