エネイーダ

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20世紀初頭の『エネイーダ』の表紙。コサック軍を率いるエネーイ棟梁。

『エネイーダ』ウクライナ語Енеїда)は、ウェルギリウスの『アエネーイス』をモチーフに現代ウクライナ語口語で書かれたパロディー叙事詩。6巻から構成する。イヴァン・コトリャレーウシキーの著作。初めて1798年に出版された。全巻の出版は1842年である。原本の『アエネーイス』は、トロイ戦争に惨敗したアエネーイス武将が諸国を遍歴し、ローマの地で自国をローマ帝国として再建するという話であるが、ウクライナの『エネイーダ』はトロイロシア帝国に亡ぼされたコサック国家に例え、アエネイス武将(ウクライナ語風にエネーイ)とそのコサック軍が異国を放浪し、ついに新たな地でコサック国家を再建して繁栄するという話になっている[1]。近代ウクライナ文学の発祥作とされる。19世紀初頭に始まったウクライナ民族ルネサンスを促進させた一作である[1]。ウクライナ研究では一級資料となっており、「ウクライナ学大事典」とも呼ばれる。

脚注[編集]

  1. ^ a b 中井 1998:233.

参考文献[編集]

  • (日本語) 伊東孝之, 井内敏夫, 中井和夫編 『ポーランド・ウクライナ・バルト史』 (世界各国史; 20)-東京: 山川出版社, 1998年. ISBN 9784634415003
  • (日本語) 黒川祐次著 『物語ウクライナの歴史 : ヨーロッパ最後の大国』 (中公新書; 1655)-東京 : 中央公論新社, 2002年. ISBN 4121016556
  • (ウクライナ語) Котляревський І. П. Енеида на малороссійскій язык перелицїованная И. Котляревским [1] / На обкл. назва: Малороссійская Енеида в трех частях: С пріобщеніем значенія Малороссійских слов как содержащихся в оной, так и многих других. – Санкт-Петербург: Иждивеніем М. Парпуры, 1798. – 178 с. (видання 3 частин коштом Максима Парпури без відома і згоди автора)
  • (ウクライナ語) Котляревський І. П. Енеида на малороссійскій язык перелицїованная И. Котляревским. – Санкт-Петербург: О. А. Волохінов, 1842.
  • (ウクライナ語) Котляревський І. Енеїда [2] [3]/ ком. О.Ставицького; мал. А. Базилевича. — Київ: Радянська школа, 1989.

関連項目[編集]