アンディ・サマーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アンディ・サマーズ
Andy Summers
Andy Summers with guitar 2015.jpg
アンディ・サマーズ(2015年)
基本情報
出生名 Andrew James Somers[1]
生誕 (1942-12-31) 1942年12月31日(77歳)
出身地 イングランドの旗 イングランド ランカシャー
ジャンル ロックジャズ
職業 ミュージシャンソングライタープロデューサー
担当楽器 ギターベースキーボードボーカル
活動期間 1966年 - 現在
共同作業者 ザ・ポリスアニマルズソフト・マシーンロバート・フリップケヴィン・エアーズジョン・エサリッジ
公式サイト www.andysummers.com
著名使用楽器
Fender Telecaster
Hamer Doublecut Les Paul

アンディ・サマーズ (Andy Summers、本名:Andrew James Somers、1942年12月31日 - )は、イギリスミュージシャン、作曲家。ポリスギタリストとして最もよく知られているが、彼の活動は、ニューエイジ音楽ロックなどのジャンルに留まらず、ジャズクラシック音楽映画音楽などの分野においても著名である。

2011年、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第85位。

来歴[編集]

ポリス以前[編集]

イングランドランカシャー、ポルトン・ラ・フィルド生まれ。10代から、地方のクラブでジャズギタリストとしてステージに立つ。

ボーンマスのマジェスティック・ホテルのバンドの専属ギタリストになり、特にピアニストとのコラボレーションを通しジャズ的素養を深めるも選曲や音量など音楽的制限等への不満などからウッドベーシストのバンドリーダーと折り合いが悪くなり退団。後任ギタリストは ロバート・フリップ[2]

1960年代にズート・マネー・ビッグ・ロール・バンドに加わり、初のレコーディングを経験。その後、ズート・マネー・ビッグ・バンドから発展した、サイケデリック・バンドのダンタリアンズ・チャリオットにも加わった。この2つのバンドは、いずれもロンドンで一定の成功を収めた。

1968年、短期間ソフト・マシーンに在籍した後、ズート・マネーと再会してマネーと共に後期アニマルズのアルバム『ラヴ・イズ』に参加[3]1970年代には、ニール・セダカ、ジョーン・アーマトレイディング、ケヴィン・エアーズ、ケヴィン・コイン、ティム・ローズ、ジョン・ロードらとの数多いセッションをこなしていた。

ポリスでの活動[編集]

その後、アンディは一時音楽活動を休止して、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校で音楽を学ぶ。

ポリスへの参加は、1977年8月である[4][5]。それまでのロックのギター演奏では一般的だった、パワー・コード(1度と5度音のみで構成される和音)やブルースペンタトニック・スケールを用いるリフとは異なり、分散和音ディレイコーラスなどのエフェクターを効果的に用いた彼の演奏は、ポリスの要の1つともなり、バンドは大成功を収める。

しかし、バンドの活動期間はさほど長く続かず、1978年のアルバム・デビュー後、5作のスタジオ・アルバムを発表した後、1984年には、活動停止を発表することとなった。

ポリス解散後[編集]

ポリス解散後は、ソロアルバムの製作やジョン・エサリッジハービー・ハンコックトニー・レヴィンジンジャー・ベイカースティングなど多くのミュージシャン達のアルバム録音に参加する。ロバート・フリップと2枚のデュオ・アルバムを発表。また、ギター教本のビデオに出演した経歴もある。さらに、『Down and Out in Beverly Hills』や『バーニーズ あぶない!?ウィークエンド (Weekend at Bernie's)』のようなコメディ映画の音楽を担当したり、デニス・ミラーの深夜トーク番組では、テーマ曲の作曲や演奏も手掛けたりもしている。

1999年には、スティング参加のジャズ・アルバム『グリーン・チムニーズ』を発表。

2003年3月には、ポリスがアメリカクリーブランド市ロックの殿堂にて顕彰されることとなったのを機に、スティング、スチュワート・コープランドと共に、久々にポリスとしての活動を行っている。

現在は、年に数回程度、ジャズクラブなどでステージでの演奏を披露している。

音楽家以外の活動[編集]

音楽の他に、アンディは文筆家写真家としても活動している。Chronicle Books出版のラルフ・ギブソンとの共著『Light Strings: Impressions of the Guitar』ではギターにまつわる数々の文章を執筆する。また、TVシリーズの『ザ・ヒッチハイカー』やコメディー『アナザー・ユー』にゲスト俳優として出演したこともある。

家庭[編集]

アンディは、1968年にロビン・レーンと結婚するが、1970年に離婚。1973年には、心理学者のケイトと再婚し、1981年に離婚するが、1985年に復縁し、現在に至る。1978年に長女、1985年には双子の男の子に恵まれている。

使用機材[編集]

ポリス時代のメイン・ギターはブラウン・サンバーストのテレキャスター・カスタムで、キース・リチャーズと同様、フロントにギブソン社製のダブルコイル・ハムバッカーがマウントされている。この個体は、他にも様々な改修を受けている。具体的には、ブリッジ部分を本来の3連サドルのものから6連サドルのものに変更している他、リア・ピックアップの装着方法は、コイルばねを介したフローティング・マウントからボディへの剛結に変更し、更にボディ裏に座繰りを入れてプリアンプを追加している(現在は取り外されている)。このプリアンプは、ブースター(出力を増幅して音色サスティンを変化させる装置)と思われる。また、コントロール部分には、ブースターのオンオフやゲインのコントローラー、ピックアップの位相反転スイッチが増設されている。このギターは、後にフェンダー・カスタム・ショップから、アンディ・サマーズ・トリビュート・テレキャスターとして、ボディの傷や汚れ、全体に施された様々な改造に至るまで完璧に再現したギターが限定発売された。その他、ストラトキャスター、ギブソン・レス・ポールES-335等を使用している。

ポリスの解散後には、スティーヴ・クライン[要曖昧さ回避]が製作した、クライン・ギターズのギターを使用していた時期がある。トランストレムを採用し、ボディ全体にクラインのロゴである「K」をデザインした金銀のロゴが散りばめられている。

ポリスの活動後期には、キーボードも演奏している(シーケンシャル・サーキット社のプロフェット5)。

音楽番組『Old Grey Whistle Test』出演時やミュージック・ビデオでは、Aria ProIIのPE-1500を使用している。

ディスコグラフィ[編集]

ソロ・アルバム[編集]

  • 『XYZ』 - XYZ (1987年、MCA)
  • 『ミステリアス・バリケーズ』 - Mysterious Barricades (1988年、Private Music)
  • 『ザ・ゴールデン・ワイヤー』 - The Golden Wire (1989年、Private Music)
  • 『チャーミング・スネークス』 - Charming Snakes (1990年、Private Music)
  • 『ワールド・ゴーン・ストレンジ』 - World Gone Strange (1991年、Private Music)
  • 『シンエスシィージア』 - Synaesthesia (1995年、CMP)
  • 『ザ・ラスト・ダンス・オブ・ミスターX』 - The Last Dance of Mr. X (1997年、BMG/RCA Victor)
  • 『グリーン・チムニーズ - モンク・ソング』 - Green Chimneys: The Music of Thelonious Monk (1999年、BMG Classics/RCA Victor) ※セロニアス・モンク作品をカバー
  • 『ペギーズ・ブルー・スカイライト』 - Peggy's Blue Skylight (2000年、BMG Classics/RCA Victor) ※チャールズ・ミンガス作品をカバー
  • 『アース・アンド・スカイ』 - Earth + Sky (2003年、Golden Wire)
  • Metal Dog (2015年、Flickering Shadow)
  • Triboluminescence (2017年、Flickering Shadow)

コラボレーション・アルバム[編集]

  • 『心象表現』 - I Advance Masked (1982年、A&M) ※with ロバート・フリップ
  • 『擬制の映像』 - Bewitched (1984年、A&M) ※with ロバート・フリップ
  • 『インヴィジブル・スレッズ - アンプラグド』 - Invisible Threads (1993年、Mesa) ※with ジョン・エサリッジ
  • 『ストリングス・オブ・デザイア』 - Strings of Desire (1998年、R.A.R.E.) ※with ヴィクター・ビグリオーネ
  • Splendid Brazil (2005年、R.A.R.E.) ※with ヴィクター・ビグリオーネ
  • First You Build a Cloud (2007年、R.A.R.E.) ※with Ben Verdery
  • Fundamental (2012年) ※with Fernanda Takai
  • 『サーカス・ヒーロー』 - Circus Hero (2014年、429 Records) ※サーカ・ゼロ (CIRCA ZERO)名義。with ロブ・ジャイルズ

コンピレーション・アルバム[編集]

  • 『レトロスペクティヴ』 - A Windham Hill Retrospective (1998年) ※ベスト
  • 『ザ・Xトラックス ベスト・オブ・アンディ・サマーズ』 - The X Tracks (2003年) ※1997年から2002年にかけてのベスト作品集

サウンドトラック[編集]

  • The Wild Life (1984年、MCA)
  • 『2010年』 - 2010 (1984年、A&M) ※映画『2010年』サントラ
  • Band of the Hand (1985年)
  • Down and Out in Beverly Hills (1986年、MCA) ※映画『ビバリーヒルズ・バム』サントラ
  • The Craft (1996年、Columbia)

シングル[編集]

  • "Parade"/"Train" (1984年) ※with ロバート・フリップ
  • "2010"/"To Hal and Back" (1984年)
  • "Love is the Strangest Way"/"Nowhere" (1987年)

バンド・メンバー・アルバム[編集]

ポリス

アニマルズ

  • 『ラヴ・イズ』 - Love Is (1968年)

ケヴィン・エアーズ

  • 『ファースト・ショウ・イン・ザ・アピアランス・ビジネス』 - First Show in the Appearance Business: The BBC Sessions 1973–1976 (1996年)
  • 『トゥー・オールド・トゥー・ダイ・ヤング』 - Too Old to Die Young: BBC Live 1972–1976 (1998年)
  • 『きょうはマニャーナで』 - Yes We Have No Mananas, So Get Your Mananas Today (2009年、EMI/Harvest) ※再発盤ボーナストラックのみ

ケヴィン・コイン

  • Matching Head and Feet (1975年、Virgin)
  • Heartburn (1976年、Virgin)
  • In Living Black and White (1976年、Virgin)
  • Sign of the Times (1994年、Virgin)
  • On Air (2008年、Tradition & Moderne)

ダンタリアンズ・チャリオット

  • 『チャリオット・ライジング』 - Chariot Rising (1996年、Wooden Hill)

エバーハルト・シェーナー

  • The Book (1977年、Ariola)
  • Trance-Formation (1977年、Harvest/EMI Electrola)
  • Video-Flashback (1979年、Harvest)
  • Video Magic (1978年、Harvest)
  • 『創世記』 - Eberhard Schoener, Sting, Andy Summers (1986年)

ストロンチウム90

  • 『ポリス・アカデミー』 - Police Academy (1997年、Ark 21 Records)

ズート・マネーズ・ビッグ・ロール・バンド

  • It Should Have Been Me (1965年)
  • Zoot! (1966年、Columbia)
  • 『トランジション』 - Transition (1968年)
  • Were You There? (1999年、Indigo)
  • Fully Clothed & Naked (2000年、Indigo)

参加アルバム[編集]

  • ティム・ローズ : Tim Rose (1967年)
  • ニール・セダカ : Live at the Royal Festival Hall (1974年、Polydor)
  • ティム・ローズ : The Musician (1975年)
  • ジョーン・アーマトレイディング : Back to the Night (1975年、A&M)
  • デヴィッド・ベッドフォード : 『オデッセイ』 - The Odyssey (1976年、Virgin)
  • ジョン・ロード : 『スペインの哀愁』 - Sarabande (1976年、Purple)
  • アンソニー・ムーア : 『アウト』 - Out (1976年、Virgin)
  • ジョジョ・レイン : Dancin' Man (1980年、Polydor)
  • カーリー・サイモン : 『ハロー・ビッグ・マン』 - Hello Big Man (1983年、Warner Bros.)
  • スティング :『ナッシング・ライク・ザ・サン』 - ...Nothing Like the Sun (1987年、A&M)
  • マイケル・シュリーヴ : 『スティレット』 - Stiletto (1989年、Novus/RCA/BMG)
  • トニー・チャイルズ : House of Hope (1991年、A&M)
  • パウロ・ルスティケリ : 『カプリ』 - Capri/Mystic Jazz (1991年、Verve Forecast)
  • Opus 1 : Pan African Orchestra (1995年)
  • ジューシー・ルーシー : Blue Thunder (1996年、Outer Music)
  • Various Artists : Twang!: A Tribute to Hank Marvin & the Shadows (1996年、Pangaea)
  • グレッグ・ビソネット : 『グレッグ・ビソネット』 - Gregg Bissonette (1998年、Mascot)
  • カート・コバーン : Audio Book (1997年)
  • Various Artists : Outlandos D'Americas: Tributo A Police (A Tribute to the Police) (1998年)
  • Various Artists : 『ザ・ミュージック・オブ・キース・ジャレット』 - As Long As You're Living Yours: The Music of Keith Jarrett (2000年、BMG Funhouse/RCA)
  • マヌエル・バルエコ : Nylon & Steel (2001年、Angel)
  • ディーヤ・カーン : Ataraxis (2007年、Heilo)
  • アンドリュー・ヨーク : Centerpeace (2010年)[6]
  • ホベルト・メネスカル : Bossa Nova Meets the Beatles (2017年、Deck/Jingle Bells)

脚注[編集]

  1. ^ 「Somers」の発音は「ソマーズ」ではなく「Summers」と同じ「サマーズ」である。
  2. ^ 『アンディ・サマーズ自伝 ポリス全調書』2007年ブルース・インターアクションズ P62-65
  3. ^ Andy Summers | AllMusic - Artist Biography by Steve Huey
  4. ^ 『rockin' on』株式会社ロッキング・オン 2008年3月号 連載ROCK GREATS SPECIAL vol.27 THE POLICE P83
  5. ^ 『THE POLICE & STING』 SHINKO MUSIC MOOK アーカイヴ・シリーズ Vol.16 シンコーミュージック 2008/1/31 ISBN 978-4-401-63173-5 History 1978-1983 立川芳雄 P22
  6. ^ Andy Summers Discography”. andysummers.com. 2016年8月9日閲覧。
  • 『アンディ・サマーズ自伝 ポリス全調書』ブルース・インターアクションズ 2007年 ISBN 4860202457

著書[編集]

  • 『アンディ・サマーズ自伝 ポリス全調書』 ブルース・インターアクションズ 2007年 ISBN 4860202457
  • 『desirer walks the streets』(写真家としての作品集) 出版協同社 2009年 ISBN 4879700541