しらね型護衛艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
しらね型護衛艦
JapanNavyShipDDH144"Kurama"inOcean.jpg
航行中の「くらま」(改装以前の撮影)
艦級概観
艦種 ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)
建造期間 1977年 - 1981年
就役期間 1980年 - 2017年
前級 はるな型
次級 ひゅうが型
性能諸元
排水量 基準:5,200トン
満載:6,800トン
全長 159m
全幅 17.5m
深さ 11.0m
吃水 5.3m(くらま5.5m)
機関 石川島播磨FWD2 2胴型水管缶 (60kgf/cm2, 480℃) 2缶
石川島播磨2胴衝動型
蒸気タービン (35,000hp)
2基
スクリュープロペラ 2軸
速力 最大32ノット(くらま31ノット)
航続距離 6,000海里 (20kt巡航時)[1]
電源 蒸気タービン主発電機 (1,200kW) 2基
ディーゼル主発電機 (300kW) 2基
定員 350名(くらま360名)
兵装 54口径127mm単装速射砲 2門
高性能20mm機関砲CIWS 2基
Mk.25 GMLS
※後にGMLS-3に換装
1基
アスロックSUM8連装発射機 1基
324mm3連装短魚雷発射管 2基
艦載機 HSS-2A/B / SH-60J/K
哨戒ヘリコプター
3機
FCS FCS-1A(主砲用) 2基
WM-25(短SAM用)
※後にFCS-2-12 に換装
1基
SFCS-6 (水中攻撃用)
C4I AN/WSC-3 SATCOM
(後にAN/USC-42に換装)
MOFシステム ※後日装備
(NORA-1, NORQ-1 SATCOM)
OYQ-3 TDPS
OYQ-101 ASWDS
TDS-2-2 目標指示装置
レーダー OPS-12 3次元対空用 1基
OPS-28 対水上用 1基
OPS-20 航海用 ※後日装備 1基
OPS-22 航海・着艦誘導用
※後日撤去
1基
OPN-8 高測・着艦誘導用)
※後日撤去
1基
ソナー OQS-101 艦首装備式 1基
SQS-35(J) 可変深度用
SQR-18A 曳航式
1基
電子戦
対抗手段
NOLQ-1電波探知妨害装置
OLR-9Bミサイル警報装置
Mk.137 6連装デコイ発射機 4基
AN/SLQ-25 曳航式音響デコイ

しらね型護衛艦(しらねがたごえいかん、: Shirane-class helicopter destroyer)は、海上自衛隊護衛艦の艦級。ヘリコプター搭載護衛艦(DDH)の第1世代であるはるな型(43/45DDH)の拡大改良型として[2]第4次防衛力整備計画(4次防)中の昭和5051年度計画で各1隻が建造された[1]ネームシップの建造単価は約395億円であった[3]

イージスDDGであるこんごう型(63DDG)が建造されるまでは海上自衛隊最大の護衛艦で、名実共に海上自衛隊の顔であった。

来歴[編集]

第2次防衛力整備計画で検討された8,000トン型CVHが頓挫したのち、第3次防衛力整備計画では、護衛艦8隻と哨戒ヘリコプター6機で戦術単位(護衛隊群)を編成するという8艦6機体制の構想にもとづき、4,700トン型DDH(43/45DDH; はるな型)が建造された[4][5]

第4次防衛力整備計画の策定にあたり、対潜戦能力強化のため対潜掃討部隊の新編が計画されたこともあり、この部隊と護衛隊群1個ずつに配分するため、護衛隊群に求められる航空運用能力を1隻で賄えるヘリコプター搭載大型護衛艦(DLH)2隻が計画された。これは、2隻のDDHと1隻のDLHとでは、ヘリコプター6機を搭載して対潜戦を展開するという点では同様の能力を備えるものの、費用対効果やヘリコプターの運用面を考慮すると、DLHのほうが優れると判断されたためであった[1]。最初期の計画では基準排水量8,700トン、機関出力12万馬力でヘリコプター6機搭載、スタンダードミサイルを装備し、将来的にハリアー垂直離着陸機の搭載・運用を考慮して全通飛行甲板を備えることも検討されたが[6]、原案に盛り込まれる段階で艦型は8,300トン型に縮小され、また原案の修正段階で対潜掃討部隊も削除されたことから、建造数は1隻に削減された[1]

そして国防会議事務局との調整段階で、「はるな型の運用実績もない段階で、全く新しい艦種であるDLHに挑戦するのは時期尚早」と指摘され、DLHの建造自体が断念されることになった[注 1]。そしてそのかわりに、当時世界的な趨勢になっていたシステム艦化や対潜戦のパッシブ戦化対艦ミサイル防御能力の導入などの新機軸を盛り込み、艦型を拡大した5,200トン型DDHが建造されることになった。これが本型である[1]

艦名[編集]

海上自衛隊は艦名の由来を白峰三山[8]とし、白峰三山の北岳の俗称が「白根山」となるが、国土地理院で「白根山」とされているのは日光白根山草津白根山であり[注 2]、他にも「白根山」と俗称される山岳は日本国内に複数あるため、各地の地名を冠して区別されている。

気象や山岳名を基準とする自衛隊の命名規則に基づき、艦名は「こんごう」と「きりしま」になる予定だったが、当時の防衛庁長官だった金丸信が、自らの選挙区にある白峰三山北岳の俗称、白根山からとって、「しらね」とすることを推したため、このような変則的命名となったとされる[10]。 「こんごう」「きりしま」は、後にこんごう型イージス艦に採用された。

設計[編集]

設計面では、おおむね、先行するヘリコプター護衛艦であるはるな型(43/45DDH)の拡大改良型となっている。基本計画番号はF111[11]

船体[編集]

全通甲板を有する長船首楼型という船型ははるな型と同様だが、電子装備の充実に伴う艦橋構造物の大型化に伴い、全長にして6メートル船体を延長した。またこれにより造波抵抗を低減したことで、排水量が増大したにもかかわらず、同一出力の主機で同等の速力を確保した。一方、復原性を考慮して、全幅は同一とされた[1]。またはるな型と同様、船体の後方3分の1を占めるヘリコプター甲板の横幅を確保し、なおかつ旗艦機能を持たせるために必要な艦内容積を増やすため、全長にわたるナックルが設けられている。加えて、指揮統制能力の強化に伴い艦橋構造物は3層から4層に拡大された[12]

マック方式の採用も踏襲されたが、はるな型に比べ艦外装備アンテナ・電子機器の数が著しく増加したため、電波干渉を防ぐため、本型では2本に増設された。また第1マックは船体中心線上にあるが、第2マックは、はるな型での運用経験を踏まえて、航空機発着艦時の利便性を考慮し、はるな型とは逆の右舷側にシフトされている。これは主機の煙路がマックのある舷側に配置されているため、これにより、ヘリコプターの格納様式もはるな型の右舷2機・左舷1機から、右舷1機・左舷2機となっている[1]

フィンスタビライザーの装備様式も異なっており、はるな型では5m2フィン2式であったのに対し、本型では8m2フィン1式で同等の減揺効果を確保している[注 3]。また、はるな型では着水したヘリコプターをクレーンで船積みすることが考慮されていたが、ローターが停止するとHSS-2は転覆することが判明し、着水機を回収する状況そのものの現実味が薄いと判断されたことから、デッキクレーンはより小型の吊り上げ荷重5トンのものに変更された[1]

また、対潜戦のパッシブ戦への移行に対応し、水中放射雑音を低減するため、船体にマスカー、プロペラにプレーリーが装備されたともされている[1]

機関[編集]

主機については、「ひえい」のものが踏襲されている。主ボイラー石川島播磨重工業フォスターホイーラー社製D型2胴水管2基、蒸気性状は圧力60 kgf/cm² (850 psi)、温度480℃、蒸気発生量各130トン/時。主蒸気タービンは石川島播磨重工業のダブルフロー式ロックド・トレーン二段減速 2胴衝動型シリーズ・パラレル型、出力はそれぞれ35,000馬力 (26,000 kW)である[13]

一方、システム艦となったことから、電源は強化された。主発電機として、出力1,200キロワットのタービン発電機を前後の機械室に1基ずつ、また出力300キロワットのディーゼル非常発電機を船体前後部に分散配置して戦闘被害対策を講じた。電子装備のために良質電源が必要であったことから、たちかぜ型(46DDG)と同様、蒸気タービン主発電機の常時運転による給電方式を採用した[1]

新旧ヘリコプター搭載護衛艦の比較[編集]

DDH各型の比較
いずも型
(22/24DDH)
ひゅうが型
(16/18DDH)
しらね型
(50/51DDH)
はるな型
(43/45DDH)
排水量 基準 19,500 t 13,950 t 5,200 t 4,950 t
満載 26,000 t 19,000 t 6,800 t 6,850 t
主機 方式 COGAG 蒸気タービン
出力 112,000 ps 100,000 ps 70,000 ps
速力 30 kt 32 kt(くらま31kt) 31 kt
兵装 砲熕 54口径5インチ単装速射砲×2門
高性能20mm機関砲×2基
ミサイル SeaRAM×2基 Mk.41 VLS×16セル
(ESSMVLA用)
シースパロー8連装発射機×1基
アスロック8連装発射機×1基
水雷 魚雷防御装置 3連装短魚雷発射管×2基
ヘリ 搭載容量 14機 11機 3機
常時搭載機数 SH-60J / K×7機
MCH-101×2機
SH-60J/K×3機
MCH-101×1機
HSS-2B / SH-60J / K×3機
同時発着 可能(同時に5機) 可能(同時に3機) 不可能(連続2機は可能)

装備[編集]

設計において多くの点ではるな型(43/45DDH)を踏襲した一方で、装備においては多くの点で刷新がなされている。対潜戦のパッシブ戦への移行に対応し、部隊対潜戦指揮支援機能が強化され、防空力も増強された。

C4ISR[編集]

1986年の艦影。第2マック上にWM-25、格納庫上にMk.25が搭載されている
1986年の艦影。第2マック上にWM-25、格納庫上にMk.25が搭載されている
2012年の艦影。改装に伴い第2マック上のWM-25がFCS-2-12に、格納庫上のMk.25はGMLS-3になっているほか、艦橋周囲にAN/WSC-3, NORA-1, NORQ-1も設置されている

本型は、戦術情報処理装置としてOYQ-3 TDPS(Tactical Data Processing System)を搭載する。これは部隊対潜戦指揮支援機能を重視して開発されたこともあり、海上自衛隊の戦術情報処理装置として初めて、双方向の戦術データ・リンクであるリンク 11の運用に対応しており、海軍戦術情報システム(NTDS)への全面的な対応を実現した。このことから、本型は「海上自衛隊初のシステム艦」とも称される[12]。当初は武器管制機能を有さなかったことから、デジタル式のAN/UYK-20コンピュータを用いるTDS-2目標指示装置(Target Designation System)が国内開発されて搭載された[14][15]が、1990年代後半の改修により、OYQ-3に統合された。この改修を受けて、OYQ-3B CDSと改称されている。ただし「しらね」に関しては、2007年12月の火災事故でCICもろともOYQ-3Bを全損したため、「はるな」および「あさかぜ」の搭載機器を移植して搭載している[1]

センサー面も全面的に刷新された。レーダーとしては、対空用には3次元式OPS-12、対水上用にはOPS-28が搭載されたが、これらはいずれも本型で初めて装備化されたものである。さらに高度測定用のOPN-8も装備されており[12]、これと航海用のOPS-22はヘリコプターの誘導にも用いられる[16]ことから、OPS-22とOPN-8でNOPN-18着艦誘導レーダー・システムを構成する[1]

また、ソナーとしては、やはり国産新開発の75式探信儀 OQS-101を船首装備式として搭載したのに加え、「しらね」では可変深度式のSQS-35(J) VDSを搭載した。そして「くらま」では曳航式のAN/SQR-18A TACTASSをアメリカからの輸入によって装備し、「しらね」にもバックフィットした[1]。特に後者は、当時志向されていた対潜戦のパッシブ戦への移行において重要なものであった。艦載機がソノブイの運用に対応したHSS-2Bに更新されたこともあり、従来艦と比して捜索範囲が飛躍的に増大したことから、対潜情報処理の効率化のため、国内開発のOYQ-101 対潜情報処理装置(ASWDS)が搭載された[14]

電子戦装置としては、「あさかぜ」より装備化されたNOLQ-1 電波探知妨害装置が搭載された。これは電子戦支援(ESM)および電子攻撃(ECM)の両方の能力を持つシステムであった[17]。また、OLR-9Bミサイル警報装置も搭載された[16]

武器システム[編集]

本型は、護衛艦としては初めてシースパローBPDMS個艦防空ミサイル、短SAM)を搭載している。これは元来、1974年(昭和49年)度計画の2500トン型対潜護衛艦(49DDK)で後日搭載による装備化が計画されていたものであるが、第一次オイルショックの影響でこの計画は撤回され、翌年度計画に基づく本型で装備化されることとなった。

発射機としては、アスロック対潜ミサイル用のMk.16 GMLSで使われていた8連装発射機Mk.112(日本でも74式アスロック・ランチャーとしてライセンス生産化)を76mm連装砲のマウントに組み込んだMk.25 GMLSがヘリコプター格納庫上に搭載された。ここから発射されるのはRIM-7Eミサイルで、これは事実上、空対空型のAIM-7Eスパローそのものであった。ミサイル射撃指揮装置(MFCS)としては、アメリカ海軍で用いられていたMk.115は人力操作・目視照準であり性能不足、国産のFCS-2も開発遅延のために間に合わず、オランダのシグナール(現在のタレス・ネーデルラント)社のWM-25を輸入により搭載した。これにより、本型は、ミサイル護衛艦(DDG)以外では初めて艦対空ミサイルを搭載した護衛艦となった。なお、これらのシースパローBPDMSを搭載したのは本型のみであり、はつゆき型(52DD)以降では、改良型のシースパローIBPDMSが搭載されるようになっている[18]。本型のBPDMSも、2003年から2004年で行なわれた長期修理の際にIBPDMSに更新されており、ミサイルはRIM-7Mに、発射機はIBPDMS用の短SAM発射機3型(GMLS-3)に、MFCSも国産の81式射撃指揮装置2型12(FCS-2-12)に換装されたが、これらはたかつき型(37DDA)の近代化改修(56FRAM)の際に搭載され、これらの艦の退役に伴って撤去されたものの再利用である[1]

主砲と対潜兵器の装備要領ははるな型(43/45DDH)のものが踏襲されており、艦後部がヘリコプター格納庫及びヘリコプター甲板となっているため、2門を背負い式配置にした73式54口径5インチ単装速射砲アスロック用の8連装発射機(74式アスロック・ランチャー)は、艦橋前方に集中して配置されている。砲射撃指揮装置(GFCS)としては72式射撃指揮装置1型A(FCS-1A)が引き続き搭載された[1]

また、「くらま」では、海上自衛隊で初めて近接防空火器(CIWS)高性能20mm機関砲を装備化しており、「しらね」でも後日搭載された[1]

艦載機[編集]

「くらま」の格納庫。先述の通り、右舷側に1機、左舷側に縦列で2機が収容される。

はるな型と同様、最大で3機の哨戒ヘリコプターを搭載したが、はるな型が当時HSS-2Aを運用していたのに対し、本型では新型のHSS-2Bへの更新が考慮されていたことが大きな変更点である。HSS-2Bは米海軍のSH-3Hに準じた機体であり、HSS-2Aがセンサとして機上レーダーとディッピングソナーしか持たなかったのに対して、HSS-2Bでは機上レーダーを高性能のAN/APN-182に更新するとともに、AN/ASQ-81磁気探知機(MAD)、AN/ALR-66電子戦支援装置(ESM)、ソノブイ受信機が追加されており、1980年12月に部隊使用承認を受けた[19]。特にソノブイは、対潜戦のパッシブ戦化にあたって非常に重要であったが、その膨大な音響信号を機上で処理するのは困難であり、AN/UYK-20コンピュータを用いるOQA-201ソノブイ信号処理装置(SDPS)が艦上に配置された[1]。また、後にはSH-60J/Kに順次に移行している[1]

駆逐艦相当の規模の艦での大型ヘリコプター運用の先駆者であるカナダ海軍では、はるな型に1年先行していたイロクォイ級駆逐艦でシーキング2機を搭載したのが最大数であり、3機搭載するのは海上自衛隊特有の運用である。 また、2013年にブルネイで行われた「ADMM+ MM HADR実動演習」では「しらね」がSH-60Jと陸上自衛隊所属のUH-1Jをそれぞれ1機ずつ搭載した実績がある。

「くらま」RIMPAC 92 参加時の撮影。飛行甲板が船体の後部1/3を占めているのがわかる。これは本型の大きな特徴の一つとなっている。飛行甲板にはHSS-2が2機、露天係止されている。
「しらね」2012年の撮影。中央の写真に比べ、改装及び搭載機の更新がなされ、着艦標識も新方式になっているのが確認できる。


運用[編集]

本型は準同型艦であるはるな型と共に30年に渡り海上自衛隊の対潜戦闘能力に資してきたが、防衛省はその代艦としてヘリコプター運用能力を大幅に向上させ、物資の輸送・補給能力を付与したいずも型の取得を始め、1番艦「いずも」が就役した2015年3月に「しらね」が退役、2番艦「かが」が就役した2017年3月に「くらま」が退役した。

2015年5月27日の報道によると、訪日したフィリピンアキノ大統領ガズミン国防相は日本への軍事援助を求めるとともに、しらね型の中古購入についても要望した[20]

事故[編集]

しらね[編集]

2007年12月14日戦闘指揮所(CIC)から出火し、これによる火災と消火活動により戦闘指揮所および指揮通信系統を全損した。一時除籍も検討されたが、2009年3月に退役した「はるな」のCIC部分を「しらね」に移植する事で存続が決定し、2009年4月より損傷区画の移植改修工事と艦齢延長工事の為IHI マリンユナイテッド横浜工場へ入渠。

この事故の後、全自衛艦艇に火災報知機が増設された。

2008年12月15日横須賀港内で作業船と接触したが、双方ともに負傷者はなかった。

くらま[編集]

2009年10月25日に神奈川県沖相模湾で行われた平成21年度自衛隊観艦式に観閲艦として参加後、母港佐世保基地へ帰還する途中の2009年10月27日夜、関門海峡韓国コンテナ船カリナ・スター」(7,401総トン)に衝突される事故が発生した。この衝突事故により「くらま」は主錨巻き上げ部を含む艦首部分を大きく破損、観艦式のために艦首倉庫に積んでいた塗料から火災を発生した。火災は約10時間後に鎮火されたが、この事故で「くらま」乗員6名が負傷し、「くらま」は門司港に接岸される。

11月8日、門司港を多用途支援艦「あまくさ」先導の元、(自力航行は可能だったが大事をとって)58号型曳船2隻に曳航され出港。9日午前に母港佐世保基地に帰港、損傷部分を修理された。

同型艦[編集]

艦番号 艦名 建造 起工 進水 竣工 除籍 最終所属
DDH-143 しらね 石川島播磨重工業
東京第1工場
1977年
(昭和52年)
2月25日
1978年
(昭和53年)
9月18日
1980年
(昭和55年)
3月17日
2015年
(平成27年)
3月25日
第3護衛隊群第3護衛隊
舞鶴基地
DDH-144 くらま 1978年
(昭和53年)
2月17日
1979年
(昭和54年)
9月20日
1981年
(昭和56年)
3月27日
2017年
(平成29年)
3月22日
第2護衛隊群第2護衛隊
佐世保基地

登場作品[編集]

映画[編集]

ゴジラシリーズ
ゴジラvsビオランテ
「しらね」が登場。ゴジラを追って紀伊水道に進入するも、ゴジラが大阪に近づきすぎたため攻撃を断念する。台詞上で言及されたのみで、姿は登場しない。
ゴジラ×メカゴジラ
「しらね」が登場。冒頭の千葉県館山市の港(という設定で撮影された横須賀基地)に停泊している。

アニメ・漫画[編集]

ジパング』(アニメ)
架空の3番艦「DDH-145 あおば」が登場。第1話にて、アメリカ海軍との合同演習のため真珠湾へ向かう護衛艦隊旗艦を務めている。
新世紀エヴァンゲリオン
国連艦隊に所属する軍艦の1つとして登場。
大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION
第1護衛隊の旗艦として「しらね」が登場。三浦半島に出現したバルゴンに対し、同じく第1護衛隊に所属する他艦とともに艦砲射撃による攻撃を行う。
沈黙の艦隊』 
「くらま」が登場。第2護衛隊群に所属しており、同じく第2護衛隊群に所属する他艦とともに原子力潜水艦やまと」を護衛していたが、米海軍が発射したハープーン対艦ミサイルが命中し撃沈される。
マーズ
ソノラマ文庫版に「しらね」が登場。あさぎり型護衛艦あまぎり」とともに、こんごう型護衛艦こんごう」を護衛する。

小説[編集]

『異聞・ミッドウェー海戦』(豊田有恒短編集『異聞・ミッドウェー海戦-タイムパトロール極秘ファイル』所収、角川書店、1987年)
「くらま」が登場。演習中に突如として、太平洋戦争ミッドウェー海戦直前にタイムスリップしてしまう。
『ソリトンの悪魔』
『大逆転!ミッドウェー海戦』(檜山良昭作品 『大逆転!』シリーズ小説)
「しらね」が登場。環太平洋合同演習へ参加する為にミッドウェー沖を航行中、アメリカが実施したタイムトラベル実験に巻き込まれたことで、同じく合同演習に向かっていた護衛艦7隻の内の3隻とともに、ミッドウェー海戦勃発直前の同沖にタイムスリップしてしまう。
『超空の艦隊』(田中光二
第1護衛隊群旗艦として「しらね」が登場。第二次世界大戦時と現代を繋ぐタイムゲートが出現したことを受けて発動された、敗戦の回避を行う「Z計画」に伴い、日本軍を支援するべく、同じく第1護衛隊群に所属する全ての護衛艦を率いて過去へ派遣される。
ニセコ要塞1986』(荒巻義雄
IBM艦隊の一艦として「くらま」が登場。

ゲーム[編集]

大戦略シリーズ

脚注[編集]

[ヘルプ]

注釈[編集]

  1. ^ 国防会議事務局では海原治がヘリコプター搭載大型護衛艦に猛反発し、内局防衛局の伊藤圭一、海幕防衛課長の矢田次夫、防衛班長の前田優と、後に海上幕僚長になる中村悌次が海原への説明に赴いたが[7]、海原は説明を聞かずに、「時間のかかる船を先に作らせてください」と懇願する伊藤を一方的に責めるばかりで、ヘリコプター搭載大型護衛艦にまったく理解を示さなかった。
  2. ^ 日光白根山と草津白根山の山名、山頂名が「白根山」である[9]
  3. ^ なおフィンスタビライザーに関して、「くらま」は5m2フィン2式に回帰したとの資料もあるが、これは誤りである[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 香田 2015, pp. 134-143.
  2. ^ 香田 2017.
  3. ^ 防衛省経理装備局 艦船武器課 (2011年3月). “艦船の生産・技術基盤の現状について (PDF)”. 2015年6月28日閲覧。
  4. ^ 香田 2015, pp. 106-111.
  5. ^ 長田 1995.
  6. ^ 手塚 2010.
  7. ^ 中村 2009.
  8. ^ 護衛艦しらねの公式パンフレットに記載有り
  9. ^ 国土地理院 日本の山岳1003山”. 2018年2月4日閲覧。
  10. ^ 志岐叡彦『[投稿]護衛艦「しらね」の改名を要望する』軍事研究 1993年6月号 ジャパン・ミリタリー・レビュー
  11. ^ 阿部 2000, pp. 114-118.
  12. ^ a b c 岡部 2008.
  13. ^ 阿部 2011.
  14. ^ a b 山崎 2011.
  15. ^ 野田 1995.
  16. ^ a b 岡部 2001.
  17. ^ 多田 2010.
  18. ^ 香田 2015, pp. 170-179.
  19. ^ 香田 2015, pp. 167-169.
  20. ^ A Philippines Defense Equipment Wish List Submitted in Japan - Manila Livewire

参考文献[編集]

  • 阿部, 安雄「海上自衛隊護衛艦史1953-2000」、『世界の艦船』第571号、海人社、2000年7月、 NAID 40002155847
  • 阿部, 安雄「護衛艦の技術的特徴 - 2.推進システム」、『世界の艦船』第742号、海人社、2011年6月、 106-111頁、 NAID 40018815745
  • 岡田, 幸和「幻に終わった海上自衛隊のヘリ空母」、『世界の艦船』第490号、海人社、1994年12月、 141-147頁。
  • 岡部, いさく「現有DDHを解剖する (特集 海上自衛隊のDDHとその将来)」、『世界の艦船』第584号、海人社、2001年7月、 76-83頁、 NAID 40002156108
  • 岡部, いさく「ヘリコプター搭載護衛艦の発達 -「はるな」から「ひゅうが」まで (特集 海上自衛隊の艦隊航空)」、『世界の艦船』第696号、海人社、2008年10月、 82-87頁、 NAID 40016204589
  • 香田, 洋二「「ひゅうが」への道 海自ヘリコプター運用艦の歩み (特集・最新鋭DDH「ひゅうが」)」、『世界の艦船』第710号、海人社、2009年8月、 92-99頁、 NAID 40016731921
  • 香田, 洋二「国産護衛艦建造の歩み」、『世界の艦船』第827号、海人社、2015年12月、 NAID 40020655404
  • 香田, 洋二「さらば「しらね」型DDH : その誕生と航跡」、『世界の艦船』第858号、海人社、2017年5月、 141-147頁、 NAID 40021145596
  • 坂田, 秀雄「海上自衛隊FCSの歩み」、『世界の艦船』第493号、海人社、1995年3月、 70-75頁。
  • 多田, 智彦「4 レーダー/電子戦機器 (海上自衛隊の艦載兵器1952-2010)」、『世界の艦船』第721号、海人社、2010年3月、 100-105頁、 NAID 40016963809
  • 手塚, 正己 『凌ぐ波濤 海上自衛隊をつくった男たち』 太田出版、2010年。ISBN 978-4778312244。
  • 長田, 博「8艦8機の4個群体制ついに完成!」、『世界の艦船』第497号、海人社、1995年6月、 96-99頁。
  • 中村, 悌次 『生涯海軍士官 戦後日本と海上自衛隊』 中央公論新社、2009年。ISBN 978-4120040061。
  • 野田, 正巳「短SAM発射! 射撃指揮装置2型の登場」、『世界の艦船』第493号、海人社、1995年3月、 84-87頁。
  • 山崎, 眞「わが国現有護衛艦のコンバット・システム」、『世界の艦船』第748号、海人社、2011年10月、 98-107頁、 NAID 40018965310
  • 吉原, 栄一「船体 (海上自衛隊護衛艦史1953-2000) -- (海上自衛隊護衛艦の技術的特徴)」、『世界の艦船』第571号、海人社、2000年7月、 176-181頁、 NAID 40002155856
  • 海人社, 編纂.「航空艤装の話 (特集 海上自衛隊の艦隊航空)」、『世界の艦船』第696号、海人社、2008年10月、 100-103頁、 NAID 40016204593
  • 海人社, 編纂.「写真特集 海上自衛隊DDHの歩み」、『世界の艦船』第710号、海人社、2009年8月、 21-37頁、 NAID 40016731909

関連項目[編集]