広島東洋カープ由宇練習場

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広島東洋カープ由宇練習場
(由宇球場)
Hiroshima Toyo Carp
Yuu Baseball Ground
広島東洋カープ由宇練習場.jpg
施設データ
所在地 山口県岩国市由宇町笠塚72-2
座標 北緯34度2分1.9秒 東経132度8分46.8秒 / 北緯34.033861度 東経132.146333度 / 34.033861; 132.146333座標: 北緯34度2分1.9秒 東経132度8分46.8秒 / 北緯34.033861度 東経132.146333度 / 34.033861; 132.146333
起工 1991年3月
開場 1993年3月
所有者 広島東洋カープ
グラウンド 内野:クレー舗装
外野:天然芝
照明 なし
設計者 間組(ハザマ)
広建コンサルタンツ
建設者 間組(ハザマ)
使用チーム • 開催試合
広島東洋カープ二軍ウエスタン・リーグ公式戦、練習等で使用)
収容能力
3500人
グラウンドデータ
球場規模 グラウンド面積:16,010m2
両翼:100 m
中堅:122 m

広島東洋カープ由宇練習場(ひろしまとうようカープ ゆうれんしゅうじょう)は、山口県岩国市由宇町にある野球場広島東洋カープ二軍の本拠地球場及び練習施設で、同球団が運営管理している。単に由宇球場という通称でも呼ばれる。

沿革[編集]

広島の二軍は1992年平成4年)まで、広島県福山市にあるみろくの里神勝寺球場(現・ツネイシスタジアム)を二軍の本拠地とし、ウエスタン・リーグ公式戦などを開催していた。これはかつて広島より西の福岡県に本拠地を置いていたクラウンライターが西武に身売りし、1979年昭和54年)から本拠地を埼玉県西武球場に移転して以来、広島が国内では最も西に本拠地を置く球団となり、また当時のウエスタン所属6球団は広島の他に中部1(中日)、関西4(近鉄南海阪神阪急)と関西に集中していたため、これら他球団の移動の便を考慮して、県東部の福山で試合を行っていたものである。

しかし、みろくの里は広島二軍選手寮のカーサ・デ・カルピオ〔Casa di CARPIO〕(大野寮)がある佐伯郡大野町(現・廿日市市)から遠く、試合のたびに長距離移動を余儀なくされていた。また、1989年(平成元年)には南海が福岡県に本拠地を移転してダイエーとなり、必ずしも広島以東のチームだけに便宜を図る必要が薄れつつあった。

また、当時球団が所有していた練習施設は広島市民球場(閉鎖)の他、広島市西区の三篠寮(閉鎖)にある練習場、大野寮にある屋内総合練習場だけしかないなど練習施設が不足しており、とりわけ他球団と比較して、ファーム施設に対する設備投資が遅れていることが問題視されていた。また、広島は1980年代後半の一時期、二軍の本拠地を広島県内とは別に、別途関東地方東北地方にも設ける構想を持っていたものの、これも結局実現には至らなかった。

こうした事情から、球団自前の練習場を設ける必要性が生まれ、広島県呉市、山口県柳井市、同じく山口県の玖珂郡由宇町の3箇所が候補地となった[1]。検討の結果、土地取得費が安く練習場が広く取れること、気候が温暖なことから由宇町が選定された。球団役員に由宇町に工場を構えるマツダ関連企業の社長がいたこともあって計画は順調に進展し、1993年(平成5年)に由宇練習場が完成・開場、広島二軍本拠地は当練習場に移転した。以後、広島二軍のウエスタン公式戦や教育リーグ、練習試合などは主にこの由宇球場を中心に開催されるようになった。広島二軍の春季一次キャンプと秋季キャンプも当練習場で行われている。

球場概要[編集]

バックネット裏の建物は広島2軍のクラブハウスとなっており、その上部に観客席は設けられていない
バックネット裏の建物は広島2軍のクラブハウスとなっており、その上部に観客席は設けられていない
練習場としての利便性優先の設計となっており、ファウルエリアは広大である
練習場としての利便性優先の設計となっており、ファウルエリアは広大である
近年は増加傾向にある観客のために遊具が設置され飲食のワゴン販売も行われている
近年は増加傾向にある観客のために遊具が設置され飲食のワゴン販売も行われている
2015年に改装され電光掲示式となったスコアボードとバックスクリーン
2015年に改装され電光掲示式となったスコアボードとバックスクリーン

基本的に広島の二軍練習場としてのみ使用されることを前提に設計されており、一軍公式戦やアマチュア野球など広島二軍以外が使用することを想定していないため、観客席は内外野とも芝生席となっている(内野芝生席のみ解放。外野芝生席は整備不十分のため閉鎖されており、立ち入り不可。ただし、外野芝生席後方には通路が設けられており、通路からの観戦は可能)。バックネット裏には広島のクラブハウスが設けられているが観客席は無く、一般客は立ち入り不可となっている。ビジターチームのクラブハウスは一塁側ダッグアウトの後方に設置されている。また由宇球場で開催される二軍戦は、「練習ではお金を取らない」方針のため、原則として入場無料である。ただし駐車場は有料(500円)。

グラウンド出入口は三塁側に設けられており、三塁側場外にはサブグランドと投球練習場がある。このため、試合開催時のダッグアウトは、移動距離を考慮してホームチームである広島が三塁側を使用し、一塁側をビジターチームが使用する。ただし、マツダスタジアムや地方開催でのホームゲームでは一軍と同じ一塁側を使用する。

ファーム本拠地球場の中でも特に交通の便が悪い。下記のように最寄り駅からのバスは1日6便しかなく、ダイヤについても広島二軍戦の試合観戦向けの配慮も特になされていないため、実質的には自家用車およびタクシーしかアクセス方法がないが、用意されている駐車場の収容規模は120台であり充分とは言えない。それに加えて、飲食についても球場内には常設の売店がなく、飲料の自動販売機が設置されているのみで、さらに球場周辺にはコンビニやスーパー等がないため、由宇駅周辺等で事前に購入する必要があり不便が生じていた。それでも入場料無料であること、近年は飲食のワゴン販売(移動式)を行うようになったことから、2010年は15,278人、2011年は26,648人、2012年は26,615人、2013年は25,659人と、年間20,000人程度の観客を集めている。

2016年までのグラウンド面積は16,010m²と野球専用球場としては千葉マリンスタジアム札幌ドームより10%も広大であるのみならず、メジャーリーグ一広いクアーズ・フィールドよりも15%上回る広さを誇っていた。これは二軍選手を鍛えるため、バッティングゲージを同時に3つ並べて打撃練習が行えることを大前提とし、かつキャッチャーフライの捕球練習等を重視したため、ファウルエリアを可能な限り広げたことに由来する。だが、あまりに広すぎるファウルエリアは(練習場としての設計なので仕方ない面はあるが)観戦環境としては失敗だったと松田元(広島東洋カープオーナー)が認めており、その教訓はマツダスタジアムの基本設計に反映された。

球場本体[編集]

  • グラウンド面積:16,010m²
  • 両翼:100m、中堅:122m
  • 内野:土、外野:天然芝
  • スコアボード:電光掲示式(2代目・2015年~)
    • 設置位置は初代と同じ。カラー表示可能。出塁した選手は初代・広島市民球場、マツダスタジアムと同様に緑色に表示される。
    • 選手名表示部分はチームロゴ表示、メッセージ表示対応可能。球速表示はなし。
    • 初代はパネル式で、センターバックスクリーン右端に設置されていた(1993年~2014年)。
  • ボールカウント:BSO表示(2015年~)
  • 照明設備:なし
  • ダッグアウト:ホームは三塁側、ビジターは一塁側
  • 内野スタンド、外野スタンドともに芝生席

練習場内その他の施設[編集]

  • サブグランド
    • グラウンド面積:7,060m²
    • 左翼:65m、中堅:65m、右翼:70m
  • 投球練習場
    • マウンド:5箇所
  • 管理棟
    • 本部室、会議室、食堂室、クラブハウス、選手ロッカー室、シャワー室

施設の改修[編集]

2010年代になると開場から20年経過したことと相まって施設の老朽化が著しくなり、2011年には当時選手会長だった東出輝裕が契約更改の席で大野室内練習場共々練習施設の改善を訴える[2]など、改修を求める声が上がるようになった。

2014年にはスコアボードの更新(電光掲示板化)、2015年には駐車場の舗装とトイレ増設など部分的な改修が行われたが、2016年シーズンオフからは3年計画で本格的な改修に着手している[3][4]。主な内容は以下の通りで、3年間での総工費は約3億8000万円[5]

  • バックネットをホームベース寄りに約6.7m近づけてホームベースからの距離をマツダスタジアムと同じ18.3mとする[5]
  • バックネット裏の管理棟を全面改築。従来の2倍近い鉄筋平屋約560m2となり、別棟にあったビジターチームのロッカールームを統合、エアコンやトイレ、シャワールームを整備[5]
  • 外野芝の張り替え[3](2017年シーズンオフ以降に着手予定[4]
  • マウンドの堅さや形状をマツダスタジアムとそろえる[3](2017年シーズンオフ以降に着手予定[4]

なお、球場開場時には施設の近所に二軍選手寮を建設する計画もあったが、これは実現には至っていない。

交通[編集]

脚注[編集]

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関連項目[編集]