さんふらわあ ふらの

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さんふらわあ ふらの
SF Furano.jpg
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本の旗 日本
所有者 商船三井フェリー
運用者 商船三井フェリー
建造所 JMU横浜事業所磯子工場
母港 大洗港
姉妹船 さんふらわあ さっぽろ(3代)
航行区域 沿海区域
信号符字 7JYL
IMO番号 9761542
MMSI番号 431009293
経歴
発注 2014年10月17日
進水 2016年7月
竣工 2017年4月27日[1]
就航 2017年5月13日[2]
現況 就航中
要目
総トン数 13,816 トン[1][3]
載貨重量 6,964 トン[3]
全長 199.70 m[3]
27.20 m[3]
型深さ 18.35 m[3]
満載喫水 6.85 m[3]
機関方式 ディーゼル
最大速力 25.75ノット[3]
航海速力 24ノット[3]
旅客定員 636名[3]
乗組員 46名
車両搭載数 13mトラック160台、乗用車146台[3]
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さんふらわあ ふらのは、商船三井フェリーが運航するフェリー。本項目では、2017年5月13日就航の2代目を取り扱う。

概要[編集]

さんふらわあ ふらの (初代)の代船としてジャパン マリンユナイテッド横浜事業所磯子工場で建造[4]。商船三井フェリーとして初の新造船となる[3]。塗装はこれまでブルーハイウェイライン時代以来採用されていた胴体の青線が一部2本線に改められた。

2016年7月6日に船体のみの状態で建造ドックから引き出され、修理ドックへ移動した後、相生事業所で製作された上部構造物が搭載された。

2017年5月13日大洗発から運航を開始。2018年1月21日に大洗港への接岸時に岸壁に接触し船首が損傷、前年10月より長期運休の同型船「さんふらわあ さっぽろ」と合わせ夕方便船舶が2隻とも運用を離脱し1月22日以降夕方便が全面運休となり2月9日大洗初便より運行を再開した[5][6]

就航航路[編集]

前船と同様に夕方便に就航する。

設計[編集]

推進器には、CRP推進システムが採用され、各種付加物の装備、船型の最適化と合わせて、優れた低燃費性能を有する。また、推進システムは、運航状況に応じて駆動源を主機と電動機から選択可能なハイブリッド推進システムを国内のフェリーで初めて採用しており、巡航時の推進効率と出入港時の操船性能を両立させている[7][8]。高速化に伴い大洗港の出港時刻を遅らせることで集荷範囲の拡大も見込まれている[9]

集荷促進のために大洗港の出港時刻を遅発させるにあたり24ノットの速力が必要とされ、推進効率の改善を図るべく中央1軸の推進形状を基本としハイブリッドCRP推進を導入することとし、入出港時には電気推進のみ・航海速力時にはディーゼル推進を行う形となっている[3]

船体規模は前船とほぼ同程度ながら、車両搭載能力が強化された。トラックについては船型の都合上大幅な増強は出来なかったものの13mシャーシ換算で従来船と同数の本数を確保することで大型化に対応することとし、乗用車層は二層化しうち一層を大型キャンピングカー等にも対応できる4.0mの高さとしてトラックの利用条件を緩和した[3]。ランプウェイは右舷の船首尾と船尾中央の3箇所に設けられている。

2015年7月の「さんふらわあ だいせつ」火災を受け、早期の火災察知が出来るよう常時監視カメラを車両甲板やエンジンルームに約40台設置したほか、防火服の耐熱強化・軽量化やホースも2か所同時放水可能とする防火設備の強化も図られた[10]

船内[編集]

商船三井客船「にっぽん丸」の2009年大改装のインテリアを手がけたフラックス・デザインの渡辺友之がインテリアデザインを監修[11][12]。北海道をイメージしたデスティネーションデザインとして23歳の北海道大学を卒業した才女「ピリカ」と16歳の「ノンノ」をコンセプチュアルストーリーに据え、北海道の自然と人間をテーマに白樺を基調としてカーペット等にあしらった[12]

客室構成はプライバシーをより重視した形として個室数が約2割増加し定員の約半分が個室となったほか、コンフォートとして階段式のカプセル寝台が導入され、大部屋の仕切りにはカーテンも設置された。スイートとプレミアムへの専用バルコニーの設置、スーペリアへのシャワー・トイレの設置など客室設備の充実も図られている。船内はバリアフリー対応となっており、エレベーター設備が強化され、バリアフリー対応客室が設けられた[2][9]。エンターテイメントシステム「SSQ(Sunflower Smart Quest)」では船内のタッチパネル型デジタルサイネージで船内図・寄港地案内・天気情報・船内イベント情報などを閲覧可能となっており、これに加え船内無線LANでタッチパネルの内容に加え映画チャンネルを配信し乗客手持ちのスマートフォン等で視聴可能となっている[11][8]

この他「長い時間をいかに楽しんでもらうか」をテーマとしたサービス改革のもとで一般レジャー客へのさらなる対応としてペット対応の客室やドッグランの設置、売店の面積を3倍に拡充するなどの改善が行われた[13]


船室
船室タイプの一覧
クラス 部屋数 定員 設備
スイート 2-3名×1室 3名 専用バルコニー、バス、トイレ、テレビ
プレミアム 2-3名×20室 60名 専用バルコニー、バス、トイレ、テレビ、バリアフリータイプ1室(専用バルコニーなし)
スーペリア 2-3名×50室
4名×18室
222名 シャワー、トイレ、テレビ
スーペリア ウィズペット 2-4名×5室 8名 シャワー、トイレ、テレビ、ドックラン
コンフォート 32名×5室
20名×1室
180名 テレビ付きカプセル寝台、テレビ、荷物スペース
ツーリスト 25名×1室
11名×2室
47名 仕切りカーテン、荷物棚
ドライバールーム 1名×70室 70名 テレビ、机、椅子
7階
  • 展望デッキ
  • スイート(1室)
  • プレミアム(通常洋室×19室・バリアフリー洋室×1室)
6階
  • 展望デッキ
  • レストラン
  • ゲームコーナー
  • ドライバー食堂
  • スーペリア客室
    • スーペリアオーシャンビュー(和室・2-3名×13室)
    • スーペリアインサイド(洋室・2-3名×34室)
    • スーペリアウィズペット(内側洋室・2-3名×3室)
5階
  • 案内所
  • ショップ
  • プロムナード - 5・6階吹き抜け、国内初の片舷吹き抜け式プロムナードデッキ[3]
  • 展望浴室
  • 展望デッキ
  • ドッグラン
  • 婦人パウダールーム
  • キッズランド - 知床の動物たちをテーマとした[12]
  • スーペリアオーシャンビュー(和洋室4名×18室)
  • スーペリアウィズペット(4名×2室)
  • コンフォート(32名×5室・20名×1室)
  • ツーリスト(25名×1室・11名×2室)
  • ドライバーズルーム(1名×70室)
  • ドライバー浴室
  • ドライバー娯楽室

脚注[編集]

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  1. ^ a b “新造フェリー第1船が竣工” (プレスリリース), 商船三井フェリー株式会社, (2017年4月27日), http://www.sunflower.co.jp/corporate/press/2017/img/0427.pdf 2017年5月2日閲覧。 
  2. ^ a b “新造船就航予定のお知らせ” (プレスリリース), 商船三井フェリー, (2016年10月21日), http://www.sunflower.co.jp/corporate/press/2016/img/1021.pdf 2016年10月23日閲覧。 
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n 黒瀬 康弘 (2017-09-01). “ハイブリッドフェリー「さんふらわあ ふらの」竣工”. マリンエンジニアリング (日本マリンエンジニアリング学会) 52 (2): 60-67. https://doi.org/10.5988/jime.52.618 2018年9月27日閲覧。. 
  4. ^ “フェリー代替建造のお知らせ” (プレスリリース), 商船三井フェリー株式会社, (2014年10月17日), オリジナルの2014年10月26日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20141026055845/http://www.sunflower.co.jp/ferry/information/log/20141017.html 2016年8月10日閲覧。 
  5. ^ 苫小牧-大洗航路の2隻、夕方便が全面運休 機関トラブルなどで物流に影響も - 苫小牧民報 2018年1月27日
  6. ^ 2018年1月29日改定 2018年1月 - 3月 大洗 - 苫小牧航路運航スケジュール - 商船三井フェリー
  7. ^ “高効率ハイブリッドCRP推進システムを搭載した大型フェリーの受注” (プレスリリース), ジャパン マリンユナイテッド株式会社, (2014年10月17日), オリジナルの2015年10月1日時点によるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20150110074603/http://www.jmuc.co.jp/press/2014/crp.html 2016年8月10日閲覧。 
  8. ^ a b 新「ふらの」就航へ 大洗-苫小牧カーフェリー、高速化や客室増 - 茨城新聞 2017年5月3日
  9. ^ a b 新「さんふらわあ ふらの」お披露目 開放感あるラウンジ、個室も2割増 茨城・大洗-北海道・苫小牧, 産経新聞, (2017-5-11), http://www.sankei.com/economy/news/170511/ecn1705110024-n1.html 2017年5月11日閲覧。 
  10. ^ 新造「ふらの」初入港 苫小牧 消火設備など強化 - 北海道新聞2017年5月15日朝刊
  11. ^ a b にっぽん全国たのしい船旅2017-2018「商船三井フェリー 大洗=苫小牧航路にデビュー! 徹底解剖!さんふらわあ ふらの」 - イカロス出版
  12. ^ a b c 新造船さんふらわあさつま・きりしまデザインコンセプト - フェリーさんふらわあ(archive.is)
  13. ^ フェリー「さんふらわあ」号、20年ぶり全面刷新で何が変わった? - ダイヤモンド・オンライン(2018年4月12日)