いとしのエリー

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いとしのエリー
サザンオールスターズシングル
初出アルバム『10ナンバーズ・からっと
B面 アブダ・カ・ダブラ (TYPE 3)
リリース
規格 7インチレコード
8cmCD
12cmCD
デジタル・ダウンロード
ストリーミング
録音 1979年1月 - 2月
VICTOR STUDIO
音響ハウス
ジャンル ロック
時間
レーベル Invitation
タイシタレーベル(再発盤)
作詞・作曲 桑田佳祐
プロデュース サザンオールスターズ
チャート最高順位
  • 週間2位(オリコン
  • 1979年度年間11位(オリコン)
  • 週間1位(7週連続、ザ・ベストテン
  • 1979年度年間2位(ザ・ベストテン)
サザンオールスターズ シングル 年表
気分しだいで責めないで
1978年
いとしのエリー
(1979年)
思い過ごしも恋のうち
(1979年)
10ナンバーズ・からっと 収録曲
ブルースへようこそ
(9)
いとしのエリー
(10)
ライブ映像
「いとしのエリー」(ちょっとエッチなラララなおじさん) - YouTube
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いとしのエリー」は、サザンオールスターズの楽曲。自身の3作目のシングルとして、Invitationから7インチレコード1979年3月25日に発売された。

1988年6月25日1997年4月23日(経緯は後述)、1998年2月11日に8cmCDとして、2005年6月25日には12cmCDで再発売されている。2014年12月17日からはダウンロード配信、2019年12月20日からはストリーミング配信が開始されている[1][2]

背景[編集]

自身のシングルの表題曲(A面)がバラードの楽曲として発売されたのは初めてとなる作品である[3]

当初は次作「思い過ごしも恋のうち」を3枚目シングルとする予定だったが、メンバーの「今自分たちのやりたい音楽をやろう!」という意思から当初の3枚サイクル(同じような曲を3枚連続して出す)を破ってのリリースとなった。最初は全く受けなかったが、徐々に様々な音楽チャートを上げて行くことになった。

リリース・批評[編集]

表題曲が主題歌に起用されたTBS系列のテレビドラマふぞろいの林檎たち』シリーズの完結編『ふぞろいの林檎たち IV』の放送に合わせ、1997年には特例の再発売が行われた。再発売された回数は4回と「勝手にシンドバッド」と並んで最多である。

なお、表題曲をシングルにして出す事はメンバーだけで決めた事や、レコード会社からはこれといった要望が無かった事、リリースが決まった事でアミューズや雑誌の関係者の反応が変わった事、表題曲をリリースして以降は女性誌の仕事が増えた事を桑田佳祐は述べている[4]

受賞歴[編集]

チャート成績[編集]

本作発売当時、西城秀樹の「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」やジュディ・オングの「魅せられて」のヒットと重なってオリコン週間シングルランキングで1位は獲得していないが[6]、1992年に「シュラバ★ラ★バンバ」「涙のキッス」がリリースされるまでは最も高い売り上げを記録しており、累計売上枚数は72.8万枚(オリコン調べ)を記録している[7]ビクターエンタテインメントによる出荷枚数は累計125万枚を記録した[8]

オリコンのシングルTOP10獲得週間数では、本作は16週獲得しており、自身の中では最大である[9]

日本音楽著作権協会(JASRAC)の著作権使用料分配額ランキングでは、「いとしのエリー」が 平成(1989年〜2019年)の中で歴代28位にランクインした[10]

収録曲[編集]

  • 収録時間:6:59
  1. いとしのエリー (4:23)
    (作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦編曲:新田一郎
    TBS金曜ドラマふぞろいの林檎たち』主題歌[注 1]
    タイアップドラマには様々なサザンの楽曲がBGMや挿入歌として使われており、1997年の完結に至るまでシリーズを通して主題歌として使われている。
    調ニ長調[11]
    桑田の実姉が名がエリコ(岩本えり子)であることから、歌詞には姉への想いが込められているのではないか、とする説もあったが、桑田本人がラジオ番組でこの件に触れ、当時のインタビュー等で適当に語ったものだと話し、真相は「エリー」という言葉の響きの良さから決めたものだと明かした[12]
    初披露は1979年2月20日日本武道館で行われたFM東京の番組『小室等の音楽夜話』放送1000回記念の公開録音ライブへの出演の時である[13]
    桑田の著書『ブルー・ノート・スケール』(1987年 ロッキングオン)ではこの曲と「勝手にシンドバッド」を1985年のライブ『KAMAKURA TO SENEGAL サザンオールスターズ AVECトゥレ・クンダ』をもって封印していることを述べていたが[14]、1988年にサザンが活動再開して以降もどちらも多くのライブで歌われている[15][16]。また、『1998 スーパーライブ in 渚園』のDVDインタビューでも封印する趣旨を述べていたが、翌年春のツアーライブ『Se O no Luja na Quites 〜素敵な春の逢瀬〜』以後はどちらの曲も再び今まで通りに演奏された[17][18]
    1998年発売のシングル「PARADISE」の間奏で、この曲が一部だけ収録されている。収録されている箇所は、歌詞が英語で歌われているものであり、収録のためオリジナルに製作したものである。間奏に収録されている女性の笑い声は原由子の声であり、これはレコーディング中に野沢秀行が原の周りをクルクルと回って笑わせたものである(桑田曰く「インベーダーゲームの真似」)。さらに2005年のアルバム『キラーストリート』に収録された「JUMP」の曲中や桑田ソロの「MASARU」にも、この曲の間奏に収録されている原の笑い声がサンプリングとして使用されている。
    また、2016年に発売された桑田のソロシングル「ヨシ子さん」にはこの歌のサビ部分が歌詞に引用されている[19]
    第56回NHK紅白歌合戦』の「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」で白組41位にランクイン。また、2015年9月23日に放送されたテレビ朝日系「ミュージックステーション ウルトラFES」内で放送されたVTR企画『世界に誇るニッポンの歌 BEST100』では23位を記録した[20]
    2016年6月17日に放送された『ミュージックステーション』内のVTR企画「世代を超えるカッコイイ歌謡曲 TOP25」で2位にランクインした[21]
    小沢健二の1994年発売のシングル「愛し愛されて生きるのさ」の歌詞に「10年前の僕らは胸をいためて"いとしのエリー"なんて聴いてた」がある[22]
  2. アブダ・カ・ダブラ (TYPE 3) (2:36)
    (作詞・作曲:桑田佳祐 編曲:サザンオールスターズ 弦管編曲:新田一郎)
    日清食品焼そばU.F.O.CMソング
    タイトルに、新曲でありながら“TYPE3”とあるが、TYPE1と2は後に発売されたアルバム『10ナンバーズ・からっと』に収録されている。歌詞はTYPE1と同じではあるが、後奏がやや異なる。
    2015年のライブツアー『おいしい葡萄の旅』においては、アンコール前のダンサーによる寸劇のBGMとしてこのバージョンが用いられた。

参加ミュージシャン[編集]

収録アルバム[編集]

※斜字は廃盤作品。

カバー[編集]

いとしのエリー(日本語)
いとしのエリー(外国語)
  • ザ・ベンチャーズ
  • オーティス・クレイ
  • 1989年:レイ・チャールズ
    • 英語詞で『Ellie My Love』(エリー・マイ・ラブ)としてカバーし、サントリーウイスキーホワイト」のCMソングとして放送された。オリコンでは3位(洋楽チャートでは1989年10月16日付から17週連続1位および1989年度の年間1位[23])を記録するロングヒットとなり、レイ・チャールズの作品としては日本での最大の売上となっている。歌詞の内容は原曲と多少異なっており、曲調も比較的ジャズに近い。桑田本人はこのカバー曲を、『レイチャールズさんは俺のフェバリットの一人ですからね』『それはもう嬉しかったね。嬉しいを超えてますよね』『もろもろの事情から日本語で唄うわけにはいかないから仕方ないにしても、日本語で唄った方が化粧のノリが良い歌だと思いますね』[24]と述べている)
  • 1989年:ジャッキー・チュン - 広東語詞でアルバム『給我親愛的』収録
  • 1999年:レオン・ライ - 広東語詞でアルバム『Leon Now』収録
  • 2005年:キム・ヒョンジョン - 韓国語詞でアルバム『Fun Town 20』に収録、曲名は『Only You』
  • 2011年:ヘイリー・ロレン - アルバム『Heart First』収録

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ ドラマが放送された1983年から使用。

出典[編集]

  1. ^ サザン、全266曲を世界111ヶ国で配信 オリコン 2014年12月17日配信, 2020年6月4日閲覧
  2. ^ サザン関連全972曲 サブスク一斉解禁 メンバーソロ曲も対象に オリコン 2019年12月20日配信, 2019年12月20日閲覧
  3. ^ 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p142
  4. ^ 『ブルー・ノート・スケール』(1987年 ロッキングオン P116 - 117)
  5. ^ 第12回日本有線大賞 日本有線大賞 2015年12月5日閲覧
  6. ^ 70年代~80年代にリリースされた「2位止まりだった名曲」 ミドルエッジ 2017年8月3日閲覧
  7. ^ サザンオールスターズ 売上別TOP10&主な記録 オリコン 2015年4月12日閲覧。
  8. ^ 「新曲『TSUNAMI』発売1週間で65万枚 サザン22年目の自己新!!」『スポーツニッポン』2000年2月4日付、25面。
  9. ^ サザン、百恵超え! シングルのTOP10獲得週数記録を更新! オリコン 2015年10月20日閲覧
  10. ^ 平成で一番“使われた”曲1位は「世界に一つだけの花」 カラオケ通じ歌い継がれる演歌・歌謡の名曲も多数上位に オリコン 2019年4月16日配信、2019年4月20日閲覧
  11. ^ いとしのエリー(サザンオールスターズ) / コード譜 / ギター - J-Total Music!”. Jトータルミュージック. 2016年8月2日閲覧。
  12. ^ 桑田がFMで最愛の姉追悼する11曲日刊スポーツ 2008年10月26日
  13. ^ サザンオールスターズ会報『別冊 代官山通信 サザンオールスターズ 1978-2013...』8ページより
  14. ^ 『ブルー・ノート・スケール』(1987年 ロッキングオン)P117
  15. ^ サザンオールスターズ-真夏の夜の夢-1988大復活祭SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  16. ^ いっちゃえ'89サザンde'90(年越しコンサート)SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  17. ^ サザンオールスターズ・シークレットライブ「'99 SAS 事件簿 in 歌舞伎町」SOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  18. ^ サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブSOUTHERN ALL STARS OFFICIAL SITE
  19. ^ ディランにボウイ、三平まで!桑田佳祐が歌う『ヨシ子さん』って誰よ? okmusic 2016年8月17日閲覧
  20. ^ 1位はSMAP「世界に一つだけの花」、MステSP“世界に誇るニッポンの歌” ミュージックジェイピー 2015年9月20日閲覧
  21. ^ 桑田佳祐、『Mステ』で作詞について語る「人様の歌詞って見たことなかった。でも……」 2ページ目リアルサウンド 2016年6月18日閲覧。
  22. ^ 愛し愛されて生きるのさ 小沢健二 歌詞情報 うたまっぷ 2020年2月14日閲覧
  23. ^ コンピレーション・アルバム『ナンバーワン80s ORICON ヒッツ』の裏ジャケットナンバーワン 70s 80s 90s オリコン・ヒッツも参照。
  24. ^ 桑田佳祐『ただの歌詩じゃねえかこんなもん'84-'90』P154 - 155、新潮社、1990年

関連項目[編集]