オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー
L'Officine Universelle Buly
BULYTOKYO.jpg
日本1号店
種類 株式会社
略称 ビュリー
本店所在地 フランスの旗 フランス
75006
サン=ジェルマン=デ=プレ
設立 2014年4月
業種 化学
事業内容 基礎化粧品
香水
トイレタリー
代表者 ラムダン・トゥアミ(代表取締役
支店舗数 11店(2018年12月現在)
関係する人物 ヴィクトワール・ドゥ・タイヤック
外部リンク https://www.buly1803.com/jp/
テンプレートを表示

オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー (L’Officine Universelle Buly) とは、フランスパリ6区サン=ジェルマン=デ=プレボナパルト通りフランス語版6番地に本店を構える、1803年創業の香水基礎化粧品を取り揃えた総合美容薬局である[1]

ブランドの休止などを経て、2014年アートディレクターラムダン・トゥアミフランス語版と美容専門家のヴィクトワール・ドゥ・タイヤック(Victoire de Taillac)夫妻によってリブランド、復刻オープンされた。

歴史[編集]

調香師ジャン=ヴァンサン・ビュリーフランス語版18世紀後半から香粧品の開発に着手し[1]1803年、パリのサントノーレ通りオフィシーヌ・ユニヴェルセル1号店を構える。

当時、香りの開発技術は秘伝中の秘伝とされ、香水は限られた人間しか持つことができないものだった。 バラを愛したジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ(フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの最初の妻)が新種の花を輸入し、栽培させることに成功すると、香粧品は一般人にも広まっていった[1]

当時の製造法とは一線を画したビュリーの香粧品は、1806年に制定されたフランス民法典に定められた商業活動の自由を得て、さらに広がりをみせる。

ビュリーは蒸留師、調香師そして美容専門家としても一目置かれる存在となり、小説家オノレ・ド・バルザック人間喜劇Scènes de la vie parisienne(パリ生活風景)に分類される作品セザール・ビロトーフランス語版のモデルにもなった[1]

店舗[編集]

ビュリーが作り上げた「オフィシーヌ・ユニヴェルセル」は、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーに名を改め、 パリをはじめソウル特別市ロンドン東京ニューヨーク台北市香港など[2]、国際的に展開。

パリには、6区ボナパルト通りフランス語版にあるサン=ジェルマン=デ=プレ[2]のほか、3区サントンジュ通りフランス語版マレ[2]がある。マレ店では、香粧品だけでなくカフェドライフラワーショップも併設しており、19世紀初頭にエドゥアール・マネジョルジュ・サンドといった文化人社交界の人々のたまり場として名を馳せた1789年創業のグラン・カフェ・トルトーニ(Café Tortoni de Parisを蘇らせた。


日本へは2017年4月に上陸した。恵比寿代官山町の中間に位置する日本1号店内の内装は、雰囲気が真っ二つに分かれている。

片方はフランスの木工職人が装飾を施したクラシックな雰囲気で、パリ店のような伝統的なスタイル[3]。そしてもう一方はコンクリートや面で外からの光を取り込む天井など、ミニマルで洗練された東京らしいスタイル[3]

その境界線として、陶磁器漆器の補修方法の金継ぎをイメージした、金色で間仕切りの線が引かれている[3]

2018年6月、京都に日本2号店がオープン。外観は茶室にインスパイアされた数寄屋造り、内装は19世紀フランスの紺碧と金の配色を基調とした佇まいを演出する[4]

今後3年でインショップを含む30店の出店を目指す[5]

商品構成[編集]

構成は3つに分かれている。

独自に開発したもの
水性香水をはじめクレンジングミルク、化粧水、中性石鹸ろうそくなど。
オリジナルパッケージに入っているが何も手を加えていないもの
精油クレイなど。
理美容雑貨
やフェイスブラシ、ボディブラシ、歯ブラシ爪切りなど。身だしなみに欠かせない製品を世界各地の職人から取り寄せている[6]


創業当初の理念を踏襲した古来の製法に忠実ながらも、改良を加え防腐剤パラベンフェノキシエタノールシリコンなどを一切含まない無添加の製品を取り揃える。

原料の香りの広がりと純度を最大限に引き出すため[1]グリセリンアルコールなどの香りを妨げるような成分を含まない製法を採用している。

フレグランス[編集]

チュベローズ・デュ・メキシク(TUBÉREUSE DU MEXIQUE)
白い花の女王チューベローズに、スパイシーなクローブとバニラの香り。
ローズ・ドゥ・ダマス(ROSE DE DAMAS)
ローズのブーケにスパイスの効いたジンジャーとベチバーの香り。
スミ・ヒノキ(SUMI HINOKI)
燻したヒノキの深い香り。
アル・カシール(AL KASSIR)
ビャクダン、ゼラニウムとカルダモンのエキゾチックな香り。
ビガラード・ドゥ・セヴィーユ(BIGARADE DE SÉVILLE)
オレンジ、新鮮なミントとローズマリーの香り。
リケン・デコス(LICHEN D'ECOSSE)
ガルバナウム英語版の香り。
マカサー(MAKASSAR)
ウッディな菖蒲とブロンド煙草を凝縮しブレンドしたオリエンタルな香り。
ミエル・ダングルテール(MIEL D'ANGLETERRE)
白い蜂蜜、麝香と杉の木の香り。
ベルガモット・ドゥ・カラーブル(BERGAMOTE DE CALABRE)
苦味あるオレンジとアールグレイガイアック英語版の木の香り。
ヘリオトロープ・デュ・ペルー(HÉLIOTROPE DU PÉROU)
ヘリオトロープの白い花々、トンカ豆とスミレの香り。
フルール・ドランジェ・ドゥ・ベルカンヌ(FLEURS D'ORANGER DE BERKANE)
オレンジの花と葉の香り。
ユズ・ドゥ・キソ(YUZU DE KISO)
ミント、ゲッケイジュ、柚子の爽やかな香り。

主な製品[編集]

オー・トリプル(EAU TRIPLE)
水をベースにした世界初[7]水性香水アルコールエタノール不使用。
オー・スゥペールフィヌ(EAU SUPERFINE)
ダマスクローズ蒸留水がベースの化粧水。
ポマード・コンクレット(POMMADE CONCRÈTE)
手の平のイラストで知られるハンドクリーム。シアバターをベースに、ごま油の特性(再生と再構築)と、蜜蝋の特性を組み合わせたもの。カモミール水が手足の肌荒れや乾燥を滑らかにする。
ユイル・アンティーク(HUILE ANTIQUE)
ボディオイル。古代ギリシアより医療や美容法で実践されてきた、浸透力を高める手法に着想を得て、入浴後、濡れたままの肌にのばす。
レ・ヴィルジナル(LAIT VIRGINAL)
ボディミルク。プトレマイオス朝時代のエジプト古代ローマ期の伝統的な美容法から着想を得ている。
サヴォン・スゥペールファン(SAVON SUPERFIN)
植物由来の中性石鹸。 ソーダフリー、 グリセリンフリーでつくられた。
フゥイユ・ドゥ・サヴォン(FEUILLES DE SAVON)
日本の紙石鹸にインスピレーションを受けて生まれた紙タイプの石鹸。 線維素と石鹸成分で出来ており、鞄の最薄部や本のページに忍び込むほど薄く、水との接触で溶解する。
オピア・ダンテール(POPIAT DENTAIRE)
蛇のイラストで知られる歯磨剤。主成分である南フランスジェール県カステラ・ヴェルデュザンフランス語版に湧き出る温泉水は、硫酸塩カルシウムマグネシウムを豊富に含み、古くから喉や口内の痛みを鎮め、口臭を防ぐことで知られている。
ユイル・ヴェジタル(HUILE VÉGÉTALE)
植物油。コールドプレスなど丁寧な抽出方法を採用している。約70種。
クレーム・ポゴノトミエンヌ(CRÈME POGONOTOMIENNE)
シェービングクリーム。「ポゴノトミー(fr:pogonotomie)」とは18世紀頃の理容師達が編み出した髭剃りの作法を表す言葉。ギリシア語で髭を意味するポゴス(Pogos)と、切るという動詞のテムノ(fr:temno)に由来している。
ピエール・アリュム(PIERRE D'ALUN)
止血、清浄作用があるとして古来から治療薬として使われてきたミョウバン石。表皮の細孔を詰まらせることなく発汗を調節し、細菌を排除、体臭を防ぐ作用がある。

カリグラフィー[編集]

クラシカルなカリグラフィーの文字入れも特徴的で、商品の箱に名前や特別な思いをスタッフが刻印するサービスがある。

石鹸(サヴォン・スゥペールファン)に好きなイニシャル(大文字2文字)をあしらえる刻印サービスにも対応。文字は17世紀のフランス人印刷専門彫刻家であるシャルル・マヴローフランス語版が考案した[1]、特有の螺旋状に交差するモノグラムを採用。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 『オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(購入者に配布)』オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー本店、東京都渋谷区、2017年(日本語)。2018年4月2日閲覧。
  2. ^ a b c Magasins”. 2018年4月2日閲覧。
  3. ^ a b c “パリの老舗薬局ビュリーが日本上陸! 仕掛人にその背景を聞く”. GQ JAPAN. (2017年4月14日). https://gqjapan.jp/life/grooming-health/20170414/lofficine-universelle-buly 2018年4月2日閲覧。 
  4. ^ “NEW OPEN「OFFICINE UNIVERSELLE BULY(オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー)」” (プレスリリース), BAL(バル), (2018年6月7日), http://www.bal-bldg.com/news/detail951.html 
  5. ^ 京都に和洋折衷の美容専門店 パリの老舗「オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー」が日本2号店”. WWD JAPAN (2018年6月8日). 2018年6月11日閲覧。
  6. ^ “Officine Universelle Bulyオーナー ラムダン・トゥアミ氏 Special interview vol.1”. la kagu. (2018年3月8日). http://www.lakagu.com/2018/03/08/post-3517/ 2018年4月2日閲覧。 
  7. ^ “パリの美容薬局“ビュリー”待望の日本1号店がオープン”. Numero TOKYO. (2017年4月5日). https://numero.jp/news-20170405-lofficine-universelle-buly/ 2018年4月2日閲覧。