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JANコード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

JANコード(ジャンコード、Japanese Article Number)は、商品識別コードおよびバーコード規格のひとつ。

日本で最も普及している商品識別コードであり、JANコードから生成されたバーコードシンボルは市販される多くの商品に印刷または貼付されており、POSシステムや在庫管理、受発注システム(サプライチェーン・マネジメント)などで価格や商品名を検索するためのキーとして使われる。また、JANコードの前に1桁あるいは拡張型として0で始まる3桁の物流識別用の数字を付加したものは集合包装用コード、あるいはバーコードシンボルの体系をそのまま呼称に利用して、ITFコードと呼ばれる(正確にはチェックデジット部は元のJANコードとは異なったものとなる)。なお、JANコードの前に1桁の物流識別コードを付加したものはGTINコードと呼ばれ、GTINコード体系の中ではJANコードは物流識別コードへゼロを付与したコードとみなされる。

JANコード自体は単なる「コード」でしかない。従ってこれ単体で利用されることはなく、商品名や価格などの情報を蓄積したデータベースシステムと連動し、これを検索するためのキー情報の入力作業を機械化する目的で使用されるものである。

目次

規格・構成

規格的には、WPC (World Product Code) と呼ばれるコード体系に属し、ヨーロッパ等で規格化され利用されている「EANコード(イアンコード)」や、これに先立って米国で規格化され、主に北米で使用されている「UPCコード」(Universal_Product_Code) などと互換性がある。JANコードは「JIS B 9550 共通商品コード用バーコードシンボル」として、1978年に標準化され、1987年のX(情報処理)部門の新設に伴い、JIS X 0501となった。

JANコードは、UPCコードを参考に規格化されたEANコードをベースに規格化されたため、UPCコードに対しては上位互換となっており、日本のほとんどのPOSシステムでUPCを利用することが可能である。しかし、UPCのみに対応した北米で利用されるPOSシステムではJAN/EANを利用することはできない。これは、13桁または8桁で構成されるJAN/EANに対し、UPCが12桁または8桁で構成されるためである。8桁のコードもUPCとJAN/EANとは互換性がない。そのため、対象国を限定しない商品にはUPCのみか、UPCとEANの両方が記されている商品もある。

※EAN対応として13桁での読取、利用を可能としている装置の場合は問題ない。

なお、2005年からUPCがEAN/JANと同じコード体系に移行することが決まっており、国コードの10~13がアメリカ、カナダに割り当てられている。

※2004年6月1日発売分の雑誌から雑誌バーコード体系が変更になったのは、UPCの体系変更に伴い、これまで雑誌バーコードで利用していた“10”および“11”が利用できなくなったためである。新雑誌バーコードは“491”で始まる13桁にアドオンコード5桁を追加した合計18桁で構成されている。これもJANコード体系に沿ったものである。

コード体系

日本では、国コードが“49”または“45”からはじまる13桁の標準タイプまたは8桁の短縮タイプを使用しており、13桁の場合は

または

  • 国コード(2桁)
  • メーカコード(7桁)
  • 商品コード(3桁)
  • チェックデジット(1桁)

で構成される。

8桁の場合は

  • 国コード(2桁)
  • メーカコード(4桁)
  • 商品コード(1桁)
  • チェックデジット(1桁)

で構成される。

日本でのメーカコードや商品コードなどの情報は、「財団法人流通システム開発センター」が一元的に管理している。

なお、生鮮食品などのインストアマーキング(販売店でバーコードラベルを作成して貼り付ける)の場合は、先頭の国コードに“02”(UPC互換)または、“20”~“29”を使用することになっている。

02で始まるコードは価格をデータベースから参照せずにコード内に持っているNON-PLU(non-price lookup)であり、特に計量商品などに利用される。
  • 国コード(2桁)02(UPCでは1桁で2)
  • 商品コード(5桁)
  • 価格チェックデジット(1桁)
  • 価格(4桁)
  • チェックデジット(1桁)

仕様

JANコード(EANコード)は、13桁または8桁の数字のみで構成されるコードである。これを幅の異なるスペース(隙間)とバーで表現し、商品にマーキングする。一般には「白い隙間と黒いバー」で表現されることが多いが、規格上は色に対する規定はなく反射率の高低が規定の範囲内にあれば「白と黒」である必要はない。実際に流通する商品でも「銀地に黒のバー」や「白地に青のバー」なども見られる。

バーコードの下部に数字が記載されている場合がほとんどであるが、これはバーコードスキャナでの読取ができなかった場合に目視でコードが確認できる(実際にはレジのテンキーでコード番号を入力して商品データを呼び出す)ように、併記したものである。

バーとスペースを構成する一定幅の単位要素を「モジュール」と呼び、各モジュールは白または黒の情報をもつ。このモジュールを複数並べて、いろいろな幅のバーやスペースを表現する。JANコードは、バーおよびスペースの幅が4種類ある「4値コード」で、1キャラクタ(1桁)は7モジュールで、2つのバーと2つのスペースで構成される。

1キャラクタ分の7モジュールを順に「白黒黒黒黒白黒」とした場合は、「幅が1のスペース」「幅が4のバー」「幅が1のスペース」「幅が1のバー」となる。これで1キャラクタとなり、このようにして作成したキャラクタを連続して配置する。さらに左右にマージンとガードバー、中央にセンターバーを配置し、合計113モジュールで13桁のJANコード「標準バーコード」となる。

※左マージン(11)+左ガードバー(3)+データキャラクタ6桁(42)+センターバー(5)+データキャラクタ5桁(35)+チェックデジット1桁(7)+右ガードバー(3)+右マージン(7)=113モジュール

8桁で構成される「短縮コード」の場合は、左右のマージンが7モジュールに短縮されることと、データキャラクタが4+3桁になる点が異なるだけで他は同様となり、全体では81モジュールで構成される。

※左マージン(7)+左ガードバー(3)+データキャラクタ4桁(28)+センターバー(5)+データキャラクタ3桁(21)+チェックデジット1桁(7)+右ガードバー(3)+右マージン(7)=81モジュール

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