非細菌性慢性前立腺炎

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非細菌性慢性前立腺炎(ひさいきんせいまんせいぜんりつせんえん)は、治療に抵抗する慢性前立腺炎の症状を長期間認めるも、原因菌が特定できない場合に使用される病名である。血行障害や排尿障害が原因との考え方もある。

一方では、細菌感染によらない慢性前立腺炎は存在しないとの考え方も多い。

次の病名が非細菌性慢性前立腺炎の範疇に含まれるものと考えられている。

  • 前立腺痛
  • 前立腺症
  • 陰部神経症
  • 骨盤内静脈鬱滞症候群
  • 慢性骨盤疼痛症候群

病因[編集]

  • 現時点で明確な原因は不明である。ただ、病因を感染症に求めるのではなく、排尿障害とか血行障害が原因と唱える医師が日本に2名いる。但し一方で、原因となる、病原体がいないというわけではなく、検査により検出ができないだけという声もある。
  • 近年では、これまで検査されてこなかった、マイコプラズマ・ジェニタタリウム、マイコプラズマ・ホミニス、ウレアプラズマ等の偏性細胞内寄生体が関与しているケースがある事が分かり始めている。[要出典](一般培養では検出できない)

実際には、イギリスでは、これらの細菌のPCR検査が一般的に尿検査として行なわれているが、日本ではほとんど行なわれていない。 SRL等の一部の外部臨床検査機関で取り扱っているが、医師の間でも広く知られていないため認知は進んでいない。

  • 更に、百日咳等のこれまで上気道のみに感染すると考えられていた特殊培地を用いないと検出できない細菌の関与も示唆されている。[要出典]

症状[編集]

  • 排尿困難
  • 尿道不快感
  • 会陰部疼痛
  • 陰嚢掻痒症
  • 下腹部疼痛
  • 恥骨裏疼痛
  • 腰痛・背部痛
  • 射精後疼痛

検査[編集]

1 尿検査

2 エコー検査

3 前立腺液検査

治療[編集]

非細菌性と診断しているのにかかわらず、抗生剤を長期間投与する医師がいるのも事実である。ただし最近ニューキノロン系抗菌薬の8-12週投与が効果を示すという報告もある。[要出典]サイトカイン抑制効果によるものという可能性が示唆されている。[要出典]

前立腺肥大症における排尿改善薬であるα-ブロッカー剤が、治療の第一選択薬として泌尿器科学会では推奨されつつある。[要出典]

  • α-ブロッカー剤
  • 生薬
  • アレルギー薬
  • 抗うつ薬
  • 抗不安薬
  • 民間療法: ブロッコリージュース・亜鉛・骨盤底筋体操・整体・鍼灸
  • 生活の改善:長時間の座位をしないようにして一日30分以上のウォーキングを推奨する医師もいる。またカフェインや香辛料などの刺激物の摂取を控え、肉を控えめにし生野菜を多く食べるように勧める者も多い。

比較的新しい治療法[編集]

比較的新しい治療として体外衝撃波治療があげられる。 すでに欧州と一部の国では実験的に体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を用いて の治療を行なっている。 信頼できるデータとしてはZimmermannらの二重盲検試験があげられる。[1]

データによると治療を行った群にはvisual analogue scale (VAS)によって評価した疼痛が50%改善したとなっており、一定の効果をあげている。すべての例で副作用はなかったとしている。 日本人の中には多額の金銭を払い海外に渡り治療を受けに行くものも出ている。

中国内陸部の都市でも予​備​的​試​行​として体外衝撃波治療が行われた。[2]

結果は「疼痛は軽減され、症状は減少し、およびクオリティオブライフは向上した。」 としており、他のデータとの一致をみせている。

このように実験的とはいえ、主要各国で行われている治療であるが、日本では未だ実施されたという情報がなく、鎖国状態と言わざるを得ない。

トピックス[編集]

前立腺マッサージ後の前立腺液に白血球を証明するのが慢性前立腺炎の証拠になる。しかし、アメリカで興味ある研究報告がある。慢性前立腺炎の患者グループと健常者グループに分け、前立腺マッサージ後の前立腺液検査を比較した所、健常者グループの方が白血球が多く証明されたという報告がある。すると、前立腺液中の白血球証明の存在価値が問われることになる。

脚注[編集]