アロ・コール

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アロ・コール(Alo Koll, 1910年8月27日 - 1984年10月10日)は、ドイツ民主共和国(東ドイツ)の作曲家指揮者教師1953年以降、多彩なリズムと洗練されたメロディのポピュラー音楽で、当時の東ドイツの民衆から大きな人気を得た。

経歴[編集]

ドイツ帝国アーヘン生まれ。音楽の道に進む前には、ケルン大学文献学を学んでいた。その後、ライプツィヒ音楽院ロベルト・タイヒミュラードイツ語版ヘルマン・グラブナー、マックス・ホッホコフラー (Max Hochkofler) に師事し、ゲルト・ナツィンスキドイツ語版の楽団でアコーディオンを演奏した。次いで、ピアニスト編曲家に転じた。1953年に、自身のダンス楽団を組み[1]、ラジオやレコードのためのスタジオで活動し、また様々なところへ招かれて演奏した。コールは、指揮者としても作曲家としても知られた。彼が作曲した楽曲の多くは、自身の楽団によって録音されたが、時にはジャズの領域に踏み込むこともあり、1957年頃には、ギュンター・ヘーリッヒドイツ語版の楽曲「Moderne Harlekinade」を、トランペット奏者ハンス=ギュンター・ヴェルナー (Hans-Günther Werner) とソリストとして録音した[2]。また、作詞家ルッツ・ヤホダドイツ語版と組んで、多数の人気の高い楽曲を生み出した。

アロ・コール楽団、1954年撮影。

1955年には、コールが作曲、ヨハンネス・クレッシュマードイツ語版が作詞し、クルト・ヘンケルスドイツ語版指揮のライプツィヒ放送ダンス楽団ドイツ語版の演奏でブリギッテ・ラバルト (Brigitte Rabald) とフィップス・フライシャードイツ語版が歌った「Ach, Fips du bist wie ein Apoll」が発表された。自身の楽団のピアニストであったヴォルフガング・ゲルハルト (Wolfgang Gerhardt) との共作では、1956年に人気の高いインストゥルメンタル曲「Promenadendixie」が書かれた。ブリギッテ・ラバルトのためには、1958年に、ヨハンネス・クレッシュマーの作詞による「Das Herz einer Frau」が書かれた。同年には、ヘルムート・キーシュリングドイツ語版の歌詞に曲を付けた[3]「Ich brauche so viel Zärtlichkeit」も、ラバルトに提供された。

作詞家ヴィリー・シューラードイツ語版とは、1959年に「Tränen die fallen」を作曲して共作している。コールはもっぱらポピュラー音楽の作曲家として知られたが、『Heiterer Auftakt序曲、数曲のコンサートワルツドイツ語版、『Spanischen Zigeunertanz(スペイン風ジプシー舞曲)』、ハバネラやその他の傾向の作品も書いていた。さらに、舞台音楽[4]や映画音楽も手がけていた。

1968年から1975年にかけて、コールはフランツ・リスト・ヴァイマル音楽大学のダンス音楽・ポピュラー音楽部門の代表者を務めた。また、彼の作品に対して、ライプツィヒ市当局などが様々な芸術賞を贈った。

1982年、コールは、妻である歌手ブリギッテ・ラバルト(1934年生まれ)とともに、当時の西ドイツへ亡命し、1984年に故郷のアーヘンで没した。

作品[編集]

ミュージカルDie Wette des Mister Fogg oder die musikalische Reise um die Erde zu Wasser, zu Lande - und sogar in der Luft, auf der Route des Jules Verne』 - 作詞はヘルムート・ベス (Helmut Bez) とユルゲン・デゲンハルト (Jürgen Degenhardt) - 1971年9月30日、ライプツィヒ、喜歌劇場ドイツ語版にて初演。

脚注[編集]

  1. ^ このダンス楽団には、Eberhard Leibling、Götz Geithner、Hans-Günter Werner、Helmut Meyenberg、Hermann Rudrich、Horst Graf、Klaus Bernau、Kurt Richter、Manfred Leucht、Rolf Wildenheim、Wolfgang Albrecht、Wolfgang Gerhardt らが参加していた。
  2. ^ Vgl. Werner Sellhorn Jazz – DDR – Fakten. Neunplus 1 Edition Kunst, Berlin 2005, S. 20f. Der Titel wurde in der CD-Box Jazz in Deutschland aus dem Amiga-Archiv 1947-1965 und in Musik in Deutschland. Big Bands 1950-1970 wiederveröffentlicht.
  3. ^ その後、1962年にキーシュリングは「Junggesellenlied」の歌詞を提供している。
  4. ^ Tarantella siciliana: Operette in einem Vorspiel und drei Akten von Alo Koll; Franz Felder: Musikpartitur; Sprache: Deutsch; Verlag: Berlin: Henschelverl., c 1963

参考文献[編集]

  • Jürgen Wölfer: Jazz in Deutschland – Das Lexikon. Alle Musiker und Plattenfirmen von 1920 bis heute. Hannibal, Höfen 2008, ISBN 978-3-85445-274-4.