千之ナイフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

移動先: 案内検索

千之 ナイフ(せんの ナイフ(アルファベット表記:Senno Knife又はSenno Naiff[1])、1960年9月5日 - )は、日本漫画家東京都出身。男性

デビュー時(初期)のペンネームは山本 和都(やまもと かずと)。

経歴・人物[編集]

松本零士牧美也子の元アシスタントであり[2]、商業デビュー以前から同人作家として同人誌での活動もしていた[3]

1981年に『レモンピープル』(あまとりあ社)創刊号にて『雪姫』で商業誌デビュー。デビュー当時から初期にかけては主に成人向け漫画雑誌で活動していたが、その後は一般誌、少年・少女誌でも多くの作品を執筆し、ホラー漫画SF漫画ファンタジー漫画コミカライズ作品(有名童話小説の翻案)など幅広いジャンルを手がけている。

妻は漫画家・イラストレーターの猫井るとと。猫井がヴォーカルを務めるポスト・ニューウェーブバンド・PSYDOLLのジャケットイラストはほとんど千之が描いている。

作風[編集]

緻密かつ耽美的な絵柄や、独特の謎めいたストーリー展開がデビュー当時からの主な作風である。特に悪魔人形TSF百合などをテーマとした幻想的な作品が多いが、中にはギャグパロディ要素も盛り込んだものもあり、作風の幅はかなり広い。

また、初期作品では「千スクリット文字」と呼ぶ謎の文字で綴った語句を漫画原稿の余白に書き込み、作品をミステリアスに演出していた。これは一部の熱心なファンに解読された後は、ファンとのコミュニケーションに使用されていた。

作品リスト[編集]

成人向け作品[編集]

  • 夜姫[4](1982年9月、久保書店→1997年1月、シュベール出版→2005年9月、青林堂[5]
  • プレゼント(1983年11月、久保書店)
  • 赤いナイフの夜(1985年3月、久保書店)
  • シンデレラDOLL(1987年1月、辰巳出版
  • 魔女っこメルヘン(1988年8月、フランス書院
  • シークレットレディ(1990年1月、久保書店)
  • 魔夜中のレディ[6](1990年2月、司書房→1995年10月、松文館→2005年9月、青林堂[5]
  • レディ エキセントリック[6](1990年10月、司書房→1997年6月、シュベール出版→2005年9月、青林堂[5]
  • 逢魔ヶホラーショー[7](1991年10月、久保書店→1995年11月・12月、シュベール出版、全2巻)
  • ビザリアン[6](1993年8月、司書房→2005年9月、青林堂[5]
  • SEPIA[8](1993年12月、シュベール出版→2005年9月、青林堂[5]→2006年3月、青林堂)
  • EDEN[6](1994年4月〜1997年1月、シュベール出版、全5巻→2005年9月、青林堂、全5巻[5]
  • 美少女世界(1996年5月、松文館)
  • 鏡の国のちづる[6](1997年1月、シュベール出版→2005年9月、青林堂[5]
  • 夢想少女館[9](1999年4月、松文館)
  • 迷宮秘宝館[10](2005年8月、モエールパブリッシング
  • イヌノセイカツ[11](青林堂)
  • ひみつ遊戯[12]リイド社
  • トランスセクシャル・ショー[13](2015年11月、久保書店)

一般向け作品[編集]

  • 百面相サーカス(1984年12月、東京三世社
  • くらくなって魔女[14](1987年3月・4月、ソニー・マガジンズ、全2巻)
  • 闇のシルエット(1987年11月〜1992年3月、秋田書店、全4巻)
  • ワルキューレ(1989年9月・10月、久保書店、全2巻)
  • 夜はファンタジア(1990年8月、大洋図書
  • 魔空間ゼロ(1992年7月・12月、実業之日本社、全2巻)
  • 少女パンドラ(1995年11月、秋田書店)
  • SISTER(1996年12月、秋田書店)
  • 死太郎くん(1997年8月・1998年6月、秋田書店、全2巻)
  • 死の女神(1998年6月、ぶんか社
  • エデンの最期に(1999年6月、秋田書店)
  • 人間モドキ(1999年8月、蒼馬社)
  • カマキリ女(2000年5月、ぶんか社→2006年4月、ホラーMコミック文庫版、ぶんか社)
  • 迷宮サーカス(2002年3月、ぶんか社)
  • 古典名作集
    • SADE(2005年3月、青林堂)
    • TEMPEST(2005年7月、青林堂)
    • DECAMERON(2006年8月、青林堂)
    • FAUST(2007年4月、青林堂)
    • SADE2 魔性の姫(2008年6月、青林堂)
  • ちづる奇譚(2005年9月〜11月、青林堂、全3巻)
  • ブラック・ジャックM「身替わり」(2005年12月、秋田書店)
  • EDEN チャイニーズ姑娘編[15](2006年2月、青林堂)
  • うわさの死太郎くん(2006年8月、幻冬舎コミックス
  • うわさの死太郎くんリターンズ!(2007年4月、幻冬舎コミックス)
  • レズビアン 少女愛[15](2007年11月、青林堂)
  • 迷宮のアリス(2008年1月、久保書店)
  • 怪異実聞録なまなりさん(原作:中山市朗、2009年8月、メディアファクトリー
  • 侍コップ[12](X-PUBLISHING)
  • レズビアン2 蜜の部屋(2010年7月、青林堂)
  • 死の美術館(2010年10月、久保書店)
  • 吉原遊女絵伝(2011年2月、リイド社)
  • レズビアン3 吸血令嬢(2012年9月、青林堂)
  • エコール・ド・エデン[12]NTTソルマーレ
  • ホラーシアターVol.1[12](Tyrellsya[16]
  • ホラーシアターVol.2[12](Tyrellsya[16]
  • 千之ナイフ選集 少女曼荼羅(2015年7月、久保書店)

イラスト[編集]

  • 禁断の純愛戦争シミュレーション ヴェルメラント戦記(引野利秋・著)

ゲーム[編集]

テレビドラマ[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 正式表記は前者であり後者は誤記だが、出版社によっては使用されている(秋田書店、ぶんか社刊行の単行本など)。
  2. ^ かつて松本零士の元でアシスタントを務めていた新谷かおるとは入れ違いにアシスタント入りした。
  3. ^ 現在も活動中。
  4. ^ 久保書店版発売当初・オンデマンド版コミックとして復刊された際はレイティング無し
  5. ^ a b c d e f g オンデマンド版
  6. ^ a b c d e オンデマンド版コミックとして復刊された際はレイティング無し
  7. ^ 久保書店版は『逢魔がホラーショー』表記
  8. ^ 新装版・オンデマンド版コミックとして復刊された際はレイティング無し
  9. ^ 『ビザリアン』改題・新装版
  10. ^ 『美少女世界』再編集版
  11. ^ 『迷宮秘宝館』フルカラー再編集版。電子書籍のみ。サイトによっては『美少女妄想館』のタイトルにて販売
  12. ^ a b c d e 電子書籍のみ
  13. ^ 『逢魔がホラーショー』からの選集
  14. ^ 連載時は『暗くなって魔女』表記
  15. ^ a b 『EDEN』からのテーマ別選集
  16. ^ a b Kindleダイレクト・パブリッシングを利用した個人出版。たいれる社(英語表記はTyrellsya)は千之が所属する同人サークル

師匠[編集]

参考文献[編集]

  • 別冊宝島316『日本一のマンガを探せ!』内「愛の試練、性の深淵/千之ナイフ(解説:牧秀彦)」(宝島社刊)
  • 『千之ナイフ展 -イノセントな姫言-』カタログ(スパンアートギャラリー刊)