エメリア共和国

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エメリア共和国国旗

エメリア共和国(エメリアきょうわこく、: Republic of Emmeria)は、バンダイナムコゲームスXbox 360フライトシューティングゲームACE COMBAT 6 解放への戦火』に登場する架空国家

概要[編集]

エメリア共和国は、エースコンバットシリーズストレンジリアル世界に存在する国家のひとつである。『エースコンバット6』において主人公のタリズマンが所属する国家で、エストバキア連邦の侵略に反攻する。

アネア大陸の中部から海峡を挟んで大陸西方のケセド島までの西部を領土とする共和制国家である。東はエストバキア連邦と国境を接し、北西はノルデンナヴィク王国と接する。北は北極海、南はフォスカム海、ケセド島の西はユージア洋に面する。アネア大陸に存在する3ヶ国の中で最も国土面積の広い国家である。人口は2013年時点で1億1千万人[1]。高い経済力を有する豊かな国で、軍事的にも世界有数の能力を誇る[1]

歴史[編集]

中世[編集]

中世時代におけるエメリアは王政国家だった。古来よりグレースメリアは恵まれた土地であり、土地の支配権を巡って複数の諸侯が争いを繰り広げていた。その為、グレースメリアは荒廃し治安は悪化。王権は失墜した上諸外国からも侵略を受け、エメリア王国は危機的状況に陥った。この状況へ対処したのが英雄王アウレリウス二世である。味方の士気向上を目的に、アウレリウス二世はアネア大陸に伝わる古代神話に登場する戦神の「金色の巨人」をモチーフにした「金色の王様像」を作らせた。この王様像を擁した部隊は常勝を誇り、次第に敵は王様像を見るだけで戦意を喪失し、戦わずして敵を下すことも増えていった。最終局面ではアウレリウス二世が自らエメリアの諸侯たちを説得して国内を治めることによって諸外国の付け入る隙を封じ、争いに終止符を打ったという。[2]

時期は不明ではあるがエメリアは共和制に移行した。共和制移行の際の新国家樹立宣言の際には、アウレリウス二世の逸話が引き合いに出されている。共和制への移行に伴い、エメリアはグレースメリアへ遷都した[2]

小惑星ユリシーズの影響[編集]

1999年に地球に落着し各地に大きな被害をもたらした小惑星「ユリシーズ」だが、アネア大陸の諸国はその落着の可能性の浮上が遅れたことから、ユージア大陸ストーンヘンジのような迎撃策をとることができずにいた。アネア大陸諸国では国際天文学連合(IAU)とストーンヘンジを擁するFCU(中央ユージア連合)に対する不満の声が高まりを見せ、大規模なデモに発展しつつあった。

この状況下において、旧王族であり、アウレリウス二世の末裔に当たるアルベルト・ローレンス卿はグレースメリア城の地下を始めとする各所に避難民収容用のシェルターを設置することを提案する。これをエメリア政府は全面的に支援し、保有する航空機や船舶を用いた人員輸送、人道的な国際機関などへの要員派遣を行うことを表明。各国もこれに倣い、国連加盟国だけで約160か所のシェルターが設置されることとなる。特に、グレースメリア市内には16ヶ所のシェルターが設置され、その収容規模は合計で約20万人に達する。この数字はオーシア連邦の首都、オーレッドに次ぐものとなっている。

無計画な援助[編集]

ユリシーズの破片は主に東のエストバキア連邦に落着し、大きな被害を出すこととなる。これと対照的に、エメリア共和国では自国内の被害は小さかったことから、2000年からエストバキアに対するユリシーズ復興援助政策を開始した。しかしその後エストバキア国内での軍閥間の争いが激化し、エメリア政府は援助政策を一時的に凍結した。

2007年4月、エストバキア国内でリエース派統一戦線(LUF)が旧政府に代わり旧首都を含むエストバキア西部を統率。そこでエメリア政府はこのLUFが進めていた復興支援政策を援助する形で、凍結していた援助政策の再開を決定。エストバキアへの物資等の支援を開始した。しかしLUFはエメリアからの支援をもとに次第に敵対する勢力の排除をはじめた。特にLUFの支配に対して反対の姿勢を示していた都市グレジーナにおいては、LUFによる弾圧によりおよそ20万人が死亡するという未曽有の大惨事を引き起こした。

2010年にエメリア政府はLUFへの支援を打ち切ったが、すでにその時にはこの弾圧がきっかけとなったLUFと各軍閥間での内戦が発生しており、6年もの間続くこととなった。それゆえエメリアのLUFに対する復興支援政策は「無計画な支援」とよばれ、エストバキアとの間に大きな溝を作ってしまった。

エメリア・エストバキア戦争[編集]

地理[編集]

都市[編集]

グレースメリア(Gracemeria)
新市街のモデルとなっているマンハッタン
エメリア共和国の首都。アネア大陸の中でも極めて発展した大都市である。街の西側は旧市街のチェスターシティ(Chester City)、東側は新市街のノーヴァスメリア(Novusmeria)のふたつに分かれており[3]、その間の王様湾(King's Bay)を王様橋(King's Bridge)と呼ばれる長大な橋が結んでいる[4]。旧市街にはグレースメリア城が建っている。城の西には首都防空の要であるグレースメリア空軍基地を擁する。新市街には高層ビルが立ち並び、国会議事堂放送局が存在する。エメリア・エストバキア戦争においてエストバキア軍から最初に攻撃を受ける。ミサイル攻撃によって王様橋が破壊され、エストバキア占領下の間は修復されなかったが、エメリア軍による解放後に修復された[5]
モデルとなったのはマンハッタン(新市街)およびロンドン(旧市街)。
ヴィトーツェ(Vitoze)
モデルとなったシエーナ市。
ケセド島南西のブリリアンテ高原に位置する都市[6]。周囲を山に囲まれ、中世の面影を残す。赤煉瓦の屋根と白壁の建物が多く残っている[7]。街の南にはカンパーニャ飛行場がある。
モデルとなったのはイタリア共和国トスカーナ州にある都市シエーナ
オルタラ(Ortara)
アネア大陸西部のジャメル砂漠に広がる都市。小さな港を持ち、織物を中心とした手工業が栄えている[8]。街の北には飛行場が存在する。
サン・ロマ(San Loma)
エメリア領中南部に位置する港湾都市。ドアイパルム湾周辺にタルボ工業地帯を形成しており、湾の埋立地には軍民共有の空港であるカヴァリア空軍基地がある。空港はエメリア中部のハブ空港としても機能する空の交通の要所である[9]
モデルとなったのはサンディエゴとシアトル(市街地の一部)で、「エースコンバット インフィニティ」のサンディエゴのマップはこのマップをベースに作られた。
シルワート(Silvat)
ローリンズ平原に位置する山岳都市。森林に囲まれており、いくつもの集落から成り立っている[10]。西にはクラウディア湖、北には変電所、中央にはセボルナ飛行場が位置する[11]
フォートノートン(Fort Norton)
アルマ川上流に位置する鉱山都市。周辺には険しい峡谷が広がっている。ラーズリーズ鉱山などが存在する。アルマ川はグレースメリアの水源のひとつである。
マンテ(Mante)
エストバキアとの国境付近に位置する都市。アネア共和国構想における首都であった。
ミスコ(Misko)
ケセド島中部のシプリ高原に位置する村。カルツァラーニ川沿いに発展している。

施設[編集]

キエラ油田(Kijera Oil Fields)
オルタラの東に位置する石油油田地帯。海上油田と港湾部の石油関連施設で構成されている。
グレースメリア城(Gracemeria Castle)
旧市街の高台に位置する中世期の古城。城の中には「金色の王様像」を筆頭とする様々な美術品が展示されている。アネア大陸への小惑星ユリシーズ落下の報を受けて、古城の安全性を活かして地下シェルターとしての施工が進められた。超高強度繊維補強コンクリートによってシェルター外郭が作られ、約1万5000人の収容人数を誇った[2]
バルトロメオ要塞(Bartolomeo Fortress)
ケセド島のマルチェロ山脈に位置する山岳要塞。
ラグノ要塞(Ragno Fortress)
グラジオ渓谷に位置する難攻不落と呼ばれる要塞。渓谷の河川をせき止めているケルノスダムによって要塞の稼働に必要な電力を確保している。

地域[編集]

グラジオ渓谷(Grageo Canyon)
数千年もの長い間の河川の浸食により隆起した赤い台地が少しずつ削られてできた切り立った崖の多い大峡谷地帯。台地上部と峡谷底部の高低差は1kmにおよぶ[12]。ラグノ要塞やケルノスダムがある。
グラバ諸島(Glava Islands)
ビナム島、ホッド島、ケザー島などの島々によって構成されるフォスカム海に位置する諸島。
ケセド島(Khesed Island)
アネア大陸の西にある島。
ジャメル砂漠(Jamel Desert)
アネア大陸西岸に広がる砂漠。ラルゴムビーチやオルタラ、キエラ油田が存在している。
シプリ高原(Sipli Field)
ケセド島中部に位置する平原。ミスコが存在し、東西にカルツァラーニ川が流れる。
セルムナ連峰(Peak of Selumna)
アネア大陸中部を背骨の様に貫く大山脈地帯。
マルチェロ山脈(Mount Marcello)
ケセド島北部に広がる山岳地帯。バルトロメオ要塞があり、その南にはヴェローナ湖が存在する。
モロク砂漠(Moloch Desert)
グレースメリアの北西に位置する砂漠。
ラーズグリーズ海峡(Razgriz Straits)
エメリア北東、エストバキア北西に位置する流氷に覆われた海峡。この海峡の西側がエメリア領、東側がエストバキア領となる[13]
ローリンズ平原(Rawllins Plain)
シルワートタウンを中心に広がる平原。平原といっても比較的起伏に富んでいる。

企業[編集]

  • エメリア航空(Emmeria Airways) - 航空会社。「7」にてセラタプラの飛行場に旅客機が駐機している。

軍事[編集]

エメリア軍は陸海空からなる軍種を保有している。また、統合参謀本部が存在する。軍との詳細な関係は不明だが、諜報活動を行う国家治安諜報部が存在する。

『エースコンバット6』において日本語と英語の対訳が一致せず、日本語では2種の空軍組織があるにも関わらず、英語では両者ともに同じ表記が使われるなど不明瞭な点がある。

  • エメリア共和国陸軍(Emmerian Army)
  • エメリア共和国海軍(Emmerian Navy)
  • エメリア共和国空軍(Emmerian Air Force / Republic of Emmeria Air Force[14]
  • エメリア国防空軍(Emmerian Air Force)

陸軍で名前が判明している部隊は、戦車部隊のワーロック大隊、スティールガンナーズ隊、ドラゴンバスターズ隊、クオックス機甲大隊、シルワートタウンに籠城していたガビアル隊、グリズリー隊、バラクーダ隊(後にドラゴンバスターズ隊に編入)、グレースメリア解放戦においてワーロック大隊支援部隊として登場するリゲル戦車隊などの戦闘部隊、通信部隊のシェルパ隊、特殊部隊のレオニード隊が登場する。

海軍の規模は不明だが、名前のわかっている艦は開戦後にエストバキアの包囲を突破し、ケセド島にまで逃れてきた第2艦隊旗艦で、グレースメリア解放戦でも旗艦となった巡洋艦「マリーゴールド」と、駆逐艦「ネバーランド」「ホーテンシア」「ヴィオラ」「ホワイトファング」の存在が確認されている。また、プレイヤーの僚隊として登場する、海軍航空隊のアバランチ隊(F/A-18Fを運用)や、第3艦隊所属のヘリ部隊であるイエロージャケット隊が残存している。また、LCAC部隊及び揚陸艦の存在が確認されている。

空軍部隊も規模は大きく、F-15Eを主力とするガルーダ隊以外にも、僚隊となるウィンドホバー隊(F-16Cを運用)、スカイキッド隊(ミラージュ2000-5を運用)、爆撃機部隊のハンマーヘッド隊(B-52を運用)、A-10を駆るスティングレイ隊の存在が確認されている。エメリア空軍ではエストバキア空軍がF-4Eの運用を続けているのに対し、F-16Cミラージュ2000-5などの軽戦闘機を主に運用しているのも特徴である。また、F/A-18Fも陸上機として運用されている。他に、AWACSとして登場するE-767「ゴーストアイ」及び同型機で電子支援機「スネークピット」の存在が確認できる。また、最初のミッションのムービーでサーベラス隊という部隊が基地管制官の台詞で確認できるが、その後のサーベラス隊の動向は不明。またミッション11においてスネークピットの台詞からナスカ隊の存在も確認されている。

なお、同名のゲーム「スカイキッド」に由来するTACネームを持つスカイキッド隊のように、各隊はそれぞれある共通の由来を持ったTACネームのパイロットが僚機として登場する。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

出典[編集]

  1. ^ a b 『ACES at WAR A HISTORY 2019』、59頁。
  2. ^ a b c エースコンバット6公式サイト、もっと詳しく ACE6、ワールドニュース、GAZE January 1 , 1999”. バンダイナムコゲームス. 2020年7月24日閲覧。
  3. ^ 『エースコンバット6』、ミッション13、ブリーフィング。
  4. ^ 『エースコンバット6』、ミッション1、ブリーフィング。
  5. ^ 『エースコンバット6』、SCENE VIEWER、Scene 17
  6. ^ 『エースコンバット6』、ミッション2、ブリーフィング。
  7. ^ 戦闘エリア紹介 ヴィトーツェ市”. エースコンバット6公式サイト. バンダイナムコゲームス. 2020年9月17日閲覧。
  8. ^ 戦闘エリア紹介 ジャメル砂漠”. エースコンバット6公式サイト. バンダイナムコゲームス. 2020年9月17日閲覧。
  9. ^ 戦闘エリア紹介 タルボ工業地帯”. エースコンバット6公式サイト. バンダイナムコゲームス. 2020年9月17日閲覧。
  10. ^ 戦闘エリア紹介 山岳都市 シルワート”. エースコンバット6公式サイト. バンダイナムコゲームス. 2020年9月17日閲覧。
  11. ^ 『エースコンバット6』、ミッション6、ブリーフィング。
  12. ^ 戦闘エリア紹介 大峡谷地帯 グラジオ渓谷”. エースコンバット6公式サイト. バンダイナムコゲームス. 2020年9月19日閲覧。
  13. ^ 『ACES at WAR A HISTORY 2019』、146-147頁。
  14. ^ F-15E ストライクイーグル `エースコンバット ガルーダ1` (プラモデル)”. ホビーサーチ. ハセガワ. 2020年9月1日閲覧。

参考資料[編集]

  • Xbox 360ソフト『エースコンバット6 解放への戦火』 バンダイナムコゲームス、2007年
  • 『エースコンバット6 解放への戦火 コンプリートガイド』 ソフトバンククリエイティブ、2008年 ISBN 978-4-7973-4323-6
  • エースコンバット7 コレクターズエディション付属ブックレット『ACES at WAR A HISTORY 2019』 バンダイナムコエンターテイメント、2019年
  • エースコンバット6 解放への戦火 公式サイト バンダイナムコゲームス

関連項目[編集]