エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エージェント・ヴィノッド
最強のスパイ
Agent Vinod
監督 シュリラーム・ラガヴァン
脚本 シュリラーム・ラガヴァン
アリジット・ビシュワース
製作 サイーフ・アリー・カーン
ディネーシュ・ヴィジャン英語版
出演者 サイーフ・アリー・カーン
カリーナ・カプール英語版
音楽 プリータム英語版
撮影 C・K・ムラリーダラン
編集 プージャ・ラダ・スルティ
製作会社 イルミナティ・フィルム英語版
エロス・エンターテインメント英語版
配給 日本の旗 アクセスエー
公開 インドの旗 2012年3月23日[1]
日本の旗 2014年2月8日
上映時間 157分
製作国 インドの旗 インド
言語 ヒンディー語
ロシア語
英語
パシュトー語
アラビア語
ウルドゥー語
製作費 ₹600,000,000[2]
興行収入 ₹730,050,000[3]
テンプレートを表示

エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ』(エージェント・ヴィノッド さいきょうのスパイ、原題:Agent Vinod)は、2012年に公開されたインドスパイ映画シュリラーム・ラガヴァンが監督を務め、アリジット・ビシュワースと共に脚本も務めている。主演はサイーフ・アリー・カーンカリーナ・カプール英語版が務めている[4]

あらすじ[編集]

キャスト[編集]

サイーフ・アリー・カーン
カリーナ・カプール
  • ヴィノンド - サイーフ・アリー・カーン
  • イラーム・パルヴィーン・ビラール/ルビー・メンデス - カリーナ・カプール英語版
  • 大佐 - アディル・フセイン
  • ラジャン - ラヴィ・キシャン英語版
  • デヴィッド・カザン - プレーム・チョープラー英語版
  • ナザル - ラーム・カプール英語版
  • ハッサン・ナワーズ - B・P・シン英語版
  • フゼファ・ロカ大佐 - シャーバズ・カーン英語版
  • テームル・パシャ - グルシャン・グローヴァー英語版
  • ファラー・ファクェシュ - マリアム・ザカリア英語版
  • ジャガディシュワール・メトラ - ドリティマン・チャタジー英語版
  • イフティカール・アーメド - ラジャット・カプール英語版
  • ジミー - アヌシュマン・アジャイ・シン
  • 自爆テロリスト - アリーフ・ザカリア英語版
  • 捜査官 - モハメド・アリー・シャー英語版
  • 教授 - ラリット・パリモー英語版
  • タチアナ・レンコ - エレナ・カザン英語版

製作[編集]

1977年公開の『Agent Vinod』とタイトルが同じだが、シュリラーム・ラガヴァンは続編やリメイクではないと語っている[5]。また、ボリウッド・ハンガマの取材の中で、「アクション、スリル、キャラクターにあふれた現実主義的な映画」について述べている[5]。2010年5月30日、ラガヴァンはムンバイで撮影が始まったことを発表した。撮影は他にもモスクワラトビアでも行われた[6][7]カリーナ・カプール英語版が演じたキャラクター「イラーム・パルヴィーン・ビラール」の名前は、2008年にラガヴァンがロサンゼルス・インド映画祭で出会ったパキスタンの映画監督イラーム・パルヴィーン・ビラール英語版から取られている[8]

評価[編集]

興行収入[編集]

公開初日の興行収入は9,410万ルピーを記録した[9]。2日目の興行成績は初日を下回り[10][11]、公開初週末の興行収入は1億8,000万ルピーを記録した[12]。公開第1週末の興行収入は3億6,750万ルピーを記録し、最終的には興行的に失敗したと見なされている[3][13]

批評[編集]

シュリラーム・ラガヴァン

インディア・トゥデイ英語版のカヴェリー・バムザイは、「シュリラーム・ラガヴァンが愛の思考で弱くならなければ、『エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ』はよりスマートで、より鋭く、よりクールな映画になっただろう」と批評した[14]ザ・タイムズ・オブ・インディアのゴウラブ・マラニは映画を「平均より上」と表現し、「映画は面白いものの完璧ではない。この映画は全力を尽くしていない!」と批評している[15]Rediff.comのラジャ・センは2.5/5の星を与え、「映画としては失望と言わざるを得ない」と批評している[16]

ヒンドゥスタン・タイムズ英語版アヌパマ・チョープラー英語版は2.5/5の評価を与え、「映画は後半でスピードを上げるにも関わらず、あなたを不満足にさせるかも知れません」と批評している[17]Koimoiのミリガンク・ダニワラは2/5の星を与え、「『エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ』は間違った意味で大胆な実験です。それは完全な楽しさを与えるものではありません……ジェームズ・ボンドあるいはハリウッドの『ボーンシリーズ』に遠く及びません」と批評している[18]ジー・ニュース英語版は「『エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ』は賢明な方法で楽しむ試みをしています。しかし、それは素晴らしい作品とは呼ばれません。スタイリッシュなプレゼンテーションは見るべきですが、それ以外には何もありません」と批評している[19]デカン・クロニクル英語版のカリド・モハメドは2/5の星を与え、「提案。もしあなたが『エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ』を最後まで観るつもりなら、目を覚ますためのコーヒー入りの大きな魔法瓶を持ってくるべきです」と批評している[20]CNN-IBN英語版ラジーヴ・マサンドは2/5の評価を与え、「映画は様々な作品の影響を受けており、独自のアイデンティティーを見付けることはできない」と批評している[21]

受賞・ノミネート[編集]

部門 対象 結果 出典
第5回ミルチ・ミュージック・アワード英語版 プログラマー&アレンジャー・オブ・ザ・イヤー DJプカン英語版、ヒャチンス・ドウザ「Dil Mera Muft Ka」 受賞 [22][23]
Song representing Sufi tradition 「Raabta」 ノミネート

トラブル[編集]

公開前、サイーフ・アリー・カーンと実業家アイクバール・ミール・シャルマが喧嘩を起こし、それが映画のための宣伝だと指摘された[24]。しかし、カーンは宣伝目的という指摘を否定し、「私はそのようなネガティブな方法で宣伝することを信じません。むしろ、ポスターとプロモーションは適切な種類の話題によって作られるべきです」と語っている[25]

イランのバンドのバロバックス英語版は、映画の劇中歌「Pyaar Ki Pungi」がバンドの「Soosan Khanoom」からの盗作だと主張し、公開1週間前に音楽監督のプリータム英語版を訴えた。しかし、バロバックスは公開2週間後に「それぞれの歌は別物である」と述べて訴訟を取り下げ、プリータムに謝罪している[26]

パキスタンでは、劇中で同国の情報機関ISIがテロ組織との関係を示唆する描写がされていることを理由に上映が禁止された[27]。パキスタンの処置についてカーンは、「これはリアルな種類のスリラーです。私たちはパキスタンに対するネガティブな要素があり、彼ら検閲官が問題を示していることも知っています。私たちはパキスタンに潜伏する犯罪者を描きましたが、それは周知の事実です。しかし、最終的にはRAW英語版のエージェントが勝利し、悪役が敗北することを望みます。彼らがそれを不快に思うのならば、彼らは『エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ』がパキスタンで上映禁止にされている事実を公表するべきです」と語っている[28]

公開1週間後、『エージェント・ヴィノッド 最強のスパイ』に盗作疑惑が持ち上がった。報道によると、映画には古い映画の曲が無断使用されており、その曲は『Phir Subah Hogi』の「Aasmaan Pe Hai Khuda」、『The Train』の「Meri Jaan Maine Kaha」、『ダラパティ 踊るゴッドファーザー』の「Rakamma」の3曲とされ、これらの曲の権利所有者は映画にクレジットされていなかったという。カーンはこの問題について、権利所有者には使用料を支払い済みであり、こうした問題はこれが最後の案件だと語っている[24]

出典[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ “Release Dates”. Bollywood Hungama. (2011年12月23日). http://www.bollywoodhungama.com/trade/releasedates 2011年12月9日閲覧。 
  2. ^ Agent Vinod Budget”. 2013年8月24日閲覧。
  3. ^ a b Agent Vinod”. Box Office India. 2018年7月8日閲覧。
  4. ^ 'Agent Vinod' riddled with woes”. Mid-Day. 2013年3月28日閲覧。
  5. ^ a b IndiaFM News Bureau (2007年10月12日). “"Agent Vinod is not a remake of Rajshri film" – Sriram Raghavan”. Bollywood Hungama. 2010年5月31日閲覧。
  6. ^ Kotwani, Hiren (2010年5月30日). “Saif's second home production goes on the floor”. Hindustan Times. http://www.hindustantimes.com/Saif-s-second-home-production-goes-on-the-floor/Article1-550162.aspx 2010年5月31日閲覧。 
  7. ^ Indo-Asian News Service (2011年11月2日). “Language barrier for Agent Vinod crew in Latvia”. Hindustan Times. http://www.hindustantimes.com/Language-barrier-for-Agent-Vinod-crew-in-Latvia/Article1-621221.aspx 2011年11月4日閲覧。 
  8. ^ “Meet the real Iram Parveen Bilal - Times of India”. The Times of India. http://timesofindia.indiatimes.com/entertainment/hindi/bollywood/news/Meet-the-real-Iram-Parveen-Bilal/articleshow/12481590.cms 2017年9月15日閲覧。 
  9. ^ Agent Vinod First Day Territorial Breakdown”. Box Office India (2012年3月24日). 2012年6月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年3月31日閲覧。
  10. ^ Agent Vinod Second Day Business”. Box Office India (2012年3月25日). 2012年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年3月31日閲覧。
  11. ^ Agent Vinod Has Limited Growth on Sunday”. Box Office India (2012年3月26日). 2012年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年3月31日閲覧。
  12. ^ Agent Vinod First Weekend Territorial Breakdown”. Box Office India (2012年3月26日). 2012年6月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年3月31日閲覧。
  13. ^ Agent Vinod”. Box Office India. 2016年11月30日閲覧。
  14. ^ Bamzai, Kaveree (2012年3月23日). “Agent Vinod movie review”. India Today. 2012年3月23日閲覧。
  15. ^ Malani, Gaurav (2012年3月23日). “Agent Vinod: Movie Review”. The Times of India. 2012年3月23日閲覧。
  16. ^ Sen, Raja (2011年3月23日). “Review: Agent Vinod just isn't clever enough”. Rediff. 2012年3月23日閲覧。
  17. ^ anupama chopra. “Anupama Chopra's review: Agent Vinod”. 2012年3月23日閲覧。
  18. ^ Dhaniwala, Mrigank (2011年3月23日). “Agent Vinod Review”. Koimoi. 2012年3月23日閲覧。
  19. ^ Zee News Bureau (2012年3月23日). “Review: ‘Agent Vinod’ – All style, no substance”. Zee News. 2012年3月23日閲覧。
  20. ^ Mohammed, Khalid (2012年3月23日). “Agent Vinod review: Now, here’s boretainment”. Deccan Chronicle. 2012年3月23日閲覧。
  21. ^ Rajeev Masand. “Masand: 'Agent Vinod' is a boring, disappointing film”. CNN-IBN. 2012年3月23日閲覧。
  22. ^ Nominations - Mirchi Music Award Hindi 2012”. www.radiomirchi.com. 2018年4月27日閲覧。
  23. ^ Winners - Mirchi Music Award Hindi 2012”. www.radiomirchi.com. 2018年4月27日閲覧。
  24. ^ a b “Saif pays the price for using old songs in Agent Vinod”. Hindustan Times. (2012年4月2日). http://www.hindustantimes.com/entertainment/bollywood/saif-pays-the-price-for-using-old-songs-in-agent-vinod/article1-834340.aspx 2012年4月30日閲覧。 
  25. ^ “Agent Vinod needs no publicity: Saif Ali Khan”. EMIRATES 24/7. http://www.emirates247.com/entertainment/films-music/agent-vinod-needs-no-publicity-saif-ali-khan-2012-02-24-1.444801 2018年7月8日閲覧。 
  26. ^ “Iranian band Barobax apologizes to Pritam”. The Times of India. http://articles.timesofindia.indiatimes.com/2012-04-13/news-and-interviews/31336653_1_plagiarism-case-pritam-iranian-band 2012年4月30日閲覧。 
  27. ^ “Leading News Resource of Pakistan”. Daily Times. (2012年3月30日). http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2012%5C03%5C30%5Cstory_30-3-2012_pg3_2 2012年4月30日閲覧。 
  28. ^ “Pakistan's ban on Agent Vinod a shame: Saif”. Hindustan Times. (2012年3月21日). http://www.hindustantimes.com/Entertainment/Bollywood/Pakistan-s-ban-on-Agent-Vinod-a-shame-Saif/Article1-828674.aspx 2012年4月30日閲覧。