ムサイ

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ムサイMUSAI[1])は、「ガンダムシリーズ」のうち、宇宙世紀を舞台にした作品に登場する架空の兵器。初出は、1979年に放送されたテレビアニメ『機動戦士ガンダム』。「ムサイ級」とクラス名になったのは『モビルスーツバリエーション』の文字設定より[2]

作中の敵勢力であるジオン公国軍が運用する宇宙軽巡洋艦で、主力戦闘艦として多数建造されている。

本項ではジオン共和国ネオ・ジオンなどのジオン公国後継・残党組織が運用する後継艦「ムサイ改」「エンドラ」「ムサカ」についても記述する。

概要[編集]

諸元
ムサイ
(括弧内はMS IGLOO版の数値[3]
分類 宇宙軽巡洋艦
艦級 ムサイ級
所属 ジオン公国軍
全高 79.4m[4](76.9m)
全長 234m[5]/197m[4]
全幅 98.4m[4](103.2m)
本体重量 (13,000t)
全備重量 13,000t[5]/32,954t[4](26,200t)
推進機関 熱核ロケット・エンジン×2[5]
最高速度 マッハ7.14[4]
武装 連装メガ粒子砲×3[5]
145型大型ミサイルランチャー×2
Cクラス小型ミサイルランチャー×10
搭載数 MS×6[5]

モビルスーツ (MS) の運用を前提に開発された軽巡洋艦。艦の形状は主艦体後上方に支柱が伸び、その最上部に艦橋を備え、そこから左右下に伸びた板状の支柱の先にそれぞれ1基ずつの熱核融合ロケットエンジンを備える。艦橋の直下にはMSデッキが備えられ、艦後方に向けてMSを射出できる。またその側面には左右3か所ずつの補給ハッチがあり、パプア級補給艦からコンベアパイプによる物資の直接搬入が可能である。艦首下部にはコムサイと呼ばれる大気圏突入カプセルを搭載している。

標準的な艦はMSをデッキに4機、コムサイに2機の収納が可能。ただしコムサイは切り離さないと収納ハッチの開閉ができないため、通常こちら側には搭載されない。MSは戦闘空域近くまでムサイに運搬されることで推進剤を節約でき、また帰還後に(MSは宇宙空間では放熱が困難なため)艦内に設置された冷却装置によって、蓄熱した機体を強制冷却し、戦術兵器であるMSの円滑な運用を支援する。

主砲である連装メガ粒子砲塔三基や各種ミサイルランチャーを主艦体と艦橋の間に配置しており、単装の砲塔を前後に振り分けている連邦軍のサラミス級とは対照的な配置である。これは前方に全火力を集中できる反面、死角の多い設計であり、また対空砲を持たないため、ミノフスキー粒子散布下における敵MSの接近に対し、ほぼ無力であった[6]

後期生産型[編集]

諸元
ムサイ級巡洋艦(後期型)[7]
所属 ジオン公国軍
デラーズ・フリート
全高 69m[8]
全長 234m[8]/248m[7]
全幅 162m[8]
重量 26,200t[8]
推進機関 熱核ロケット・エンジン[8]
武装 連装メガ粒子砲×5[8]
120mm連装機関砲×10[8]
搭載数 MS×4[8](最大6[7]
(コムサイII除く)

OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するムサイ級の後期生産型[7]

艦首底部・艦橋後部に連装主砲塔が増設され計5基となり、120mm連装機関砲10基も追加され死角を減らしている。しかし主砲の増設によりジェネレーターの負担が増大したため、艦体左右に3枚ずつ放熱板が設置されている[9]。ブリッジの外観はファルメルに似ている。また、大気圏突入カプセルはコムサイIIを接続する。

MSデッキは左右に独立して設置され、それぞれ前後方向にカタパルトとハッチを有しており、4機一斉発進が可能となっている[10]。また両デッキを繋ぐ中央の区画は整備スペースとなっている[8]

最終生産型[編集]

諸元
ムサイ級軽巡洋艦(最終生産型)[11]
所属 ジオン公国軍
全長 234m[11]
全幅 162m[11]
武装 連装メガ粒子砲×2

『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争に登場するムサイ級の最終生産試作型[12]

基本構造は通常型と変わらないが、全体的に鋭角的なデザインに改装されている。後期生産型のような武装の強化はなく、むしろ主砲は2門に減っている。コムサイも接続されているが[13]、露出が少なくなっており形状など不明。

一年戦争末期に再設計され[14]、わずかな数が試験的に建造されている[11]

コムサイ[編集]

諸元
コムサイ
所属 ジオン公国軍
全高 26.4m[15]
全長 37.4m[15]
全幅 29.4m[15]
全備重量 46.6t[15]
推進機関 熱核ロケット・エンジン×2[16]
最高速度 マッハ0.71[15]
武装 バルカン砲×2[15]

ムサイ級の艦首下部に搭載される大気圏突入カプセル。しかし大気圏内でもそれなりの機動性を有するリフティングボディ機である。ムサイに収容されている段階では上下逆さまで、射出後に180度回転して姿勢を変更する[17]。ガイドレールをつかってムサイから射出されることで発射初速を得るため、姿勢制御以外の推進剤の消費なしで地球降下が可能である。ただ、気密キャビンは衝撃波の内側に入るよう上部中よりに取り付けられているため、着陸時に必要な前下方の直接視認ができない。なお、大気圏離脱は後述のコムサイIIは可能とされるが、本機が可能かどうかは不明。

貨物室は、後部に気密通路付ハッチ、上部に片持ちハッチ、下部に観音開きハッチと3方向の開口部があり、空中での貨物投下[18]を含め、どのような姿勢でも荷物の搬出入ができる。ザクを2機搭載できる貨物室の左右に軌道エンジンと制御エンジンブロック、武装であるマシンガンブロックおよび小デルタ型の水平安定板と延長保持された垂直安定板がつく構造である。機能のわりにコンパクトで、ガウ攻撃空母に収容できるサイズである[19]。機首には内装式のバルカン砲2門が搭載されている。

テレビ版第7話ではシャア・アズナブル少佐が搭乗してアムロ・レイのコア・ファイターと空戦を繰り広げているほか、ランバ・ラル隊の護衛機として、機動巡洋艦ザンジバルに2機のコムサイが随伴している。

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、パプアからファルメルへの補給の際に、ザク4機を搭載可能な大型のコムサイ(W・コム)が引き渡される。これは3機のザクが出撃するにもかかわらず、2機しか収容できないコムサイでは木馬降下妨害作戦に参加するパイロットが納得しないだろうという理由によるものである。ムサイに接続した際の不釣合な外観からドレンには不評で、「ママコ(継子)ムサイ」と呼ばれている」。

コムサイII[編集]

OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。

ムサイ級後期生産型専用のコムサイ。機体形状が見直され、コクピットもポップアップ式に改良され下方視界が大きく向上している。また、機体上部左右に3銃身の60mmガトリング砲[8]を備えた引き込み式の旋回銃座が各1基設けられている。さらに専用のブースターを後部に接続することで、大気圏離脱が可能となっている。

第2話では、「DC14コムサイ」と呼ばれる機体が、アナベル・ガトー大尉が奪取したガンダム試作2号機を宇宙に上げるため、ブースター装備で大気圏突入しオーストラリア大陸を目指す。しかし追撃するガンダム試作1号機に補足され、試作2号機を収容して発進直後に試作1号機により撃墜される。なお試作2号機は無事に脱出している。

設定解説[編集]

メカニックデザインはテレビシリーズ版が大河原邦男、ムサイ改が藤田一己、最終生産型が出渕裕、後期生産型が河森正治

艦名について、旧大日本帝国海軍戦艦武蔵に由来するとの説、ギリシャ神話の神「ムーサイ」に由来するとの説など、諸説ある[要出典]

岡崎優の漫画『機動戦士ガンダム』においては、大気圏突入・大気圏での飛行も可能としていた(ただし本作においてはジオン・連邦を問わず、他の宇宙艦全て大気圏内での運用が可能にされており、マゼランサラミスオデッサ作戦に参戦している描写もある)。

艦形設定の変遷

デザインはホワイトベース同様に『無敵鋼人ダイターン3』で原案ができあがっており、基本レイアウトはアメリカのテレビシリーズ『スタートレック』に登場する宇宙船「エンタープライズ」の翻案である。『機動戦士ガンダム記録全集』などに掲載されている準備稿では司令室が最下部にあったが、諸般の事情により上下反転させられ、細部の変更や武装の追加が行われている。エンタープライズのスワン型に対して逆スワン型宇宙船と呼ばれる[要出典]

ムック『ガンダムセンチュリー』ではこの形状から、エンジンブロックの間に巨大な降下カプセルであるHRSL(後に劇中にも登場するHLVに相当)を搭載することを前提に設計された、と設定している。

キャメル・パトロール艦隊所属艦は、どれも本来連装3基の主砲塔が2基しか描かれていない。ムサイがアップになるシーンを含めて全て2基砲塔である[20]。放映後に発行されたムック『ガンダムセンチュリー』では「大戦末期にはメガ粒子砲を2基に減らした簡略タイプの生産も行われた」との設定が付け加えられた。

最終生産型と後期生産型はそれぞれ『0080』『0083』が初出で、いずれも当初は通常のムサイ級との区別はされておらず、数年後に発行されたムックや書籍で設定が付加された。『0083』の公式サイトでも「ムサイ後期生産型」とされている[21]

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、輸送船を改装した巡洋艦と設定され、MSの積載能力も問題ないとされている。ベースとなった輸送船型や客船型は、ムサイとは上下逆のレイアウトになっている。本作品のムサイは当初より艦後方への対空火器を備え、シャアのファルメルは1個小隊(2個分隊6機)とシャア専用機、計7機のザクを搭載している。また、キャメル・パトロール艦隊所属艦の3艦とも通常の砲塔3基型となり、旗艦キャメルのみ艦橋上部にアンテナが2本追加されている。

艦種設定の変遷

ムサイそのものはテレビ版第1話から登場するが、艦種についての言及はテレビ版第4話までなかった。第4話では、ルナツー方面軍司令官ワッケイン少佐が「ムサイごとき軽巡洋艦」と発言している[22]。後年、制作された『機動戦士ガンダム MS IGLOO』シリーズでも、軽巡洋艦としている[23]。このムサイを「軽巡洋艦」であるとする設定に対応し、関連媒体でチベは「重巡洋艦」と記述されている。資料によっては、キャメル・パトロール艦隊の主砲2基型艦のみを「軽巡洋艦」とし他を軽重問わぬ「巡洋艦」するもの、同艦隊のものを含めて略称を「CC」つまり軽重問わぬ「巡洋艦」とするものがある[要出典]

なお、重巡洋艦に対応する概念としての「軽巡洋艦」(Light Cruiser)とは、ロンドン軍縮条約で設定された基準排水量10000トン以内、搭載主砲口径15.5cm以内の巡洋艦のことである。

同型艦[編集]

2010年現在、ネームシップの“ムサイ”と特定できる艦は登場していない。以下は、劇中で名称の判明している艦である。これ以外にも、名称不明の艦が多数登場している。

機動戦士ガンダム[編集]

ファルメル[編集]

劇中冒頭におけるシャアの乗艦。通常のムサイの艦橋が平たい箱型なのに対し、ヘルメット状の特異な形状で、その内装も大きく異なる。もともとはドズル・ザビの乗艦だったが、ルウム戦役での功績により、シャアが譲り受けた。漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』では、V作戦の本拠地探索の任務を与えたシャアのためにドズルが新規に用意させたものであり、通常のムサイに改造が施されているが、ドズルの乗艦ほどには改造されていないという設定になっている。

なおファルメルという艦名は、かなり後年になってからつけられたもので、テレビ版、劇場版当時は「シャア専用ムサイ」と呼ばれていた。劇中では、乗艦するシャアやドレン達ですら自艦のことを「ムサイ」としか言及しない。またテレビ版では、主砲が3連装に描かれているカットが存在する。

キャメル・パトロール艦隊所属艦[編集]

いずれの艦もメガ粒子砲塔は2基である。3艦合計でリック・ドムを6機搭載する。

キャメル
ドレン指揮するキャメル・パトロール艦隊の旗艦。ドレンの元上官であるシャア・アズナブルの要請により、ホワイトベースに艦隊戦を挑む。ガンダムにより、スワメルに続いて沈められた。テレビ版では艦橋をビームサーベルに切断され、ドレンを含めた艦首脳が全滅。直後、ガンダムが投擲したビーム・ジャベリンがエンジンを直撃し、轟沈した。劇場版では艦橋、砲塔、エンジンをビーム・ライフルで射抜かれ、轟沈した。
トクメル
ホワイトベースとの艦隊戦の際、砲塔に被弾。つづいて直撃により轟沈した。
スワメル
ホワイトベースとの艦隊戦の際、ガンダムのビーム・ライフル攻撃により沈められた。

クワメル[編集]

コンスコン機動部隊に所属。中立区域のサイド6から出港する[24]ホワイトベースとの砲撃戦で真っ先に沈められた。ホワイトベースを包囲するために単艦で迂回、ホワイトベースの後ろに回ったが、本隊が先走って戦火を開いてしまった。その結果、交戦の禁じられたサイド6の空域からまだ出ていないクワメルは絶好の標的になってしまい、反撃できずに撃沈された。この艦もキャメル艦隊と同じく砲塔が2つしかないタイプである。

バロメル[編集]

マ・クベ指揮するソロモン救援艦隊(マ・クベ艦隊)に所属。テキサスコロニー宙域においてマ・クベがガンダムとの一騎討ちに出た後、旗艦艦長デラミン准将の指揮下で行動するが、ホワイトベースの砲撃により大破、後撃沈される。

機動戦士ガンダム0080[編集]

最終生産型2隻が登場。リヒャルト・ワーグナーの楽劇中に、各艦と同じ名称が存在している[25]

ジークフリード[編集]

最終生産型の1番艦[14]ルビコン計画の一環としてサイド6リボー・コロニーへの核攻撃を行うフォン・ヘルシング大佐のグラーフ・ツェッペリンの護衛に就く。

ヴァルキューレ[編集]

最終生産型の2番艦[11]。ジークフリードとともにグラーフ・ツェッペリンを護衛。なお、ヘルシング艦隊は往路途上で連邦軍と遭遇してムサイ級1隻を失い、核攻撃を行うことなく投降しているが、どちらが沈められたかは不明。

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY[編集]

後期生産型がデラーズ・フリートシーマ艦隊で確認されている。なお、シーマ艦隊の所属艦はムサイ伝統の緑ではなく、赤茶色で塗装されている。

ニーベルング[編集]

シーマ艦隊所属。シーマ・ガラハウ中佐とグリーン・ワイアット大将の裏取引に伴い、大将の乗艦である戦艦バーミンガムと接触する。が、その現場をサウス・バニング大尉率いるアルビオン隊に目撃され、大将は「ニーベルングと偶然接触し、交戦した」と偽装するために裏切って砲撃を行い、ニーベルングは撃沈された[26]

ペール・ギュント[編集]

改装強化された後期型ムサイ。アナベル・ガトーの搭乗艦。星の屑作戦の終盤でコウ・ウラキの駆るGP03にビームサーベルで艦橋を破壊された。漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』では11バンチからのMS受領を行った。

艦名の由来はヘンリック・イプセン1867年に作った戯曲(劇詩)『ペール・ギュント』から。

MS IGLOOシリーズ[編集]

ドイツに、各艦と同じ名称を持つ州、都市が存在している。

シュレスヴィヒ[編集]

OVA『機動戦士ガンダム MS IGLOO -1年戦争秘録-』第1話に登場。 ルウム戦役で第32戦隊に所属していた。本艦の爆沈により同戦隊の単縦陣が崩れている。また劇中、最初に連邦軍艦隊の砲撃による被撃沈が確認できるムサイ級巡洋艦である。

ケンプテン[編集]

第91パトロール艦隊所属。僚艦1隻と共にア・バオア・クー戦においてEフィールドを横断するヨーツンヘイムを先導、護衛する任に就いた。Eフィールドの目標地点手前にて敵艦隊と遭遇、僚艦が艦橋右基部にメガ粒子砲の直撃を受け撃沈されるが、本艦と護衛目標であるヨーツンヘイムは共に敵艦隊の間隙をぬうことに成功し目標地点に到達、オッゴ10小隊のヨーツンヘイム発艦を見届けた。だが、その直後に現れた新たな敵艦隊からの2発のミサイルが直撃し、撃沈されている[27]

ノルトハウゼン[編集]

ア・バオア・クー戦においてEフィールドをヨーツンヘイムと共に防衛していたという説と、NフィールドからEフィールドを抜け、本国のサイド3へ撤退中の親衛艦隊の1隻もしくは別の所属の艦だったとする説がある。その際、損傷した熱核融合炉が臨界点を突破し暴走[28]、爆沈している[27]

機動戦士ガンダム THE ORIGIN[編集]

ワルキューレ[編集]

OVA『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』第1話に登場。正式名称ムサイ改型艦隊指揮艦として詳細が発表された艦。ジオン公国宇宙攻撃艦隊総司令であるドズル・ザビの座乗艦としてルウム戦役で活躍。外観はムサイ級に似ているが、艦隊旗艦として設計されているためムサイ改型と呼ばれている。全長302.3m、全高156.7m、全幅299.7mと、そのサイズは通常型と比較して約30パーセント以上も巨大であり、戦艦クラスに匹敵するほどである。2連装メガ粒子砲も大型化されており、攻撃能力はかなり高い。

レトヴィザン / キール / ザトペック / イオージマ[編集]

漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場。全艦ルウム戦役に参加。

レトヴィザン、キール、ザトペックは開戦直後に被弾し、イオージマは主力部隊が転進するまでの時間を稼ぐために奮闘する。OVAでは初期量産型艦としてイオージマが登場。ワルキューレの盾となり護るようにして轟沈する。

その他[編集]

ヴィムメル / ウーメル / ケルメル[編集]

漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場。宇宙世紀0083年3月11日、地球連邦軍艦隊が侵攻しようとしていたジオン公国残党のヴァールシカ基地へ救援に向かう。いずれの艦も、メガ粒子砲は2基である。

キンメル[編集]

漫画『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場。グワラン艦隊所属。同艦隊所属艦の多くはソロモン会戦時に沈没または消息不明となっており、本艦もデータ上は撃沈となっていた。

副艦長:アンギラ・ロレンゾ少尉、パイロット:カース・コングレイ

ハボック / ホーカム[編集]

小説『モビルスーツコレクション・ノベルスACT.7 閃光の源』に登場。MS-06R-3を使用した公国軍初のビームライフル試射実験を行った実験艦隊の所属艦。ハボックは実験中に連邦軍MS部隊の襲撃により撃沈される。

ウォルメル / スネイル[編集]

漫画『ゼロの旧ザク』に登場。チベ級チェーホフを旗艦とするソロモン敗残艦隊の随伴艦。暗礁(デブリ)空域でミサイル攻撃を受け、旗艦を除き撃沈される。いずれも砲塔3基型。

他にヘクト艦長(階級不明)指揮下の砲塔2基型ムサイ(艦名不詳)が、主人公ニルス・テオレル軍曹が乗る最初の母艦として登場し、サラミスに撃沈されている。全艦宇宙攻撃軍所属。

ヘル=ホーク[編集]

漫画『アウターガンダム』に登場。同作ではムサイのデザインにアレンジが加えられているが、ヘル=ホークは同作における標準的なムサイよりも重装備であり、グラナダ所属のムサイよりも堅牢という旨の台詞があるほか、艦の上面にあるメガ粒子砲塔2基のほかに、艦底にもさらに2基の砲塔を有している。

艦長アド・ガーンズバックの指揮の下でソロモン戦に参加し、グラハム・チェンバレン指揮下のサラミス級と一騎討ちを行う。その後は一年戦争終戦まで残存し、艦長以下の乗員もろとも太陽系開発機構(SSDO)自衛警察軍(スペースポール)へと移籍。宇宙世紀0099年を舞台とする続編『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』にも、宇宙警察機構所属艦としてガーンズバック指揮下の「ヘルホーク」が登場している。

ブルメル[編集]

漫画『MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝』に登場。主人公フレデリック・ブラウン他パイロット候補生をグラナダへ送り届けた。

ブレイブ[編集]

雑誌企画『ガンダム・センチネル』に登場。

「ペズンの反乱」終盤、月面都市エアーズの攻防戦において連邦軍に破れ脱出したトッシュ・クレイらニューディサイズの生き残りに対し、トワニング提督率いるネオ・ジオン先遣艦隊から試作MAゾディ・アックと共に譲渡された。

ゾディ・アックの運用母艦として改造されており、武装は取り外されている。運搬の際は左右のエンジンブロックの間にゾディ・アックの機首を挟むような形で曳航する。

ネオ・ジオンにおける艦名は明らかでないが、ニューディサイズに譲渡された際に作戦上の識別のため、エアーズ攻防戦で戦死したかつての首領ブレイブ・コッドの名をとり命名された。

地球攻撃作戦を前にゾディ・アックの慣熱航宙を行っている途中、追撃してきた地球連邦軍α任務部隊旗艦ペガサスIIIに遭遇しゾディ・アックを発進させる。その後の戦いでニューディサイズ側の将兵は大半が戦死または投降しているが、本艦の消息は不明となっている。

アハメル[編集]

漫画『機動戦士ガンダム バニシングマシン』に登場。グリプス戦役中に活動していたジオン残党が用いている艦で、エンジンブロックの間にビグロを露天繋止している。

ゼダンの門とされる以前のア・バオア・クーを視察するジャミトフ・ハイマンを乗せた艦隊を襲撃するが、戦闘に介入したパプテマス・シロッコメッサーラの攻撃を受けて撃沈されている。

メイルメル[編集]

漫画『機動戦士ガンダムU.C.0096 ラスト・サン』に登場。

ジオンの敗残兵とその家族が身を潜めながら暮らしており、連邦軍に察知されないためにサイド7近域のデブリ帯に潜伏している。

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後継艦[編集]

ムサイ改[編集]

機動戦士Ζガンダム』に登場。一年戦争後、ジオン共和国の保有する主力艦艇としてムサイ級(ノーマル型)に近代化改修を施した物で、基本構造は大差は無く、単装対空砲が2基追加された他は、熱核反応炉や放熱機構に改良が成されている程度となっている。兵装は、連装メガ粒子砲×3、大型ミサイルランチャー×2、小型ミサイルランチャー×10、単装機関砲×2。 グリプス戦役時には一時共和国軍がティターンズの指揮下に入った為、チベ改級などと共にアポロ作戦などに参加している。当時の艦載機はRMS-106 ハイザック

宇宙世紀0096年時にもジオン共和国軍の艦艇として使用され、艦載機はハイザック及びハイザック・カスタムである[29]

同型艦[編集]

小説『機動戦士ガンダムUC』では、ジオン共和国軍所属のグルトップ、ドローミが、ネオ・ジオン残党への援軍としてL1ジャンクション宙域でのネェル・アーガマとの戦闘に参加した。なお、アニメ版では同宙域の戦闘は描かれていない。北欧神話に、各艦と同じ名称を持つ人物が登場している。

ビフレスト
ネェル・アーガマとの戦闘には参加せず。
グルトップ
L1ジャンクション宙域でネェル・アーガマのハイパー・メガ粒子砲を受け、轟沈。
艦長:ホーギー
パイロット:ギリガン・ユースタス大尉
艦載機:RMS-106 ハイザック、RMS-106CS ハイザック・カスタム
ドローミ
L1ジャンクション宙域でネェル・アーガマと衝突して大破、その後ネェル・アーガマのハイパー・メガ粒子砲を受け、轟沈。

エンドラ[編集]

機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、アクシズネオ・ジオン)の宇宙巡洋艦。ムサイ級の発展型であるため、ムサイ級に分類されることもある。

艦体規模(サイコガンダムMk-IIすら後部デッキに搭載可能なサイズ)、MS運用能力、火力、巡航性能が大幅に向上している。ムサイ級同様、大気圏突入カプセル(コムサイ)を艦橋後部に備えているが、バリュートを用いた単独での大気圏突入も可能。またミノフスキークラフトにより大気圏内で浮遊航行している場面も見られる。

主兵装は単装メガ粒子砲×5基。砲配置は横腹を向けて、敵艦と併走しながら同航砲撃戦を行うのが前提となっている。全長等は設定されておらず不明であるが、雑誌『アニメディア』86年6月号付録の記述では、全長は410m。

2基のMSカタパルトが艦の前方内部にあり、加速に必要な有効長を最大限確保する為か、設定資料によると軌条がX字状に途中で交差する形になっている。MS搭載機数は不明。

同型艦[編集]

テレビ版『機動戦士Ζガンダム』第46話、第47話でも同型艦が登場し、映画機動戦士ΖガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』にエンドラ級として登場している。

『機動戦士ガンダムUC』の時代でも袖付きの手で運用されており、OVA7巻では2隻のエンドラ級がネェル・アーガマの攻撃を受けてそれぞれ撃沈・中破されている。

エンドラ(ENDRA)
ネオ・ジオンのエンドラ級巡洋艦の1番艦にしてネームシップ。設定によると、艦橋形状が同型艦(量産型)とやや異なっている。マシュマー・セロが艦長を務める緑色の艦。サイド1シャングリラ以降の失態続きでマシュマーが更迭されると、キャラ・スーンが艦長を務めた。コロニー・ムーンムーン入港中にキャラがエゥーゴの捕虜となり、ZZと戦端を開いた結果、撃ち落とされたガザCとの激突等により破壊される。しかし、ゴットン・ゴーら乗組員はミンドラに救助されている。
乗組員
指揮官/艦長
副官
パイロット
  • パンパ・リダ
  • ビアン
  • ワイム
  • コムッテ
  • クレイユ・オーイ
  • ユラー・ジャミコ
  • ネル・マーセン
  • グレミー・トト
艦載機
エンドラII
エンドラ喪失後、強化処理を施されて復帰したマシュマー・セロに与えられた艦。初代エンドラ同様緑色。第一次ネオ・ジオン抗争終局まで戦った。
乗組員
指揮官/艦長
  • マシュマー・セロ
副官
パイロット
  • ダニー
  • デル
  • デューン
  • サトウ
艦載機
ミンドラ
グレミー・トト指揮のもとエンドラ援護のためにムーンムーンへ赴く黄色の艦。サダラーン地球降下の際には指揮官がラカン・ダカランに代わっている。第一次ネオ・ジオン抗争末期にはグレミーの指揮下に入って艦隊を組織しており、サンドラとともにハマーンに対する反乱に参加した。
乗組員
指揮官/艦長
副官
  • ゴットン・ゴー
  • オウギュスト・ギダン
パイロット
  • クレイユ・オーイ
  • ユラー・ジャミコ
  • ネル・マーセン
艦載機
  • AMX-003 ガザC
  • AMX-006 ガザD
  • AMX-101 ガルスJ
  • AMX-102 ズサ
  • AMX-009 ドライセン
  • AMX-107 バウ(グレミー・トト機)
サンドラ
グレミー・トトが艦長を務める青色の艦。サダラーンを護衛してミンドラなどと共に地球に降下している。冷凍睡眠装置を搭載した特別仕様であり、プルツー他のクローン強化人間をコールドスリープさせている区画がある。途中サイコガンダムMk-IIを受け取り、アーガマ撃沈を狙って、コロニーが落ちたダブリンへ赴いた。第一次ネオ・ジオン抗争末期にはミンドラと艦隊を組織しアクシズ防衛の任務につくが、グレミーの指揮のもとハマーンに対し反乱を起こした。
指揮官/艦長
  • グレミー・トト
  • ラカン・ダカラン
副官
  • オウギュスト・ギダン
パイロット
艦載機
  • AMX-003 ガザC
  • AMX-006 ガザD
  • AMX-101 ガルスJ
  • AMX-102 ズサ
  • AMX-009 ドライセン
  • AMX-107 バウ (グレミー・トト機)
  • AMX-107 バウ (量産型)
  • AMX-004-2 キュベレイMk-II(エルピー・プル専用機)
  • AMX-004-3 キュベレイMk-II(プルツー専用機)
  • MRX-010 サイコガンダムMk-II
  • AMX-014 ドーベン・ウルフ
ランドラ
キャラ・スーンが艦長を務める艦。宇宙世紀0088年3月、サイド1「エルドラド」を攻略し19時間でコロニーを制圧している[30]
レジェンドラ
ガンダムエースで連載された松田未来の漫画『皇女陛下のレジェンドラ号』に登場。アクシズの騎士ベルグ・スレイが艦長を務める艦。サイド1のコロニー、エリュシオンに駐留する連邦軍ヴァルター少佐からエリュシオン市民を護り抜いた。
インドラ
漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』に登場。アクシズの騎士フェアトン・ラーフ・アルギスが艦長を務める艦。エゥーゴやティターンズから引き抜いた混成MS部隊を擁する。主にニューヤーク攻略やアクシズ防衛戦に参加した。名前の由来はバラモン教、ヒンドゥー教の神インドラから。なお、本作では同型艦の「パンドラ」「シンドラ」も登場している。

ムサカ[編集]

諸元
ムサカ
分類 軽巡洋艦[31]
艦級 ムサカ級
所属 新生ネオ・ジオン、後に「袖付き
全長 160m[32]
武装 連装メガ粒子砲X4
ミサイル発射管X6
連装対空機関砲X12
MS用カタパルトX2

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場。塗装はムサイ伝統の緑ではなく、レウルーラ同様の赤系で艦体側面には個艦識別用のラインが書かれている。

ムサイ級の流れを汲んでいるとも言われるが[33]、機関部はムサイ特有の支柱外装式ではなく、後部内装式であるティベ級重巡の艦体構造に酷似したレイアウトを持っている。特徴として巨大な放熱パネルを艦底に2枚装備しているが、これは宇宙空間へ効果的な放射廃熱を行い、核融合炉からの熱を効率的に管理することにより電撃的な作戦を遂行すべく取られた設計である[34]。こうした大型放熱板は被弾に弱くなるデメリットはあるが、大規模な冷却装置を設置するよりも艦内容積を圧迫せず、安価であるとの特長から、敵である、ロンド・ベル隊の各艦にも採用されている。 

機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』ではムサカ級の設計図が登場する。

同型艦[編集]

ネオ・ジオン艦隊の主力艦であり同型艦が13番艦まで建造された。作中で明確に判別できるのはネームシップのムサカの他、ルナツーの核兵器を搭載してアクシズに繋留されていた4番艦のみである。この艦は小惑星アクシズと一緒に降下し低高度で起爆して核の冬を起こすと同時に地球を放射能汚染する予定であったが、νガンダムによって撃沈されている。

小説『機動戦士ガンダムUC』では、宇宙世紀0096年までに数隻が就役しており9隻が「袖付き」所属のテニスン艦隊に編入され、2隻が「袖付き」旗艦レウルーラに随伴している。ほかにも1隻がパラオ攻略戦中に宇宙港内で沈んでいる。MSは最大6機搭載可能で、テニスン艦隊の艦載機はガザD、ガ・ゾウム、ズサ、ギラ・ドーガ、ギラ・ズール[35]

ムサカ
ルナツーに偽装投降する囮艦隊の旗艦であり、最終局面でアクシズに肉薄するロンド・ベル艦隊に突撃した以降の消息は不明(小説では最後の核ミサイルで轟沈)。
ガロム、グスコー、シャルネ
いずれもテニスン大佐率いるテニスン艦隊所属。ガロムは同艦隊旗艦。艦長はテニスン大佐ではなく、別人が務める。グスコー艦長は、ガジュマル中佐。

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脚注[編集]

  1. ^ 『機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』683頁。
  2. ^ 『講談社ポケット百科シリーズ35 機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション3 連邦軍編』1984年7月、159頁。
  3. ^ 『機動戦士ガンダム MS IGLOO 完全設定資料集』エンターブレイン、2007年5月、124頁。
  4. ^ a b c d e 『TV版 機動戦士ガンダム ストーリーブック1』講談社、1981年3月、124頁。
  5. ^ a b c d e 大河原邦男・松崎健一監修、『ファンタスティックコレクション・スペシャル 機動戦士ガンダム・マニュアル』朝日ソノラマ、1981年3月。
  6. ^ 肉薄したGファイター1機によってあっさりと撃沈されたこともある。またソロモン戦では、接近するGファイターを迎撃するのに主砲を乱射した結果、正面にいた味方のムサイを撃ち落とした艦もいる。
  7. ^ a b c d 『ニュータイプ100%コレクション20 機動戦士ガンダム0083「作戦計画書」』角川書店、1993年11月。
  8. ^ a b c d e f g h i j 『ケイブンシャの大百科別冊 機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー 略奪編』1991年12月、60頁。
  9. ^ 『機動戦士ガンダム エピソードガイド vol.2 一年戦争編(後)』角川書店、1999年9月、129頁。
  10. ^ 『機動戦士ガンダム 一年戦争全史【上】』学習研究社、2007年3月、90頁。
  11. ^ a b c d e 『ガンダムメカニクス6』ホビージャパン、2000年6月。
  12. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .37 機動戦士ガンダム メカニック大図鑑』バンダイ、1991年8月、85頁。
  13. ^ 『B-CLUB VISUAL COMIC 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 VOL.1』バンダイ、1989年7月、117頁。
  14. ^ a b 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑 PART.1 一年戦争編』バンダイ、1989年2月、76頁。
  15. ^ a b c d e f 『テレビマガジン』1981年2月号付録『機動戦士ガンダム大事典』上巻(講談社)
  16. ^ 『機動戦士ガンダム ガンダムアーカイブ』メディアワークス、1999年6月、170頁。
  17. ^ テレビ版第5話より。
  18. ^ OVA『MS IGLOO -1年戦争秘録-』第2話に登場する「コムサイ280」が、空中で後部ハッチよりモビルタンクヒルドルブを投下している。
  19. ^ 当初の設定では作画ミスとの指摘もあったため、後にガウ自体のサイズ(小説版による初期設定で全長、全幅共に50m)がコムサイに合わせて大型に改訂されている。
  20. ^ シャアとドレンが再会するシーンなど。ホワイトベースとの砲撃シーンで、1箇所だけ主砲塔3基のムサイと同様に3対の発射軌跡が描かれている。その前のシーンでは、ビームが4本しか出ていない。
  21. ^ 機動戦士ガンダム0083 web「MS-ジオン公国軍-ムサイ」
  22. ^ テレビ版第4話序盤、ワッケインとブライトの会話より。
  23. ^ 公式サイトの記述より。
  24. ^ テレビ版ではペルガミノの浮きドックを使用するために出港した時。
  25. ^ ニーベルングの指環より、第1日ワルキューレ、第2日ジークフリート
  26. ^ 第8話に登場。バニングが、本艦乗員の死体から星の屑作戦実施要綱を入手
  27. ^ a b OVA『MS IGLOO -黙示録0079-』第3話に登場。
  28. ^ 劇中のセリフでは「臨界点、沈みます」のみ。もっとも、現実の核融合炉は、原理的に暴走による爆発は起こさない。
  29. ^ 小説『機動戦士ガンダムUC』第8巻
  30. ^ これは『ΖΖ』設定上に存在しており、漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』ではその様子が描かれている。
  31. ^ バンダイ発行 機動戦士ガンダム MS大図鑑PART3 アクシズ戦争編 P34
  32. ^ 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』公開当時の設定。
  33. ^ バンダイ刊『機動戦士ガンダムメカニック大図鑑』P81。
  34. ^ バンダイ発行 機動戦士ガンダム MS大図鑑PART3 アクシズ戦争編 P62
  35. ^ 小説『機動戦士ガンダムUC』第9巻より。

関連項目[編集]