ウイングベイ小樽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウイングベイ小樽 WING BAY OTARU | |
---|---|
![]() 施設外観(2012年6月) | |
地図 | |
![]() | |
店舗概要 | |
所在地 |
〒047-0008 北海道小樽市築港11 |
座標 | 北緯43度11分00秒 東経141度01分26秒 / 北緯43.18333度 東経141.02389度座標: 北緯43度11分00秒 東経141度01分26秒 / 北緯43.18333度 東経141.02389度 |
開業日 |
1999年3月11日(マイカル小樽) 2003年3月21日(ウイングベイ小樽)[1] |
土地所有者 | 小樽ベイシティ開発 |
施設所有者 | 小樽ベイシティ開発 |
施設管理者 | 小樽ベイシティ開発 |
設計者 | 大成建設、観光企画設計社、日産建設、鹿島建設[2]、五洋建設、マイカル総合開発(コンストラクション・マネジメント)、ザ・ジャーディ・パートナーシップ(コンセプト設計・総合デザイン監修) |
施工者 | 大成建設[3]、日産建設、鹿島建設、五洋建設[4]、地崎工業、岩田建設、熊谷組、三井建設 |
延床面積 | 340,180m² |
商業施設面積 | 98,000m² |
中核店舗 | イオン小樽店 |
営業時間 | 10:00 - 21:00 |
駐車台数 | 5,000台 |
前身 | マイカル小樽 |
最寄駅 | 小樽築港駅 |
最寄IC | 札樽自動車道 小樽IC |
外部リンク | ウイングベイ小樽 |
ウイングベイ小樽(ウイングベイおたる、WING BAY OTARU)は、北海道小樽市にある複合商業施設(ショッピングセンター)。
概要[編集]
小樽築港駅の貨物ヤード跡地の土地区画整理事業「小樽築港駅周辺地区土地区画整理事業」に伴う再開発によりマイカル(当時)が建設した大型商業施設[5]。
沿革[編集]
- 1999年 - (平成11年)「マイカル小樽」開業。
- 2001年 - (平成13年)マイカルの「民事再生法」申請に伴い、小樽ベイシティ開発も「民事再生法」申請。
- 2003年 - (平成15年)マイカル小樽が「ウイングベイ小樽」と改称。
- 2017年 - (平成29年)ルネッサンスキャピタルがイオン北海道保有の債権買取[6][7]。小樽ベイシティ開発が2度目の「民事再生法」申請[8][9]。
小樽ベイシティ開発[編集]
種類 | 株式会社 |
---|---|
略称 | OBC |
本社所在地 |
![]() 〒047-0008 北海道小樽市築港11-5 |
設立 | 1991年11月11日 |
法人番号 | 4430001049790 |
事業内容 | 商業施設 ウイングベイ小樽 の管理運営 |
代表者 | 橋本茂樹(代表取締役社長) |
資本金 | 1億2,700万円 |
従業員数 | 20名[8] |
小樽ベイシティ開発(おたるベイシティかいはつ)は、北海道小樽市にある企業。マイカルグループが北海道旅客鉄道(JR北海道)などの出資によって設立した[10]。
会社沿革[編集]
小樽市は、1985年(昭和60年)策定の『小樽港港湾計画』において小樽築港駅周辺地区の土地利用の見直しを決定し[10]、ウォーターフロント開発に民間活力を導入する計画を立てた[10]。1990年(平成2年)に小樽市がマイカルグループと再開発について協議し、小樽ベイシティ開発は会社設立後に国鉄清算事業団から18.3 haの土地を取得した[10]。再開発地区の基盤整備は小樽市による土地区画整理事業「小樽築港駅周辺地区土地区画整理事業」(ふるさとの顔づくりモデル土地区画整理事業)として1994年(平成6年)に区域が決定し、1996年(平成8年)から事業を着工した[11]。複合商業施設は1997年(平成9年)に着工し[12]、1999年(平成11年)に日本国内最大級(当時)となる大型複合施設「マイカル小樽」として開業した。
2001年(平成13年)、マイカルの経営破綻に連鎖して小樽ベイシティ開発も「民事再生法」を申請した[13][14]。負債総額は約492億円であった[15]。ポスフール(旧・マイカル北海道)は日本政策投資銀行が持っていた債権133億円を譲り受け、旧・マイカル北海道が持っていた61億円を合わせた別除権の付いた債権約194億円を所有した[16]。
2003年(平成15年)に施設名を「ウイングベイ小樽」と改称して再スタートしたが、多額の固定資産税の滞納が続いたことから、小樽市はウイングベイ小樽の土地を差押えた[17]。2007年(平成19年)に小樽ベイシティ開発はポスフール(現在のイオン北海道)に対する特定調停の申し立てを札幌地方裁判所に起こし[16]、2008年(平成20年)に別除権付債権の取扱いについて評価額など約29億円を一括弁済することで中間合意していたが[18][19]、経営再建のスポンサーに名乗り出ていた北武グループとの交渉が難航したため、弁済期限の延長を申し入れた[20]。その後、北武グループは経営再建から撤退し[21]、2009年(平成21年)に特定調停を取り下げた[22]。その後は、2回目の特定調停成立後、2012年(平成24年)10月からはイオン北海道がイオン小樽店の賃料を支払わない措置などを取った[23]。
2017年(平成29年)に小樽市は特定調停の申し立てによって解除していたウイングベイ小樽の土地を再び差押えた[17]。同年には企業再生ファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)のルネッサンスキャピタルがイオン北海道が保有する債権を買い取って小樽ベイシティ開発のスポンサーとなり[6][7]、債務圧縮を目的とする2度目の「民事再生法」適用を申請した(負債総額は約280億円)[8][24][25][9]。今後は、ルネッサンスキャピタルによって再建を進める[9]。
現在の主なテナント[編集]
1番街 SE-B[編集]
- 1階 スーパービバホームウイングベイ小樽店
- 2階 SE-B ファッション・雑貨、フードコート
- 3階 SE-B ファッション(しまむら他)、ナムコあそびパークほか
- 4階 閉鎖(フロアマップでは「改装中」)
2番街[編集]
スクリーンNo. | 座席数 | 車椅子用スペース | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 201 | 2 | |
2 | 122 | 2 | |
3 | 205 | 2 | |
4 | 233 | 2 | 3D対応 |
5 | 111 | 2 | |
6 | 165 | 2 | 3D対応 |
7 | 480 | 3 | THX・3D対応 |
3番街[編集]
- 1階 小樽アウトレットタウンWALL、ホテルグランドパーク小樽ロビー・フロント
- 2階 専門店街「センタープラザ」(ライトオン)、ホテルグランドパーク小樽レストラン・バー・ラウンジ・パティセリー
- 3階 専門店街「センタープラザ」(ダイソー、紳士服の山下・ビッグエムワン)
- 4階 スポーツ&スパリゾート小樽ソプラティコ
市民劇場ヲタル座 | |
---|---|
情報 | |
旧名称 | よしもと劇場→小樽超魔術館 |
開館 | 2009年2月14日 |
収容人員 | 176人 |
客席数 | 126席 |
用途 | ライヴ、演劇、落語、発表会、講習会など |
運営 | 小樽ベイシティ開発[26] |
所在地 |
〒047-0008 北海道小樽市築港11 ウイングベイ小樽5番街3F |
外部リンク | 市民劇場ヲタル座 |
5番街[編集]
- 1階 レストラン街「ネイチャープラザ」
- 総合インフォメーション
- ウイングベイ小樽内郵便局
- ココカラファイン
- 2階
- ハイカラ横町(飲食街)
- 喜久屋書店
- ナムコゲームセンター
- 3階
- 場外馬券発売所 Aiba小樽(J-PLACE小樽)
- ナムコゲームセンター
- 4階
- ホープ・ワン(人材派遣・人材紹介)
- ジョブポートおたる(就業支援センター)
- 小樽ベイシティ開発オフィス
- ボウリング場「オタルボウル」
6番街 イオン[編集]
イオン小樽店 ÆON OTARU | |
---|---|
店舗概要 | |
所在地 |
〒047-0008 北海道小樽市築港11-6 |
開業日 | 1999年3月11日 |
建物名称 | ウイングベイ小樽 |
営業時間 |
8:00 - 21:45(1階食品売場) 9:00 - 21:00(その他売場) |
駐車台数 |
屋外駐車場:586台 地下駐車場:480台 立体駐車場:679台 |
前身 | 小樽サティ→ポスフール小樽店 |
最寄駅 | 小樽築港駅 |
最寄IC | 札樽自動車道 小樽IC |
外部リンク | イオン小樽店 |
![]() |
過去のテナント[編集]
- 小樽ビブレ (2002年8月閉店)
- 石原プロワールド・西部警察 (2001年2月10日閉鎖)
- 観光名所小樽よしもと (2004年7月閉鎖)[27]
- 小樽超魔術館 (2006年1月閉鎖)[27] 小樽よしもとの後継テナントであった。
- メガアウトレットおたる (2005~2006年8月)[28]
- スウィートデコレーション小樽店 (2008年閉鎖)
- ベスト電器 (2010年8月閉鎖)
- レインボークルーザー(大観覧車) (2000年~2011年)[29]
- 海のルネッサンス(レストラン街)
- フライツァイト小樽
アトラクション[編集]
- ビックツリー (2000~2007年) 日高産トドマツによる道内最大級のビッグツリー。クリスマス時期にイルミネーションの点灯をしていた。
- ダイナレックス 全長174mの吹き抜け型ジェットコースターがあった。
- パームボウル
アクセス・駐車場[編集]
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)小樽築港駅直結(マリンロード利用徒歩約1分)
- 北海道中央バス「ウイングベイ小樽」「グランドパーク小樽」「ぱるて築港」「小樽港マリーナ」バス停降車すぐ、「小樽築港駅」バス停徒歩3分(マリンロード利用)
- 札樽自動車道小樽ICから右折してすぐ
- 札幌から国道5号利用し車で約45分
- 駐車場:5,000台
脚注[編集]
- ^ “消えた“マイカル小樽”が“ウイングベイ小樽”に!”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2003年3月22日). 2017年5月24日閲覧。
- ^ “小樽ベイシティ”. 鹿島建設. 2017年5月24日閲覧。
- ^ “実績紹介 マイカル小樽”. 大成建設. 2013年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月24日閲覧。
- ^ “小樽ベイシティ”. 五洋建設. 2017年5月25日閲覧。
- ^ “ウィングベイ小樽開業7周年!前途多難の大型商業施設!”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2006年3月18日). 2017年5月25日閲覧。
- ^ a b “債権譲渡に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), イオン北海道, (2017年12月4日) 2018年7月2日閲覧。
- ^ a b “イオン北海道、小樽ベイシティの債権を再生ファンドに売却”. リアルエコノミー (2017年12月5日). 2018年7月2日閲覧。
- ^ a b c “TSR速報 (株)小樽ベイシティ開発”. 東京商工リサーチ (2017年12月7日). 2017年12月7日閲覧。
- ^ a b c “小樽ベイシティ開発、2度目の民事再生”. リアルエコノミー (2017年12月8日). 2018年7月2日閲覧。
- ^ a b c d 金田孝之、近藤健雄、桜井慎一、宇於崎泰寛 2014, pp. 3-4.
- ^ “小樽市のあゆみ”. 小樽市. 2017年5月25日閲覧。
- ^ “複合商業施設を着工*34万平方メートル、99年開業*小樽”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (1997年10月15日). 2017年5月25日閲覧。
- ^ “<解説>マイカル破たん*「マイカル小樽」連鎖の危機*拡大路線が裏目*再建策なく銀行見放す”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (2001年9月15日). 2017年5月25日閲覧。
- ^ “「小樽ベイシティ開発」再生法申請*“巨艦”覆う苦悩と挫折*「この先どうすれば…」”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (2001年9月28日). 2017年5月25日閲覧。
- ^ “昨年の管内企業倒産*負債総額は過去最高*531億円、前年の4倍以上*全体の93%がOBC破たん”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (2002年1月22日). 2017年5月25日閲覧。
- ^ a b “小樽ベイシティ開発 「特定調停」申し立て!”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2007年8月10日). 2017年5月24日閲覧。
- ^ a b “「ウイングベイ小樽」小樽市が差押え”. リアルエコノミー (2017年3月1日). 2017年5月24日閲覧。
- ^ “小樽ベイシティ開発に対する別除権付債権に関する中間合意について” (PDF) (プレスリリース), イオン北海道, (2008年4月1日) 2017年5月24日閲覧。
- ^ “OBCの借金棒引きに!イオンと特定調停 中間合意”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2008年4月1日). 2017年5月24日閲覧。
- ^ “小樽ベイシティ開発に対する別除権付債権の弁済期限延長について” (PDF) (プレスリリース), イオン北海道, (2008年7月18日) 2017年5月24日閲覧。
- ^ “ウイングベイ小樽の再建振り出しに スポンサーが撤退”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2008年9月18日). 2017年5月24日閲覧。
- ^ “OBC特定調停取り下げ イオン北海道21億円の赤字”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2009年1月29日). 2017年5月24日閲覧。
- ^ “最新号のさわりを読む 2012年12月号”. 財界さっぽろ. 2017年5月25日閲覧。
- ^ “小樽ベイ、民事再生法申請 負債額280億円”. 日本経済新聞. (2017年12月7日) 2017年12月7日閲覧。
- ^ “大型商業施設「ウイングベイ小樽」が再生法申請”. 毎日新聞. (2017年12月7日) 2017年12月7日閲覧。
- ^ “旧よしもと劇場「ヲタル座(仮称)」 2月中旬オープン”. 小樽ジャーナル. 小樽ジャーナル社 (2009年1月29日). 2017年5月25日閲覧。
- ^ a b “旧よしもと・マリック館を貸しホールへ” (日本語). 小樽ジャーナル. 2020年12月29日閲覧。
- ^ “ぽっかり空いた3,000坪!ウィングベイ小樽!” (日本語). 小樽ジャーナル. 2020年12月29日閲覧。
- ^ “消える大観覧車! レインボークルーザー解体工事” (日本語). 小樽ジャーナル. 2020年12月29日閲覧。
参考資料[編集]
- 金田孝之, 近藤健雄, 桜井慎一, 宇於崎泰寛「港湾再開発における公民共同に関する実証的研究」『土木学会論文集B3(海洋開発)』第70巻第2号、土木学会、2014年、 I_133-I_138、 doi:10.2208/jscejoe.70.I_133、2017年5月24日閲覧。
関連項目[編集]
- 日本のショッピングセンター一覧
- 北海道の再開発の一覧
- グランドパーク小樽(旧・ヒルトン小樽) - 当施設に直結してるホテル。