アムル・イブラヒム・ムスタファ・サウード

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アムル・イブラヒム・ムスタファ・サウード Portal:陸上競技
選手情報
フルネーム アムル・イブラヒム・ムスタファ・サウード
ラテン文字 Amr Ibrahim Mostafa Seoud
国籍  エジプト
競技 陸上競技 (短距離走)
種目 60m, 100m, 200m
大学 エジプトの旗 CICカナダ国際大学英語版
生年月日 (1986-06-10) 1986年6月10日(32歳)
出身地 エジプトの旗 ディムヤート
身長 178cm
体重 70kg
成績
オリンピック 100m 予選4組4着 (2012年)
200m 2次予選1組6着 (2008年)
世界選手権 200m 準決勝3組8着 (2011年)
地域大会決勝 アフリカ競技大会
100m 優勝 (2011年)
200m 4位 (2007年)
自己ベスト
60m 6秒69 (2008年) 室内エジプト記録
100m 10秒13 (2011年) エジプト記録
200m 20秒36 (2010年) エジプト記録
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アムル・イブラヒム・ムスタファ・サウードAmr Ibrahim Mostafa Seoud1986年6月10日 ‐ )は、エジプトディムヤート出身の陸上競技選手。専門は短距離走100mで10秒13、200mで20秒36、室内60mで6秒69の自己ベストを持つ、3種目のエジプト記録保持者。

経歴[編集]

2003年[編集]

3月のバーミンガム世界室内選手権男子60mに16歳の若さで出場を果たすと、予選で敗退したものの6秒93のジュニアエジプト記録を樹立した。

2007年[編集]

8月にバンコクユニバーシアードの男子100mと200mに出場すると、100mは決勝に進出して10秒53(-0.9)で7位に入った。200mでも決勝に進出すると、20秒74(+0.2)のエジプト記録(当時)を樹立し、前回大会金メダリストのリー・ジュリアス英語版(20秒96)や神山知也(20秒97)を破り、自身初となる世界タイトルを獲得した。これは陸上競技以外の全ての競技も含め、ユニバーシアードでエジプト勢が獲得した初の金メダルだった[1]。11月に地元エジプトのカイロで開催されたパンアラブ競技大会の男子100mと200mと4×100mリレーに出場すると、100mは決勝を10秒38(+0.7)のエジプト記録(当時)で制し、この種目でエジプト勢初の金メダリストとなった[2]。200mも予選を20秒64(+1.0)のエジプト記録(当時)で突破すると[3]、決勝は20秒69(+2.0)で制して2冠を達成した[4]

2008年[編集]

3月のバレンシア世界室内選手権男子60mに出場すると、予選で6秒78のエジプト記録(当時)を樹立。着順での突破ではなかったものの、タイムで拾われてこの種目でエジプト勢初となる準決勝に進出した[5]。準決勝では予選の記録を更新する6秒69のエジプト記録を樹立したが、決勝には進めなかった[6]。8月の北京オリンピック男子200mに出場すると、この種目ではエジプト勢初となる2次予選に進出した。2次予選では20秒55(+0.1)のエジプト記録(当時)を樹立するも、準決勝には進めなかった[7]

2009年[編集]

7月のベオグラードユニバーシアードは男子100mと200mに出場すると、前回大会で惜しくもメダルを逃した100mは2大会連続となる決勝に進出するも、ロランド・パラシオス(10秒30)に0秒01差競り負け、10秒31(-0.7)で銀メダルに終わった[8]。2連覇のかかっていた200mも決勝に進出し、決勝では前回大会の優勝タイムを上回る20秒52(+0.1)をマークするも、20秒04のジュニアヨーロッパ記録で優勝したラミル・グリエフに次ぐ銀メダルに終わった[9]

2010年[編集]

7-8月に標高1000mを超えるナイロビで開催されたアフリカ選手権の男子100mと200mに出場すると、100mは決勝で10秒18(+1.9)のエジプト記録(当時)を樹立するも、4位と0秒04差の4位でメダルを逃した。200mでも決勝に進出すると、決勝で20秒36(+1.3)のアラブ記録(当時)およびエジプト記録を樹立。100m金メダリストのベン=ユスフ・メイテ(20秒39)や100m銅メダリストのサイモン・マガクウェ(20秒56)を破り、自身初となるアフリカタイトルを獲得した。これはアフリカ選手権のショートスプリント(100mと200m)において、北アフリカ勢の男子選手が獲得した初の金メダルだった[注 1][10]

2011年[編集]

9月の大邱世界選手権男子200mに出場すると、予選を自己ベスト(20秒36)に迫る20秒44(+0.3)で突破し[11]、この種目ではエジプト勢初となる準決勝に進出した。準決勝は21秒15(-0.7)と予選よりもタイムを落とし、組8着で敗退した[12]。9月のアフリカ競技大会男子100mに出場すると、準決勝を10秒13(+1.8)のエジプト記録で突破。決勝では10秒20(-0.4)をマークし、2010年アフリカ選手権100m金メダリストのベン=ユスフ・メイテ(10秒28)や前回大会200m銅メダリストのオビナ・メトゥ英語版(10秒29)を破り、この種目でエジプト勢初の優勝を成し遂げた[13]

自己ベスト[編集]

記録欄の( )内の数字は風速m/s)で、+は追い風を意味する。

種目 記録 年月日 場所 備考
屋外
100m 10秒13 (+1.8) 2011年9月12日 モザンビークの旗 マプト エジプト記録
200m 20秒36A (+1.3) 2010年8月1日 ケニアの旗 ナイロビ 元アラブ記録
エジプト記録
高地記録
300m 32秒77 2008年7月8日 スウェーデンの旗 ソレントゥナ エジプト記録
室内
60m 6秒69 2008年3月7日 スペインの旗 バレンシア 室内エジプト記録

主要大会成績[編集]

備考欄の記録は当時のもの

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2003 世界室内選手権 イギリスの旗 バーミンガム 60m 予選1組6着 6秒93 ジュニアエジプト記録
世界ユース選手権 (en カナダの旗 シェルブルック 100m 予選2組3着 11秒06 (+0.3)
200m 準決勝1組5着 21秒89 (-1.3) 自己ベスト
アフリカジュニア選手権 (en カメルーンの旗 ガルア 100m 4位 10秒66 (+3.7)
200m 2位 21秒40 (+3.6)
2004 アラブジュニア選手権 (en シリアの旗 ダマスカス 100m 2位 10秒49 (-0.8) エジプト記録
200m 3位 21秒21 (+0.2)
2005 地中海競技大会 (en スペインの旗 アルメリア 100m 予選棄権 DNS
200m 予選途中棄権 DNF
フランス語圏競技大会 (en ニジェールの旗 ニアメ 100m 3位 10秒55 (+0.4)
200m 決勝棄権 DNS 予選21秒29 (0.0)
2006 アフリカ選手権 (en モーリシャスの旗 バンブース 100m 6位 10秒81 (-2.9)
200m 準決勝1組6着 21秒32 (-1.1)
2007 アラブ選手権 (en ヨルダンの旗 アンマン 100m 2位 10秒44 (-1.1) エジプト記録
アフリカ競技大会 (en アルジェリアの旗 アルジェ 100m 準決勝3組3着 10秒52 (-0.4)
200m 4位 21秒07 (-0.7) 準決勝20秒83 (+1.2):エジプト記録
ユニバーシアード (en タイ王国の旗 バンコク 100m 7位 10秒53 (-0.9)
200m 優勝 20秒74 (+0.2) エジプト記録
エジプト勢初優勝
世界選手権 日本の旗 大阪 200m 2次予選1組6着 20秒72 (+0.3) 1次予選20秒65 (-0.1):エジプト記録
パンアラブ競技大会 (en エジプトの旗 カイロ 100m 優勝 10秒38 (+0.7) エジプト記録
200m 優勝 20秒69 (+2.0) 予選20秒64 (+1.0):エジプト記録
4x100mR 4位 40秒17 (4走) エジプト記録
2008 世界室内選手権 スペインの旗 バレンシア 60m 準決勝1組4着 6秒69 室内エジプト記録
エジプト勢初の準決勝進出
アフリカ選手権 (en エチオピアの旗 アディスアベバ 100m 決勝棄権 DNS 準決勝10秒40 (+0.5)
200m 予選棄権 DNS
オリンピック 中華人民共和国の旗 北京 200m 2次予選1組6着 20秒55 (+0.1) エジプト記録
エジプト勢初の2次予選進出
2009 地中海競技大会 (en イタリアの旗 ペスカーラ 100m 7位 10秒45 (+1.0)
200m 優勝 20秒78 (-0.4) エジプト勢初優勝
ユニバーシアード (en セルビアの旗 ベオグラード 100m 2位 10秒31 (-0.7)
200m 2位 20秒52 (+0.1)
世界選手権 ドイツの旗 ベルリン 200m 1次予選2組7着 21秒44 (-1.6)
フランス語圏競技大会 (en レバノンの旗 ベイルート 100m 6位 10秒42 (+4.6)
200m 予選棄権 DNS
2010 アフリカ選手権 (en ケニアの旗 ナイロビ 100m 4位 10秒18 (+1.9) エジプト記録
200m 優勝 20秒36 (+1.3) エジプト記録
エジプト勢初優勝
コンチネンタルカップ (en クロアチアの旗 スプリト 200m 6位 20秒94 (+0.2) アフリカ大陸代表
2011 世界選手権 大韓民国の旗 大邱 200m 準決勝3組8着 21秒15 (-0.7) エジプト勢初の準決勝進出
アフリカ競技大会 (en モザンビークの旗 マプト 100m 優勝 10秒20 (-0.4) 準決勝10秒13 (+1.8):エジプト記録
エジプト勢初優勝
2012 世界室内選手権 トルコの旗 イスタンブール 60m 準決勝1組8着 6秒83
アフリカ選手権 (en ベナンの旗 ポルトノボ 100m 2位 10秒32 (-0.9)
200m 2位 20秒76 (-1.4)
オリンピック イギリスの旗 ロンドン 100m 予選4組4着 10秒22 (+0.4)
200m 予選7組4着 20秒81 (+0.8)
2013 地中海競技大会 (en トルコの旗 メルスィン 100m 6位 10秒40 (+0.2)
200m 6位 20秒84 (-0.7)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 女子は1984年大会の200mでモロッコナワル・エル・ムータワキルが優勝している。

出典[編集]

  1. ^ Second gold for Akkas, historic wins for Egypt and Portugal and two records fall, WUG 5th day”. 国際陸上競技連盟 (2007年8月14日). 2016年3月6日閲覧。
  2. ^ Egyptian secures dash title in Cairo - Pan Arab Games, Day Two”. 国際陸上競技連盟 (2007年11月23日). 2016年3月6日閲覧。
  3. ^ Morocco’s day – Pan Arab Games, Day Three”. 国際陸上競技連盟 (2007年11月24日). 2016年3月6日閲覧。
  4. ^ Doubles day – Pan Arab Games, Final Day”. 国際陸上競技連盟 (2007年11月25日). 2016年3月6日閲覧。
  5. ^ 第12回世界室内選手権男子60m予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月6日閲覧。
  6. ^ 第12回世界室内選手権男子60m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月6日閲覧。
  7. ^ 第29回オリンピック男子200m2次予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月6日閲覧。
  8. ^ Gold for Serbian junior Spanovic in Long Jump – World University Games Day 2”. 国際陸上競技連盟 (2009年7月9日). 2016年3月6日閲覧。
  9. ^ World Champion Heidler hammers 75.83m, as Games' records highlight World University Games - Day 4”. 国際陸上競技連盟 (2009年7月11日). 2016年3月6日閲覧。
  10. ^ Kenya captures five gold medals as African champs conclude in Nairobi”. 国際陸上競技連盟 (2010年8月1日). 2016年3月6日閲覧。
  11. ^ 第13回世界選手権男子200m予選リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月6日閲覧。
  12. ^ 第13回世界選手権男子200m準決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟. 2016年3月6日閲覧。
  13. ^ From Daegu to Maputo, Jeylan and Montsho rule! - All Africa Games”. 国際陸上競技連盟 (2011年9月15日). 2016年3月6日閲覧。