オクトパス・ガーデン

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オクトパス・ガーデン
ビートルズ楽曲
収録アルバム アビイ・ロード
リリース 1969年9月26日
録音 アビー・ロード・スタジオ
1969年4月26日 - 7月18日
ジャンル ロック
時間 2:51
レーベル アップル・レコードEMI
作詞者 リチャード・スターキー
作曲者 リチャード・スターキー
プロデュース ジョージ・マーティン

アビイ・ロード 収録曲
A面
  1. カム・トゥゲザー
  2. サムシング
  3. マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー
  4. オー!ダーリン
  5. オクトパス・ガーデン
  6. アイ・ウォント・ユー
B面
  1. ヒア・カムズ・ザ・サン
  2. ビコーズ
  3. ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー
  4. サン・キング
  5. ミーン・ミスター・マスタード
  6. ポリシーン・パン
  7. シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
  8. ゴールデン・スランバーズ
  9. キャリー・ザット・ウェイト
  10. ジ・エンド
  11. ハー・マジェスティー

オクトパス・ガーデン」 (Octopus's Garden) はビートルズの楽曲である。

解説[編集]

本作は、1969年に発表されたビートルズアルバムアビイ・ロード』に収録されたリンゴ・スター[注 1]作の楽曲で、(単独に限れば)リンゴ作としては最後の公式発表曲。リンゴの作品としては「ドント・パス・ミー・バイ」に続く2曲目の作品である。リンゴは「『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』の録音で一時離脱したときに、イタリアに行き、友人と船に乗った。船長が昼食にタコを出してくれて、タコの習性についていろいろと話してくれたのを聞いてこのアイデアを思いついた」と語っている[1]

作曲の過程でジョージ・ハリスンがかなりの部分を手伝っており、映画『レット・イット・ビー』でジョージがピアノを弾きながらリンゴにこの曲のコード進行についてアドバイスしている場面がある。

曲調はほのぼのとしているが、歌詞の内容は「海の底へ逃げてしまいたい」というものであり、ビートルズ内の殺伐とした雰囲気を表している。

レコーディング[編集]

1969年1月26日の「ゲット・バック・セッション」でも取り扱われていたが、正式なレコーディングは同年4月26日に開始された。当時としては珍しくメンバー全員が演奏に参加しており、当時のバンド内における中和剤的なリンゴの立場がうかがい知れる[注 2]

4月26日は、ジョージとジョン・レノンによるギターポール・マッカートニーによるベースギター、リンゴによるドラムスが録音された。テイク2録音時にはリンゴによるガイドボーカルが付けられており、冒頭の歌詞が3回繰り返されている[注 3]。32回の録音を経てベーシック・トラックが完成した[2]

7月17日に第32テイクに対して、コンプレッサーリミッターの処理が施されたポールとジョージのコーラス、間奏での「プクプクプク・・・」というタコが泡を立てたかのような効果音、そしてポールによるピアノがオーバーダビングされた。効果音はリンゴがミルクが注がれたグラスをストローで噴きたてて作ったものである[3][4]

7月18日にリンゴのリード・ボーカルが録音されて完成となった。

演奏[編集]

『ラヴ』バージョン[編集]

2006年に発売されたアルバム『ラヴ』にリミックスされた音源が収録された。同作に収録のものは「グッド・ナイト」のストリングスをバックにリンゴのボーカルから始まる。バックでは「イエロー・サブマリン」の効果音が聞える。「ラヴリー・リタ」のフィルインが入るとオリジナルのバッキング・トラックに移行する。曲の終盤には、「ヘルター・スケルター」のギターと「サン・キング」の冒頭が加えられている[5][6]

その他のバージョン[編集]

オアシスノエル・ギャラガーは、「ホワットエヴァー」をライブで演奏する際に、曲の最後に「オクトパス・ガーデン」の歌詞を入れることがある。

コメディグループ「CollegeHumor」は、「Ringo Wants to Sing More」というパロディソングを発表している。

収録アルバム[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 本名のリチャード・スターキー名義で発表
  2. ^ 当時は個人作業を行うことが多く、アルバム『ザ・ビートルズ』には、メンバーのうち3人または2人しか参加していない曲や、メンバー(特にポール)のソロ作品が多く収録されている。
  3. ^ この時のテイクは『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録されている。

出典[編集]

  1. ^ Anthology book (2000, p. 312)
  2. ^ Lewisohn, Mark (2004). The Complete Beatles Recording Sessions. London: Hamlyn. ISBN 0-681-03189-1. 
  3. ^ DM Beatle's Site: Abbey Road (UK, 1969)”. Webcitation.org. 2009年10月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月1日閲覧。
  4. ^ Only Some Northern Songs in Abbey Road”. 2018年11月1日閲覧。
  5. ^ Gundersen, Edna (2006年11月13日). “A likely lament: 'You can't do that to The Beatles”. USA Today. オリジナルの2012年10月25日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121025005818/http://usatoday30.usatoday.com/life/music/news/2006-11-13-beatles-cover_x.htm 2018年11月1日閲覧。 
  6. ^ The Beatles: Love – PopMatters Music Review”. PopMatters (2006年12月15日). 2018年11月1日閲覧。

参考文献[編集]

日経BP社 ザ・ビートルズ全曲バイブル