快速急行

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快速急行(かいそくきゅうこう)とは、日本私鉄で運行されている列車種別のひとつ。一般に快急と略され、Rapid Express英語表示され、事業者によってはRapid Exp.と略される。

特急急行の中間に相当する種別であり、停車は基本的に特急より多く(例外あり)、急行より少なく設定される。特急の補完、あるいは急行の速達化を目的に設けられるが、特急・急行のどちらに近い種別と位置付けられるかは事業者路線によって異なる。なお、同時に運行している特急が有料列車のみであるときは、料金が別にかからない列車としては最速達種別(JRにおける「特別快速」もしくは「新快速」に相当する種別)となる。

定期列車では南海電気鉄道1958年昭和33年)に設定したことが始まり(臨時列車を含めれば前年の1957年に小田急電鉄で運転開始)とされ、以降1972年(昭和47年)に近畿日本鉄道1976年(昭和51年)に東武鉄道でも設定されたのが初期の例として挙げられる。

各社の運行状況は、以下の項目を参照のこと。

西武鉄道[編集]

西武鉄道池袋線1980年(昭和55年)3月17日から運転している。2012年平成24年)6月までは新宿線でも運転していた。

池袋線[編集]

横瀬車両基地でのイベント時に運転された「急行 奥武蔵」のヘッドマークを付けた快速急行

池袋線では、平日通勤ラッシュ時間帯の上り2本、休日には行楽用として朝の下り2本と夕方上り1本運転され、池袋から飯能を経て西武秩父線へ直通し、一部列車はさらに秩父鉄道線へ直通する。

その他に、2013年(平成25年)3月16日より東京メトロ地下鉄)直通の快速急行が、平日9 - 16時台、土休日は8 - 17時台に30 - 60分間隔で設定され、飯能から横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅まで最速95分で結ぶ。なお平日のみ有楽町線新木場発の列車も設定されている。 西武線池袋駅発着電車の停車駅は池袋 - 石神井公園 - ひばりヶ丘 - 所沢 - 小手指 - 入間市 - 飯能で、飯能 - 西武秩父間と秩父鉄道線内は各駅に停車する。地下鉄有楽町線副都心線直通電車の停車駅は小竹向原 - 新桜台 - 練馬 - 石神井公園 - ひばりヶ丘 - 所沢 - 小手指(一部はここで終着) - 入間市 - 飯能である。飯能より先東飯能方面へは臨時列車以外営業運転は行わない。埼玉西武ライオンズの主催試合など、西武ドームでのイベント開催時には、小手指行きのみなとみらい線・東急東横線・副都心線直通快速急行を西武球場前行きの快速に変更する場合がある。この場合、ひばりヶ丘駅始発の快速急行小手指行きを臨時運行し、所沢・小手指方面への速達性を保っている。

かつては所沢 - 飯能間はノンストップであったが、1993年(平成5年)12月6日のダイヤ改正で現在の停車駅となった。

秩父鉄道線直通列車にはボックスシートを持つ4000系電車が使われ、三峰口発着と長瀞発着が併結運転され、横瀬駅分割・併合を行う。西武線内の列車は一般の4扉車を使用する。

1960年代頃より、春・秋の観光シーズンに池袋 - 吾野に「急行 奥武蔵」「急行 伊豆ヶ岳」「急行 正丸」などの愛称が付けられた列車が運行されていた(秩父線開業後は西武秩父に延長)。後に「奥武蔵」に愛称が統一された(「奥武蔵」が1980年3月17日改正で快速急行に格上げ後もヘッドマーク表示は「急行」のままであったが、その後ヘッドマークを新デザインに更新した際に急行の文字が取り払われ、現在は「奥武蔵」のみの表示となっている)。その他、不定期にヘッドマークを付けて運行される列車もある。

2013年(平成25年)の快速急行の地下鉄直通設定に伴い、同年3月15日まで運転されていた平日昼間の池袋 - 飯能間の快速急行は急行に格下げされた。但し、直通先で輸送障害が起きて直通運転中止になると、臨時として西武線池袋まで運行することがある。その際、東京メトロ10000系東急5050系が運用される場合もある。

2016年3月26日のダイヤ改正以降は、みなとみらい線元町・中華街駅 - 小手指駅・飯能駅発着の列車でみなとみらい線・東横線内を特急、副都心線内を急行運転する列車に、「Fライナー」の愛称が付けられる。

新宿線[編集]

新宿線の快速急行は、1998年(平成10年)3月から2012年(平成12年)6月まで運転されていた。2008年(平成20年)6月14日ダイヤ改正までは「川越号」の愛称があった。平日の昼間時に急行の速達列車及び特急「小江戸」号の補完列車として西武新宿駅 - 本川越駅間で運行されていた。廃止時の停車駅は西武新宿線を参照のこと。

1998年(平成10年)3月のダイヤ改正以前に運転されていた快速急行には、以下の例がある。

  • 西武新宿駅 - 本川越駅間。土休日運転で通称「ゴルフ急行」。停車駅は西武新宿駅 - 高田馬場駅 - 鷺ノ宮駅 - 田無駅 - 所沢駅 - 狭山市駅 - 本川越駅。1993年(平成5年)のダイヤ改正により特急「小江戸」の運転が開始されたことで一旦廃止となった。
  • 西武新宿駅 - 西武園駅間、西武新宿駅 - 西武遊園地駅間。土休日運転(西武園発着列車は西武園競輪開催時(平日も含む)のみ運転)。停車駅は急行停車駅から花小金井駅久米川駅を除いたもの。なお、久米川駅は一列車あたりの乗降客数が新宿線では上位にあるにもかかわらず、通過扱いとなったなめ、快速急行廃止運動が展開された。2012年(平成24年)の快速急行廃止は、結果として久米川住民の悲願が叶ったことになる。また、西武遊園地行きの小平駅以西停車駅は萩山駅のみであったのが、1996年のダイヤ改正からは八坂駅武蔵大和駅のホーム延伸工事の完成によって両駅に停車するようになった(その影響で、多摩湖線国分寺駅 - 西武遊園地駅間に運転されていた準急はこの改正で各駅停車に格下げされた)。1998年(平成10年)のダイヤ改正により同区間運転の急行へと格下げされた(その後、西武遊園地行き急行は現存、西武園行き急行は廃止)。
  • 西武ライオンズ球場での野球開催時には、西武新宿駅始発で狭山線に乗り入れる西武球場前駅行きの快速急行(これは前述の西武遊園地行きの快速急行を行き先変更したもの)が運転されていたが、1998年3月のダイヤ改正で急行に格下げされている。

東武鉄道[編集]

東武鉄道では現在、東上線で運行されている。また、過去に日光線方面で有料列車として運転していた。

東上線[編集]

東上線では、2008年(平成20年)6月14日のダイヤ改正よりTJライナーの運行が開始されたことに伴い、改正前の特急に相当する列車の種別として導入された。停車駅は、池袋 - 和光市 - 志木 - 川越 - 川越市 - 坂戸 - 東松山以北の各駅。従来から運行されている急行や、2013年(平成25年)から運行が開始された快速の上位列車となる。また、TJライナーと比較すると、和光市と志木に停まるかわりにふじみ野を通過する。

全列車10両編成で、平日は上り(午前・夕方)のみ、土休日は下り(朝のみ)と上り(午前・夕方)運転。夕方上りは土日祝日最後の1本を除いてTJライナーの送り込みを兼ねており、50090系限定運用で、座席をクロスシートにして運行される。それ以外の列車は特に使用車両は限定されない。

2016年(平成28年)3月26日のダイヤ改正から、みなとみらい線元町・中華街駅から東急東横線東京メトロ副都心線直通森林公園発着の快速急行が下りは午前中に3本(副都心線内は急行、東横線・みなとみらい線内は1本が特急、2本が急行)、上りは夕方に2本新設された(副都心線内は急行、東横線・みなとみらい線内は特急)。車両は下り1本が東京メトロ車以外は東急車が使用されている。

東武東上線の快速急行(10030系) 
みなとみらい線・東横線・副都心線直通の快速急行(東急5000系4000番台) 

伊勢崎・日光線[編集]

5700系 快速急行 「だいや」

伊勢崎日光線系統で特急「けごん」・「きぬ」の補完を果たす列車として、1976年(昭和51年)より1991年(平成3年)まで、快速用としても用いられる6000系電車1976〈昭和51〉- 1986〈昭和61〉)・6050系電車1985〈昭和60〉- 1991〈平成3〉)および5700系電車(1976〈昭和51〉- 1988〈昭和63〉)を用い、全車座席指定席制として快速急行券(1988年〈昭和63年〉より座席指定券)を徴収する優等列車として運転されていた。昼行列車の停車駅は北千住駅に下り列車が停車するようになる1997年(平成9年)以前の急行のそれとほぼ同じであった。

快速急行の設定以前、同列車は急行として運転されていた。しかし、同じ種別の伊勢崎線急行(当時)「りょうもう」と比較して停車駅・車両設備(非冷房ボックスシート)ともに劣るため、快速急行として種別を分けたものである。すなわち、一般的な例とは逆に、この快速急行は急行よりも下位の種別となっている[1]

1991年(平成3年)に定期列車は急行用車両300系・350系電車へ置き換えられ、急行に種別を改めた。臨時列車も同年以降は夜行列車「スノーパル」・「尾瀬夜行」としての運転が主であり、昼行列車としての運輸実績は少なかったが、これらの夜行列車も、使用車両の変更に伴い2001年(平成13年)に急行へ、さらに2006年(平成18年)からは特急へ格上げされており、これ以降「快速急行」は事実上運行されていない。

小田急電鉄[編集]

小田急電鉄の快速急行(2007年6月撮影)

小田急電鉄では、遠近の利用者分離と速達化や湘南新宿ラインとの対抗を目的に、それまで存在した湘南急行を発展させるかたちで、2004年12月11日より運転を開始した。

小田原線の新宿駅 - 新松田駅小田原駅の系統と、江ノ島線に直通し新宿駅 - 藤沢駅運行される系統が存在し、日中時は前者が新松田駅発着が1本、小田原駅発着が2本、後者は3本設定されている。(新宿 - 相模大野間は併せて毎時6本)運転される。なお、平日下りの2本、平日上り1本及び土休日の1往復は片瀬江ノ島駅発着で運転される。また平日下り2本は江ノ島線の分岐点である相模大野行きである。 所要時間は、新宿 - 町田間を30分、新宿 - 小田原間を85分、新宿 - 藤沢間を54分である。(日中の標準時)。

全列車が10両編成で、途中駅での分割併合はない。輸送障害時など、所定の行先ではなく町田・相模大野など途中駅で打ち切りや折り返しとなる場合がある。

新宿 - 相模大野間の停車駅は、代々木上原下北沢新百合ヶ丘町田のみで、急行よりも4駅(平日朝夕は経堂駅を通過するため3駅)少ない。これによって、列車によっては10分近い所要時間短縮が実現している。

なお、定期列車には存在しないものの、東京メトロ千代田線直通の臨時快速急行(湘南マリン号、丹沢もみじ号)が運行されることがある。

小田原方面[編集]

新宿 - 小田原間を結ぶ列車のうち、相模大野より西側は急行と停車駅が同一で、途中海老名本厚木 - 新松田間の各駅に停車する。但し、全列車が10両編成で運転されるため、6両編成の急行(●急行、通称赤丸急行)が停車する開成 - 足柄間は、ホーム有効長の関係から通過する。これは10両編成で運行される急行も同様(6両編成の急行自体が激減しているため、現在は急行も大半の列車が通過する)。

なお、2012年3月17日ダイヤ改正までは平日のみ毎時1本運行で、休日は朝夕の3本のみだった。
同ダイヤ改正から、それまで土休日に設定されていた江ノ島線直通の特急「えのしま」のスジを転用して日中にも毎時1本運行されるようになった[2]。その後、2016年3月26日のダイヤ改正では、日中時間帯における小田原方面の快速急行を毎時3本20分間隔での運行となるが、このうち1本は新松田発着となる。

なお日中は上り・下り共に新百合ヶ丘で千代田線直通の多摩線唐木田発着急行と接続する(ただし、下りは相互接続ではないので快速急行から急行への乗り換えはできない)。

藤沢方面[編集]

新宿 - 藤沢間のうち、相模大野より南側(江ノ島線内)では、途中中央林間大和湘南台のみ停車し、江ノ島線急行の停車する南林間長後は通過する。なお、ごく少数が運行される片瀬江ノ島発着の列車は、6両編成の急行が停車する本鵠沼鵠沼海岸もホーム有効長の関係から通過する(10両編成の急行と同様、6両編成の急行自体が激減しているため、現在は急行も大半の列車が通過する)。2016年3月26日実施のダイヤ改正では、昼間時間帯に藤沢方面の快速急行を従来の毎時2本30分間隔から毎時3本20分間隔となり、小田原線系統と重複する新宿 - 相模大野駅間では毎時6本約10分間隔での運転に増強される。

なお日中の上り・下り共に、代々木上原で千代田線直通の急行と、相模大野で新宿発着の小田原方面の急行と接続するダイヤが組まれている(ただし代々木上原では相互接続ではないので下りは急行から快速急行へ、上りは快速急行から急行へ乗り換えることはできない)。

過去の臨時列車としての快速急行[編集]

1950年代から1960年代にかけて、現在の快速急行とは一切関係のない、夏の海水浴期などに臨時列車としての「快速急行」が存在した。新宿 - 片瀬江ノ島間の運行で、小田原線内は当時の急行停車駅、江ノ島線内は藤沢にのみ停車していた。前面の行先方向幕(板)は、ヨットの絵柄が描かれた専用の「片瀬江ノ島」「新宿」の表示が存在し、これと種別表示幕(板)を掲出して対応していた(ただし種別表示板は急行と兼用であったため「急」であったが、急行と異なりヨットの絵柄が書かれていたため、快速急行と判別可能であった)。

富山地方鉄道[編集]

富山地方鉄道本線立山線では1997年より、平日朝に宇奈月温泉駅 - 電鉄富山駅間で上り1本、電鉄富山駅 - 立山駅間で下り1本が運行されている。本線急行との差異は電鉄富山 - 寺田間でも速達運転を行う点にある。中小私鉄では唯一の運行となっている。

停車駅は以下のとおりである。

  1. 宇奈月温泉 - 西魚津間各駅と・滑川中滑川中加積・・上市寺田稲荷町・電鉄富山
  2.  電鉄富山・寺田・五百石岩峅寺千垣有峰口本宮・立山

なお自動方向幕に快速急行に種別が無いため紙に印刷した物が置かれている(車両によってはヘッドマークが掲出される)。種別幕には急行の表示が出ている。ワンマン放送は快速急行の放送が設定されており平日朝は車掌が乗務する。

名古屋鉄道[編集]

名古屋鉄道における快速急行は1995年から2003年にかけて運転されていたものと、2005年以降に運転系統を変えて再度運転されるようになったものがある。また、1995年以前にも「快速急行」の名称が用いられたことがある。

1995年以前の快速急行[編集]

1983年に、正式な種別ではなかったが、移転した日本福祉大学の美浜キャンパスへの通学輸送のために増発した内海行き急行が「快速急行」と表示されて運行されていた。これは当時の急行と異なり神宮前駅以南の停車駅が非常に少なく設定されていたため、誤乗車を防止するためであった。

1988年以降は「高速」に昇格したため、この“快速急行”は消滅している。

この他にも、臨時列車として増発された1993年7月29日三河線豊田市行の急行に「快速急行」の名称が使用されたことがある。

快速急行(初代)[編集]

1995年4月5日のダイヤ改正で、全車一般席の特急を改称した快速急行が登場した。その後、金山駅発着の常滑線への普通列車を延長する形で新一宮駅(現在の名鉄一宮駅)から運行する列車も設定されていた(新一宮駅 - 金山駅間:快速急行、金山駅以南:普通)。しかし、この快速急行は、改正毎に運転本数が減らされ、2003年3月27日の改正で一部特別車特急に統合され消滅した。

当時の快速急行の停車駅は特急停車駅(当時特別停車扱いだった国府宮駅と新安城駅を含む)+鳴海駅だったが、特急への統合後も停車駅の変更はなく、鳴海駅に特別停車する扱いとなっていた。その後豊橋駅まで延長運転するようになったため、延長運転時より国府駅にも特別停車していた。

この他にも、正月の豊川線での折返し運転列車で「快速急行」の名称が使用されたことがある[3]。ただし7000系が豊川線の増発列車として快速急行に用いられた際は種別幕は白幕となっており、「快速急行 豊川稲荷」と書かれた特別の系統版を装着しての運行だった。

快速急行(2代)[編集]

2005年1月29日名鉄空港線開業に伴うダイヤ改正から、それ以前の急行の標準停車駅及び特別停車駅の整理を行った形で再登場した。名古屋本線と常滑線でのみ、急行と標準停車駅が異なる。以下は現在運転されている快速急行についての記述である。

名古屋本線・豊川線[編集]

現在では名鉄岐阜 - 神宮前間のみ設定されている名古屋本線の快速急行(二ツ杁駅、2014年9月撮影)。本線東部へ向かう列車は名鉄名古屋駅で急行以下に種別変更される。

2005年1月29日のダイヤ改正より終日設定され、改正以前より急行標準停車駅にのみ止まっていた列車を「快速急行」とし、急行標準停車駅と栄生大里にも特別停車していた列車を「急行」とした(これにより、栄生、大里は急行標準停車駅に格上げ)。なお、豊川線内の停車駅は急行と同一であった。同線では、それまで本線系統(豊橋 - 岐阜間)と豊川線直通系統(豊川稲荷 - 岐阜)の急行がそれぞれ毎時2本運行していたが、そのうち本線系統が快速急行となった。ただし、日中の下り(岐阜方面)は、豊川線直通系統が快速急行となり、本線系統は急行だった。

特別停車を減らす一環で登場させた快速急行であったが、本線東部区間(豊橋 - 神宮前)の標準停車駅は同じであり、朝ラッシュ時間帯には快速急行も特別停車や種別変更する列車が存在した。

2008年12月27日の改正からは、設定区間が名古屋本線神宮前駅 - 岐阜駅間に短縮、上り(豊橋・中部国際空港方面)のみの運転となった。昼間帯以降の快速急行は急行へ変更され、設定は朝方の数本のみとなる(2011年3月26日の改正で数本増発)。

西尾線・津島線・尾西線[編集]

西尾線の快速急行(西尾駅、2006年3月撮影)。同列車は2008年6月の改正で吉良吉田に延長され、同年12月の改正で急行に変更された。

2005年1月29日のダイヤ改正で毎時1本設定されていた佐屋 - 西尾間の急行が快速急行となった。ただし、津島線尾西線内は上り(名鉄名古屋・西尾方面)のみ快速急行で、下り(佐屋ゆき)は普通となった。津島線、尾西線、西尾線内の停車駅は急行同一だが、直通先の名古屋本線では栄生駅を通過した(改正前は、栄生駅に特別停車していた)。同区間には、全車特別車の特急が毎時1本設定されており、両系統を合わせて優等種別が約30分間隔で運行されるダイヤとなっていた。

2008年6月29日の改正で上述の特急が廃止され、また蒲郡線のワンマン運転区間が吉良吉田 - 蒲郡間に縮小されたため、快速急行の運転区間を吉良吉田まで延長(一部を除く)し、毎時2本へ増発された。また、西尾線では、同日に開業した南桜井駅にも停車する「準急」が新たに設定され、朝と夕方以降の快速急行は、西尾線内は準急に種別変更された。2008年12月27日の改正以降は快速急行が急行に格下げされ、現在に至る。

なお、2008年12月27日改正から2011年3月26日の改正まで、平日の朝ラッシュ帯において、津島線、尾西線では須ヶ口駅から名鉄名古屋駅まで快速急行に変わる国府ゆき(津島線・尾西線内普通。名鉄名古屋から急行)が1本設定され、また、名鉄岐阜駅から名鉄名古屋駅まで快速急行として運行する吉良吉田ゆき(名鉄名古屋から急行。西尾線内は準急)が1本設定されていた。

常滑線・空港線・河和線・知多新線[編集]

急行派生形としての快速急行(太田川駅、2008年7月撮影)。2008年12月の改正で中部国際空港ゆきの系統は特急に近い位置付けに変更された。

常滑線では2005年1月29日のダイヤ改正より、急行特別停車駅であった大江駅を通過する列車を「快速急行」とし、同駅にも停車していた列車を「急行」とした。空港線河和線知多新線の停車駅は急行と同じであり、運行本数は朝ラッシュ時間帯に数本設定されるのみであった。河和線、知多新線はこの時設定されたタイプの快速急行を現在まで踏襲している。

一方、常滑線、空港線では2008年12月27日の改正より全車一般車特急として運行されていた列車を快速急行へ改称し、停車駅も特急と同一にするなど、1995年に登場した初代快速急行に近い位置付けに変更された。2011年3月26日の改正では深夜便が再び全車一般車特急に戻されたが、朝ラッシュ時間帯においては減便となった中部国際空港ゆき一部特別車の特急を補完する形で快速急行が増発された。

犬山線・各務原線・広見線[編集]

犬山線では2005年1月29日のダイヤ改正で、同線の急行が特別停車していた名古屋本線の栄生駅を通過する列車が「快速急行」、停車する列車が「急行」になった。一方、同じく急行の特別停車駅であった扶桑駅は準急停車駅となったが、名古屋方面の快速急行のみ特別停車していた。設定本数は朝方の数本と少なく、犬山方面の1本には6000系列、名古屋方面の4本には33003500・3700系のいずれかが使用され、いずれも犬山駅(上りの2本のみ新鵜沼駅)以南は8両で運転されていた。なお、快速急行はこの時各務原線広見線にも設定されていたが、実際に線内を快速急行として運行される列車はなく、また設定上の停車駅も急行と同一 だった。

2008年12月27日改正以降は扶桑駅が快速急行停車駅となり、上り(名鉄名古屋方面)のみの設定となった。平日朝ラッシュ帯に上り4本が運行され、全ての列車が名鉄名古屋駅で種別変更する。2011年3月26日の改正からは2本に減少したが、このうち1本は各務原線の名鉄岐阜発で、各務原線内も快速急行として運行する(これにより、各務原線で初めて快速急行が運行されたことになる)。また、使用車両が2本とも5000系の8両編成(いずれも犬山駅以南)に変更された。

近畿日本鉄道[編集]

難波線から奈良線へ直通する快速急行は奈良線の主力。
写真は鶴橋-今里-布施間の複々線区間を走行する奈良行快速急行。

近畿日本鉄道では、難波線・奈良線・大阪線・山田線・鳥羽線で定期に運転されているほか、南大阪線・吉野線でも臨時に運転されることがある。また、京都線でも過去に運転されていた。 通過標識灯左右両方点灯する。

難波線・奈良線[編集]

難波線奈良線では、大阪難波駅 - 近鉄奈良駅間で終日運行されている。同区間の主力列車で、一般車両を使う列車種別では最上位である。

その前身は、1956年に運転開始した鶴橋・西大寺のみ停車で上本町 - 近畿日本奈良(当時)間に設定された料金不要の特急で、他線区で設定されていた有料特急と紛らわしいということもあって、1972年に特急から快速急行に名称変更した。同時に生駒駅・学園前駅を停車駅に加えている。なお、翌年からは同区間に有料特急も設定された。快速急行は1980年から平日の朝に10両編成で運行される列車が登場し、現在は朝晩のほとんどの列車は10両編成となっている。2000年3月15日より、新大宮駅にも停車するようになった。2015年現在の停車駅は、近鉄日本橋駅 - 大阪上本町駅 - 鶴橋駅 - 生駒駅 - 学園前駅 - 大和西大寺駅 - 新大宮駅である。

現行のダイヤは、主に準急または区間準急と東花園以東奈良方面各駅停車が、準急または区間準急とセットとして運行している。準急・区間準急は、上下とも8割方が、石切・布施(一部は、東花園)で通過追越を、東花園以東奈良方面各駅停車は、布施・八戸ノ里・東花園・瓢箪山・石切・東生駒のいずれかで通過追越を行い、奈良県内(生駒・奈良市内)の各駅から大阪市内を結ぶ速達列車との位置づけである。

また、天理教祭典日は大阪難波駅発の天理行き急行を布施で通過待ちさせるという事態が発生している。これは元の運行筋が大阪難波行き快速急行の入庫回送列車のためである。通常は急行を通過待ちさせることはない。

阪神なんば線を走行する近鉄車の奈良行快速急行。
阪神線内の快速急行は阪神に合わせた方向幕を使用するのが基本。

2009年3月20日、阪神なんば線の開業に伴い、阪神三宮駅(当時)と近鉄奈良駅の間で相互直通運転が開始された。快速急行については、神戸三宮 - 近鉄奈良間を直通する唯一の列車種別として位置づけられ、一部の列車が大阪難波発着である以外は、早朝・夜間は尼崎駅まで、朝夕ラッシュ時間帯や昼間時間帯は神戸三宮駅まで直通している。この阪神直通の快速急行も朝晩のほとんどの列車は10両編成となっているが、阪神側の駅ホーム設備の都合により尼崎以西は6両に減車となる。

車両面では阪神線直通列車においては相互直通運転対応工事が行われたシリーズ21L/CカーおよびVVVFインバータ車両に限定して運用されるが、近鉄線内で完結する大阪難波駅発着列車に限ってはそれ以外の一般車両も運用されている。

大阪線・山田線・鳥羽線[編集]

大阪線山田線鳥羽線では、大阪上本町駅 - 名張駅(夕方上りのみ)・青山町駅松阪駅(朝上り、夕方下りのみ)・五十鈴川駅 (早朝の始発、夜間と平日朝の終着のみ) 間で運行されている。最長運転区間の大阪上本町駅 - 五十鈴川駅間が139.1kmと、料金不要列車では非常に長い距離を走るために青山町駅以東を運行する列車は原則として5200系L/Cカーなどのクロスシートを備えた車両(これらの車両はトイレが付いている)か、もしくはロングシート車両の中でもトイレ付き(2610系1200系など)の車両に限定されて運用される (増結編成はこの限りでない) 。

赤目口駅 - 青山町駅間が各駅停車となる(急行も榛原駅 - 榊原温泉口駅間が各駅停車となる)。

運行時間帯は朝晩のみで、編成両数は6両を基本に青山町駅以西では最大10両で運転されており、大阪府大阪市の鶴橋から奈良県香芝市の五位堂までの26kmをノンストップで走り、通勤時間帯の大阪市内と奈良県内(中和地区・宇陀市)、三重県内(名張市伊賀市)間の速達列車としての位置づけである。これは、布施駅の駅構造の問題(通過線がホームの無いところにあり、緩急接続ができない)や、急行が停車する河内国分駅三本松駅のホーム有効長が6両分しかなく、ラッシュ時の急行6両運転では輸送力に問題が生じることによるものである(ドアカットは行っていない)。また松阪駅以東発着の一部列車については伊勢中川駅で名古屋方面からの急行に、名張駅・青山町駅発着の一部列車については名張駅・青山町駅で伊勢中川方面からの普通列車に接続を受ける。

快速急行は、 布施駅の3層化改造工事の完成にともなって1978年3月に行われたダイヤ改正から、従来運行していた急行を名称変更する形で登場した(五位堂駅2001年3月美旗駅2003年3月から停車で、それ以前は通過していた。また五位堂は1987年9月まで区間快速急行・急行も通過していた)。また、同様に区間快速急行も「区間急行」の名称を変更して登場した。その上で、昼間時にのみ、従来の急行・区間急行に代わって布施駅・榛原 - 榊原温泉口間各駅に停車する急行が新設された。このダイヤ改正時に奈良線にも布施駅に停車する急行が新設され、布施駅での大阪線・奈良線の連絡が改善され、現在のダイヤの基本形が完成している。また2012年3月20日のダイヤ改正までは室生口大野駅赤目口駅を通過し、伊賀上津駅西青山駅東青山駅に停車していた。

停車駅は、大阪上本町 - 鶴橋 - 五位堂 - 大和高田 - 大和八木 - 桜井 - 榛原 - 室生口大野 - 赤目口から青山町までの各駅 - 榊原温泉口 - 伊勢中川 - 松阪 - 伊勢市から五十鈴川までの各駅である。

この路線の快速急行は前述の奈良線とは異なり難波線に乗り入れておらず、阪神なんば線開業後も阪神線と相互直通運転は実施していない。

2016年3月19日のダイヤ変更までは鳥羽線鳥羽駅まで運転されていた。最後期は土休日夕刻の鳥羽行き1本のみ運転されており、大阪上本町駅 - 鳥羽駅間の運転距離は150.4kmで、近鉄の料金不要一般列車では最長であった (同一距離を運転する鳥羽駅始発の大阪上本町行き急行は2016年現在でも運転) 。また、同ダイヤ変更までは大和八木駅終着および宇治山田駅発着の列車、2003年ダイヤ変更以前と2012年度ダイヤでは伊勢中川駅始発の列車も設定されていた。

以前は、大阪線・山田線のみに設定されている種別で、わずか2駅(室生口大野駅、赤目口駅)だけ当時の快速急行より停車駅が多く、運行本数は快速急行より多かった区間快速急行もあった[4]。こちらに関しても上記同様、青山町以東発着の列車にはトイレ付きの車両に限定されて運用されていた。方向幕や案内では略称の区間快速と表記、案内されていた[5]。英語表記は "SUB. RAPID EXP." ("Suburban Rapid Express" の略) であった。廃止直前の運転区間は大阪上本町駅 - 大和八木駅(下り最終の1本のみ)・名張駅(上り最終の1本のみ)・青山町駅伊勢中川駅(上り1本のみ)または松阪駅間(越年終夜運転時は五十鈴川駅まで延長)。2012年3月20日のダイヤ改正で、区間快速急行は快速急行と統合され、廃止された。 廃止前の停車駅は、大阪上本町 - 鶴橋 - 五位堂 - 大和高田 - 大和八木 - 桜井 - 榛原 - 室生口大野 - 赤目口から榊原温泉口までの各駅 - 伊勢中川 - 松阪であった。

南大阪線・吉野線[編集]

南大阪線吉野線では、春の行楽期に臨時列車として「さくら号」などの愛称がついた快速急行が運転される。ただし、愛称無しで運転されることもある。

2012年3月の白紙ダイヤ変更で、一部の特急が古市駅に停車するようになって以降は、快速急行と古市停車の特急では停車駅が同一となっているが、吉野線が単線であることから、橿原神宮前駅での特急待避による10分以上の長時間停車があるため、所要時間は特急の他、同線で定期運転されている下位種別の急行の方が短い。そのため、時間的には急行より遅い列車となっている。

過去には、秋の行楽期にも運転されたことがあり、愛称も「ぼたん号」「あすか・みよしの号」「なし狩号」(「20世紀号」より改称)などがあった。梨狩りの時期に限ってはさらに大阿太駅にも停車していた。

1970年代までは列車種別を「快速」(近鉄では快速は急行より上位種別)としていたが、奈良線に快速急行が運転されるようになったのと相前後して快速急行に改称した。

京都線[編集]

京都線には、1988年なら・シルクロード博覧会の際に臨時運行したのを契機に、土日の昼間時間帯に臨時列車として快速急行が1時間に1本設定されていた(停車駅は竹田駅、丹波橋駅、大和西大寺駅)が、定期列車として1998年3月17日から2003年3月6日まで、京都駅 - 近鉄奈良駅間に快速急行が運転されていた。

新設時の運転本数は土日午前2本、午後2本の計4本であった。その頃の快速急行待避駅は奈良県内では高の原駅で、同駅を通過する快速急行を急行が待避していた。2000年からは京都 - 奈良間の昼間の急行が全面的に快速急行へ格上げされた。快速急行が通過する急行停車駅の利用者は同年から新設された京都市営地下鉄烏丸線国際会館直通の急行を竹田駅で連絡することで補ったが、旧来の急行停車駅利用者には少々不便を強いることになった。また、下り列車において、急行と間違えて乗車する旅客が多いことや、上り列車の竹田 - 京都間以外は乗客が少なかった状況が続いたため、京都線の快速急行は2003年3月6日に急行に統合され廃止された。

停車駅は竹田 - 近鉄丹波橋 - 大和西大寺 - 新大宮駅(2000年改正以降)と、京都 - 奈良間の急行と比べてはるかに少なく、特急停車駅に竹田と新大宮を追加した形だった。

南海電気鉄道[編集]

南海電気鉄道では1958年より一時期の間高野線で運転されていたことがある。これは日本で初めての「快速急行」であった。

その後、高野線の快速急行は2003年5月31日に昼間時間帯の難波駅 - 極楽橋駅間の急行の一部を千早口駅・天見駅・紀見峠駅通過に変更して登場した。また2008年11月1日のダイヤ改正から平日の夕方のラッシュ時に難波発橋本行きを運行している。なお、極楽橋発着は2扉車のズームカーで、平日の夕方のラッシュ時に運行される難波発橋本行きは20m4扉車で運用される。

また、高野線では1958年から1968年にも快速急行が存在していたが(現在の急行)、この時の停車駅は、新今宮駅・堺東駅・北野田駅と河内長野駅以南の各駅であった(新今宮駅は1966年の駅開設時より停車)。当時の急行はこれに加え住吉東駅・三国ヶ丘駅・初芝駅に停車していた。極楽橋駅の行灯式案内表示機における「快急」の表示はこの当時のもので、30数年ぶりに定期使用されたことになる。現在の停車駅は、難波駅 - 新今宮駅 - 天下茶屋駅 - 堺東駅 - 北野田駅 - 金剛駅 - 河内長野駅 - 三日市町駅 - 美加の台駅 - 林間田園都市駅から極楽橋駅までの各駅である。

また、難波駅の回転式列車案内表示機には、快速急行の運用開始の相当前から林間田園都市駅行き・橋本駅行きの案内表示が用意されているものの、橋本行きは2008年11月1日のダイヤ改正まで、林間田園都市行きは今でも定期列車・臨時列車を含めてこの行き先の快速急行列車は一度も設定されたことがない。また輸送障害時などに20m4扉車が代走する場合があり、この場合は難波駅 - 橋本駅間のみで運行され以降は運転打ち切りとなる。

阪急電鉄[編集]

阪急電鉄では、神戸本線・京都本線の2本線で運転されている。英語表記は“Rapid Exp.”。また、過去に宝塚本線でも運転されていた。

神戸線[編集]

神戸線では、1987年に運行を開始した。設定の趣旨は、特急運転終了後の深夜帯の速達サービスの充実。当時の特急停車駅に塚口・夙川・六甲を追加し、従来の急行(西宮北口以西各駅)を格上げする形で登場した。快速急行はその後も定着し、2011年現在は早朝と深夜に梅田駅 - 神戸高速線新開地駅間で運行されている。

1995年震災前は、正月三が日や行楽期の午前中、あるいは沿線の中学・高校の登校日の土曜日昼間(ただし下りのみ)にも臨時列車として快速急行が運転されていた。正月三が日や行楽期の運転では六甲駅で特急を待避するダイヤで、登校日の土曜日昼間は梅田駅発特急の1分後(続いてその1 - 2分後に普通が発車)に発車してそのまま三宮駅まで逃げ切るダイヤであった。2006年10月28日からのダイヤでは通勤特急の停車駅に夙川駅が加わり、快速急行との停車駅の違いが六甲駅を通過するか否かだけとなっている。

京都線[編集]

京都線では1997年3月2日ダイヤ改正から導入された。当時の特急の停車駅に桂駅を加えたもので、当初は平日朝1本と夜間の特急運転終了後に4本、いずれも梅田駅河原町駅行きとして運行していた。

その後、2001年3月24日のダイヤ改正で特急系統・急行系統の整理が行われ、それまでの快速急行は快速特急に名称が変更され、同時に従来の急行が快速急行と名称を変更されて運行されるようになった。なお、2001年以降「急行」は、従来の停車駅に南茨木駅高槻市駅以北(以東)の各駅を加えて運転されている。しかし、同線の急行は2007年3月のダイヤ改正で「準急」に格下げとなって休止された。

現在の快速急行は、朝夕時間帯の梅田 - 河原町間(特急系統よりも始発が早く、終車が遅い)で運行されている。また平日ダイヤの朝夕ラッシュ時は通勤特急と交互に運行されている。一部列車は途中駅で発着するものもある。なお、平日夕方に大阪市営地下鉄堺筋線天下茶屋駅から河原町駅間(河原町駅行きのみ)でも運行されていたが(通称「堺筋快速急行」)、2007年3月のダイヤ改正で準急(通称「堺筋準急」)に格下げとなって休止された。

宝塚線[編集]

宝塚線では2003年8月30日より2006年10月28日の改正まで、昼間時間帯にそれまで運行されていた特急・急行に代わり梅田駅 - 宝塚駅間で運行されていた。2006年の改正後は、全列車が急行に統合された。

停車駅は、十三、豊中から山本までの各駅(急行は十三、豊中、以北は各駅に停車する)。

京阪電気鉄道[編集]

京阪の快速急行(2008年10月撮影)

京阪電気鉄道では2008年10月19日中之島線開業に合わせて同線および京阪本線鴨東線にて運転が開始された。また、深夜には交野線直通の列車も運行されていた。京阪は快速急行専用の車両(3000系)を有するのが特徴である。なお、京阪の快速急行運転開始で、関西の五大大手私鉄すべてに快速急行が存在することとなった。[6]

中之島線・京阪本線・鴨東線[編集]

特急停車駅に、中之島線内各駅と、守口市駅寝屋川市駅香里園駅が追加されている。2011年5月27日までは昼間時間帯は3000系(2代)にて毎時2本運転されていた(9000系などで代走の場合あり)。なお競馬開催日の昼間時は淀駅にも臨時停車していた。2016年現在は年末年始の臨時ダイヤを除いて平日ダイヤの朝、夕に中之島駅 - 樟葉駅間で、休日ダイヤの朝、夕に淀屋橋駅 - 出町柳間で運転されている。また平日の朝ラッシュ時に下りでは守口市を通過する通勤快急(通勤快速急行とは称さない)が運転されている。

2011年5月27日までの定期ダイヤでは、全列車中之島線へ直通していたため、淀屋橋発着列車は存在しなかった。

交野線[編集]

中之島-私市間の直通列車のみで、朝の中之島ゆき(通勤快急おりひめ)、深夜の私市ゆき(快速急行ひこぼし)各1本のみ運転。交野線内は各駅に停車する。2003年より朝ラッシュ時に運転されていた交野線直通K特急「おりひめ」と夕ラッシュ時に運転されていた直通の準急「ひこぼし」を、2008年の中之島線開業のダイヤ改正で快速急行に変更したものである。2013年3月16日のダイヤ変更で廃止。

阪神電気鉄道[編集]

阪神電気鉄道では本線・神戸高速線と阪神なんば線で運転されている。

本線・神戸高速線[編集]

本線においては、1983年(昭和58年)に運行を開始した。梅田駅 - 三宮駅間に、休日昼間時に従来の西宮駅止まりの急行を延長する形で設定された。他社の快速急行と大きく異なる点は、通常は特急と急行の中間の種別として設定されるのに対し、阪神本線においては設定以来千鳥停車により実質特急と同等か、区間によってはそれ以上の種別として扱われている点にある。同様の例は他に2007年3月6日のダイヤ改正以前の西武新宿線に見られる程度であったが、特急が有料、快速急行が無料という差はあった。

停車駅は、神戸方面行きが従来の急行停車駅と西宮から三宮までノンストップ。大阪方面行きはこれに青木駅が加わっていた。当時12分ヘッドであった特急とあわせ、実質阪神間を6分ヘッドで優等列車が走るようになった。ただし、運行開始当初は、大阪方面行きは青木駅で特急待避したため、6分ヘッドとなったのは神戸方面行きのみだった。

その後、平日にも拡大。青木駅待避を中止するなどして、特急とともに阪神電鉄の主要優等列車となった。西宮 - 三宮間は完全にノンストップで特急より上位の最優等列車となる。のちに六甲ライナーとの連絡のため魚崎駅が停車駅に追加される。2009年3月20日阪神なんば線大阪難波延伸開業までは西宮 - 三宮間では特急より1駅停車駅が少ない状態が続いた。

山陽電鉄との直通特急運転開始のダイヤ改正で日中の特急が10分ヘッドになった際には、平日夕方に梅田駅 - 三宮駅間で運行されているのみとなった。魚崎駅を通過する代わりに青木駅に再び停車、上りでは普通と連絡するほか、HAT神戸へのアクセスを考慮して岩屋駅にも停車したが、上りでは三宮駅の発車ホームが違う上、梅田方面の阪神普通が到着する直前に発車してしまうため、接続が悪く(特に上りの三宮 - 須磨間で直通特急が停車しない駅からの普通利用の場合。夕方ラッシュの山陽普通は高速神戸で阪神普通に接続する)、利用率はあまり高くなかった。

西大阪線(現在の阪神なんば線)では1974年の西大阪線特急廃止後、長きにわたって線内を往復する普通のみが運転されていたが、2009年3月20日阪神なんば線大阪難波延伸開業に伴い、阪神三宮駅(当時)から当路線を介して上記の近鉄奈良線近鉄奈良駅の間で相互直通運転が開始され、快速急行は神戸三宮-近鉄奈良間を直通する種別として運転されるようになった。阪神なんば線開業後の本線内の停車駅は神戸三宮 - 魚崎 - 芦屋 - 西宮 - (今津) - 甲子園 - (武庫川) - 尼崎となる。なお、今津駅は土休日に、武庫川駅は平日昼間と土休日に停車(これは選択停車の形態と言える)。これに伴い、従来梅田 - 西宮間で運転されていた急行の一部は梅田 - 尼崎間の運転となり、尼崎で快速急行に接続する形に変更された。また、西宮 - 神戸三宮間(今津、武庫川を通過する時間帯では、尼崎 - 神戸三宮間)において、御影駅に停車しない分、実質的に特急より上位の種別となる。御影駅に関しては利用客数も多く、停車の要望も大きかったが、ホームが急カーブ上にあるために大柄な近鉄車両に合わせたホーム延伸が不可能であることとオーバーハングの関係から通過となった。このため御影駅は通過駅ではあるが、分岐器制限との関係もあり、超低速で通過する。

2012年3月20日のダイヤ改正より、土休日ダイヤの朝7時~8時台の快速急行3本が新開地駅始発となり、神戸高速線を走行する快速急行が新たに設定された。神戸高速線内では各駅に停車する。なお3本とも神戸三宮始発の新開地行き普通(2016年3月19日のダイヤ改正前までは特急)の折り返しとなるため近鉄車での運用はない。

阪神なんば線[編集]

新生駒トンネルを抜け、近鉄奈良線石切駅を通過する阪神車の阪神なんば線直通快速急行(2009年3月撮影)

阪神なんば線では、西九条 - 大阪難波間が開業した2009年3月20日より運行を開始。三宮 - 近鉄奈良間を直通して運行されるが、早朝・夜間の列車は、尼崎 - 近鉄奈良間での運転となる。阪神なんば線内では、尼崎から西九条までの旧西大阪線区間の中間駅をすべて通過し、新規に開業した西九条 - 大阪難波間は各駅に停車する。種別表示は阪神線では水色だが、乗り入れ区間の近鉄奈良線では赤となる。かつては近鉄線から乗り入れる各駅停車の本数の都合上、平日昼間時間帯は尼崎-大阪難波間で各駅に停車し、旧西大阪線における各駅停車の機能を担っていたが、2012年3月20日のダイヤ改正で尼崎と西九条を除く旧西大阪線区間の駅への停車は取り止められた。

過去に快速急行を運行していた事業者[編集]

西日本鉄道[編集]

6000・6050形8連で運行される快速急行(西日本鉄道)

西日本鉄道天神大牟田線においては、2001年1月20日のダイヤ改正において、大牟田駅西鉄柳川駅 - 西鉄福岡(天神)駅間で朝ラッシュ時に上りのみ運行開始された。それまでは朝ラッシュ時の上り急行は、8両編成を使用する運用に限り、二日市以北の急行停車駅(大橋駅春日原駅下大利駅)を通過していたが、同日のダイヤ改正により全列車が停車することになったので、その代替として運行されるようになった。

快速急行は、西鉄で唯一8両編成で運行され(他の列車は最大7両)、車両も4扉の6000形・6050形が限定的に使用された(なお、2編成繋いだだけである為、編成間での通り抜けはできなかった)。停車駅は、急行の停車駅から春日原駅・下大利駅を除いたものとされた。停車駅から2駅を除いたのは、遠距離通勤客と近距離通勤客を分離するため、および上記2駅がホーム端に踏切がある為ホーム延長に対応できないと言った制約などにより、8両編成の列車が停車できないためである。また、女性専用車両の設定に関して、乗車位置が快速急行に限り、他の種別と異なる駅も存在するが、その場合は種別カラーのオレンジ色を用いて他の種別と専用車両の乗車位置の違いを区別した。

この運用は、2010年3月27日のダイヤ改正で折り返しの送り込み列車である「直行」とともに廃止され、すべての列車が7両で運行されるようになった。

大阪市交通局[編集]

2001年3月から2007年3月まで平日夕方に大阪市営地下鉄堺筋線天下茶屋駅から河原町駅行きのみで運行していた(通称「堺筋快速急行」)。堺筋線内は各駅に停車していた。

「快速急行」に近似する種別[編集]

  • 高速 - 1977年3月-1990年10月まで名古屋鉄道で運行されていた。1995年4月-2003年3月に設定されていた「快速急行」と同等の種別。他に近畿日本鉄道でも臨時列車として運転されていた。
  • 準特急 - 京王電鉄において「快速急行」に相当する種別として設定されている。過去に小田急電鉄・近畿日本鉄道でも運行されていた。
  • 神戸電鉄有馬線粟生線快速」 - 急行よりも上位種別であり、英語表記は「快速急行」を意味する「RAPID EXP.」である。
  • その他、東武鉄道伊勢崎線・日光線の「快速」も、他社線・他路線における「快速急行」に相当する種別である(2006年3月以降はこちらの「快速」も急行の上位に位置づけられている)。

停車駅の逆転現象[編集]

快速急行が通過するにもかかわらず、特急など上位種別の列車の全部または一部が停まる、停車種別の逆転現象が起きている駅がいくつか存在する。

過去の該当例[編集]

  • 近鉄京都線高の原駅:1999年以降、夜(京都駅21時発以降、快速急行廃止時点では19時発以降)の下り特急が停車していたが、2003年に廃止された快速急行(昼間のみ運転)は全列車通過していた。
  • 名鉄名古屋本線笠松駅新木曽川駅須ヶ口駅:1995年4月から2003年3月まで運行されていた初代快速急行はこれらの駅に停車しなかったが、一部の特急は特別停車していた。
  • 西武新宿線狭山市駅:2007年3月6日改正まで、特急が停車していたのに対し、快速急行は通過していた。
  • 阪神なんば線阪神本線大物駅:2009年3月20日~2012年3月20日までの平日の昼間の快速急行が尼崎~近鉄奈良線鶴橋駅を各駅停車になっていた関係で、本線を行く急行は大物駅を通過し、なんば線に乗り入れる快速急行が大物駅に停車していた。

近似種別での事例[編集]

JRにおいても特急が停車するが特別快速や通勤快速が停車しない駅も多数存在する。

鉄道以外の事例[編集]

中国ハイウェイバスでは2009年12月より「快速急行」便を運行している。

参考文献[編集]

  • 交友社『鉄道ファン』2007年10月号 特集「列車種別バラエティ」

脚注[編集]

  1. ^ 同種の列車には小田急電鉄の準特急があり、こちらものちに設定される近畿日本鉄道京王電鉄の事例とは異なり、停車駅の違いよりも接客設備の格差によるものであり、停車駅は新宿 - 小田原間ノンストップであった。小田急小田原線小田急電鉄のダイヤ改正も参照。
  2. ^ 置き換えられた「えのしま」は、新宿~相模大野間を「さがみ」「あさぎり」と併結運転する形で時刻変更して存続している。
  3. ^ 白井良和「名鉄に見る運転と施設の興味」、『鉄道ピクトリアル』第624巻、電気車研究会、1996年7月、 115頁。
  4. ^ 同種の種別は他に東武東上線の快速、西武新宿・拝島線の拝島快速がある。
  5. ^ 自動放送は、大阪統括部では「区間快速」と放送していたが、名古屋統括部では略さずに「区間快速急行」と放送していた
  6. ^ 中之島線開業にあわせ10月19日(日)初発から、京阪線で新ダイヤを実施します (PDF)

関連項目[編集]