アジアン・ル・マン・シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
アジアン・ル・マン・シリーズ
地域 アジア
開始年 2009
タイヤ
サプライヤー
ミシュラン
最終
ドライバーズ
チャンピオン
LMP2:
オーストリアの旗 René Binder
オーストリアの旗 Ferdinand Habsburg
中華人民共和国の旗 Ye Yifei
LMP2 Am:
ギリシャの旗 Andreas Laskaratos
アメリカ合衆国の旗 Dwight Merriman
イギリスの旗 Kyle Tilley
LMP3:

イギリスの旗 Wayne Boyd
ベネズエラの旗 Manuel Maldonado
フィンランドの旗 Rory Penttinen
GT:
ドイツの旗 Alfred Renauer
ドイツの旗 Ralf Bohn
ドイツの旗 Robert Renauer
GT Am:

ドイツの旗 Christian Hook
ドイツの旗 Manuel Lauck
フィンランドの旗 Patrick Kujala
最終
チーム
チャンピオン
LMP2: ロシアの旗 G-Drive Racing
LMP2 Am: アメリカ合衆国の旗 ERA Motorsport
LMP3: イギリスの旗 ユナイテッド・オートスポーツ
GT: ドイツの旗 Precote Herbeth Motorsport
GT Am: ドイツの旗 Rinaldi Racing
公式サイト asianlemansseries.com
Motorsport current event.svg 現在のシーズン

アジアン・ル・マン・シリーズAsian Le Mans Series)は、アジア地域で行われるスポーツカー耐久レースのシリーズ。主催はル・マン24時間レースと同じフランス西部自動車クラブ(ACO)。

概要[編集]

2009年にスタート。当初はルマン・プロト・タイプクラスのLMP1/LMP2、GTカーによるLM-GT1/LM-GT2の計4クラス制で、各クラスのシリーズチャンピオンには自動的に翌年のル・マン24時間レースの参戦権が与えられるルールだった[1]。当初の数年こそは、参加するチームやドライバーのレベルにばらつきがみられ、さらにはFIAの意向を受けてシリーズそのものの消滅の危機にも見舞われた。またGTカーについては、カテゴリの再編が相次いだ。

しかし近年は、世界的なGT3マシンによる耐久レースの盛り上がりを受けて、FIA 世界耐久選手権SUPER GTブランパンGT選手権などに参戦するワークスやセミワークスクラスのドライバーから、フェラーリ・チャレンジポルシェ・カレラカップなどのワンメイクレースでシリーズチャンピオンを争うクラスのジェントルマンドライバーまで、多数のチームとドライバーが参戦するレベルの高いカテゴリーとなっている。

またエントリー者向けに、スプリントレースのアジアン・ル・マン・スプリントも開催された。

シーズン[編集]

2009年[編集]

2009年は、当初上海でも開催が予定されていたがキャンセルされた[2]。また日本ラウンドは、当初富士スピードウェイで開催され1000km耐久レースで競われる計画だったが[3]、後に開催場所が岡山国際サーキットに変更され世界ツーリングカー選手権(WTCC)日本ラウンドとの併催となったため、3時間耐久レースを2戦行う形となった。

2010年[編集]

2010年は、同年から新たに発足したインターコンチネンタル・ル・マン・カップ(ILMC)の1戦として、珠海国際サーキットで1000km耐久レースが行われた。

2011年[編集]

2011年は日本での開催が復活し、富士スピードウェイでレースが行われる予定だったが[4]東日本大震災の影響などで結局富士での開催はなくなり、前年同様珠海サーキットでの開催となった。

2013年-2014年[編集]

2012年FIA 世界耐久選手権の発足に伴う形でシリーズが休止されたが、ACOでは、2013年よりヨーロピアン・ル・マン・シリーズに倣う形でシリーズを復活させた[5]

ただし当初は全7戦のカレンダーが発表されたものの、後に全4戦に下方修正されるなど[6]、シリーズ運営は難しい状況が続いた。なお、2013年からはGTCクラスにSUPER GT・GT300クラスの車両が参戦可能になった[7]

2015年/2016年[編集]

2015年からは、メインシリーズをウィンターシリーズに移行。一方で夏にはアマチュアドライバーを対象とした『アジアン・ル・マン・スプリントカップ』を開催することになった[8]。アジアン・ル・マン・スプリントは2016年に全3戦(場所は全てセパン・インターナショナル・サーキット)で行われ、一回のイベントで60分のレースを2回実施する[9]

2016年/2017年[編集]

2016–17年シーズンより、決勝レースの規定時間が1時間延長されて4時間となっている。

2021年[編集]

2021年シーズンは、2月13日から20日まで中東のアラブ首長国連邦でレースが行われ、ドバイ・オートドロームでのドバイ4時間レースが2レース、続いてアブダビヤス・マリーナ・サーキットでのアブダビ4時間レースが2レース行われた。

フォーマット[編集]

アジアン・ル・マン・シリーズは、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズとよく似たルールを持ち、LMP2、LMPC、GTE、GTCの合計4つのクラスで始まった。GTCクラスは、SUPER GTのGT300クラスチームに加え、GT3マシンも参戦できる。すべてのクラスは「Pro-Am」分類に従い、各車には少なくとも1人のアマチュア評価のドライバーが必要であり、各車には少なくとも1人のアジア国籍のドライバーが必要。LMP2クラスとGTクラスのチャンピオン・チームは、翌年のルマン24時間レースへの招待状を受けられる。タイヤはミシュランのワンメイク。

2013年、SGTクラスはスーパーGTのGT300クラスの全チームにオープンにした。SUPER GTと同じ車両規制を採用し、GT300チャンピオンシップにカウントされた。このクラスは、2013年の富士3時間のみだった。GTEクラスは、2013年シーズン限りで外されている。4月、GTクラス構成が変更され、GTCは引き続きGT3マシンだったが、GTC Amが、最終戦のセパン戦で実施され、ランボルギーニ・スーパートロフェオ、ポルシェ・カレラカップアジアフェラーリ・チャレンジアジアパシフィック、アウディ・R8 LMSカップアジア、ロータス・カップアジアから出場したジェントルマンドライバーとチームにトロフィーとして授与される。翌シーズン、クラスはGT Amに改名された。

2014年、グループCNクラスが2013年からエントリーが無いLMPCクラスに代わりシリーズに加わった。GTEGTC、スーパーGT300クラスなどのグランドツアラークラスが1つのGTクラスに統合された。GTカテゴリーのアマチュア部門である「GT Am」は、運転レベルがシルバーとブロンズのランク付けられるドライバーから構成されなければならないとされた。アジアからの1人のドライバーを含める旨のドライバー要件は、オーストララシア地域からの国籍を含むに拡張された。

2015年に、シーズン形式は2暦年にわたる冬からの形式に変更された。本シーズンから新たにルマン・プロトタイプ(LMP)3クラスが導入された。LMP2クラスとLMP3クラスとGTクラスのチャンピオン・チームには2016年のル・マン24時間レースの自動招待枠が与えられる。

2016-17年シーズン、GT AmクラスがGTカップクラスに名称が変わった。

2017-18年シーズン、CNクラスが廃止、GT Amクラスが復活した。

2018–19年シーズン、2017年の規定後に公認された新しいLMP2車がLMP2クラスとなり、以前のLMP2車は新設されたLMP2 Amクラス対象となった。

2019-20年シーズン、GTカップクラスは廃止された。最高峰のLMP2クラスでは2017年から導入されている現行規定マシンの使用が義務付けられる。一方でオレカ05、リジェJS P2といった旧規定のマシンもLMP2アマクラスでは引き続き使用が許可される[10]

2021年、LMP2-Amクラスは、アマチュアドライバー向けに設計されており、主にブロンズグレードのドライバーで構成されるドライバーラインナップに開放され、1台の車につき1人のシルバードライバーのみが許可される。2021年シーズンの車は、LMP2クラスの対象となる車と同じになる。

歴代チャンピオン[編集]

ドライバー[編集]

シーズン カテゴリー
2009年 LMP1 LMP2 GT1 GT2
フランスの旗 クリストフ・タンソー
日本の旗 中野信治
フランスの旗 ジャック・ニコレ
フランスの旗 マテュー・ラーイエ
モナコの旗 リシャルド・エイン
日本の旗 余郷敦
日本の旗 井入宏之
ドイツの旗 ドミニク・ファルンバッヒャー
デンマークの旗 アラン・シモンセン
2013年 LMP2 GTE GTC
中華人民共和国の旗 デヴィッド・チョン 日本の旗 横溝直輝
日本の旗 飯田章
日本の旗 密山祥吾
イタリアの旗 アンドレア・ベルトリーニ
イタリアの旗 ミケーレ・ルゴロ
オーストラリアの旗 スティーヴ・ワイアット
2014年 LMP2 CN GT
中華人民共和国の旗 デヴィッド・チョン
中華人民共和国の旗 ホーピン・タン
マカオの旗 ケヴィン・ツェー 台湾の旗 ジュン・サン・チェン
日本の旗 谷川達也
2015–16年 LMP2 LMP3 CN GT GT Am
スイスの旗 ニコラ・ロイトウィラー 中華人民共和国の旗 デヴィッド・チョン
中華人民共和国の旗 ホーピン・タン
シンガポールの旗 練建勝
スイスの旗 ジョルジョ・マギ
シンガポールの旗 ウェン・スン・モク
イギリスの旗 ロブ・ベル
日本の旗 澤圭太
香港の旗 ポール・イップ
2016–17年 LMP2 LMP3 CN GT GTカップ
イタリアの旗 アンドレア・ロダ イギリスの旗 ナイジェル・ムーア
イギリスの旗 フィリップ・ハンソン
日本の旗 阿部健司
日本の旗 浅井亮博
中華人民共和国の旗 チン・ティエンチ
タイ王国の旗 ティラ・ソソティクル
タイ王国の旗 メドハパン・スンダラデジャ
イタリアの旗 ミケーレ・ルゴロ 日本の旗 青木拓磨
日本の旗 佐野新世
2017–18 LMP2 LMP3 GT GT Am GT Cup
イギリスの旗 ハリソン・ニューウェイ
モナコの旗 ステファン・リチェルミ
フランスの旗 トマス・ローラン
アメリカ合衆国の旗 ガイ・コスモ
アメリカ合衆国の旗 Patrick Byrne
フィンランドの旗 ジェッセ・クローン
台湾の旗 Jun-San Chen
イタリアの旗 Max Wiser
中華人民共和国の旗 Weian Chen
ニュージーランドの旗 ウィル・バンバー
ニュージーランドの旗 Graeme Dowsett
2018–19 LMP2 LMP2 Am LMP3 GT GT Am GT Cup
イギリスの旗 ポール・ディ・レスタ
イギリスの旗 フィリップ・ハンソン
中華人民共和国の旗 Kang Ling
イギリスの旗 Darren Burke
スロバキアの旗 Miro Konopka
ポーランドの旗 Jakub Smiechowski
ドイツの旗 Martin Hippe
イギリスの旗 ジェームス・カラド
日本の旗 ケイ・コッツォリーノ
日本の旗 木村武史
イタリアの旗 Max Wiser フランスの旗 Philippe Descombes
デンマークの旗 Benny Simonsen
2019–20 LMP2 LMP2 Am LMP3 GT GT Am
アメリカ合衆国の旗 James French
ロシアの旗 ロマン・ルシノフ
オランダの旗 Léonard Hoogenboom
アメリカ合衆国の旗 コディ・ウェア イギリスの旗 Colin Noble
イギリスの旗 Tony Wells
ブラジルの旗 マルコス・ゴメス 中華人民共和国の旗 Li Lin
中華人民共和国の旗 Zhiwei Lu
2021 LMP2 LMP2 Am LMP3 GT GT Am
オーストリアの旗 レネ・ビンダー
オーストリアの旗 フェルディナント・ハプスブルク
中華人民共和国の旗 イェ・イーフェイ
ギリシャの旗 アンドレアス・ラスカラトス
アメリカ合衆国の旗 ドワイト・メリマン
イギリスの旗 カイル・ティリー
イギリスの旗 ウェイン・ボイド
ベネズエラの旗 マヌエル・マルドナド
フィンランドの旗 ロリー・ペンティネン
ドイツの旗 ラルフ・ボーン
ドイツの旗 アルフレッド・ルナウアー
ドイツの旗 ロバート・ルナウアー
ドイツの旗 クリスチャンフック
フィンランドの旗 パトリック・クジャラ
ドイツの旗 マヌエル・ラウク

チーム[編集]

シーズン カテゴリー
2009年 LMP1 LMP2 GT1 GT2
フランスの旗 ソラ・レーシング フランスの旗 オーク・レーシング/チーム・マツダフランス 日本の旗 JLOC ドイツの旗 ハンコックチームファルンバッヒャー
2013年 LMP2 GTE GTC
フランスの旗 オーク・レーシング 日本の旗 Team TAISAN ENDLESS イタリアの旗 AFコルセ
2014年 LMP2 CN GT
フランスの旗 オーク・レーシング 香港の旗 クラフト=バンブー・レーシング 台湾の旗 AAI-Rstrada
2015–16年 LMP2 LMP3 CN GT GT Am
スイスの旗 レース・パフォーマンス 中華人民共和国の旗 DCレーシング シンガポールの旗 アヴェロン・フォーミュラ シンガポールの旗 クリアウォーター・レーシング 香港の旗 KCMG
2016–17年 LMP2 LMP3 CN GT GTカップ
ポルトガルの旗 アルガルヴェ・プロ・レーシング イギリスの旗 トックウィズ・モータースポーツ フィンランドの旗 PSレーシング 香港の旗 DHレーシング 日本の旗 TKS
2017–18 LMP2 LMP3 GT GT Am GT Cup
中華人民共和国の旗 Jackie Chan DC Racing X Jota 中華人民共和国の旗 Jackie Chan DC Racing X Jota 台湾の旗 Fist Team AAI 中華人民共和国の旗 Tianshi Racing Team ニュージーランドの旗 Team NZ
2018–19 LMP2 LMP2 Am LMP3 GT GT Am GT Cup
アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド・オートスポーツ スロバキアの旗 ARC Bratislava ポーランドの旗 Inter Europol Competition 日本の旗 カー・ガイ・レーシング 中華人民共和国の旗 Tianshi Racing Team 香港の旗 Modena Motorsports
2019–20 LMP2 LMP2 Am LMP3 GT GT Am
ロシアの旗 G-Drive Racing with Algarve アメリカ合衆国の旗 Rick Ware Racing イギリスの旗 Nielsen Racing 台湾の旗 ハブオート Corsa 中華人民共和国の旗 Astro Veloce Motorsport
2021 LMP2 LMP2 Am LMP3 GT GT Am
ロシアの旗 G-Drive Racing イギリスの旗 Era Motorsport イギリスの旗 ユナイテッド・オートスポーツ ドイツの旗 Precote Herberth Motorsport ドイツの旗 Rinaldi Racing

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ Get the 2009 programme now! Archived 2009年10月14日, at the Wayback Machine. - ACO・2009年2月26日
  2. ^ アジアン・ル・マン・シリーズ上海戦が中止に - as-web.jp・2009年8月6日
  3. ^ 2009年秋、富士スピードウェイでル・マン開催[リンク切れ] - ACO JAPAN・2008年6月16日
  4. ^ JAFモータースポーツニュース No.205(2010年10月25日)
  5. ^ JAF-GTも出場!? 来季スタートのAsLMSの概要は - オートスポーツ・2012年6月27日
  6. ^ アジアン・ルマン、今季カレンダーを全4戦に縮小 - 東京中日スポーツ・2013年4月4日
  7. ^ “Super GTs will be eligible for the inaugural Asian Le Mans Series in 2013”. Autosport.com (Haymarket Publications). (2012年8月20日). http://www.autosport.com/news/report.php/id/101869 2012年8月21日閲覧。 
  8. ^ アジアン・ル・マン・スプリントが今夏から始動 - オートスポーツ・2016年1月10日
  9. ^ AsLMSCのレギュレーション発表。16年は全3戦開催 - オートスポーツ・2016年2月10日
  10. ^ 富士戦消える。2019/20年アジアン・ル・マンは上海、ベンド、セパン、チャンの4戦に”. autosport web. 2019年2月22日閲覧。

関連項目[編集]