イザーク・ジュール

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イザーク・ジュールYzak Jule)は、テレビアニメ機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の人物。声の出演関智一

人物[編集]

ザフトクルーゼ隊に所属する赤服のエリートパイロット。切り揃えられたヘアースタイルが育ちの良さを伺わせる、容姿端麗な美青年。母親はプラント最高評議会議員のエザリア・ジュール。家柄はエリート家系の資産家である。性格は当初はエリート気質でプライドが高く、コーディネイターにありがちなナチュラルを見下す発言が目立ち、好戦的だった。しかし戦いが進むにつれ、ニコルの戦死やディアッカのMIA、様々な戦闘を経験して完璧主義で負けず嫌いな努力家に成長していった。潔癖で繊細な為、他者の言動に過敏に反応し激昂することもあるが、本来は人情味豊かな優しさを併せ持っている。気の緩んだ者に活を入れ、弱気な者を激励する、気丈で正義感の強い熱血漢でもある。普段はディアッカ・エルスマンと一緒に行動することが多い。2人はアカデミーで同室となり、そこで同じ価値観を共有する親しい友人となった。

アカデミーは次席(射撃1位[1]モビルスーツ戦・ナイフ戦・情報処理2位、爆薬処理3位、総合成績2位)で卒業。首席だったアスラン・ザラをライバル視し、何事に対しても模範的な回答しかしない彼の性格に不信感を持っていたため不仲だった[2]が、その誤解はニコル・アマルフィの戦死をきっかけにして解け、以降は自分の背中を預けられる者として認めている。

チェスの実力はジュニア杯で優勝するほど上級者。しかしアスランとの勝負では、勝ち急ぎ猪突猛進になる性分が勝率を下げている。彼との勝負は1勝2敗だった[1]

オフィシャルファンサイトの『SEED Club』では、キャラクター達から「ツンデレといえばイザーク」と言われるほど、ツンデレキャラとしても確立している[要出典]

終戦後、護衛の任に就くラクス・クラインに対し、秀抜な女性と認めているが、恋愛感情はない。当時は破断前のアスランとラクスの婚約関係を、渋々ではあるもののお似合いである事を認めていた[3]。ラクスのファンクラブ会員No.1との噂の真相をキラやエザリアに幾度と尋ねられた際は、きっぱりと否定している(余談でアイドルとして好印象な女性像を語ったが、それはラクスとは異なるタイプであった)[4]

また、参謀本部で陸上勤務となった事が判明した。階級は少佐

仕事の多忙さと、お見合い話を幾度と断り続けている為「同性愛者疑惑」という驚愕の噂が巷を流れている事を聞かされる。その際は言葉を失ったが、軍人にはよくある事なので気にする必要はないとエザリアに慰められる。[4] 親子仲は比較的良好なのだが、彼女が暴走し、結婚話に加えて軍本部に勤務先を変えるように介入するなどイザーク本人は辟易しており、特に結婚話については「季節の恒例行事」「公共事業」「ライフワーク」と称されるほどに熾烈な攻撃を仕掛けている。[4]

劇中での活躍[編集]

機動戦士ガンダムSEED[編集]

クルーゼ隊の一員として中立コロニー・ヘリオポリスを襲撃し、地球連合軍の新型モビルスーツG兵器」の一機デュエルを奪取する。以降、搭乗機として使用した。

地球連合軍の最新鋭宇宙艦アークエンジェルとの幾多の戦闘で、キラの搭乗するストライクの攻撃によって機体を損傷し、その時の衝撃で割れたヘルメットのバイザーの破片で顔に大きな傷を受ける。プラントの技術をもってすれば完治可能だったが、「自身の復讐の証」という意味と、「ストライクによって奪われた仲間の仇を取る」という二重の意味を込めて傷跡を残した。以後、打倒ストライクに拘るようになるが、母艦として優れるアークエンジェルの堅牢性や成長著しいキラの戦闘能力を崩すには至らず、感情的にすぎるのも目立って敗走を続けていく。なお、アークエンジェルの所在を確認すべくオーブ連合首長国に潜入した際には、趣味で関心のあるお守りを幾つか購入していた[要出典]

クルーゼ隊・ザラ隊所属時は年下のアスランやニコルを蔑んでいた。特にアスランに対しては、元々ライバル視していた事に加え、ストライク撃破任務においての命令無視、それを問うも一方的に突き放されるか、黙りを決め込み一切明かさない点、そして何事に対しても本音を語らない彼への不信感などが重なり、度々衝突していた。

だが、内心では少なからず仲間意識を感じており、ニコルが戦死した際は涙ながらに悲しんだ。ニコルの戦死後ロッカールームでアスランに詰め寄るも、自身を責めていると感じたアスランが声を上げて自分に掴みかかった事で、初めて彼の本音を聞き、今まで不審に思っていた偏見が解けるきっかけとなった。

仇を討つため、それまで以上に鬼気迫る勢いでストライクに立ち向かうも敗れ帰投する。この戦闘で、アスランとディアッカがMIA(戦闘中行方不明)となったことを知らされ、イザークの仲間への態度に変化が表れてくる。後日、生存が確認されオーブから無事に引き渡されたアスランがプラントへ帰国する際には、「今度は俺が部下にしてやる。それまで死ぬんじゃないぞ」と再会の約束と握手を交わした。

ラスティ、ニコル、ディアッカ、アスランら同期の仲間全員がいなくなった後も唯一のクルーゼ隊隊員として奮戦するが、オペレーション・スピットブレイクにて因縁浅からぬキラが搭乗するフリーダムとの交戦で、「戦争であっても相手を殺さない」という戦い方を知ってから少し身上が変化し、無抵抗の投降連合兵の虐殺が行われたパナマ攻略戦では、さかのぼって低軌道会戦時の「避難民の乗った非戦闘用の脱出シャトルへの攻撃」という自身の犯した同種行為[要出典]とは正反対に、そういった暴挙に嫌悪感を抱き同調しなかった(この際、一時的に交戦したジャン・キャリーをして「戦わなくても和解できる相手だろう」のように言わしめた)。

宇宙に出た後、死亡したと思っていたディアッカと戦場で再会する。裏切られたと思い、ディアッカに銃を向けるが、ディアッカとの対話を通して次第に戦争の大局を見据えるようになり、これまでのような差別的言動も消え始めるが、「プラントを守りたい」という初心を貫くためにあえてザフトに所属し続ける道を選ぶ。終盤は結果的に三隻同盟側に協力しているが、小説版では仲間達を次々と奪ったアークエンジェルの面々を「許せない」と思いつつも、それよりも大切な事を見付けたと理由付けられている。

第47話以降の最終決戦、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦ではシホ・ハーネンフースアイザック・マウなどの部下を率いるジュール隊の隊長として出撃(この際、以前オーブで購入していたお守りを隊員に配って渡した[要出典])。ジェネシスの第2射をかけた2回戦目の出撃前には、母エザリアの息子に対する親心からジュール隊を後方配置にしたと内密に告げられるが、結果的にキラやアスランと共にプラントを核攻撃から守る最後の壁として前線に出て奮戦する。結果、カガリ・ユラ・アスハの窮地を救い、地球連合軍の中核戦力であるフォビドゥンを撃墜。続けてレイダーをディアッカのバスターと共に撃墜し、地球連合軍の旗艦ドゥーリットルをも撃沈するという多大な戦果を挙げた。

そして迎えた停戦から暫くの期間は、あくまでも義勇兵としての参加だったザフトから本来の文官議員としての職務に戻った[5]。そんな彼の心情を表すかのように、打倒ストライクを掲げてわざと残していた顔の傷痕も、この頃すでに消されていた。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY[編集]

かつてのクルーゼ隊長と同じ白服へ昇格した姿で登場し、ボルテールを旗艦とするジュール隊の指揮官として旧知のディアッカやシホなどを率いた。 ユニウスセブン落下テロ事件の際は、自らも専用のザクファントムに搭乗し出撃する。その戦場で偶然再会したアスランに食って掛かりながらも、ディアッカも加えた連携でテロリストファントムペインのMSを退ける。

その暫く後、アスランの護衛としてニコル達の墓参りに同行。そこで自分が今でもザフトに属して地球軍と戦う理由を語り、アスランのザフトへの復隊を強く勧めた。

プラントと地球連合との開戦後は、プラント本国の防衛のため地球には降下せず、宇宙で地球連合軍との戦闘を続けていた。しかし、デュランダル議長によってロゴス打倒宣言が成されると、ただ連合と戦っていたこれまでよりも遥かに難しい局面の到来を感じつつ、その一方的な流れ(暗黙の誘導)自体に疑問も感じるようになり、「明かされたロゴスの企業製品の不買運動でもするんじゃないのか」等と今後議長が取るかもしれない策を茶化した会話をする年上の副官級らを「少しは自分でも考えろ!」と怒鳴り付けるほどの苛立ちも抱え始める。

その後、専用のグフイグナイテッドに搭乗し、月面ダイダロス基地に逃亡したロード・ジブリールが展開している部隊の追撃にあたるが、レクイエムの攻撃で数基のプラントが破壊される惨害を目の当たりにし、2度目の発射だけは防ごうと猛攻を仕掛け中継ステーションの破壊に成功する。しかし、デュランダルは事後に制圧した物も含めた計5基を「処分を検討するので月軌道に集めよ」としながら裏ではローラン隊を専任させ、ルナマリア・ホークインパルスに砲撃されたダイダロス基地内の司令室も合わせて修理を進め、デスティニープラン宣言と共に月面の連合残存兵力掃討に利用するのだった。

イザークはこの時点では反旗を示すような事はせず慎重に事態を見つめていたが、明確に反デュランダルを唱えたアークエンジェルとエターナルが進攻してくると、母艦のボルテールを戦線の後方で待機しておくよう厳命し、ディアッカと共に出撃する。そこで再会したアスランを問い詰めようとするも、ディアッカが取り成し、エターナルが元ザフト艦であるのを理由にしてザフトの立場を保持しながら協力するという知略で間接的に各ステーションの排除戦闘を援護。最終的には前作のような過ちを繰り返さないため、他にも反旗を翻した者達[6]と共にオーブ軍・クライン派同盟に加勢した。

「FINAL PLUS 選ばれた未来」と「スペシャルエディション完結編 自由の代償」で追加されたエピローグでは、ラクスの隣に立ち、議会へと向かっている。

搭乗機[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b CDアルバム 「SUIT CD vol.5 ATHRUN×YZAK×DEARKA 『クルーゼ隊 〜2. ライバル』」 ビクター。a…ただし射撃の最終テスト日にアスランは熱を出していて本調子ではなかったというオチがつく。
  2. ^ 『公式ガイドブック2 機動戦士ガンダムSEED -大地の戦士-』 角川書店。
  3. ^ 後藤リウの小説版。
  4. ^ a b c 『DESTINY』終了後の物語として発表されたHDリマスター BOX1の特典CD「OMAKE quarters」Vol.1『イザークの憂鬱』
  5. ^ 「SEED DVD最終巻 映像特典 『AFTER-PHASE 星のはざまで』」(レンタル版未収録)。さかのぼれば 「PHASE-48 怒りの日」 時点ですでに、母エザリアの 「貴方の仕事は戦後の方が多くなるのよ」 という台詞によって、先んじてイザーク=下位議員を示唆してもいた。
  6. ^ 「電撃データコレクション機動戦士ガンダムSEED DESTINY下巻 『OFFICIAL REPORT』」 メディアワークス。

関連項目[編集]