アカデミー科学技術賞

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アカデミー科学技術賞Academy Scientific and Technical Award,略称:SCI-TECH AWARDS[1])は、アカデミー賞の部門のひとつ。これらは特定の映画に直接関わった賞ではなく、映画に貢献した重要な技術、技術者に対しておくられる賞である。授賞式は一般的なアカデミー授賞式よりも早い時期に、夕食会の正式なディナーの形式で行われる。受賞は年にひとつとは限らない[2][3][4]

賞の種類[編集]

  1. Award of Merit - 最高位である[5]功労賞
  2. Scientific and Engineering Award[6] - 科学工学賞[7](または 科学技術賞[5][8])。
  3. Technical Achievement Award[9] - 技術成果賞[8](または 技術貢献賞[7])。

アカデミー科学技術賞は以上の3賞から成り、功労にはオスカー像、科学工学には盾[10]、技術成果には証書がそれぞれ贈られる[5][8]。以前のクラスⅠというカテゴリが、1978年から現在の名称に変わった[2][3]

授賞式ではさらに2つの名誉賞、ジョン・A・ボナー メダル賞英語版[11][12]と、ゴードン・E・ソーヤー賞[13]も授与される。

主な受賞者[編集]

日本関連[編集]

宮城島卓夫

日系人でパナビジョン宮城島卓夫英語版[14]、アカデミー科学技術賞で5回の表彰を受けており[15]、最後に授与されたゴードン・E・ソーヤー賞ではオスカー像を受賞している[16]。(#2004年 受賞映像

受賞歴
  • 1990年(第63回) - 技術成果賞。「35mm映画撮影用の球面プライムレンズ、Primoシリーズの開発」[15]
  • 1998年(第71回) - 科学工学賞技術成果賞を同時受賞。「35mm映画用、Primoシリーズのレンズ」及び「アイピース レベラーの設計と開発」[17]
  • 1999年(第72回) - ジョン・A・ボナー メダル賞[18]
  • 2004年(第77回) - ゴードン・E・ソーヤー賞[19]

ソニーとパナビジョンが共同受賞した2016年度の授賞式では[20]、宮城島についてスピーチで言及された。(#2016年 受賞映像



日本関連の授賞式映像[編集]

Oscars 公式映像
日本関連の受賞は太字
Oscars - YouTubeチャンネル
授賞式 映像
1981年
第54回
富士写真フイルム 映画用高速カラーネガフィルム - YouTube
- 出席:大西實富士写真フイルム社長)
2001年
第74回
IMAGICAの塚田眞人、金子昌司。Nikonの藤江大二郎。65/35マルチフォーマット・オプチカルプリンター(40s〜) - YouTube
(40秒目から57秒の間) - プレゼンター:シャーリーズ・セロン
2004年
第77回
ゴードン・E・ソーヤー賞 宮城島卓夫(パナビジョン) - YouTube【画像1】【画像2】
- プレゼンター:スカーレット・ヨハンソン【画像3】
2009年
第82回
富士フイルムの三木正章、西村亮治、細谷陽一。映画用高性能フィルム「ETERNA-RDI」の開発【画像1】
- 出席:三木正章、境裕之(執行役員)【画像2】
2011年
第84回
富士フイルムのDr.大関勝久、平野浩司、白井英行。映画長期保存フィルム「ETERNA-RDS」の開発 - YouTube[31]【画像1】
- 出席:受賞3名 及び 細田隆太郎(北米社長)【画像2】【画像3】
- プレゼンター:ミラ・ジョヴォヴィッチ
2014年
第87回
ソニーの筒井一郎、武昌宏、田村光康、浅野慎。有機ELマスターモニター - YouTube【画像1】【画像2】【画像3】
- プレゼンター:マーゴット・ロビーマイルズ・テラー
2015年
第88回
中垣清介、Jack Greasley、Duncan Hopkins、Carl Rand。「MARI」の開発 - YouTube[37][38]【画像】
2016年
第89回
ソニー 2種類のデジタル映画カメラで同時受賞[40]【画像1】【画像2】
シネアルタ「F65」ソニーの自社開発) - YouTube
- 出席:須藤文彦 ソニー(商品設計第2部門長)【画像3】
ジェネシスパナビジョンソニーの共同開発) - YouTube
- 出席:大西俊彦 ソニー(執行役員ビジネスエグゼクティブ)【画像4】

脚注[編集]

  1. ^ SCI-TECH AWARDS”. Oscars公式サイト. 2020年2月1日閲覧。
  2. ^ a b ABOUT(SCI-TECH AWARDS)”. Oscars公式サイト. 2020年2月3日閲覧。
  3. ^ a b c d HISTORY OF THE SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS). 2020年2月3日閲覧。
  4. ^ HOW TO APPLY(SCI-TECH AWARDS)”. Oscars公式サイト. 2020年2月5日閲覧。
  5. ^ a b c アカデミー賞技術部門が発表”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2013年2月15日). 2020年2月1日閲覧。
  6. ^ SCIENTIFIC & ENGINEERING AWARD”. Oscars公式サイト. 2020年2月1日閲覧。
  7. ^ a b c 編集部・井本早紀 (2015年1月14日). “アカデミー賞、ソニー日本人技術者が科学工学賞”. シネマトゥデイ. 株式会社シネマトゥデイ. 2020年1月31日閲覧。
  8. ^ a b c アカデミー科学技術賞授賞式、フィルム文化を支えたすべての人々を称える”. 映画.com. 株式会社エイガ・ドット・コム (2014年2月19日). 2020年2月1日閲覧。
  9. ^ TECHNICAL ACHIEVEMENT AWARD”. Oscars公式サイト. 2020年1月1日閲覧。
  10. ^ ONE OF THE SCI-TECH PLAQUES A FEW INNOVATORS RECEIVED(2014年度、科学工学賞の盾)”. Oscars公式サイト(アカデミー科学技術賞). 2020年3月1日閲覧。
  11. ^ アカデミー科学技術賞決定!”. シネマトゥデイ. 株式会社シネマトゥデイ (2009年1月10日). 20120-01-31閲覧。
  12. ^ JOHN A. BONNER AWARD”. Oscars公式サイト. 2020年2月1日閲覧。
  13. ^ GORDON E. SAWYER AWARDS”. Oscars公式サイト. 2020年2月1日閲覧。
  14. ^ TAKUO “TAK” MIYAGISHIMA REMEMBERED”. Official Panavision site. 2020年2月3日閲覧。
  15. ^ a b Takuo Miyagishima(データベース)”. Oscars公式サイト(AWARDS DATABASES). 2020年2月4日閲覧。
  16. ^ THE 77TH SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2004”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2005年2月12日). 2020年2月3日閲覧。
  17. ^ THE 71ST SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 1998”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (1999年2月27日). 2020年2月4日閲覧。
  18. ^ THE 72ND SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 1999”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2000年3月4日). 2020年2月4日閲覧。
  19. ^ THE 77TH SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2004”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2005年2月12日). 2020年2月4日閲覧。
  20. ^ SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2016”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2017年2月11日). 2020年2月3日閲覧。
  21. ^ 1972(45th) SCIENTIFIC OR TECHNICAL AWARD (Class III) (データベース)”. Oscars公式サイト(AWARDS DATABASES). 2020年2月4日閲覧。
  22. ^ Hiroshi Suzukawa(データベース)”. Oscars公式サイト(AWARDS DATABASES). 2020年2月4日閲覧。
  23. ^ a b Fuji Photo Film Company, Ltd.(データベース)”. Oscars公式サイト(AWARDS DATABASES). 2020年2月5日閲覧。
  24. ^ 映画用カラーネガフィルムの高感度化とロングライフ商品の開発”. FUJIFILM. 2020年2月8日閲覧。
  25. ^ Sony Corporation(データベース)”. Oscars公式サイト(AWARDS DATABASES). 2020年2月5日閲覧。
  26. ^ THE 74TH SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2001”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2002年3月1日). 2020年2月4日閲覧。
  27. ^ THE 80TH SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2007”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2008年2月9日). 2020年2月4日閲覧。
  28. ^ 取材/文:倉地 紀子(ジャーナリスト). “Vol.23ハリウッド映画界でアカデミー科学技術賞を受賞した坂口氏に聞く ─ デジタルドメイン社 坂口亮 氏”. COMPUTER GRAPHIC ARTS SOCIETY(CG-ARTS協会). 公益財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS). 2020年2月8日閲覧。
  29. ^ THE 82ND SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2009”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2010年2月20日). 2020年2月4日閲覧。
  30. ^ THE 84TH SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2011”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2012年2月11日). 2020年2月4日閲覧。
  31. ^ a b “「フィルムで残すのが一番安全」富士フイルム開発の映画保存フィルム「ETERNA-RDS」がアカデミー科学技術賞に輝く軌跡”. マイナビ. (2013年9月17日). http://news.mynavi.jp/news/2013/09/17/286/ 2017年11月11日閲覧。 
  32. ^ THE 87TH SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2014”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2015年2月7日). 2020年2月4日閲覧。
  33. ^ “ソニーの4人が科学技術賞受賞”. (2015年2月8日). オリジナルの2015年2月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150210154725/http://www.sankeibiz.jp/macro/news/150208/mcb1502082027002-n1.htm 2015年2月10日閲覧。 
  34. ^ THE 88TH SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2015”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2016年2月13日). 2020年2月4日閲覧。
  35. ^ アカデミー科学技術賞発表、日本人も受賞”. 映画.com (2016年2月16日). 2016年2月15日閲覧。
  36. ^ The Foundry Mari の開発者がアカデミー科学技術賞受賞|新着情報|製品情報|株式会社ボーンデジタル
  37. ^ a b “「母に感謝」アカデミー科学技術賞の中垣氏(35歳)”. シネマトゥデイ. (2016年2月15日). https://www.cinematoday.jp/news/N0080374 2017年11月11日閲覧。 
  38. ^ a b “海外はすぐそこにある>>Weta DigitalでMARI開発に携わったエンジニア。中垣清介氏のキャリアパス”. CGWORLD. (2016年10月5日). https://entry.cgworld.jp/column/post/201609-nakagaki.html 2017年11月11日閲覧。 
  39. ^ SCIENTIFIC & TECHNICAL AWARDS 2016”. Oscars公式サイト(SCI-TECH AWARDS) (2017年2月11日). 2020年2月4日閲覧。
  40. ^ a b “ソニーに米アカデミー賞 科学技術部門、カメラ評価”. 産経フォト. (2017年2月12日). http://www.sankei.com/smp/photo/story/news/170212/sty1702120015-s.html 2017年10月26日閲覧。 

出典および外部リンク[編集]