国公立大学

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国公立大学(こっこうりつだいがく)とは、国立大学公立大学の双方を含めた意味用語である。

国立大学法人地方公共団体公立大学法人などによって公共予算で設けられる大学のことであり、私立大学の対になる概念である。ただし国立大学が相対的には全国的性格を志向しているのに対して、公立大学は地域とのかかわりを重視しているという点において、国立大学と公立大学のそれぞれの役割は厳密な意味で異なる。

国公立大学の入学試験[編集]

国公立大学へ入学するためには、センター試験で5教科7科目(文系は英語・数学・国語・地歴公民×2・理科、理系は英語・数学・国語・地歴公民・理科×2)を受験し、二次試験で1〜4教科(文系は英語・国語・数学・地歴から、理系は英語・数学・国語・理科から)を受験しなければならず、さらに小論文・実技・面接が課される場合がある。一方、私立大学の受験科目は3教科(文系は英語・国語・地歴、理系は英語・数学・理科)が基本であり、文系生の多くが苦手とする数学、理系生の多くが苦手とする国語を回避出来るという利点がある。また、同じ科目数あっても、私立大学の入試では、受験生の負担が軽減される措置がなされている場合があり(漢文は出題しない、英語のリスニングは出題しない、文系数学はⅠ・Aのみ、数学Bからは出題しないなど)、同じ偏差値同士の大学を比較した場合、国公立大学への入学難易度は高い。さらに、私立大学では、多くの募集単位を併願出来るのに対して、国公立大学の入試は原則2回であることも入学難易度を高くしている。ただし、最近では、大学側が多様な人材を求めており、中期・後期日程が中心ではあるものの、国際教養大学金沢大学といった国公立大学の中でも難易度が高いとされる大学にも、1-2科目しか課さない募集単位がある。また、横浜国立大学埼玉大学にはセンター試験の結果のみで合否を判定し、二次試験などを一切課さない募集単位がある。 難易度の高い私立大学が存在しない地方都市では、進学校の生徒のうち、多くが国公立大学を第一志望とする。地元の国公立大学へ行けば一定程度の学歴が得られ、質の高い教育を受けられるからである。また、地元から出る場合でも、県外の私立大学へ通うのは、経済的負担が大きいからである。地方都市では、「国公立大学○名合格」「国立大学○名合格」というように、学校名は関係無く、国公立大学合格や国立大学合格が一つのブランドであるかのように謳う進学校や塾・予備校が存在する。一方で、難関私立大学が多い東京では、優秀な受験生でも、私立大学を第一志望とする場合が多くあり、お茶の水女子大学東京外国語大学首都大学東京筑波大学等、難関国公立大学の側が、私立と同等の3教科や、もう1科目だけ多く勉強すれば受験出来る4教科で受験出来る募集単位を用意している。 入試日・合格発表は、多くの私立大学よりも後であり、私立大学を滑り止めとして、国公立大学を本命として受験する場合が多い。そのため、最難関国公立大学や地方の国立大学ではほとんど入学辞退者が出ず、東京大学では約3000人の合格者に対して、辞退者は毎年10人程度である。ただし、上述の通り、首都圏の国公立大学は難関私立大学の滑り止めという側面も持ち合わせているため、志望の私立大学に合格したら国公立大学の二次試験を欠席する受験生や、国公立大学へ合格しても入学を辞退する受験生がいる。一例として、私立大学と同等の教科数で受験が出来るため、難関私立大学との併願が多い横浜市立大学では、合格者の30%以上が辞退する年がある。それでも、私立大学と比較すれば辞退率は低いものであり、入試上位で合格した受験生の多くが入学することから、入試難易度が同じ私立大学と比較した場合、学生の入学時学力は国公立大学の方が高いと言える。 私立大学の入試は、膨大な数の受験生(上述の通り、併願が可能であることから、難関私立大学の受験者数は、延べ人数にすると極めて多くなる)の答案を採点しなければならない関係上、多くの大学でマークセンス方式や穴埋め方式が採用されているが、国公立大学の二次試験は原則として記述方式である。英語では、和訳・英作文の問題が課されることがある。数学では、論理的に計算を進めて行く能力・証明する能力が必要となる。国語では、400字にも及ぶ論述問題を課す大学がある。また、難関国公立大学では、文系は社会、理系は理科の記述問題も課される。そのため、進学校や塾・予備校では、国公立大志望者と私立大志望者のクラスを分けて授業を行っている所がある。また、大手出版社・大手予備校が発刊している参考書でも、国公立大受験者用と私立大受験者用が分けられている場合がある。

関連項目[編集]