ふくろうと猫

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リアによる挿絵

ふくろうと猫」(ふくろうとねこ、The Owl and the Pussy-cat)は、エドワード・リアが1867年に書いた子供向けのナンセンス詩。リアの有名な形容詞「ランシブル」は、この詩ではじめて使われた。

イギリスで2014年に行なわれた、もっとも人気のある子供時代の詩のアンケートで第1位に輝いた。2位は「きらきら星」、3位は「ハンプティ・ダンプティ」だった[1]

概要[編集]

1867年の冬、リアは友人の詩人ジョン・アディントン・シモンズ英語版の娘ジャネットのためにこの詩を書いた[2][3]。1871年に出版された『ナンセンスの歌、物語、植物学、アルファベット』に収録された。

11行(最後の3行は8行めのくり返し)からなる3つのスタンザから構成され、2行めと4行め、6行めと8行めが押韻するほか、奇数行はしばしば行中韻を踏む。

あらすじ[編集]

ふくろうと猫は緑色のボートに乗って旅に出る。夜、ふくろうはギターを弾きながら猫の美しさをほめる歌を歌う。猫はふくろうの歌をほめ、結婚しようというが、指輪がない。1年と1日後、ボングの木の茂る土地にやって来たふたりは、そこで鼻輪をつけたブタに会う。鼻輪を1シリングで買い、七面鳥が翌日ふたりの結婚式をとり行う。ふたりは手をとりあい、月の光のもとで踊る。

影響[編集]

ビアトリクス・ポター『こぶたのロビンソンのおはなし』(ピーターラビット絵本シリーズの1冊として1930年に出版)は、「ふくろうと猫」に出てくるブタの前日譚になっている[4]

1938年にアンガス・デビッドソンによって出版された『Edward Lear』にはリア本人による続編「ふくろうと猫の子供たち」という詩の草稿が載っている。

イーゴリ・ストラヴィンスキーの歌曲『ふくろうと猫』(1966)は、この詩に作曲したもので、ストラヴィンスキー最後の作品になった。ストラヴィンスキー夫人のヴェーラが最初に暗記した英語の詩だったという[5]

1970年にアメリカ合衆国で同題の映画が作られているが(日本語題名は『フクロウと子猫チャン』)、題を借りただけで内容は関係がない。

脚注[編集]

  1. ^ The Owl and the Pussycat voted most popular childhood poem, The Guardian, (2014-10-02), https://www.theguardian.com/books/2014/oct/02/owl-and-the-pussycat-edward-lear-voted-favourite-childrens-poem 
  2. ^ James Williams (2016). “Lear and the Fool”. In James Williams; Mathew Bevis. Edward Lear and the Play of Poetry. Oxford University Press. p. 25. ISBN 9780198708568. 
  3. ^ Clifton Snider (1991). “Victorian Trickster: A Jungian Consideration of Edward Lear's Nonsense Verse”. Psychological Perspectives 24 (1): 90-110. doi:10.1080/00332929108408896. https://web.csulb.edu/~csnider/edward.lear.html. 
  4. ^ こぶたのロビンソンのおはなし福音館書店
  5. ^ Eric Walter White (1979) [1966]. Stravinsky: The Composer and his Works (2nd ed.). University of California Press. p. 543. ISBN 0520039858.