くろべ (訓練支援艦)

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くろべ
ATS-4202 Kurobe.jpg
基本情報
建造所 日本鋼管 鶴見造船所
運用者  海上自衛隊
艦種 訓練支援艦
級名 くろべ型訓練支援艦
前級 あづま型訓練支援艦
次級 てんりゅう型訓練支援艦
母港
所属 護衛艦隊第1海上訓練支援隊
艦歴
計画 昭和61年度計画
発注 1986年
起工 1987年7月31日
進水 1988年5月23日
就役 1989年3月23日
要目
基準排水量 2,200トン
満載排水量 2,550トン
全長 100.5m
最大幅 16.5m
深さ 8.5m
吃水 3.97m
主機 富士ディーゼル8MG28HXディーゼルエンジン × 4基
出力 9,160PS
推進器スクリュープロペラ × 2軸
バウスラスター
速力 最大速 20ノット
乗員 143名
兵装62口径76ミリ単装速射砲 × 1基
BQM-34AJ 高速標的機 × 4機
BQM-74E 無人標的機チャカⅢ × 4機
・標的機多重管制装置
・ミサイル評価装置
搭載機 ヘリコプター発着甲板のみ
レーダーOPS-14C 対空
OPS-18 水上
81式射撃指揮装置2型-22D
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くろべローマ字JS Kurobe, ATS-4202)は、海上自衛隊訓練支援艦[1]。艦名は黒部峡谷に由来する。同型艦はない。

概要[編集]

対空射撃訓練支援用の艦で、無人標的機を射出・誘導することを主目的とする[1]。経空脅威および防空兵器の高性能化、先代の訓練支援艦「あづま」の旧式化に伴い、それを補完するものとして建造された。

平甲板型の艦型であり、前甲板には76mm単装砲1基を装備する。標的機はBMQ-34AJファイアービー、BQM-74EチャカⅢをそれぞれ4基ずつ、計8基搭載する[1]。これらの標的機は後部甲板より発射され[1]、艦上構造物トップの4面フェーズドアレイレーダーにより最大3機の同時誘導・管制が可能である[1]。射撃結果評価用レーダーも別途搭載している。

艦歴[編集]

「くろべ」は、中期防衛力整備計画に基づく昭和61年度計画訓練支援艦4202号艦として、日本鋼管鶴見造船所で1987年7月31日に起工され、1988年5月23日に進水、1989年3月23日に就役し、自衛艦隊に直轄艦として編入されに配備された。

1990年9月、海上自衛隊の艦艇として初めて女性自衛官(通信士・松尾直子3尉[2])が乗組みとなった[3]

1994年6月24日護衛艦隊に直轄艦として編成替え。

2008年3月26日、護衛艦隊隷下に第1海上訓練支援隊が新編され「てんりゅう」とともに編入された。

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による東日本大震災に対し、災害派遣のため被災地、宮城県女川町に向けて出港する。

定係港は呉である。

歴代艦長[編集]

歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
01 大導寺洋吉 1989.3.23 - 1991.3.15 くろべ艤装員長 自衛隊旭川地方連絡部募集課長
02 田仲隆典 1991.3.16 - 1993.8.15 第11海上訓練指導隊副長
兼 指導科長 兼 教育科長
第2海上訓練指導隊付
03 由村公男 1993.8.16 - 1996.3.21 防大10期 陸上自衛隊中部方面総監部勤務 海上自衛隊第1術科学校研究部員
04 高橋章信 1996.3.22 - 1998.9.19 防大15期 第3海上訓練指導隊砲術科長 第1海上訓練指導隊
05 清見幸一 1998.9.20 - 2000.9.19 あづま艦長 護衛艦隊司令部幕僚
06 赤川千二 2000.9.20 - 2002.8.19 とわだ副長 海上自衛隊幹部学校 就任時3等海佐
2002.1.1
2等海佐昇任
07 川波辰男 2002.8.20 - 2003.10.6 防大25期 海上自衛隊第1術科学校学校教官 さみだれ艦長
08 山下正和 2003.10.7 - 2005.2.28 佐世保海上訓練指導隊砲雷科長 とわだ艦長
09 中垣武俊 2005.3.1 - 2007.3.25 あきぐも艦長 舞鶴海上訓練指導隊船務航海科長
10 竹内義人 2007.3.26 - 2009.3.17 防大24期 はつゆき艦長 舞鶴海上訓練指導隊副長
11 田畑浩一 2009.3.18 - 2010.12.19 防大25期 せとぎり艦長 大湊地方総監部監察官
12 松尾直子 2010.12.20 - 2013.3.27 長崎大
39期幹候
わかさ艦長 海上自衛隊第1術科学校
13 川口裕史 2013.3.28 - 2014.7.31 防大28期 横須賀海上訓練指導隊教育科長 舞鶴基地業務隊司令
14 久保田修一 2014.8.1 - 2016.8.7 防大31期 海上幕僚監部防衛部防衛課 舞鶴警備隊副長
15 横手正剛 2016.8.8 - 2017.8.3 呉海上訓練指導隊砲雷科長 横須賀海上訓練指導隊教育科長
16 相馬美佳 2017.8.4 - 横須賀海上訓練指導隊船務航海科長

登場作品[編集]

SFX巨人伝説ライン
第10話に登場。冒頭にて、舞鶴東港から出港し能登半島沖で体験航海を行っていた最中、突如として出現した怪獣バグズンの襲撃を受け、撃沈されてしまう。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 自衛隊装備年鑑 2006-2007 朝雲新聞 P277 ISBN 4-7509-1027-9
  2. ^ 1988年入隊、長崎大学水産学部卒・39期一般幹候(防大32期相当)
  3. ^ 松尾はその後、くろべに航海長、航空標的長兼副長としても勤務し2010年12月にはくろべ艦長に就任している。

参考文献[編集]

  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)