高知競馬場

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高知競馬場
高知競馬場
高知競馬場
施設情報
所在地 高知県高知市長浜宮田2000番地
座標 北緯33度30分11.5秒
東経133度31分50秒
座標: 北緯33度30分11.5秒 東経133度31分50秒
開場 1985年4月1日
所有者 高知県競馬組合
収容能力 15,000人
コース
周回 右回り
馬場 ダート
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高知競馬場(こうちけいばじょう Kochi Racecourse)は高知県高知市にある地方競馬のための競馬場である。四国地方では唯一の競馬場である。

主催者は高知県競馬組合(高知県及び高知市により構成される一部事務組合)。オッズパークD-net加盟競馬場。

概要[編集]

1975年(昭和50年)に撮影された、高知競馬場付近の空中写真。隣接する港は浦戸湾最奥部の高知港である。
国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成

現在の競馬場は1985年4月の開催から使用。それ以前は同じ高知市内の桟橋通六丁目にあった(跡地は「わんぱーくこうちアニマルランド[1]などになっている)。

2003年後半からハルウララが話題となる。また2004年12月に提携したライブドアの前社長堀江貴文が当時所有していたホリエモンが中央競馬から移籍した。2006年にはエスケープハッチが(1962年NAR発足以降)地方競馬平地競走歴代最多勝新記録(47勝)を達成した。2007年にはオースミレパードがサラブレッド最高齢勝利を達成。ほかにもナムラコクオーイブキライズアップ2011年にNAR発足以降のサラブレッド最多勝新記録(44勝)を達成した(通算45勝の)オリジナルステップなど(いずれもすでに登録抹消)、話題を呼ぶ馬が割と頻繁に登場している。

現在では他の競馬場から移籍してきた馬が所属馬の大多数を占めており、1998年度まで行われていたサラ系新馬戦および2003年度まで行われていたアラ系新馬戦は現在は行われていないが、2015年度に17年ぶりにサラ系新馬戦が行われた。サラ系・アラブ系ともに共通していることとして、高齢馬の比率が他の競馬場に比べて高いことが挙げられる。体調さえ維持できれば出走回数も多くなり、結果として1着・2着・3着・着外の回数が全て2ケタという所属馬はザラで、出走回数が100回を超える馬も珍しくなく(着外だけで100回以上という馬も他場より多い)、平地競走の最多出走記録を更新したヒカルサザンクロスやダイナブロスといった馬も出現した。高知競馬のクラス分けの関係上、長期休養を取るとクラスが下がる(過去2シーズンの収得賞金で計算)ため、衰えた競走馬でも下級条件で勝利・入着できるのが大きな要素であるが、故障馬・高齢馬に対して、調教経験の豊富な調教師(廃止された地方競馬所属からの移籍者を含む)の在籍、休養専門厩舎(海浜における歩行など、独自のトレーニングを行う)の存在、ウマにとって「暑すぎず寒すぎず」という気候(夏季の猛暑日等は別として)など、比較的恵まれた条件が整っていることもその理由の一つである。

経営は非常に苦しい状態が続いていたが、関係者の必死の努力や近年ではJRAの電話投票システム「IPAT」などの電話投票システムによる購入の増加などで単年度黒字を出している。賞金は、苦しい経営環境から減額が続いて地方競馬の中でも下位に位置し、かつては全てのクラスで全国最下位だったが、ばんえい競馬の最下位クラスの1着最低賞金が8万円・賞金総額が10.8万円に、オープン特別の1着賞金が22万円・賞金総額が30.7万円(いずれも2016年4月現在)に減額されたため、重賞以外のレースでの1着賞金・賞金総額では全国最下位を脱した。(高知は2016年4月現在でC3級の一般レースの2走目で1着12万円・賞金総額18万円、A級選抜は1着賞金が32万円・賞金総額48万円)。

さらに、2016年12月18日の開催より賞金の増額が図られ、C3級一般レースで1着20万円・賞金総額30万円、A級一般レースで1着60万円・賞金総額90万円と、ほぼ倍増されている。

重賞の賞金についても全国最低水準であったが、2013年度・2014年度・2015年度・2016年度と3年連続で大幅な賞金アップが行われ、3歳以上については佐賀の新設重賞(S2)を超え[2]、単独最下位から脱している(2歳については、2016年度現在も1着賞金・賞金総額共に最下位である)。さらに一部のレースが準重賞に格上げされて、やはり賞金の大幅アップが行われた(1着賞金18万→30万→40万)。

2016年12月の賞金増額後に行われた『高知県知事賞』では、1着賞金が260万円・賞金総額390万円、2歳重賞の『金の鞍賞』は1着賞金140万円・賞金総額210万円と、こちらも大幅な増額が行われている。

また、指定交流競走(JRAの500万下 vs 高知B級選抜、レース名は○○盃)が年に数回組まれており、特別競走扱いながら重賞並の高額の賞金(1着賞金50万円)になっている。長期休養などで降級すれば、かつての上級条件馬や大レース勝ち馬でも出走でき、実際に JRA 重賞勝ちがあるナムラコクオーがこの競走に出走したことがある(3着)。

売上についても長年、全国最下位であったが、2012年度に年度中に廃止が決まっていた福山競馬を抜き、2013年度には笠松競馬およびばんえい競馬を抜いている。2015年度には大井・川崎・園田・船橋・浦和・岩手・名古屋に次ぐ8番目に浮上した[3]

また、地元の賞金が低額なためにケイエスゴーウェイの遠征をきっかけにして、近年他地区の交流重賞やダートグレード競走に積極的に挑むようになった。当初は全く歯が立たなかったものの、陣営が経験を積んだためにダートグレードでも5着内に入って賞金を獲得することが多く見られ、複勝圏を確保する馬も現れている。なお、ダートグレード競走に出走した場合は規定で次走の地元戦は、現在のクラスに関係なく強制的にA級選抜もしくは重賞に出走する規定になっており、中央馬相手に揉まれてから次走の地元自己条件で楽勝するという戦法は取れなくしている。

2008年アラブ系限定競走を廃止した。また、試験的に一部の日程で薄暮開催「夕焼けいば(ゆうやけいば)」を実施し、土曜開催を金曜に振り替えた。当初は4〜6月の金曜日期間限定の予定だったが、好評だったため、8月まで延長して開催。7〜8月は土・日開催でも薄暮レースを行った。2009年は5〜6月に夕焼けいば、7月24日以降は西日本地区の地方競馬としては史上初のナイター競走(愛称は「夜さ恋(よさこい)ナイター」)を開催している。なお、高知競馬公式サイトによると、温暖な気候を生かして日本の地方競馬では史上初の通年ナイター開催となる[4]

2008年度から近畿・中国・四国地区での提携強化のため特別競走および重賞競走の出走条件が緩和され、兵庫県競馬組合所属馬、福山競馬場所属馬も出走できるようになり、同様に騎手も騎乗できるようになった[5]

入場料は100円、特別観覧席は400円(入場料別)。

コース概要[編集]

パドック
  • ダート右回り 1周1100m・幅員22~27m・海砂を利用
  • 直線(4コーナーから決勝線まで) 200m
  • 施行可能距離 800m,1000m,1300m,1400m,1600m,1800m,1900m,2100m,2400m
    • このうち2017年現在使用されているのは800m,1300m,1400m,1600m,1900m,2400mで、2400mは高知県知事賞のみで使用される。
  • 出走可能頭数(フルゲート) 12頭(ただし1600mは11頭、1000mは10頭)
  • 1~2コーナーのカーブはきつく、3~4コーナーのカーブは緩い。
  • ラチから3m位までは砂が深いため、多少コースの内側を避けて走行する展開となる。しかし、傾斜があるので砂も多少外側に移動し、内枠が有利となる時もある。(3枠前後が有利と言われている。)

J-PLACE高知[編集]

2013年4月7日より場内において、日本中央競馬会からの委託により「J−PLACE高知」としてJRAの馬券を発売する。なお発売は当初はGI(障害GIも含む)開催日の全レース、その後それ以外の全てのレースに拡大した。払戻は高知を含む全国のJ−PLACE施設とパルス高知・パルス藍住で可能。

発売する馬券の種類[編集]

○…発売 ×…発売なし △…広域場間場外発売時に発売

単勝 複勝 枠番連複 枠番連単 馬番連複 馬番連単 ワイド 3連複 3連単
高知競馬場
払戻率[6] 80% 75% - 75% 72.5% 72.5%
最終のみ77%
J−PLACE ×

2005年の8月と9月に行われた3頭立ての競走では単勝のみ発売[7]。2003年4月に複勝式・枠番連勝式の発売を中止し、馬番連単を導入したため2004年8月まで単勝式・馬番連複・馬番連単の3賭式のみの発売であった。2004年9月25日からワイド・3連単、2007年3月10日から3連複の発売を開始し、2009年7月24日から複勝式の発売を再開[8]。2012年9月28日からJRAのインターネット投票システム「IPAT」で地方競馬の投票券が発売開始されたのに伴い、枠番連複の発売が復活した[9]

主な競走[編集]

ダートグレード競走[編集]

  • 黒船賞(JpnIII)(サラ系4歳上)- 2008年は開催されなかった。2011年は東日本大震災の影響で開催が取り止めとなった。

重賞競走[編集]

  • 全国交流競走
  • 高知所属馬限定競走
    • 二十四万石賞(4歳上)
    • 福永洋一記念(4歳上) - 2010年より新設[10]
    • 黒潮皐月賞(3歳)
    • 高知優駿(3歳)
    • トレノ賞(3歳上)- 2000年を最後に開催されていなかったが、2008年に8年ぶりに開催される。
    • 建依別賞(3歳上)
    • 黒潮菊花賞(3歳)
    • 珊瑚冠賞(3歳上)
    • 黒潮マイルチャンピオンシップ(3歳上)- 2000年を最後に開催されていなかったが、2009年に9年ぶりに開催された。
    • 土佐秋月賞
    • 黒潮ジュニアチャンピオンシップ(2歳)- 2歳の重賞。2016年より新設
    • 高知県知事賞(3歳上)
    • 金の鞍賞(2歳)- 2歳の重賞。2002年を最後に開催されていなかったが、2009年に7年ぶりに開催される。2009年度(2010年1月1日)は「高知市長賞典 第31回金の鞍賞」として、明け3歳馬のメンバーで行われた。
    • 大高坂賞(4歳上)- 黒船賞選考競走。元々は福山競馬場で行われていた高知競馬との交流重賞だったが、福山競馬場が廃止になったため久松城賞を廃止し、福山競馬から移設した。
    • だるま夕日賞(4歳上)- 黒船賞選考競走、2014年より特別競走から昇格。
    • 土佐春花賞(3歳)- 2013年より新設
    • 御厨人窟賞(4歳上)- 2013年より新設
  • 西日本地区交流競走

廃止、または現在実施されていない重賞競走[編集]

  • 久松城賞(サラ系3歳上)―福山との交流重賞。福山競馬の廃止に伴い2013年を最後に終了。
  • 銀の鞍賞(アラブ系2歳)―2歳のアラブ系重賞。2003年を最後に開催されていない。
  • RKC杯(サラ系3歳)―1998年を最後に開催されていない。
  • 南国優駿(アラブ系3歳)―アラブダービー。2004年を最後に開催されていない。
  • KUTV杯(アラブ系3歳)―1998年を最後に開催されていない。
  • マンペイ記念(アラブ系3歳)―2004年を最後に開催されていない。
  • 荒鷲賞(アラブ系3歳)―2004年を最後に開催されていない。
  • 黒潮乙女賞(サラ系3歳上牝馬)―サラ系の古馬牝馬限定重賞。2000年を最後に開催されていない。
  • 桂浜月桂冠賞(サラ系4歳上)―サラ系の古馬A2重賞。1998年を最後に開催されていない。
  • 南国桜花賞(アラブ系4歳上)―アラブ系限定競走廃止につき、2007年で終了。
  • 南国梅花賞(アラブ系4歳上)―アラブ系の古馬A2重賞。1999年を最後に開催されていない。
  • やまもも宝冠賞(アラブ系4歳上)―1997年を最後に開催されていない。
  • 南国菊花賞(アラブ系3歳上)―1998年を最後に開催されていない。
  • 南国王冠・高知市長賞―2009年はサラ系競走、福山競馬との交流競走(特別競走)として、「福山・高知交流 高知市長賞」へ名称変更され実施され、2010年以降は金の鞍賞と統合され、「高知市長賞典 金の鞍賞」として実施されている。

その他の競走[編集]

  • 全日本新人王争覇戦
  • 浦和・船橋・大井・川崎・高知ジョッキーズ - 南関東4場所属騎手それぞれ一人ずつと高知競馬所属騎手との騎手交流競走
  • 個人協賛レース - 高知けいば応援隊(高知競馬関係者)の協賛による「がんばる競馬激励特別」など。
  • 記者選抜 - 馬券的妙味の観点から、直近の成績がふるわない馬を集めた競走として行われている。2008年6月以降は「一発逆転ファイナルレース」と題し、最終競走で施行される場合が多い(後述)。
  • 一発逆転ファイナルレース - 前述の記者選抜のうち、基本的に最終競走として施行される競走を言う。2014年6月7日以降は、最終競走のみ3連単の払い戻し率が通常72.5%のところ77%に引き上げられている。高知県知事賞(グランプリ)が行われる毎年12月31日の最終レースとして施行される場合、当該競走は中央・地方を通じて、日本国内の競馬のその年における最終競走となる。
  • レディスヴィクトリーラウンド(2016年創設、地方競馬の女性騎手による交流競走)

所属騎手[編集]

過去の所属騎手[編集]

場外発売所[編集]

  • パルス高知(高知県高知市)
  • パルス宿毛(高知県宿毛市)
  • パルス藍住(徳島県板野郡藍住町)

備考[編集]

  • 日本最古の専門紙かつ競馬新聞である『中島高級競馬號』が売られている競馬場でもある。◎○△×といった予想印の元祖とされる。年に数度、本命よりさらに上の超本命馬に二重□印がつくことがある。
  • 週刊プレイボーイ2007年15号(3月26日発売号)から連載されている漫画たいようのマキバオー」(作者 つの丸。同作者による「みどりのマキバオー」の続編)の主な舞台となっている。
  • 2009年3月までは高知駅前から無料送迎バスがあったが、4月以降は黒船賞開催日などを除いて一旦廃止となった。その後、2013年4月28日から赤岡南町・野市・南国後免通・介良中野団地北口・知寄町2丁目・高知駅・南はりまや橋経由で運行が再開されたが[12]、2014年4月5日からは運行会社が変更となり、高知駅・南はりまや橋経由に短縮となった[13]
  • 慢性的に馬不足かつ騎手不足の状況であるため、騎手は期間限定騎乗として南関東から受け入れることが非常に多い。また1日騎乗で訪れるケースも多々あり、大井競馬場の戸崎圭太(現在はJRA所属)なども騎乗している。
  • 実況は橋口浩二が担当している。個人協賛レースにおける極めて紳士的な語り口が有名であり、動画サイトにも多く掲載されている。
  • 2011年12月17日より場内の放送設備がハイビジョン対応になる。
  • 1998年8月12日を最後に高知競馬場でサラブレッドの新馬戦が行われなくなっていたが、2015年7月11日にサラブレッドの新馬戦が17年ぶりに再開した[14][15]。なおアラブ系は2003年7月5日に新馬戦の競走実績がある[15]

テレビ中継[編集]

2009年7月4日からスカパー!255chの鉄道チャンネル(開始当時はACCESS)で「高知競馬中継(快闘乱馬)」として中継している。なおモーニング展望。は放送されない(KCB高知ケーブルテレビ・NAR・オッズパーク・楽天競馬のライブ配信で視聴可能)。また中継終了後には、NAR「クリック!地方ケイバ 〜地方競馬最前線〜」を編集して放送している。ただし、園田・姫路競馬と開催が重複する場合は放送されない。標準画質放送が終了する2014年5月31日をもって同中継も終了する。 これに伴い、2014年4月5日から701chか702chの地方競馬ナインでの中継を開始した。

グリーンチャンネルでは黒船賞を中継放送している(詳細はグリーンチャンネル地方競馬中継を参照)。

脚注[編集]

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  1. ^ わんぱーくこうち”. マピオン. 2013年11月21日閲覧。
  2. ^ 2016年度時点では3歳重賞が1着100万円、古馬重賞は1着120万円(高知県知事賞が1着180万円)
  3. ^ http://www.keiba.go.jp/nar/pdf-result/year1504-1603.pdf
  4. ^ 競輪競艇では一部実施しているところがある。日本の地方競馬にてすべての日程がナイターとなる例は、他にホッカイドウ競馬門別競馬場沙流郡日高町)=通常5-11月。2009年から
  5. ^ 平成20年度 番組編成要領 12月1日改定 - 高知けいばオフィシャルサイト (PDF)
  6. ^ 勝馬投票法の払戻率について - 高知競馬オフィシャルサイト・2014年5月29日。(なお当初は2014年4月1日より三連単は全競走で72.5%だった)
  7. ^ 高知競馬で3頭立のレースを実施(Keiba.go.jp、2005年8月22日)
  8. ^ 高知けいばで“複勝式”を発売(7/24~) 地方競馬全国協会 TOPICS 2009
  9. ^ 地方競馬IPAT開始に伴う賭式の追加について 地方競馬全国協会 TOPICS 2012
  10. ^ 第1回福永洋一記念競走 実施要領 - 高知けいばオフィシャルサイト(PDF)
  11. ^ 第1回 西日本ダービーの実施についてnetkeiba.com、2016年8月5日閲覧
  12. ^ 高知けいば開催日の無料送迎バス運行について - 高知けいばオフィシャルサイト
  13. ^ 無料送迎バス運行時刻表(4/5(土)、6(日)) - 高知けいばオフィシャルサイト
  14. ^ 水野隆弘「栗東トレセン ウィークリーログ」、『競馬ブック2015年7月19日号(通巻2844号)』、ケイバブック、 22頁。
  15. ^ a b 斎藤修 (2015年7月10日). “地方競馬に吠える - 17年ぶり高知の2歳新馬戦”. netkeiba.com. 2015年7月19日閲覧。