水産庁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

移動先: 案内検索
日本の旗 日本の行政官庁
水産庁
すいさんちょう
Fisheries Agency
Go-shichi no kiri crest.svg
Central Gov't Bldg 1.jpg
水産庁の庁舎がある中央合同庁舎第1号館
役職
長官 佐藤一雄
次長 香川謙二
組織
上部組織 農林水産省
内部部局 漁政部、資源管理部、増殖推進部、漁港漁場整備部
審議会等 水産政策審議会
特別の機関

太平洋広域漁業調整委員会
日本海・九州西広域漁業調整委員会

瀬戸内海広域漁業調整委員会
地方支分部局 漁業調整事務所
(北海道、仙台、新潟、境港、瀬戸内海、九州)
概要
所在地 100-8907
東京都千代田区霞が関一丁目2番1号
定員 880人[1]
年間予算 1,441億7,500万円[2]
設置 1948年昭和23年)
前身 農林省水産局
ウェブサイト
水産庁
テンプレートを表示
庁舎 入口付近

水産庁(すいさんちょう、英語:Fisheries Agency)は、水産資源の適切な保存及び管理、水産物の安定供給の確保、水産業の発展並びに漁業者の福祉の増進を図ることを任務とする(農林水産省設置法37条)、農林水産省外局である。

概要[編集]

水産庁は、農林水産省設置法(以下、農林水産省法)第23条に基づき農林水産省に置かれている外局である。農林水産省法第23条及び第36条から第41条(第4章第4節)を頂点に、政令の農林水産省組織令(第2章第2節)、省令の農林水産省組織規則(第2章第3節)が重層的にその任務、所掌事務及び組織を規定している。任務は「水産資源の適切な保存及び管理、水産物の安定供給の確保、水産業の発展並びに漁業者の福祉の増進を図ること」である(農林水産省法37条)。この任務のため、水産資源の確保や水産物の安定供給、漁港整備など漁業に関係する事項全般を管轄する。

1948年、国家行政組織法及び農林省設置法により農林省(1978年、農林水産省へ改称)水産局を廃止して設置された。中央省庁等改革基本法などにより、2001年度初日をもって、9つの水産庁研究所、さけ・ます資源管理センター及び水産大学校独立行政法人として水産庁(施設等機関)から分離した。その際、9水産庁研究所は統合され、独立行政法人水産総合研究センターとなった。

水産庁長官を長とし、内部部局として漁政部、資理部、増殖推進部、漁港漁場整備部の4部、審議会等として水産政策審議会、特別の機関として広域漁業調整委員会、地方支分部局として6つの漁業調整事務所を置いている。広域漁業調整委員会漁業法の規定にしたがい、管轄海域ごとに太平洋広域漁業調整委員会、日本海・九州西広域漁業調整委員会及び瀬戸内海広域漁業調整委員会の3委員会がある。漁業調整事務所には北海道、仙台、新潟、境港、瀬戸内及び九州の6事務所がある。漁業調整事務所では、漁業取締船とチャーターした民間航空機を駆使して密漁を警戒しており、独自に逮捕や捜索などの強制捜査を行なっている。

所掌事務[編集]

農林水産省法第30条に定められた任務を達成するため、水産庁は、農林水産省法第4条に列挙された同省の所掌事務計83号中、漁業と海洋に関連する計32号分の事務を所掌する(第38条)。主な所掌事務には漁業の経営改善・金融税制、加工・流通、保険・共済、海洋生物資源の保存・管理、漁業指導・監督、漁業に関する国際協定・協力、水産試験研究、栽培漁業漁場保全及び漁港・漁場・海岸の整備・災害復旧に関することなどが挙げられる[3]

機構[編集]

水産庁の内部機構は基本的には、法律の農林水産省設置法、政令の農林水産省組織令が、省令の農林水産省組織規則が順に階層的に規定している。

長等[編集]

  • 水産庁長官(根拠法令:法律第36条)
  • 次長(政令第120条)

内部部局[編集]

  • 漁政部(政令第121条) - 漁政課、企画課、水産経営課、加工流通課(政令第128条)
  • 資源管理部(政令第121条) - 管理課、漁業調整課、国際課(政令第134条)
  • 増殖推進部(政令第121条) - 研究指導課、漁場資源課、栽培養殖課(政令第138条)
  • 漁港漁場整備部(政令第121条) - 計画課、整備課、防災漁村課(令第142条)

審議会[編集]

  • 水産政策審議会(法律第39条) - 企画部会(水産政策審議会令第6条)、資源管理分科会、漁港漁場整備分科会(同第5条)

特別の機関[編集]

  • 広域漁業調整委員会(法律第40条)
    • 太平洋広域漁業調整委員会
    • 日本海・九州西広域漁業調整委員会
    • 瀬戸内海広域漁業調整委員会

地方支分部局[編集]

  • 漁業調整事務所(法律第41条)
    • 北海道漁業調整事務所(政令第147条、以下同じ) - 位置:札幌市
    • 仙台漁業調整事務所 - 仙台市
    • 新潟漁業調整事務所 - 新潟市
    • 境港漁業調整事務所 - 境港市
    • 瀬戸内海漁業調整事務所 - 神戸市
    • 九州漁業調整事務所 - 福岡市

所管法人[編集]

2011年度以降の独立行政法人水産総合研究センター水産大学校北方領土問題対策協会である。2010年度まではさけ・ます資源管理センターも所管していたが、2011年度初日をもって水産総合研究センターと統合して消滅した。これらは北方領土問題対策協会を除いていずれも2001年度初日、各独法の個別法により水産庁から分離され独立行政法人化されたものである。

公益法人は2012年5月1日現在37法人を所管している。2008年(平成20年)12月1日の新公益法人制度施行より、すべて特例民法法人に移行した。

財政[編集]

2012年度(平成24年度)一般会計における水産庁の予算額は約1441億7500万円[2]。これは前年度の8868億8400万円(第4次補正)より7427億900万円少ない。水産庁が所管する特別会計には「漁船再保険及び漁業共済保険特別会計」(以下、漁業保険特会。魚政部が所管。)がある(詳細は、漁船再保険及び漁業共済保険特別会計の項を参照)。漁業保険特会の2012年度当初予算は歳入が508億7600万円、歳出が366億7700万円歳入となっている[4]

職員[編集]

2010年1月15日現在、水産庁の一般職在職者数(定員内)は917名(うち女性99名)である[5]。2011年8月の農林水産省定員規則(省令)で定められた定員は894人である。職員の人事労務管理をつかさどる課は漁政部漁政課。職員の労働組合は、水産庁職員は一般職非現業職員なので国家公務員法が適用され職員団体の扱いとなる。全農林労働組合の支部である「全農林労働組合東京地方本部水産本庁分会」が活動している。

船舶[編集]

水産資源調査、海洋環境調査などの基礎的研究を行う漁業調査船、日本周辺水域などで日本漁船、外国漁船の指導・取締を行う漁業取締船を保有・運用している。

漁業調査船
  • 開洋丸
漁業取締船

広報[編集]

水産白書

水産庁が編集する年次の白書は『水産白書』である。これは水産基本法第10条にしたがい、政府が年次報告書として国会に提出する、「水産の動向及び政府が水産に関して講じた施策に関する報告」(第1項)と「水産の動向を考慮して講じようとする施策を明らかにした文書」(第2項)を収録したものである(詳細は水産白書の項を参照)。前者は「平成○○年度水産の動向」、後者は「平成××年度水産施策」と題される。水産庁漁政部企画課が中心になって2報告書の原文を作成しており、原局版としてウェブサイトに公表されている。また、2報告書を収録した『水産白書』は庁外の団体が版元となり、一般の書籍流通ルートを通して市販されている。

漁政の窓

水産庁の広報誌として、月刊で『水産庁施策情報誌 - 漁政の窓』を編集・発行している(所掌:漁政部漁政課広報班)。

サイト

ウェブサイトは、URLドメイン名は「www.jfa.maff.go.jp」で、農水省の「www.maff.go.jp」とは異なる。ただしおおまかなウェブデザインは農水省、林野庁および農林水産技術会議事務局と共通である。「水産白書」の原局版や『漁政の窓』をはじめ種種の水産庁刊行物も閲覧できる。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 農林水産省定員規則(平成13年農林水産省令第27号))第1条。
  2. ^ a b 単位:100万円。2012年度(平成24年度)当初予算 - 一般会計(内閣 「平成24年度一般会計予算」 財務省)。
  3. ^ 農林水産省 「http://www.maff.go.jp/j/org/outline/index.html 組織案内・組織図」農林水産省、2007年。
  4. ^ 内閣 「平成24年度特別会計予算」 財務省
  5. ^ 人事院 『公務員白書-平成23年版』 日経印刷、2011年6月、p.201

関連項目[編集]