入場税

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入場税(にゅうじょうぜい)は、映画、演劇、演芸、音楽、スポーツ、見せ物、競馬、競輪などの入場料金に課された国税。

概要[編集]

当初、国税として1940年から1948年まで課されていたが、1948年に地方税に移譲される。その後の1954年に、第一種の施設(映画館、劇場、演芸場、競馬場など)と第二種の施設(展覧会場、遊園地など)の部分は国税に再移譲されることとなったが、第三種の施設(ゴルフ場、パチンコ場、マージャン場、たまつき場など)の部分については、地方税として娯楽施設利用税に改組された。

1989年消費税導入を契機に、国税の入場税は廃止、地方税の娯楽施設利用税は、ゴルフ場の利用に限定し、現在もゴルフ場利用税として存続している。

詳細[編集]

入場料金を領収する者が納税者である。税率は個別の課税物件ごとに定められた。

映画2000円超、演劇等5000円超、競馬30円超の場合、税率10%。

1985年度における税収額は約50億円。

映画の入場税[編集]

  • 1938年(昭和13年) - 日華事変に伴う国の財源不足を補う目的で地方税から国税に移管、観覧税から入場税へと名称変更も行われた[1][2]税率10パーセント[1]
  • 1947年(昭和22年)
    • 4月1日 - 税率100パーセント[1]
    • 12月1日 - 税率150パーセントに増税[1]
  • 1950年(昭和25年)
    • 3月1日 - 税率100パーセントに減税[3]
    • 12月1日 - 入場税の滞納・脱税が多かったので、東京では票券(チケット)を当局が映画館に公布するようになる[4]。大阪は翌年8月1日から[4]
  • 1953年(昭和28年)1月 - 税率50パーセントに減税[5]
  • 1959年(昭和34年)8月 - 入場料金70円以下税率10パーセント、100円以下20パーセント、101円以上30パーセント[5]
  • 1975年(昭和50年)4月 - 入場料金1500円まで無税、1500円超は税率10パーセント[5]
  • 1985年(昭和60年) - 入場料金2000円まで無税に変更[5]
  • 1989年(平成元年)4月1日 - 消費税導入に伴い廃止される[5]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 斉藤 2009, p. 54.
  2. ^ 入場税(にゅうじょうぜい)とは”. 日本大百科全書(ニッポニカ). コトバンク. 2016年12月26日閲覧。 “1938年(昭和13)に国税に移管され、名称も入場税に改められた。”
  3. ^ 斉藤 2009, p. 55.
  4. ^ a b 斉藤 2009, pp. 55 - 56.
  5. ^ a b c d e 斉藤 2009, p. 56.

参考文献[編集]

  • 斉藤守彦 『映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか?』 ダイヤモンド社2009年11月27日。ISBN 978-4-478-01134-8。

関連項目[編集]

  • 入場税に対する芸術家の反対闘争