りょうけん座
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Canes Venatici | |
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属格形 | Canum Venaticorum |
略符 | CVn |
発音 | 英語発音: [ˈkeɪniːz vɨˈnætɨsaɪ] Cánes Venátici, 属格:/ˈkeɪnəm vɨˌnætɨˈkɒrəm/ |
象徴 | the Hunting Dogs |
概略位置:赤経 | 13 |
概略位置:赤緯 | +40 |
正中 | 5月20日21時 |
広さ | 465平方度 (38位) |
主要恒星数 | 2 |
バイエル符号/ フラムスティード番号 を持つ恒星数 | 21 |
系外惑星が確認されている恒星数 | 0 |
3.0等より明るい恒星数 | 1 |
10パーセク以内にある恒星数 | 1 |
最輝星 | α CVn(2.795等) |
最も近い星 | β CVn;(27.4光年) |
メシエ天体数 | 5 |
流星群 | Canes Venaticids |
隣接する星座 |
おおぐま座 うしかい座 かみのけ座 |
りょうけん座[1](りょうけんざ、猟犬座、Canes Venatici[1])は星座の1つ。
主な天体[編集]
恒星[編集]
「りょうけん座の恒星の一覧」も参照
以下の恒星には、国際天文学連合によって正式な固有名が定められている。
- α星:りょうけん座で最も明るい恒星。有名な実視連星。主星であるα2星はりょうけん座α2型変光星のプロトタイプで[2]、コル・カロリ[1] (Cor Caroli[3]) という固有名が付けられている。
- β星:固有名はカラ[1] (Chara[3]) 。ソーラーアナログの1つ。
- Y星:炭素星、SRB型の半規則型変光星。ラ・スパーバ(La Superba)[3]という固有名が定められている。
- HAT-P-36:国際天文学連合の100周年記念行事「IAU100 NameExoworlds」でアイルランドに命名権が与えられ、主星はTuiren、太陽系外惑星はBranと命名された[4]。
その他、以下の恒星が知られている。
星団・星雲・銀河[編集]
- M3:球状星団
- M51(子持ち銀河):渦巻銀河。渦巻状であることが初めて確認された銀河。そばに伴銀河 NGC 5195[5] を従えた姿から「子持ち銀河」の通称で知られる。
- M63(ひまわり銀河):渦巻銀河
- M94:渦巻銀河
- M106:渦巻銀河
その他[編集]
- GRB 090429B - 発見されている中で最も遠いガンマ線バースト。
由来と歴史[編集]
1687年にヨハネス・ヘヴェリウスによって設定された[6]。ヘヴェリウスは星図の中で、北側の犬にギリシャ語で「小さな星」を意味するアステリオン (Asterion) と、南側の犬にギリシャ語で「楽しみ」を意味するカラ (Chara) とそれぞれ名付けている[1][6]。
1533年に、ドイツの人文主義者ペトルス・アピアヌスが描いた星図にうしかい座に連れられた猟犬の絵が描かれている[1]が、これは現在のりょうけん座の位置とは異なり、また特定の星と結び付けられたものではないため、りょうけん座の起源とは見做されていない[6]。
新しい星座のため、神話はない。
呼称と方言[編集]
日本ではかつて、かりいぬ座と呼ばれた[7]。
画像[編集]
出典[編集]
- ^ a b c d e f 原恵『星座の神話 - 星座の歴史と星名の意味』恒星社厚生閣、2007年2月28日、新装改訂版4刷、116-117頁。ISBN 978-4-7699-0825-8。
- ^ “Results for V* alf02 CVn”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2013年2月6日閲覧。
- ^ a b c “IAU Catalog of Star Names (IAU-CSN)”. 国際天文学連合 (2017年6月30日). 2017年10月14日閲覧。
- ^ “Approved names” (英語). Name Exoworlds. 国際天文学連合 (2019年12月17日). 2020年1月4日閲覧。
- ^ 『宇宙がまるごとわかる本』宇宙科学研究倶楽部、学研パブリッシング、2012年2月、54頁。ISBN 978-4054052604。
- ^ a b c Ridpath, Ian. “Star Tales - Canes Venatici”. 2014年1月28日閲覧。
- ^ 野尻抱影『星座の話』偕成社、1977年9月、改。ISBN 4037230100。
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