あめつち

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あめつち
「あめつち」に使用されるキロ47形気動車(2018年8月20日)
「あめつち」に使用されるキロ47形気動車(2018年8月20日)
概要
日本の旗 日本
種類 観光列車(快速列車
現況 運行中
運行開始 2018年平成30年)7月1日
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線
起点 鳥取駅
終点 出雲市駅
営業距離 154.3km
運行間隔 1往復
使用路線 山陰本線
車内サービス
クラス グリーン車
座席 指定席
技術
車両 キロ47形気動車
後藤総合車両所
軌間 1,067 mm
電化 非電化(鳥取 - 伯耆大山間)
直流1,500 V(伯耆大山 - 出雲市間)[注 1]
最高速度 80 km/h
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あめつちは、西日本旅客鉄道(JR西日本)米子支社2018年(平成30年)7月1日から運行開始した観光列車快速列車)。山陰本線鳥取駅から出雲市駅の間での運行されている[1][2][3][4][5][6][7]。なお、貸切団体臨時列車としては出雲市駅から益田駅の間でも運行されることがある[8]

概要[編集]

2018年7月 - 9月に開催された「山陰デスティネーションキャンペーン」に合わせて運行開始された[1][2][3][4][6][7]

2017年6月に運行開始して以来、好評を博している「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」に続き、「『瑞風』よりさらに手頃に、身近に感じられつつ山陰を満喫できる列車」として計画・製造された[7]

なお、通常の運行とは別に貸切団体臨時列車としては2019年から出雲市駅以西にも乗り入れることになった[8]

列車愛称の「あめつち」は、山陰地方が舞台の神話が多く収録されている『古事記』の書き出し「天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき」に由来する[1][2][3][9][4]。山陰ディティネーションキャンペーンにおいて当列車は「あめつち 〜天地の初発のとき〜」とも案内がされる[10]

車両の前面・側面に取り付けられるエンブレムは、「太陽」「神々」「白ウサギ」などがモチーフとなっており、製造は島根県出雲市内の企業が行う[3][4]

運行概況[編集]

座席は全席グリーン車指定席で、鳥取駅 - 出雲市駅間を4時間弱で結ぶ。土曜日・日曜日・月曜日を中心に1日1往復、年間150日程度運行される[3][5][7]平成30年7月豪雨のため、2018年7月7日・8日は運休になった。

「五感で楽しむ山陰」と称し、景観を楽しむため普通列車の時速95キロメートルを下回る時速80キロメートルに速度を抑える。大山宍道湖斐伊川などの見どころや、雄大な日本海を眺められる区間は、時速45キロメートルまで徐行運転を行う他[6]、車内では山陰地方の地産品や地元に因んだ食事、飲み物が提供される。また演出やイベントの企画の際には、地元の協力を得ながら「山陰色」豊かなものとされる[3]

『あめつちのテーマ』という音楽曲が制作されており、発車時などに流される。車内では上記のような食事や車窓風景のほか、おみくじが楽しめる[11]

全車両がグリーン車指定席のため、青春18きっぷの利用はできない(本車に限らず観光列車は青春18きっぷの利用ができないものが多い)。

停車駅[編集]

鳥取駅 - 倉吉駅 - 米子駅 - 安来駅 - 松江駅 - (玉造温泉駅) - 出雲市駅

  • 玉造温泉駅は、上り(鳥取方面)のみ停車する[3][6]

使用車両[編集]

あめつち編成図
あめつち
← 出雲市
鳥取 →
1 2
凡例
指=グリーン車指定席

キハ47形を改造した専用車両(キロ47形2両編成)が使用される。定員は59名。車両デザインは、出雲市出身の映画監督である錦織良成松江市出身の美術監督である吉田昇が担当した[3][12]ほか、改造はジェイアール西日本テクノスおよび後藤工業が担当した。

コンセプトは「ネイティブ・ジャパニーズ」で、山陰地方の豊かな自然をはじめ、神社お酒歌舞伎相撲などの山陰地方発祥とされる日本文化の様々なルーツを車両にデザインし、山陰ならではの「古くて新しい日本」を発見する旅が演出される[3]

塗装は、側面上部は山陰の美しい空と海をイメージした紺碧色、側面下部にはかつて栄えたたたら製鉄にちなみ、日本刀の刃をイメージしたグレーとシルバーで塗装されている[4]

また車内には、いたる箇所に鳥取県島根県両県の工芸品を使用。天井照明のシェードには鳥取県産の因州和紙が、テーブルには島根県産の石州瓦が使用される。また出入口付近には、鳥取県産の弓浜絣倉吉絣と島根県産の安来織、出雲織が展示される[3][4][5]

1号車(キロ47 7006、元キハ47 2010)は、窓側壁面に島根県産の隠岐の黒松が使用されている。また洗面台が設置され、手洗い器には鳥取県産の岩井窯が使用されている[3][5][6]

2号車(キロ47 7005、元キハ47 1115→キハ47 3016)は、窓側壁面に鳥取県産の智頭杉が使用され、車両後部には島根県産のミニチュアの神楽衣装が展示されている。また物販カウンターが設置され、暖簾には鳥取県産の西尾絞りが使用されている[3][5][6]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 但し、気動車を使用。

出典[編集]

  1. ^ a b c 山陰エリアでの新たな「観光列車」の運行について - JR西日本ニュースリリース(2017年8月17日)
  2. ^ a b c “山陰線に新しい観光列車「あめつち」運行へ”. NHK NEWS WEB. (2017年8月18日). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170818/k10011103281000.html 2017年8月20日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f g h i j k l “山陰を走る新たな観光列車「あめつち」を彩る工芸品および運行スケジュールについて” (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2018年2月28日), https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/02/page_11958.html 2018年3月1日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f “JR西、観光列車「あめつち」7月デビュー 伝統工芸で車内彩る”. ITmedia. (2018年2月28日). http://www.itmedia.co.jp/business/spv/1802/28/news128.html 2018年3月2日閲覧。 
  5. ^ a b c d e “山陰走る新観光列車「あめつち」7月デビュー”. 産経ニュース. (2018年2月28日). http://www.sankei.com/smp/west/news/180228/wst1802280092-s1.html 2018年3月2日閲覧。 
  6. ^ a b c d e f “「あめつち」7月から 鳥取-出雲市、新観光列車 /島根”. 毎日新聞. (2018年3月1日). https://mainichi.jp/articles/20180301/ddl/k32/020/422000c 2018年3月2日閲覧。 
  7. ^ a b c d “JR西日本「あめつち」山陰本線の新観光列車デビュー! 山陰DC開幕”. マイナビニュース. (2018年7月2日). https://news.mynavi.jp/article/20180701-ametuchi/ 2018年7月2日閲覧。 
  8. ^ a b 観光列車「あめつち」が島根県石見地方を運行します! - JR西日本ニュースリリース(2018年12月17日)
  9. ^ “来夏に山陰走る新観光列車 JR西「あめつち」”. 産経新聞. (2017年8月17日). http://www.sankei.com/west/news/170817/wst1708170084-n1.html 2017年8月20日閲覧。 
  10. ^ 観光列車 あめつち”. 西日本旅客鉄道. 2018年5月23日閲覧。
  11. ^ 【鉄道の旅】あめつち*神話の国巡り山陰の食堪能/おみくじや限定和菓子も『日本経済新聞』朝刊2018年12月1日・日経プラス1(別刷り)9面。
  12. ^ “新観光列車「あめつち」2018年夏デビュー コンセプトは「日本のルーツ」”. 乗りものニュース. (2017年8月17日). https://trafficnews.jp/post/78326 2017年8月20日閲覧。