アカデミー外国語映画賞イラン代表作品の一覧

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イランは1994年に初めてアカデミー外国語映画賞に映画を出品した。1979年のイラン革命以前には、イラン帝国が1977年に1度だけ出品している。

2018年度までにイランは累計24作を出品しており、そのうちマジッド・マジディの『運動靴と赤い金魚』、アスガル・ファルハーディーの『別離』と『セールスマン』がノミネートに至り、『別離』と『セールスマン』が受賞を果たしている。また全出品作のうち5作がマジディ、4作がファルハーディーの監督作である。

2012年9月24日、『花嫁と角砂糖英語版』が第85回アカデミー賞外国語映画賞へのイラン代表作に選ばれたことが発表された[1]。しかしながら同日、イラン政府側は米国発のYouTubeビデオ『Innocence of Muslims』に対してオスカーのボイコットを要求した[2]ロイターはイランのイランの文化・イスラム指導相のモハマド・ホセイニ英語版がボイコットを呼びかけたと報じた[3]

代表作[編集]

1956年より映画芸術科学アカデミー(AMPAS)は外国語映画賞を設置し、各国のその年最高の映画を招待している。外国語映画賞委員会はプロセスを監視し、すべての応募作品を評価する。その後、委員会は5つのノミネート作品を決定するために秘密投票を行う[4]

イラン代表作は毎年秋にファラビ・シネマティック・ファウンデーションが任命した委員会によって選考されている[5]。1995年の『白い風船』はハリウッドに提出された後にイラン側は出品撤回を求めたが、AMPASはこれを拒否した[6]

出品作はバフマン・ゴバディの2作品(クルド語)とファルハーディーの『ある過去の行方』(フランス語)以外は全てペルシア語である。

I Love Vienna』(オーストリア)、『ペルセポリス』(フランス)、『そのひとときの自由』(オーストラリア)、『Baba Joon』(イスラエル)、『Under the Shadow』(イギリス)はイラン人が監督した映画であるが他国の代表として出品された。

以下はイラン代表作の一覧である。


(授賞式)
日本語題 出品時の英題 原題 監督 結果
1977
(第50回)
The Cycle دايره مينا ダリウシュ・メールジュイ英語版 落選
1994
(第67回)
オリーブの林をぬけて Through the Olive Trees زیر درختان زیتون アッバス・キアロスタミ 落選
1995
(第68回)
白い風船 The White Balloon بادکنک سفید ジャファール・パナヒ 落選
1997
(第70回)
ギャベ Gabbeh گبه モフセン・マフマルバフ 落選
1998
(第71回)
運動靴と赤い金魚 Children of Heaven بچه های آسمان マジッド・マジディ ノミネート
1999
(第72回)
太陽は、ぼくの瞳 The Color of Paradise رنگ خدا マジッド・マジディ 落選
2000
(第73回)
酔っぱらった馬の時間 A Time for Drunken Horses زمانی برای مستی اسب‌ها バフマン・ゴバディ 落選
2001
(第74回)
少女の髪どめ Baran باران マジッド・マジディ 落選
2002
(第75回)
I'm Taraneh, 15 من ترانه 15 سال دارم Rasul Sadr Ameli 落選
2003
(第76回)
Deep Breath نفس عمیق パルヴィズ・シャーバジ英語版 落選
2004
(第77回)
亀も空を飛ぶ Turtles Can Fly لاک‌پشت‌ها هم پرواز می‌کنند バフマン・ゴバディ 落選
2005
(第78回)
こんなに近く、こんなに遠く So Close, So Far خیلی دور خیلی نزدیک レザ・ミルキャリミ英語版 落選
2006
(第79回)
Café Transit کافه ترانزیت カンブジア・パルトヴィ英語版 落選
2007
(第80回)
M for Mother میم مثل مادر Rasul Mollagholipour 落選
2008
(第81回)
すずめの唄 The Song of Sparrows آواز گنجشکها マジッド・マジディ 落選
2009
(第82回)
彼女が消えた浜辺 About Elly... ...درباره الی アスガル・ファルハーディー 落選
2010
(第83回)
Farewell Baghdad[7] بدرود بغداد Mehdi Nader 落選[8]
2011
(第84回)
別離 A Separation جدایی نادر از سیمین アスガル・ファルハーディー 外国語映画賞受賞[9]
2013
(第86回)
ある過去の行方 The Past[10] گذشته アスガル・ファルハーディー 落選
2014
(第87回)
Today[11] امروز レザ・ミルキャリミ英語版 落選
2015
(第88回)
預言者ムハンマド Muhammad: The Messenger of God[12] محمد رسول‌الله マジッド・マジディ 落選
2016
(第89回)
セールスマン The Salesman[13] فروشنده アスガル・ファルハーディー 外国語映画賞受賞
2017
(第90回)
Breath[14] نفس ナルゲス・アービヤール英語版 落選
2018
(第91回)
No Date, No Signature[15] بدون تاریخ، بدون امض ヴァヒド・ジャリルヴァンド英語版 落選

参考文献[編集]

  1. ^ Iran Selects Nominee for 2013 Oscars”. presstv.com. 2012年9月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年9月30日閲覧。
  2. ^ Iran to write to Academy over anti-Islam film”. Tehran Times (2012年9月21日). 2012年11月22日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年9月24日閲覧。
  3. ^ Iran Oscars Boycott”. Reuters. 2012年9月30日閲覧。
  4. ^ Rule Thirteen: Special Rules for the Foreign Language Film Award”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. Academy of Motion Picture Arts and Sciences. 2013年8月26日閲覧。
  5. ^ http://www.payvand.com/news/08/sep/1299.html
  6. ^ Iran Requests Academy Not to Consider Its Film Entry”. Highbeam. 2015年10月4日閲覧。
  7. ^ Iran announces Oscar nominee”. PressTV. 2010年9月21日閲覧。
  8. ^ 9 Foreign Language Films Continue to Oscar Race”. oscars.org. 2011年1月19日閲覧。
  9. ^ Iran's "A Separation" wins best foreign language Oscar”. Chicago Tribune. 2012年2月29日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2012年2月26日閲覧。
  10. ^ Iran selects ‘The Past’ for 2014 Academy Award submission”. PressTV. 2013年9月29日閲覧。
  11. ^ Oscars: Iran Selects 'Today' for Foreign-Language Category”. Hollywood Reporter. 2014年9月21日閲覧。
  12. ^ Vivarelli, Nick (2015年9月28日). “Iran Picks Rise of Islam Epic ‘Muhammad: The Messenger of God’ for Foreign-Language Oscar”. Variety. 2015年9月28日閲覧。
  13. ^ Oscars: Iran Selects Asghar Farhadi's 'The Salesman' for Foreign-Language Category”. The Hollywood Reporter (2016年9月17日). 2016年9月19日閲覧。
  14. ^ Iran Selects ‘Breath’ as Official Submission to Academy Awards”. IFP News (2017年9月19日). 2017年9月19日閲覧。
  15. ^ Holdsworth, Nick (2018年9月15日). “Oscars: Iran Selects 'No Date, No Signature' for Foreign-Language Category”. The Hollywood Reporter. 2018年9月15日閲覧。

関連項目[編集]