さんふらわあ さつま

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さんふらわあ さつま (3代)
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本の旗 日本
所有者 フェリーさんふらわあ[1](2018-)
鉄道建設・運輸施設整備支援機構[1](2018-)
運用者 フェリーさんふらわあ(2018-)
建造所 JMU横浜事業所磯子工場
姉妹船 さんふらわあ きりしま (2代)
建造費 約100億円[2]
経歴
発注 2015年11月16日[3]
起工 2017年
進水 2017年6月18日
竣工 2018年4月20日[4]
就航 2018年5月15日[5][6]
現況 就航中
要目
総トン数 13,659 トン[7][6]
全長 192.00 m[7]
27.00 m[7]
喫水 6.8 m[7]
機関方式 ディーゼル
主機関 2基
推進器 2軸
出力 17660 kW[7]
航海速力 23ノット[7]
旅客定員 709名[7]
乗組員 40名[3]
車両搭載数 大型トラック(13m)121台
乗用車(5m未満)140台[7]
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さんふらわあ さつまは、フェリーさんふらわあが運航するフェリー。本項目では、2018年5月15日就航の3代目を取り扱う。

概要[編集]

さんふらわあ さつま (2代)の代船としてジャパン マリンユナイテッド横浜事業所磯子工場で建造され、2018年5月15日に就航した[5]

2015年11月16日に志布志航路の使用船舶2隻の代替と新造船の概要が発表された。その後、2017年1月31日、船名は先代の「さんふらわあ さつま」「さんふらわあ きりしま」をそれぞれ継承することが発表された。薩摩と霧島は南九州を代表する地域名で、南九州への「カジュアルクルーズ」を容易にイメージしやすいこと、前船が約24年間に渡って活躍しており、その名が親しまれていることなどが理由とされた。

設計[編集]

船型は前船よりやや大型化(500総トン増)しており、車両積載能力がトラック積載台数で16%増強された。先行して同工場で建造された商船三井フェリーさんふらわあ ふらのさんふらわあ さっぽろと同様に、高効率ハイブリッドCRP推進システムを搭載しており、二重反転プロペラによる高効率推進、主機駆動・推進電動機駆動の2つの駆動方式を使用することで、巡航時の推進効率と出入港時の操船性能の両立を図っている。また、CRP推進システム、各種省エネ付加物の導入、最適船型の開発などにより、大型化と優れた環境性能を両立した設計となっている[3]

船内[編集]

船内のコンセプトは「初めての経験 わくわくドキドキ さんふらわあのカジュアルクルーズ」[4]。デザインはやクルーズ客船にっぽん丸」の改装や「さんふらわあ ごーるど」型などを手掛けたフラックス・デザインの渡辺友之によるもので1500年前の7歳の男子「はやと」を主人公としたコンセプチュアルストーリーを設定し[8]、カジュアルクルーズを主眼とした船として「船旅」を楽しむことを主眼に船室の個室化と設備の充実化、パブリックスペースの拡大が図られた[7]。また、船内Wi-Fi「SSQ(SunFlower Smart Quest)」で船内案内、観光情報、映像コンテンツ等を配信し乗客手持ちのスマートフォンやタブレット端末で閲覧可能となっている[9]

このほか鹿児島をイメージしたデスティネーションデザインとして、上下船口のエスカレーターに三国名勝図会に描かれた「雄川の滝」、ルリカケス等の鹿児島に生息する動物をモチーフとしたアート、客室前廊下に鹿児島県・大隅地域のグラフィックや写真コラージュとカーペットに「南の国の森」のイメージで鹿児島県の県木であるカイコウズのデザイン等があしらわれた[8]

船室[編集]

前船と比較して個室が2割増(94室)となり、新たに専用バルコニーを有するスウィートが設けられたほか、全室にシャワー、洗面台、トイレが完備された。寝台は階段式となり、TVが装備された。バリアフリー対応客室、ペット対応客室も拡充された[7]

なお発表当初、「スーペリア」は「スタンダード」、「プライベートシングル」は「プレミアムツーリストベッド」または「プライベートキャビン」、「プライベートベッド」は「ツーリストシングル」と呼称されていた。

また、個室志向の高まりを反映し大部屋であるツーリスト客室の廃止も検討されていたが、合宿需要を見込んで存続される形となっている[10]

デザインコンセプトは「ラグジュアリー・モダン」で、和風になりすぎずモダンなデザインを取り入れつつ鹿児島を匂わせる形としている[8]。スイートルームはラグジュアリー客船のスイートルームの基準に合わせた32平米とし、デラックス和室は「ジャパニーズ・モダン」のデザインとし丸窓の中に障子を囲うなどのデザインを施した[8]

船室タイプの一覧[5]
クラス 部屋数 最大定員 設備
スイート 2-3名×10室 30名 専用バルコニー、バス、トイレ、洗面台、テレビ、冷蔵庫、電気ポット、空気清浄機
スイート(バリアフリー) 2-4名×2室 8名 バス、トイレ、洗面台、テレビ、冷蔵庫、電気ポット、空気清浄機
デラックス (洋室)2-5名×38室
(和室)2-5名×2室
200名 シャワー、トイレ、洗面台、テレビ、冷蔵庫、電気ポット、空気清浄機
デラックスウィズペット 2-4名×10室 40名 シャワー、トイレ、洗面台、テレビ、冷蔵庫、電気ポット、空気清浄機
スーペリア 1-2名×32室 64名 シャワー、トイレ、洗面台、テレビ、冷蔵庫、電気ポット
プライベートシングル 7名×1室、9名×1室 16名 テレビ、コンセント
プライベートベッド 16名×11室
(グループ)4名×4室
192名 読書灯、コンセント、テレビ、洗面台(グループのみ)
ツーリスト 14名×2室、18名・15名×1室
(バリアフリー)14名×2室
100名 読書灯、コンセント、共用テレビ
スタンダードシングル
(ドライバールーム)
1名×75室 75名 洗面台、テレビ

設備[編集]

パブリックスペースは前船の2.5倍に拡張。レストランも面積は1.5倍、席数2割増(206席)となるほか[5]、通常のバイキング営業の他テイクアウト用に単品メニュー販売も行われる。大浴場は1.7倍に拡張され、24時間利用可能なシャワールームが設けられる。また、トラックドライバー専用の大浴場が別に設けられる。

エントランスの天井では日本のフェリーで初の常設によるプロジェクションマッピング映像も上映され[5]、鹿児島への旅の始まりをイメージした「セイルアウェイ」・鹿児島の自然を表した「四季」・船旅を楽しむイメージの「アンダーザシー」「宇宙の旅」の4コンテンツが用意されている[8]

パブリックスペース

  • エントランス
    • アトリウム - 3フロア吹き抜け。「南国の森の祭り」をコンセプトに手すりを木立、壁面アートを木の葉のモチーフとし床に伝統工芸のデザインをあしらう[8]
    • レセプション
  • ドッグラン
  • プロムナード - 客船「にっぽん丸」同様に大きな丸窓を配置する[8]
  • ペットルーム
  • キッズルーム
  • ゲームコーナー
  • 喫煙コーナー
  • ベビールーム

供食物販設備

  • レストラン - 「ラグジュアリー・モダーン」を基調とした内装で船首側は「海幸山幸」・船尾側は「浦島太郎 海彦・・・ハヤトの帰郷」の壁画をあしらう[8]
  • 売店
  • 自動販売機

入浴設備

  • 大浴場
  • ドライバー専用展望浴場
  • シャワールーム - 24時間利用可能

脚注[編集]

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  1. ^ a b JMU、大型フェリー引き渡し - 日刊工業新聞(2018年5月10日)
  2. ^ さんふらわあさつま 25年ぶり新造船、就航 志布志-大阪南/鹿児島”. 毎日新聞 (2018年5月25日). 2018年5月26日閲覧。
  3. ^ a b c “高効率ハイブリッドCRP推進システムを搭載した大型フェリーの受注” (プレスリリース), ジャパンマリンユナイテッド, (2016年11月16日), https://www.jmuc.co.jp/press/2015/ferry-sunflower.html 2017年2月2日閲覧。 
  4. ^ a b Fさんふらわあ、新造船「さんふらわあ さつま」内覧会開催 - WEB CRUISE(2018年4月26日)
  5. ^ a b c d e フェリーさんふらわあ 大阪⇔志布志航路 新造船 「さんふらわあさつま」就航日決定のお知らせ”. 共同通信PRワイヤー(共同通信社) (2018年2月21日). 2018年2月23日閲覧。
  6. ^ a b 「さんふらわあ さつま」、15日にデビュー - WEB CRUISE(2018年5月16日)
  7. ^ a b c d e f g h i j “大阪⇔志布志航路 新造船2隻建造決定! 2018年竣工” (プレスリリース), フェリーさんふらわあ, (2016年11月16日), https://www.ferry-sunflower.co.jp/news/article/img/pr20151116.pdf 2017年2月2日閲覧。 
  8. ^ a b c d e f g h 新造船さんふらわあさつま・きりしまデザインコンセプト - フェリーさんふらわあ(archive.is)
  9. ^ さんふらわあ 新コンテンツ「SSQ」誕生! - フェリーさんふらわあ(2018年6月4日)
  10. ^ 新フェリー「さんふらわあ さつま」完成 8割以上が個室、船内さらに豪華に(写真28枚) - 乗りものニュース(2018年4月25日)