わたらせ渓谷鐵道

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わたらせ渓谷鐵道株式会社
Watarase Keikoku Railway Co., Ltd.
種類 株式会社
略称 わてつ、わた渓
本社所在地 日本の旗 日本
376-0101
群馬県みどり市大間々町大間々1603-1
北緯36度26分0.99秒 東経139度16分38.73秒 / 北緯36.4336083度 東経139.2774250度 / 36.4336083; 139.2774250座標: 北緯36度26分0.99秒 東経139度16分38.73秒 / 北緯36.4336083度 東経139.2774250度 / 36.4336083; 139.2774250
設立 1988年(昭和63年)10月25日
業種 陸運業
法人番号 1070001016756
事業内容 旅客鉄道事業
旅行業
浴場業(水沼駅温泉センター「せせらぎの湯」)
飲食店業(レストラン「清流」:神戸駅構内)他
代表者 代表取締役社長 樺澤 豊
資本金 3億2,500万円(2017年3月31日現在)[1]
売上高 2億2,363万円(2017年3月期)[1]
営業利益 △1億4,135万円(2017年3月期)[1]
経常利益 △1億1,545万円(2017年3月期)[1]
純利益 △421万円(2017年3月期)[1]
純資産 1億2,923万円(2017年3月31日現在)[1]
総資産 4億712万円(2017年3月31日現在)[1]
決算期 3月31日
主要株主 群馬県 16.66%
みどり市 10.34%
桐生市 8.00%
日光市 6.69%
株式会社群馬銀行 3.08%
株式会社足利銀行 3.08%
株式会社東和銀行 3.08%
関東開発株式会社 3.08%
外部リンク http://www.watetsu.com/
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間藤駅

わたらせ渓谷鐵道株式会社(わたらせけいこくてつどう)は、群馬県栃木県において特定地方交通線の足尾線を引き継いだ鉄道路線わたらせ渓谷線を運営する第三セクター鉄道事業者である。

わたらせ渓谷鐵道では略称として「わてつ」を推奨している。雑誌などでは「わ鐵」と表記されることもある。沿線住民には「わた渓」、また古く住んでいる住民のなかには転換前の路線名である「足尾線」と呼ぶ者もいる。

12の無人駅には公募のボランティア駅長「ふるさと駅長」がいる。

歴史[編集]

  • 1988年(昭和63年)
  • 1989年(平成元年)
    • 3月29日 東日本旅客鉄道(JR東日本)足尾線を転換し、わたらせ渓谷線開業。間藤 - 足尾本山間 (1.9km) は免許線(未開業)となる。
    • 12月24日 水沼駅温泉センター「せせらぎの湯」がオープン(2002年3月まで群馬県営、以後2008年12月28日まではわたらせ渓谷鐵道が運営)。
  • 1992年(平成4年)3月14日 下新田駅新設。
  • 1996年(平成8年)4月9日 神戸駅構内に列車のレストラン「清流」がオープン。
  • 1998年(平成10年)
    • 6月2日 間藤 - 足尾本山間鉄道事業免許失効。
    • 10月10日 トロッコ列車「トロッコわたらせ渓谷号」運転開始。
  • 2008年(平成20年)12月28日 水沼駅温泉センター「せせらぎの湯」が休業。
  • 2009年(平成21年)4月26日 水沼駅温泉センター「せせらぎの湯」が外部委託で営業再開。
  • 2010年(平成22年)12月22日 イメージキャラクター「わ鐵のわっしー」を発表[2]
  • 2012年(平成24年)4月1日 トロッコ列車「トロッコわっしー号」運転開始。トロッコ列車を3往復に増発。
  • 2014年(平成26年)5月22日 天皇・皇后両陛下が通洞駅から水沼駅まで「トロッコわっしー号」に乗車。

路線[編集]

車両[編集]

現有車両[編集]

2015年4月1日現在、気動車9両、客車4両、ディーゼル機関車2両の計15両が在籍する。車両基地大間々駅構内にあり、本社が併設されている。

わ89-310形 (313)
わ89-310形 (311 - 315)
廃車となったわ89-102の代替および増備用として1990年3月15日付けで311 - 313が新製され、1993年4月25日付けで314・315が増備された。いずれも富士重工業製のLE-DCで車体もわ89-300形に準じるが、前照灯が4灯に増設され、尾灯とともに角形ケースに収められて、前面の印象が変わっている。車内はセミクロスシートで、新製当初からトイレを装備している。塗色はあかがね色に統一されているが、311のみ当初は、車体をベージュと茶色の塗り分けでわ89-100形・200形と同様であった。愛称は、311が「たかつど」、312が「あかがねII」、313が「わたらせII」、314が「あかがねIII」、315が「わたらせIII」である。
わ99形 (5010, 5020, 5070, 5080)
トロッコ列車「トロッコわたらせ渓谷号」に使用される客車で、1998年に登場した。5010,5080がJR東日本から購入したスハフ12形客車、5020,5070が京王電鉄から購入した(初代)5000系電車を改造したトロッコ車両である。当初は無蓋貨車改造での導入を検討していたが、当局の許認可を得ることが困難と見られたことから方針を変更し、線内有効長の関係から18m車体2両を捜していたところ、解体寸前の5000系の車体に行き当たった経緯がある。台車は1372 mm軌間の京王車のものをそのまま使えないため、DT21に履き替えている。この台車はJRの廃車発生品を豊橋鉄道が使用していたものである。塗色は、気動車と同じあかがね色である。また、トロッコ車両には愛称が付けられており、5020が「かわせみ」、5070が「やませみ」と称する。
DE10形 (1537, 1678)
「トロッコわたらせ渓谷号」牽引用のディーゼル機関車で、1998年に1537を、2000年に1678をJR東日本から購入した。1537はトロッコ車両と同様に塗色をあかがね色に金帯に変更したが、1678はJR時代の塗色のままである。
WKT-500形 (501)
WKT-500形 (501, 502)
2011年3月29日より営業運転を開始した[3]。2009年12月に沢入駅で開催されたイベントで新型車両導入について発表があり、その際行われた投票で外装色がB案に決定された[4]新潟トランシス社製。2012年に「トロッコわっしー号」が運行開始された当初はWKT-550形と編成を組み同列車で運用されていたが、2013年からはWKT-510形に変更された。
2015年2月には2両目となる502が搬入され、わ89-302を置き換えた。愛称は501がわ89-202から引き継いだ「けさまる」、502が同302から引き継いだ「わたらせ」となっている。
WKT-510形 (511)
わ89-100形を置き換えるべく、2013年に1両が導入された。愛称は、わ89-301から引き継いだ「あかがね」。カラーリングはWKT-550形に合わせており、2013年から「トロッコわっしー号」の連結相手は検査時を除き、原則として当車両となる。
WKT-550形 (551)
WKT-550形 (551)
「トロッコわたらせ渓谷号」のみでは桜・紅葉シーズンになると連日満席で、トロッコ列車の増発を必要としていたことから導入された自走式トロッコ気動車で、2012年4月に運行を開始した「トロッコわっしー号」に使用される[5]機回しが不要であるため、全区間通しで運行ができる。WKT-510形と編成を組む。


過去の車両[編集]

わ89-200形 (201)
わ89-100形・200形 (101・102, 201 - 203)
わたらせ渓谷鐵道開業時に用意された軽快気動車で、富士重工業製のバス車体を基本にした車体長15m級のLE-CarIIである。前面貫通式。100番台はロングシート、200番台はセミクロスシートを装備する。
当初の塗色は、車体下半分をベージュ・上半分を各車異なる色のツートンカラーとし窓下に動物のシルエットを帯状に配したものであったが、後に310形にあわせてあかがね色に統一された。また各車に愛称が付けられており、101が「こうしん」、102が「ようがい」、201が「くろび」、202が「けさまる」、203が「あづま」であった。
100形は2両在籍していた。このうち102は開業間もない1989年5月14日に発生した落石事故により大破し同年7月1日付けで廃車となり、実働期間は2か月足らずと極めて短かった。
200形のうち、202は廃車後車両基地に部品取り車として前照灯などが取り外された状態で留置されていたが、後に解体された。203は廃車後、みなかみ町にて、わ01-855とともに保存されている。最後まで残った201も2010年12月に廃車になり、200形は全て運用を離脱した。
その後2013年3月末で101「こうしん」が運用終了し、100形・200形は形式消滅した。なお101は、運用終了直前に登場時のツートンカラーへと復元され、運用終了までその姿で運用された。運用終了後は、大間々駅旧貨物ホームで保存展示されている[6][7]
わ89-300形 (301)
わ89-300形 (301, 302)
開業時に用意されたイベント対応車で、100形・200形と同じ富士重工業製ながらもより鉄道車両に近い16m級車体のLE-DCである。車内はイベント対応のため転換クロスシートを装備している。
当初は各車異なる塗色で、その後はあかがね色に統一されている。愛称は、301が「あかがね」、302が「わたらせ」である。302は1994年には皇太子皇太子妃が乗車したこともある[8]
2015年3月29日に302で桐生駅 - 間藤駅間の2往復の「ファイナルツアー」を実施。同日で300形は引退となった[8]。302は現在、101と同じ線路上にて、連結された状態で保存されている。
わ01形客車
わ01形 (828, 855, 827)
冬季に「トロッコわたらせ渓谷号」に代わって運転されたお座敷列車「サロン・ド・わたらせ」に使用されていた客車で、2001年に登場した。元はJR東日本高崎支社のお座敷列車「やすらぎ」で、6両全部を購入したがスロフ12 827, 828, オロ12 853(書類上はオロ12 855)の3両のみが入籍され、その他の中間車3両は部品取り車として足尾駅構内に留置されていた。
当初は展望車2両だけを連結して走らせていたが、乗客から「トイレがない」というクレームが相次ぎ、急遽トイレの設備のある中間車1両を増車した。塗色は黄色と白に青を配したカラフルなものである。なお、足尾駅構内に留置されていた車両のうち1両(オロ12-854)は群馬県安中市で飲食店になっており、1両は2分割のうえ、片側が栃木県栃木市の施設で利用されている。
2009年に廃車となり、同年9月に中間車855が売却された[9]。2010年1月には展望車827, 828も売却している[10]。855がみなかみ町で保存され、827, 828が桐生市の昆虫販売店で利用されている。


車体デザイン[編集]

車体の色は、茶色(あかがね)が主体である。マンボミュージシャンのパラダイス山元が、富士重工業に工業デザイナーとして勤務していたときに、車体、カラーリング、ヘッドマークのほか、動物イラストの銘板、会社ロゴ、社章などもデザインした。

わたらせ渓谷鐵道周辺を舞台とする作品[編集]

映画[編集]

ドラマ[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e f g 第29期(平成28年度)貸借対照表、損益計算書 (PDF)”. わたらせ渓谷鐵道株式会社. 2017年8月19日閲覧。
  2. ^ 日本経済新聞(朝刊)群馬県版 2010年12月25日付
  3. ^ WKT-501がデビューします - わたらせ渓谷鐵道
  4. ^ 新型車両カラーリング投票結果発表! - わたらせ渓谷鐵道
  5. ^ わたらせ渓谷鉄道に新トロッコ列車 - 読売新聞
  6. ^ さよなら わ89-101号 - わたらせ渓谷鐵道
  7. ^ わたらせ渓谷鐵道「わ89-101号」を静態保存”. 鉄道ホビダス 鉄道ニュース 最新鉄道情報 (2013年4月18日). 2017年5月6日閲覧。
  8. ^ a b 鉄道ジャーナル No584 (2015.6月号) p.106
  9. ^ わ鐵の廃車両売却します - 沿線だより - 駅探、2009年9月1日。
  10. ^ 廃車両売却のお知らせ (PDF) - わたらせ渓谷鐵道、2010年1月18日閲覧。