インカンテーション

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インカンテーション
第37回白山大賞典の優勝レイを着装した優勝馬インカンテーション(2017年10月3日).jpg
第37回白山大賞典で勝利したインカンテーション(2017年)
欧字表記 Incantation
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 2010年3月24日(9歳)
登録日 2012年
抹消日 2018年12月19日[1]
シニスターミニスター
オリジナルスピン
母の父 Machiavellian
生国 日本の旗 日本北海道浦河町
生産 谷川牧場
馬主 ターフ・スポート
調教師 羽月友彦栗東
競走成績
生涯成績 36戦11勝
中央:32戦10勝
地方:4戦1勝
獲得賞金 4億3467万9000円
中央:3億8067万9000円
地方:5400万0000円
 
勝ち鞍
GIII レパードステークス 2013年
GIII みやこステークス 2014年
GIII 平安ステークス 2015年
GIII マーチステークス 2017年
GIII 武蔵野ステークス 2017年
JpnIII 白山大賞典 2017年
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インカンテーション(Incantation)は、日本競走馬である。馬名の意味は「呪文呪術。父名より連想」[2]。主な勝ち鞍は2013年レパードステークス(GIII)、2014年みやこステークス(GIII)、2015年平安ステークス(GIII)、2017年マーチステークス(GIII)[3][4]武蔵野ステークス(GIII)・白山大賞典(JpnIII)。

経歴[編集]

デビューまで[編集]

2010年3月24日北海道浦河町谷川牧場で誕生した。同牧場で生産から中期育成・後期育成が施され、斜面の放牧地を使い始めた世代である。牧場では動きの良さが目立ち、真面目に走っていたことから調教進度の早いグループの一頭だった。デビュー前から羽月友彦の評価も高かったという[5]

2歳(2012年)[編集]

2012年7月14日中京競馬場芝1400mのメイクデビュー戦でデビューしたが最下位の15着に終わった。2戦挟んでダートの未勝利戦に出走し初勝利を飾った。

3歳(2013年)[編集]

2013年みやこS

2戦挟んで出走した沈丁花賞では2着馬に5馬身差を付ける逃げ切り勝ちを決めた[6]。レース後、騎乗した大野拓弥新潟遠征の時は乗せて欲しい旨を願い出た[7]。伏竜ステークスで敗れ3ヶ月の間隔を開けて出走した御嶽特別は出遅れて3着だったが[8]、続く濃尾特別は勝利。レース後、騎乗していた藤岡康太は上述の大野と同様に新潟に行くなら乗りに行く旨を伝えた[9]

新潟競馬場でのレパードステークスでは先約の大野が騎乗し、1番人気に応え勝利。重賞初制覇を果たした。大野によると最後はカメラマンを物見する余裕があったという[7]。管理する羽月も「安心して見ていられた」と語った[10]。1戦挟んで出走したみやこステークスは追い込み届かずハナ差の2着に敗れたが、大野は「力を付けている」と語り、羽月も「まだまだ強くなる」と語った[11]。初のGI挑戦となったジャパンカップダートは14着に敗れた。

4歳(2014年)[編集]

年明け初戦はマーチステークスを予定していたが[12]、腰を痛めたため登録を見送った[13]。約8か月の休み明けとなったエルムステークスは3着[14]。その後はオープン特別を連勝し[15][16]、みやこステークスへ出走。後方から最後の直線で他馬をかわして優勝、重賞2勝目を挙げた[17]

5歳(2015年)[編集]

6歳(2016年)[編集]

7歳(2017年)[編集]

8歳(2018年)[編集]

12月2日のチャンピオンズCで13着に惨敗の後、左前脚のけいじん帯炎を発症したため現役を引退した。12月19日付で競走馬登録を抹消[1]、引退後はイーストスタッド種牡馬入りする[18]

競走成績[編集]

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量 1着馬(2着馬)
2012.07.14 中京 2歳新馬 芝1400m(良) 15 2 2 133.1(15人) 15着 R1:27.1(37.3) -3.2 酒井学 54kg サウンドリアーナ
0000.10.20 京都 2歳未勝利 芝1200m(良) 15 3 4 111.2(14人) 05着 R1:10.4(35.1) -0.6 丸山元気 55kg セルリアンスバル
0000.11.11 京都 2歳未勝利 芝1600m(良) 13 4 5 030.10(7人) 08着 R1:35.8(36.2) -1.1 C.ルメール 55kg アドマイヤドバイ
0000.12.01 阪神 2歳未勝利 ダ1800m(良) 10 7 7 004.50(3人) 01着 R1:56.1(37.9) -0.0 国分優作 55kg (セイスコーピオン)
2013.01.13 京都 3歳500万下 ダ1800m(良) 16 2 3 021.10(9人) 08着 R1:55.0(38.0) -1.0 国分優作 56kg ロードクルセイダー
0000.02.09 東京 3歳500万下 ダ1600m(良) 16 5 9 050.8(11人) 04着 R1:38.7(37.4) -0.4 石橋脩 56kg ベストウォーリア
0000.03.09 中京 沈丁花賞 ダ1800m(良) 11 5 5 005.40(4人) 01着 R1:53.0(37.0) -0.9 大野拓弥 56kg (モンシュシュ)
0000.03.31 中山 伏竜S OP ダ1800m(良) 15 2 2 032.00(9人) 04着 R1:53.7(38.3) -0.1 吉田隼人 56kg コパノリッキー
0000.06.30 中京 御嶽特別 ダ1800m(良) 16 3 6 006.10(3人) 03着 R1:51.0(35.1) -0.4 小牧太 54kg サトノプリンシパル
0000.07.13 中京 濃尾特別 ダ1800m(稍) 16 4 7 002.30(1人) 01着 R1:50.5(36.6) -0.3 藤岡康太 54kg (グッドマイスター)
0000.08.04 新潟 レパードS GIII ダ1800m(稍) 15 3 5 003.30(1人) 01着 R1:50.3(36.7) -0.4 大野拓弥 56kg (サトノプリンシパル)
0000.09.15 中山 ラジオ日本賞 OP ダ1800m(不) 16 2 3 002.90(2人) 06着 R1:50.9(37.1) -0.9 大野拓弥 54kg グラッツィア
0000.11.03 京都 みやこS GIII ダ1800m(良) 16 6 11 016.60(7人) 02着 R1:49.2(36.2) -0.0 大野拓弥 55kg ブライトライン
0000.12.01 阪神 JCダート GI ダ1800m(良) 16 8 15 035.90(9人) 14着 R1:52.0(37.9) -1.6 大野拓弥 55kg ベルシャザール
2014.07.27 札幌 エルムS GIII ダ1700m(不) 13 8 12 034.3(10人) 03着 R1:42.7(36.9) -0.8 大野拓弥 57kg ローマンレジェンド
0000.08.30 新潟 BSN賞 OP ダ1800m(良) 10 5 5 002.80(2人) 01着 R1:50.6(38.3) -0.2 大野拓弥 57kg (ランウェイワルツ)
0000.09.20 新潟 ラジオ日本賞 OP ダ1800m(良) 12 5 5 001.40(1人) 01着 R1:51.2(35.7) -0.0 大野拓弥 57kg (スターバリオン)
0000.11.09 京都 みやこS GIII ダ1800m(良) 16 7 14 005.50(2人) 01着 R1:50.2(36.0) -0.1 大野拓弥 56kg (ランウェイワルツ)
0000.12.07 中京 チャンピオンズC GI ダ1800m(良) 16 8 15 008.00(4人) 10着 R1:51.8(36.5) -0.8 大野拓弥 57kg ホッコータルマエ
2015.01.25 中京 東海S GII ダ1800m(良) 14 3 4 004.80(3人) 03着 R1:51.6(36.7) -0.7 大野拓弥 56kg コパノリッキー
0000.02.22 東京 フェブラリーS GI ダ1600m(良) 16 7 14 013.80(5人) 02着 R1:36.4(36.2) -0.1 内田博幸 57kg コパノリッキー
0000.05.23 京都 平安S GIII ダ1900m(良) 16 1 1 006.20(4人) 01着 R1:55.1(36.7) -0.3 内田博幸 57kg (クリノスターオー)
2016.01.24 中京 東海S GII ダ1800m(良) 14 6 7 004.30(3人) 11着 R1:54.1(38.6) -2.2 内田博幸 56kg アスカノロマン
0000.11.06 京都 みやこS GIII ダ1800m(良) 16 5 10 027.50(9人) 08着 R1:51.0(37.6) -0.9 藤岡康太 56kg アポロケンタッキー
2017.01.22 中京 東海S GII ダ1800m(良) 16 3 5 011.90(4人) 12着 R1:54.2(37.4) -1.0 藤岡康太 56kg グレンツェント
0000.02.19 東京 フェブラリーS GI ダ1600m(良) 16 8 16 125.0(15人) 13着 R1:36.5(37.5) -1.4 藤岡康太 57kg ゴールドドリーム
0000.03.26 中山 マーチS GIII ダ1800m(稍) 16 2 4 025.4(10人) 01着 R1:52.0(38.3) -0.1 勝浦正樹 57.5kg (ディアデルレイ)
0000.05.05 船橋 かしわ記念 JpnI ダ1600m(良) 10 2 2 006.90(5人) 02着 R1:40.3(38.6) -0.4 岩田康誠 57kg コパノリッキー
0000.10.03 金沢 白山大賞典 JpnIII ダ2100m(不) 10 8 10  002.00(1人) 01着 R2:13.6(39.7) -0.5 岩田康誠 56kg (カツゲキキトキト)
0000.11.11 東京 武蔵野S GIII ダ1600m(良) 16 7 13  013.90(6人) 01着 R1:35.5(35.4) -0.1 三浦皇成 57kg サンライズソア
0000.12.29 大井 東京大賞典 GI ダ1600m(良) 16 5 10 005.90(4人) 07着 R2:05.9(38.5) -1.7 三浦皇成 57kg コパノリッキー
2018.02.18 東京 フェブラリーS GI ダ1600m(良) 16 3 6 020.00(6人) 03着 R1:36.1(36.7) -0.1 三浦皇成 57kg ノンコノユメ
0000.05.02 船橋 かしわ記念 JpnI ダ1600m(良) 12 8 11 002.80(1人) 03着 R1:39.4(37.4) -0.2 三浦皇成 57kg ゴールドドリーム
0000.07.08 中京 プロキオンS GIII ダ1400m(不) 14 4 6 004.20(1人) 02着 R1:21.0(35.4) -0.7 三浦皇成 57kg マテラスカイ
0000.11.10 東京 武蔵野S GIII ダ1600m(稍) 16 8 16  007.30(4人) 06着 R1:35.6(36.1) -0.9 三浦皇成 57kg サンライズノヴァ
0000.12.02 中京 チャンピオンズC GI ダ1800m(良) 15 8 15 075.5(10人) 13着 R1:51.8(37.4) -1.7 三浦皇成 57kg ルヴァンスレーヴ

血統表[編集]

インカンテーション血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 シアトルスルー系
[§ 2]

*シニスターミニスター
Sinister Minister
2003 鹿毛
父の父
Old Trieste
1995 栗毛
A.P. Indy Seattle Slew
Weekend Surprise
Lovlier Linda Vigors
Linda Summers
父の母
Sweet Minister
1997 鹿毛
The Prime Minister Deputy Minister
Stick to Beauty
Sweet Blue Hurry up Blue
Sugar Gold

*オリジナルスピン
Original Spin
1997 鹿毛
Machiavellian
1987 黒鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Coup de Folie Halo
Raise the Standard
母の母
Not Before Time
1991 栗毛
Polish Precedent Danzig
Past Example
Time Charter Saritamer
Centrocon
母系(F-No.) 母系(ファミリーライン)(FN:22号族(22-a)) [§ 3]
5代内の近親交配 Mr. Prospector 5×3 [§ 4]
出典
  1. ^ 血統情報:5代血統表|インカンテーション”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2016年3月25日閲覧。
  2. ^ [要出典]
  3. ^ 血統情報:5代血統表|インカンテーション”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2016年3月25日閲覧。
  4. ^ 血統情報:5代血統表|インカンテーション”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2016年3月25日閲覧。

脚注[編集]

  1. ^ a b インカンテーション号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2018年12月19日). 2018年12月19日閲覧。
  2. ^ インカンテーション POG-INFOより 2016年9月17日閲覧
  3. ^ 【みやこS(GIII)】(京都)〜インカンテーションが3連勝でV - netkeiba.com、2015年5月23日閲覧
  4. ^ インカンテーション、1年10か月ぶりの復活V!-マーチS - netkeiba.com、2017年3月27日閲覧
  5. ^ レパードS G3|重賞ウイナーレポート”. 競走馬のふるさと案内所. 2014年6月11日閲覧。
  6. ^ インカンテーション、5馬身差で楽々圧勝!/沈丁花賞”. netkeiba.comニュース (2013年3月10日). 2014年6月11日閲覧。
  7. ^ a b 【レパードS】砂の新星インカンテーション 横綱相撲で重賞初V”. スポニチ Sponichi Annex (2013年8月5日). 2014年6月11日閲覧。
  8. ^ 【レパードS】栗東レポート〜インカンテーション”. ラジオNIKKEI (2013年7月31日). 2014年6月11日閲覧。
  9. ^ 藤岡康に“続投”志願させたインカンテーションの急成長”. 東スポWeb (2013年7月31日). 2014年6月11日閲覧。
  10. ^ インカンがダート重賞初制覇/レパードS”. nikkansports.com (2013年8月5日). 2014年6月11日閲覧。
  11. ^ 【みやこS】インカンテーション 鼻差2着に大野「力つけている」”. スポニチ Sponichi Annex (2013年11月4日). 2014年6月11日閲覧。
  12. ^ 【古馬次走】インカンテーションはマーチSへ”. スポニチ Sponichi Annex (2014年2月28日). 2014年6月11日閲覧。
  13. ^ インカン腰を痛めマーチS登録見送る”. nikkansports.com (2014年3月26日). 2014年6月11日閲覧。
  14. ^ 【エルムS】戦い終えて”. スポニチアネックス (2014年7月28日). 2014年11月10日閲覧。
  15. ^ 【BSN賞】インカンテーション、好位から抜け出し5勝目飾る”. スポニチアネックス (2014年8月31日). 2014年11月10日閲覧。
  16. ^ 【ラジオ日本賞】インカン底力見せた”. デイリースポーツ (2014年9月21日). 2014年11月10日閲覧。
  17. ^ 【みやこS】インカンテーションが完勝”. デイリースポーツ (2014年11月9日). 2014年11月10日閲覧。
  18. ^ ダート重賞6勝インカンテーション引退…左前けいじん帯炎、種牡馬に”. スポーツニッポン (2018年12月8日). 2018年12月8日閲覧。
  19. ^ 競走成績:全競走成績|インカンテーション”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年6月12日閲覧。