もののがたり

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もののがたり
ジャンル 青年漫画
オカルトファンタジー
バトルアクション漫画
漫画
作者 オニグンソウ
出版社 集英社
掲載誌 ミラクルジャンプ
ウルトラジャンプ
レーベル ヤングジャンプ・コミックス
発表号 2014年5月号 - 2016年1月号
(ミラクルジャンプ)
2016年2月号 - 連載中
(ウルトラジャンプ)
巻数 既刊12巻(2021年1月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

もののがたり』は、オニグンソウによる日本漫画。『ミラクルジャンプ』(集英社)にて、2014年5月号から2016年1月号まで連載された。その後掲載誌を『ウルトラジャンプ』(集英社)に移し、2016年2月号から連載中。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

岐 兵馬(くなと ひょうま)
本作の主人公。「塞眼」の一人。21歳[1]。兄と姉を付喪神に殺されて以降、付喪神を恨んでいる。そのため亡き兄と姉の引手を用いた戦法をとっている[2]。目付きが悪く初対面の人には誤解されがち。性格は真面目で頑固、焦ると口調が時代劇の言い回しになる。付喪神という存在を正しく認識するため、一年の期限で長月家で共に生活する。12歳のころに付喪神相手に実戦を行っており、東北地方で京都三大付喪神に並ぶと評される「奥羽の鬼瓦(おううのおにがわら)」を18歳のときに討ち滅ぼしている。
ぼたんから過去に彼女にあった誘拐事件の話を聞き、人を心から信じることのできないぼたんに「自分は悲願があるから死ねない、裏切らない」と言い、君を守り通すと誓っている[3]
長月 ぼたん(ながつき - )
本作のヒロイン。長月家の当主。20歳[4]。京都の大学に通う大学生。共に暮らす付喪神を家族として接している。友達からは名前をもじった「ぼんちゃん」というあだ名で呼ばれている[5]。覚醒はしていないが稀人をその身に宿しており、「憑坐(よりまし)」と呼ばれる存在。大学では百人一首同好会に入っている[6]
幼いころから付喪神たちからの視線に晒され続けており、そのせいで感受性の高い子供時代には周囲の同級生などから気味悪がられるなどの辛い経験をしてきている。恋愛に興味がないわけではないものの、人を好きになることに恐怖を覚えている。そのため「皆よくできるなぁ、そんな怖いこと」と呟いている[7]
過去に親戚を名乗る男女にさらわれており、その逃走中の事故によって一時的に内に秘めているマレビトが顕現してしまっており、そのときの影響からか唐傘が動き出したと言われている[8]

門守家(かどもりけ)[編集]

門守 大樹(かどもり たいじゅ)
塞眼京都支部代表の門守家の当主。造兵には「狸親父の皮を被った猛禽」と評される[9]
付喪神のことを「道具、もしくは化物」としか見ておらず、捕らえた、または預かった付喪神を札により意思のない操り人形のように使役する。相手の弱味につけこみ自分のペースに持ち込むなど徹底して合理的な判断を下す。
ぼたんとは彼女が幼いころに1度だけ会ったことがあり、そのころの他者を信頼しない感じと現在とのギャップに思うところがある。
門守 椿(かどもり つばき)
大樹の娘。22歳[10]。戦闘狂であり、兵馬とは理由が違うものの隼人と鼓吹を殺した唐傘の付喪神を探している。形成符を用いた戦闘を行う[11]
結とはたまに喫茶店に行く仲[12]
門守 松太(かどもり しょうた)[13]
椿の長兄。大樹には松と呼ばれている。符術を用いた戦闘を得意としている[14]
門守 梅吉(かどもり うめきち)[15]
椿の次兄。大樹には梅と呼ばれている。封印術を用いての肉弾戦を得意としているだけでなく、衣服の使い方も秀でている[16]

岐家(くなとけ)[編集]

岐 造兵(くなと ぞうへい)
兵馬の祖父であり岐家の現当主。神祓省稀人対策室の7代目室長[17]。付喪神とは対話を基本としており、力ずくで封じることは最終手段としている。だが、対話をいつも行わない兵馬に頭を抱えている。
兄と姉を付喪神によって殺された結果、付喪神を嫌う兵馬に、「人と共存している付喪神」の例として長月家に居候する試練を課した。この試練は岐家の時期当主を決めるものとしているため、兵馬も受けたくはなかったが仕方なく行っている。
岐 隼人(くなと はやと)
兵馬の兄。自他共に認める戦闘の天才であり、一人称は「俺様(おれさま)」。16歳のころには造兵を超えたと言われていたが、天日に殺害された。
岐 鼓吹(くなと くすい)
兵馬の姉。唐傘に殺害された。
岐 主鷹(くなと しゅよう)
兵馬のはとこ。御三家の会合で造兵の護衛を務める。兵馬に慕われており、「スーさん」と呼ばれている。「スーさん」の由来は兵馬が幼いころに主鷹という発音ができず、スヨウと呼んでいたことから

辻家(つじけ)[編集]

辻 豊穣(つじ ほうじょう)
辻家の代表。見た目は大らかな老婆であるが食えない性格。御三家の次期当主によるぼたんの護衛を提案した。
塵外(じんがい)
髪を後ろで束ねた男性。御三家の会合で豊穣の護衛を務める。
辻 白百合(つじ しらゆり)
豊穣の曽孫。辻家の次期当主である女子高生。出会った兵馬は塞眼の匂いが全くしないと評する。祭壇にて滅却される婚礼調度を助けようとするぼたんに協力し術式の発動を妨害する。

八衢家(やちまたけ)[編集]

八衢 黒檀(やちまた こくたん)
八衢家の代表。八衢側が婚礼調度をぼたんから引き離し、その際に部下・雅楽寮による兵馬らへの襲撃の発生という、一連の疑惑の渦中にいる人物で岐側から不信感を抱かれている。疑惑については知らないと一蹴し、部下の管理不備は棚に上げ、現人神や藁座廻の出現は自身の功績で賞賛すべしと言い放つ傲岸不遜な性格。好戦的であり敵意を向けた者には会合中であろうと攻撃の命を下す。白百合により婚礼調度排除の黒幕と暴かれた。自らの意志で唐傘に味方している。
唐傘の一人に自らの体を食わせているため最早人間ではなく、正体を見せた際は唐傘特有の眼の他、辻の引手を受けて消滅した左腕が再生した。歴代の八衢家の当主の引手を用いて戦う。
八衢 菫(やちまた すみれ)
右眼が隻眼の少女。黒檀の娘にして八衢家の次期当主。正義感が強いが融通の利かない面もある。ぼたんの護衛を務める傍ら、秘密裏に屋敷を調査し岐式の符を発見した際、何者(後に黒檀と判明)かの襲撃を受け意識不明に陥る。現在は入院中。
八衢 紅緋(やちまた べにひ)
黒檀の妻である誅罰執行者筆頭。黒檀よりも背が高く筋骨隆々な女性。体格のある薙を片手で持ち上げ彼の左腕を潰しかけた。御三家の会合で黒檀の護衛を務めた。

その他[編集]

皐月(さつき)
ぼたんの叔母で父親の妹。ぼたんが7歳のころ、ぼたんの遠縁の男性と共にぼたんを引き取りに来た。その後、ぼたんを人として幸せにするため付喪神たちの手が届かないところまで逃げようとするも、連れのぼたんの遠縁の男性の襲撃を受けて死亡した[18]
夏希、恵
ぼたんの大学の友人
田村(たむら)
女性。門守家の食堂で働いている。

付喪神(つくもがみ)[編集]

婚礼調度(こんれいちょうど)[編集]

京都三大付喪神の一角。長月家に仕え、ぼたんと共に暮らす付喪神。婿候補として兵馬を見極めている。一方でぼたんを害する存在には激しい敵意を表す。お務めは塞眼代行。

羽織(はおり)
羽織の付喪神。眼鏡を掛けた女性の姿をしている。正装時、しばしば羽織をまとっている。婚礼調度の中ではまとめ役を務める。普段は冷静沈着で、笑みを絶やさない温和な性格をしている。一方で、ぼたんに危害を加える存在には他の婚礼調度同様容赦はせず、ぼたんが唐傘の時雨の襲撃を受けた際は時雨に対し躊躇なくお前は殺すぞ、と言い放った。好きなお酒はウイスキー。兵馬をぼたんの婿にさせることに誰よりも熱心で、兵馬に積極的にアプローチしないぼたんを心配して恋愛遍歴質問用のカンペを渡したこともある。布を操る能力を持ち、戦闘時は自身がまとう羽織を自由自在に伸縮させて戦う。他にも、触れずに洗濯物を干したり、自身の身体を布に変化させて遠くの物を取ったりすることもできる。物語当初で、造兵から兵馬の長月家居候の申し出を受けた際、受け入れる条件としてぼたんの婿としての兵馬の値踏みを提案した。
匣(くしげ)
白髪に白髭の初老男性の姿をしている付喪神。婚礼調度の中でも最も大柄。町内会の人間と将棋を指していたこともある。話せるもののその声を聞くことは稀であり、また声が小さい。
鏡(かがみ)
幼女の姿をしている付喪神。鏡の付喪神。活発で、感情を包み隠さない性格。兵馬のことはさん付け、羽織や結のことはちゃん付けで呼ぶ。好きなお酒はカルアミルク。外食時飲酒する際は、変化を使って大人の女性の姿になる。真実を映し出す鏡『照妖鏡』により、人物の過去や物の性質といった、対象の真実を視通す能力を持ち、能力を発揮する際は額に円形の鏡が現れる。兵馬に対しては初め恐怖を抱いていたが、薬研の特例入り審査で薬研に襲われた時に彼に救われて以降、一転して好意的となった。
御三家当主三人がぼたんの出生に関して何らかを知っていることも突き止めたが周囲に明かしていない。
硯(すずり)
右目が髪で隠れている青年の姿の付喪神。硯の付喪神。観光文化検定一級を所持している[19]
結(ゆう)
若い女性の姿をしている。簪の付喪神。ぼたんを溺愛しており兵馬を警戒している。
薙(なぎ)
精悍な顔つきの青年の姿をした付喪神。刀の付喪神。喧嘩早い性格で、言葉も荒い。その一方ぼたんをしばしば「お嬢」と呼び大切にし、ぼたんを気遣う者にも好意を示す。両腕を刀身に変化させる能力を持ち、婚礼調度の中では攻撃の中核を担う[注 1]。好きなお酒は日本酒。また、ぼたんの運動会の父兄リレーに参加して1位を獲ったこともある。音楽はメタルが好きな模様。
兵馬が長月家に初めて訪れた際は、ぼたんを誑かしているのでは、という兵馬の言葉に激怒し真っ向勝負を挑んだが、ぼたんを気遣う兵馬の想いを察知してからは歩み寄りを見せ、兵馬が求めた署名には誰よりも早く応じている。

大具足(おおぐそく)[編集]

京都三大付喪神の一角。佐野の大具足・挂

挂(かい)
男性の付喪神。特例付喪神。江戸時代初期から存在する付喪神であり、戦力として特例と認められたが強すぎるその力を恐れられたため、斎によって結界内に封じられている[20]。長年封じられているため、来訪客をいじる持て成しが趣味であるが、不意打ちで攻撃されるの不満は流している。過去に塞眼と「結界に閉じ込める代わりに、遊び相手をいつ誰を指定しても良い」という条件を交わしている[注 2]
兵馬の噂を頻繁にするため、許可をもらい兵馬の前に現れており、兵馬の力量を測っている。その際、わざと唐傘の話を持ち出すことで兵馬の本気を垣間見ている。
斎(いつき)
少女の姿をした付喪神。玉垣の付喪神[21]。挂を封印できる数少ない存在。能力は神域を作り出すことで相手を閉じ込めるというもの。戦闘能力は無いに等しいものの、挂を問答無用で無力化することができる[22]。薙に軽く凸ピンされて倒れている。

雅楽寮(ががくりょう)[編集]

京都三大付喪神の一角。本庄の雅楽寮。「ががくりょう」あるいは「うたつかさ」と名乗る。

爪弾(つまびき)
右目に眼帯を付けている老婆の姿をしている。一人称は婆(ババ)。
吹枝(ふきえ)
少年の姿をしている。目つきが悪く、よく職務質問される。
鼓(つづみ)
現人神が顕現した際、破損し美しくないという理由で消滅させられた。

藁座廻(わらざまわし)[編集]

凩(こがらし)
吹雪(ふぶき)
天日(てんじつ)
男性の付喪神。
兵馬の兄・隼人の肉体を喰らいその体を奪った。岐殺(きさつ)という二つ名を持つ。[23]
時雨(しぐれ)
女性の付喪神。

叢原火(そうげんび)[編集]

付喪神の集団。全員が処刑・拷問に用いられた道具を器としている。

火掻(ひかき)
火掻き棒の付喪神。同族狩りと名高い長月の婚礼調度の存在を前々から気に入らず不満を持っており、破壊するために行動を起こす。同志である付喪神たち鋏(やっとこ)、紙縒(こより)、鉤縄(かぎなわ)を引き連れて攻め込んだ。だが、人を殺したことがある発言に激昂した兵馬によって仲間ともども倒される。
灰均(はいならし)
男性の姿をした付喪神。火掻の兄貴分。
挽切(ひききり)
鋸の付喪神。男性の姿をしている。
笞(しもと)
女性の姿をした付喪神。

その他[編集]

麹箱の付喪神
非常に背の高い女性の姿をしている付喪神。酒造りを務めている特例付喪神であり、幻の酒を求めに来た薙と飲み比べ勝負をしたものの、薙がお酒を持ち帰っているため飲み比べには負けた様子。
機(はた)
男性の姿をした手織機の付喪神。特例付喪神であり、特別な反物を扱っている。塞眼が着用する防具である服を取り扱っており、糸車の付喪神が紡いだ糸を彼が仕立てることで布自体に意思が宿る[24]。着用するには塞眼がその布に自らが主と認めさせないといけない。
煽(あおぎ)
男性の姿をしている鉄扇の付喪神。特例付喪神。袿とコンビを組んで情報屋をしている。お務め内容は内部調査や諜報活動。
袿(うちき)
十二単の付喪神。特例付喪神。情報屋をしている。お務め内容は煽と同様。体が層のように重なっており、塞眼の封印術でも表面の1枚を封印されるだけである。
12枚の状態だとゴツい男性の姿に見えるが、3か4枚だとスリムな女性の姿をしている[25]
屋宇(おくう)[26]
屋敷の付喪神。普段は封印されて普通の建物のまだが、有事の際にはその巨体から侵入者を排除する。

用語[編集]

塞眼
サエノメ。日本政府神祇省所轄。付喪神を鎮める役割を担う。
稀人
マレビト。付喪神の命の根源。
三大付喪神
一式を器とする強大な存在。塞眼と契約を交わしている特例の付喪神。
御三家
岐・辻・八衢からなる塞神直系。また、婚礼調度は岐、大具足は辻、雅楽寮は八衢というように特例付喪神は御三家の管轄となっている。

書誌情報[編集]

  • オニグンソウ 『もののがたり』 集英社ヤングジャンプ・コミックス〉、既刊12巻(2021年1月19日現在)
    1. 2015年3月24日発行(3月19日発売[集 1])、ISBN 978-4-08-890107-7
    2. 2015年4月22日発行(4月17日発売[集 2])、ISBN 978-4-08-890163-3
    3. 2015年12月23日発行(12月18日発売[集 3])、ISBN 978-4-08-890326-2
    4. 2016年5月24日発行(5月19日発売[集 4])、ISBN 978-4-08-890447-4
    5. 2016年12月24日発行(12月19日発売[集 5])、ISBN 978-4-08-890555-6
    6. 2017年6月24日発行(6月19日発売[集 6])、ISBN 978-4-08-890688-1
    7. 2018年1月24日発行(1月19日発売[集 7])、ISBN 978-4-08-890846-5
    8. 2018年6月24日発行(6月19日発売[集 8])、ISBN 978-4-08-891052-9
    9. 2019年1月23日発行(1月18日発売[集 9])、ISBN 978-4-08-891218-9
    10. 2019年9月24日発行(9月19日発売[集 10])、ISBN 978-4-08-891354-4
    11. 2020年5月24日発行(5月19日発売[集 11])、ISBN 978-4-08-891512-8
    12. 2021年1月24日発行(1月19日発売[集 12])、ISBN 978-4-08-891821-1

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 地中から巨大な刀身を出現させることも可能(発動時は中指を立てる)。
  2. ^ 暇潰しとして、最悪の場合10数年拘束された例もある。
  1. ^ 原作4巻95P。
  2. ^ 原作4巻176、177P。
  3. ^ 原作5巻46 - 68P。
  4. ^ 原作4巻95P。
  5. ^ 原作4巻171P。
  6. ^ 4巻125P。
  7. ^ 原作4巻173P。
  8. ^ 原作5巻19 - 26P。
  9. ^ 原作3巻25P。
  10. ^ 原作4巻95P。
  11. ^ 原作5巻40P。
  12. ^ 原作3巻147P。
  13. ^ 5巻40P。
  14. ^ 原作5巻40P。
  15. ^ 5巻40P。
  16. ^ 原作5巻40P。
  17. ^ 原作1巻11Pの名刺。
  18. ^ 原作5巻47 - 52P。
  19. ^ 原作4巻129P。
  20. ^ 原作2巻74P。
  21. ^ 2巻74P。4巻155P。
  22. ^ 原作4巻170P。
  23. ^ 5巻162P。
  24. ^ 原作4巻98P
  25. ^ 原作4巻11P。
  26. ^ 7巻80P。

出典[編集]