インド鉄道WAG9形電気機関車

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インド鉄道WAG9形電気機関車
31393号機・31132号機
31393号機・31132号機
基本情報
製造所 アドトランツチラタンジャン工場英語版
製造年 1996年 -
製造数 684両(2016年現在)
主要諸元
軸配置 Co-Co
軌間 1,676mm
電気方式 交流 25,000V、単相50Hz
自重 123t(WAG9形)
135t(WAG9H形)
123t(WAG9Hi形)
車輪径 1,092mm
軸重 20.5t(WAG9形)
22.5t(WAG9H形)
主電動機 6FRA-6068(WAG9形)
6FRA-6068HT(WAG9H形)
歯車比 5.133(WAG9形)
5.4(WAG9H形)
制御装置 インバータ制御
制動装置 ディスクブレーキ
最高運転速度 100km/h(WAG9形)
90km/h(WAG9H形)
定格出力 4,735kw
定格引張力 33.12t(WAG9形)
46.0t(WAG9H形)
備考 数値は[1][2][3]に基づく。
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インド鉄道WAG9形電気機関車(インドてつどうWAG9かたでんききかんしゃ)は、インド鉄道(Indian Railways)が所有する貨物用交流電気機関車アドトランツ[注釈 1]との技術提携により製造された、インバータ制御を用いる電気機関車である。この項目では、増備車であるWAG9H形およびWAG9Hi形についても解説する[1]

概要[編集]

1959年に導入されたWAM1形以降、インドでは整流器を用いた制御装置を有する交流電気機関車が長期に渡って製造され続けていた、だが、貨物列車の重量化、高速化を進める中でそれまでの整流子式では保守や出力に難があり、新技術を用いた電気機関車が必要となってきた[4]。そこでインド鉄道は1993年に欧州企業と技術提携を結び、インバータ制御を使用する三相誘導電動機を搭載した電気機関車を導入する事となった[5]。そのうち、ドイツアドトランツの技術を用いて製造されたのが貨物用のWAG9形である[1]

同時期に導入された旅客用のWAP5形と同様にGTOサイリスタを採用し、起動牽引力は680kNを誇る[6]

1996年に最初の22両がアドトランツから輸入され、同年から営業運転を開始したが、そのうち完成品として輸入されたのは6両で、残りの16両についてはインド国内で組み立てが行われた[2]。その後1998年からはチラタンジャン工場英語版での国内生産が行われており、最初に出場した車両についてはインド初の国産インバータ制御電気機関車である事にちなみ"Navyug"、日本語で「新時代」と言う意味を持つ愛称が付けられた[1]

なお、形式名の「WAG」は「広軌(W)交流(A)貨物用(G)電気機関車」と言う意味である[7]

WAG9H形[編集]

より総重量が重い貨物列車に対応すべくWAG9形を改良した形式。2000年から製造が開始された。起動牽引力が52tに向上したほか、機関車の重量もWAG9形と比べて重くなっている[8][2]

なお、38016号機については他の機関車とは異なり、濃い赤に白帯という塗装となっている[1]

WAG9Hi形[編集]

2010年以降に製造された車両については、消費電力削減のため電力半導体素子をIGBTトランジスタに交換したWAG9Hi形として導入している[2]

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

  • WAP5形WAP7形 - WAG9形と同様に、欧州企業との技術提携により製造された電気機関車。そのうちWAP7形はWAG9形を基にした旅客用電気機関車である[9]

脚注[編集]

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注釈[編集]

出典[編集]

参考資料[編集]

  • 石田周二、笠井健次郎 『交通ブックス 124 電気機関車とディーゼル機関車』 成山堂書店2015年6月ISBN 978-4-425-76231-6。