エリダヌス座ε星

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エリダヌス座イプシロン星
データ
元期 J2000
星座 エリダヌス座
赤経 3h 32m 55.8422s
赤緯 -9°27′29.744″
視等級 (V) 3.73
特徴
スペクトル分類 K2 V
色指数 (B-V) 0.88
色指数 (U-B) 0.59
変光星 りゅう座BY型回転変光星
アストロメトリー
視線速度 (Rv) 15 km/s
固有運動 (μ) 赤経: -976.44ミリ秒/
赤緯: 17.97ミリ秒/年
年周視差 (π) 310.75 ± 0.85ミリ秒
距離 10.5 ± 0.03 光年
(3.218 ± 0.009 パーセク
絶対等級 (MV) 6.192
詳細
質量 0.85 M
半径 0.84 R
光度 0.28 L
表面温度 5,100 K
金属量 49 - 65 %(太陽比)
自転周期 11.1
年齢 5 ×108
他の名称
エリダヌス座18番星, HD 22049, HR 1084, BD-09°697, GCTP 742.00, WDS 03330-0928, SAO 130564, LHS 1557, LCC 0140
■Template (■ノート ■解説) ■天体PJ

エリダヌス座ε星-ざ いぷしろんせい)は、エリダヌス座にある恒星で、学名はε Eridani(略称はε Eri)。K2型の主系列星である。地球から10.5光年の距離にある。太陽と比べ質量は85%、明るさは28%である。少なくとも一つの惑星を持つことが確認されている。我々の太陽に比較的似ているため、かつては知的生命体がいるかもしれないと考えられ、オズマ計画のターゲットにもなったが、文明の存在を示唆する証拠は得られなかった。また太陽系の比較的近くに位置することもあり、SF作品、特にスペースオペラで頻繁に扱われる。

目次

恒星の性質

エリダヌス座ε星のスペクトルは非常に変化に富んでおり、多くの輝線を持つ。また強い磁場を持ち、自転周期は11日である。これらの特徴は、この星が5億歳程度と非常に若いためだと考えられている。そのため、地球のような惑星を持っているとしても知的生命は発生していないだろうと考えられる。また、鉄などの重い元素は少ない。

惑星系

地球からみた角度でのエリダヌス座イプシロン星をとりまくダスト円盤と惑星bの軌道

エリダヌス座ε星には、一つの惑星が確認されており、もうひとつ仮説上の惑星の存在が提唱されている。このほかに、塵円盤の存在が確認されている。

1988年、エリダヌス座ε星の周囲に塵からなる円盤が観測された。この円盤は内径35AU、外径75AUであり、太陽系で言うとエッジワース・カイパーベルトの位置に相当する。塵円盤の中には複数のかたまりが観測され、それらは惑星によるものではないかと考えられた。

2000年には、ドップラーシフトにより軌道長半径3.3AUのエキセントリック・プラネットである惑星bが発見された。

2006年には、ハッブル宇宙望遠鏡によるアストロメトリー観測が成功した。この惑星bは質量が木星の1.55 (±0.24) 倍と推定されており、近日点2.4AU、遠日点5.3AUの長い楕円軌道を約2,500日かけて公転していると考えられている。

また塵円盤の形状から、軌道長半径40AUで質量が木星の10%程度の惑星が存在するかもしれないという仮説が立てられているが、2005年3月現在、それを裏付ける観測結果は得られていない。

恒星に近い位置には塵円盤が観測されていないため、現在の太陽系の形成と進化のモデルに照らし合わせると地球型惑星が存在する可能性がある。およそ0.53AUの軌道に地球に似た惑星があれば、居住に適しているだろうと考えられる。

2008年10月27日スピッツァー宇宙望遠鏡の観測で、内外2つの小惑星帯が発見された。

エリダヌス座ε星の惑星
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率
小惑星帯 3 AU
b 1.55 ± 0.24 MJ 3.39 ± 0.36 2502 ± 10 0.702 ± 0.039?
小惑星帯 20 AU
c (未確認) 0.1 MJ 40? 102200? 0.3
塵円盤 35 — 100 AU

エリダヌス座ε星を扱った作品

関連項目

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