アロゲート

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アロゲート
Arrogate-BCC2016-1.jpg
欧字表記 Arrogate
品種 サラブレッド
性別
毛色 芦毛
生誕 2013年4月11日(6歳)
Unbridled's Song
Bubbler
母の父 Distorted Humor
生国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生産 Clearsky Farms
馬主 Juddmonte Farms
調教師 Bob Baffertアメリカ
競走成績
生涯成績 11戦7勝
獲得賞金 17,102,600ドル
 
勝ち鞍
GI トラヴァーズステークス 2016年
GI BCクラシック 2016年
GI ペガサスワールドカップ 2017年
GI ドバイワールドカップ 2017年
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アロゲート Arrogate, 2013年4月11日 - ) は、芦毛競走馬である。主な勝ち鞍は2016年トラヴァーズステークスブリーダーズカップ・クラシック2017年ペガサスワールドカップドバイワールドカップ。馬名は英語で「僭称」の意味。ドバイワールドカップを勝利したことによってテイエムオペラオーを抜いて当時の獲得賞金世界最高になった(現在の獲得賞金1位はウィンクス)。

経歴[編集]

デビュー前[編集]

ボブ・バファート調教師のスタイルを考慮されて2014年のキーンランド9月セールに出場にて購買価格は56万ドル。購買にはアブドゥラ殿下の意向も反映していた。 アロゲートは入厩当時から高い素質を垣間見せていたが前向きすぎる性格と前肢に骨瘤などの疾患を抱えていて2歳時は出走を見送らざるを得なくデビューは3歳4月と大変遅れた。

3歳時(2016年)[編集]

2016年にロスアラミトス競馬場の未勝利戦でデビューしたが3着に敗れた。ラファエル・ベハラーノ騎手に乗り替わり、2戦目の未勝利戦を4馬身半差で勝利すると、続く2戦も圧勝した。

5戦目はトラヴァーズステークス(G1)に出走。重賞初挑戦であり、かつ相手はプリークネスステークス(G1)の勝ち馬エグザジャレイターなどであったため人気はなかったが、直線に入っても後続との差が詰まることなく2着のアメリカンフリーダムに13馬身半差をつけトラックレコードで圧勝した。

6戦目にはブリーダーズカップ・クラシックが選ばれ、当時世界1位のレーティングを獲得していたカリフォルニアクロームに続く2番人気で出走。レースはカリフォルニアクロームの逃げで進み、アロゲートは外枠から3番手まで上がっての追走となり、粘るカリフォルニアクロームをゴール前に交わして勝利した。勝利後、鞍上のマイク・スミス騎手はアロゲートをレブロン・ジェームズに例えて「ベイビー・レブロン」と評した[1]。 また、このレースによりロンジン・ワールド・ベストレースホース・ランキングでは134で2016年の世界1位にランクされた[2]

4歳時(2017年)[編集]

4歳初戦にはサンパスカルステークス(G2)が予定されていたが、馬場を理由に回避したため[3]ペガサスワールドカップ(G1)に直行することになった。カリフォルニアクロームとの再戦となるレースであったが、レースは最終コーナーで先頭に立つと後続を突き放して勝利した。勝ちタイムは当初1:47.61であったが、後に1:46.83に修正され従来のトラックレコードを更新した[4]

次走に関して、ドバイワールドカップ(G1)への出走は不明であったが、後に出走することが決まった。スタート直後に隣の馬にぶつけられる不利を受け、最後方からスタートするというこれまでに経験のないレースとなったが、鞍上のマイク・スミス騎手は慌てることなく徐々にポジションを上げ、直線で粘る先行馬たちを余裕の手応えで交わして勝利した。また、この勝利によって獲得賞金が17,084,600ドルに達し、北米調教馬の中では歴代1位となり、さらにテイエムオペラオーを抜いて世界1位にもなった[5]

約3ヶ月ぶりのレースとなったサンディエゴハンデキャップ(G2)は、後方追走のまま前との差が詰まらず、最後は追わずに4着に敗れた。管理するボブ・バファート調教師は「こういうことが起こるから、私は白髪なんだ」と冗談を言った一方で、故障が無ければ予定通りパシフィッククラシックステークス(G1)に進むと述べた[6]。その予定通りにパシフィッククラシックステークス(G1)に出走。レースでは3番手につけることが出来たが、直線に入るまで反応が鈍かった為に逃げるコレクテッド(Collected)を交わせず2着に敗れた。これを受けてB.バファート調教師とM.スミス騎手は共に、前走よりは良くなったがまだアロゲートのレースは出来ていないと評価した[7]

その後、連覇をかけて挑んだブリーダーズカップ・クラシックに1番人気で出走。後方追走から直線で大外から懸命に追い上げるも伸び切れず5着に終わり、現役を引退した[8]。引退後はジュドモントファームで種牡馬入りする[9]

評価[編集]

BCクラシック勝利後に発表されたロンジンワールドベストレースホースランキングで134ポンドで1位になり[10]、以後2017年7月現在まで1位を守っている[11]

管理調教師のバファートはこの馬を「セクレタリアト以来最高の馬だ」と述べている[12]

競走成績[編集]

出走日 競馬場 競走名 頭数 人気 着順 騎手 距離 タイム 着差 1着(2着)馬
2016.04.17 ロスアラミトス 未勝利 6 1人 3着 M.ガルシア ダート6f - 3/4馬身 Westbrook
0000.06.5 サンタアニタ 未勝利 5 1人 1着 R.ベハラーノ ダート8 1/2f 1.41.80 4 1/2馬身 (Giant Expectations)
0000.06.24 サンタアニタ オプショナルクレーミング 5 1人 1着 R.ベハラーノ ダート8 1/2f 1.41.14 5 1/4馬身 (Fusaichi Samurai)
0000.08.4 デルマー オプショナルクレーミング 3 1人 1着 R.ベハラーノ ダート8 1/2f 1.41.76 1 3/4馬身 (kristo)
0000.08.27 サラトガ トラヴァーズS G1 13 8人 1着 M.スミス ダート10f 1:59.36 13 1/2馬身 (American Freedom)
0000.011.6 サンタアニタ BCクラシック G1 9 2人 1着 M.スミス ダート10f 2:00.11 1/2馬身 (California Chrome)
2017.01.28 ガルフストリームパーク ペガサスワールドC G1 12 1人 1着 M.スミス ダート9f 1:46.83 4 3/4馬身 (Shaman Ghost)
0000.03.25 メイダン ドバイワールドC G1 14 1人 1着 M.スミス ダート2000m 2:02.15 2 1/4馬身 (Gun Runner)
0000.07.22 デルマー サンディエゴH G2 5 1人 4着 M.スミス ダート8 1/2f - 15 1/4馬身 Accelerate
0000.08.19 デルマー パシフィッククラシックS G1 7 1人 2着 M.スミス ダート10f - 1/2馬身 Collected
0000.011.4 デルマー BCクラシック G1 11 1人 5着 M.スミス ダート10f - 6 3/4馬身 Gun Runner

血統表[編集]

アロゲート血統(ミスタープロスペクター系 Mr.Prospector4×4=12.50%) (血統表の出典)

Unbridled's Song (USA)
1993
父の父
Unbridled (USA)
1987
Fappiano Mr Prospector
Killaloe
Gana Facil Le Fabuleux
Charedi
父の母
Trolley Song (USA)
1983
Caro Fortino
Chambord
Lucky Spell Lucky Mel
Incantation

Bubbler (USA)
2006
Distorted Humor (USA)
1993
Forty Niner Mr Prospector
File
Danzig'a Beauty Danzig
Sweetest Chant
母の母
Grechelle (USA)
1995
Deputy Minister Vice Regent
Mint Copy
Meadow Star Meadowlake
Inreality Star F-No.16-g


脚注[編集]

  1. ^ Arrogate overhauls Chrome to win Classic” (英語). Racing Post. 2016年11月6日閲覧。
  2. ^ Arrogate named world's best racehorse of 2016” (英語). Racing Post. 2017年1月26日閲覧。
  3. ^ Arrogate scratched from the San Pasqual” (英語). Horse Racing Nation. 2017年1月29日閲覧。
  4. ^ Pegasus World Cup Time Corrected, Arrogate Sets New Track Record” (英語). Horse Racing Nation. 2017年2月4日閲覧。
  5. ^ Arrogate Last to First in Dubai World Cup” (英語). BloodHorse.com. 2017年3月26日閲覧。
  6. ^ Accelerate Romps In San Diego Handicap; Arrogate Fourth” (英語). Paulick Report. 2017年7月23日閲覧。
  7. ^ Collected upsets Arrogate as Baffert 1-2 in Pacific Classic” (英語). The San Diego Union Tribune. 2017年8月20日閲覧。
  8. ^ 【BCクラシック】逃亡ガンランナーV アロゲート有終飾れず6着UMAJIN、2017年11月5日閲覧
  9. ^ アロゲート、ブリーダーズカップの後に引退(アメリカ)ジャパンスタッドブックインターナショナル、2017年11月5日閲覧
  10. ^ ロンジンワールドベストレースホースランキング~エイシンヒカリが第4位タイ”. netkeiba (2016年11月11日). 2017年7月22日閲覧。
  11. ^ キタサンブラック、サトノクラウンが12位 IFHA世界ランキング”. netkeiba (2017年7月15日). 2017年7月22日閲覧。
  12. ^ ‘The best since Secretariat’: Arrogate inspires awe with dominant Dubai World Cup win”. The National (2017年4月25日). 2017年7月22日閲覧。