オムレツ

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日本のプレーンオムレツ

オムレツ英語: omeletteまたはomelet)は、卵料理のひとつで、起源は古代ペルシャに遡るという。名称は16世紀フランスの料理に由来し、現代ではバリエーションが非常に幅広く、各国で溶き玉子を使用した様々な料理がオムレツと呼ばれていて、卵焼きやキッシュパイ、かに玉に近い料理も見られる[1]

日本では、油をひいた鍋やフライパン溶き卵を焼いて折りたたんだ料理が普及している。

折りたたんで半月形に仕上げる以外にも、大量の具に焼いた卵を被せて紡錘形に仕上げたり、さらには切り開くなどアレンジは多様。

技法[編集]

日本で『プレーンオムレツ』と呼ばれる料理の場合、典型的な作り方は次の通り。

  1. 一人前2個か3個のを溶き、少量のクリーム牛乳を加えて攪拌する 
  2. バターをフライパンに落として熱して溶かし、卵液を流す
  3. 固まる前に鍋を持つ腕を叩きながら手早く返し、形を整え皿に盛る

焦がすことなく仕上がりを美しく、ふんわりとした仕上がりを得るためには、フライパンの使い方、バターの量、火加減の調節などの基本的な調理作業に高い技術が必要となるため、プロの調理人がこれら基本技術の習得のためにオムレツを焼くという事も多い。フライパンに焼きついたら終わりであるため、美しく仕上げるにはテフロン加工もしくは念入りに油ならしした鉄フライパンを使う。フライパンの手入れも技術の一部となる。

オムレツは焼け具合など仕上がりの状態を均一にするために多少の熟練を必要とする料理であるため、主に外食チェーン店向けの業務用オムレツも市販されている。

作り立てを食べるのが美味であり、また具の好みもあるので、高級ホテルの朝食ではシェフが客の好みに合わせて焼いてくれるサービスをする例も少なくない。

種類[編集]

具材を何も入れずに卵液に味付けしただけのものは、プレーンオムレツと呼ばれる。ここからさまざまな具を加えたり、各種ソースや餡をかけるものなど非常に多くの派生形がある。中にチーズ豆類穀類野菜果物など入れて焼いたり、混ぜて焼いたりすることもある。また中心部が固まりきらない状態のものはレアオムレツと呼ばれる。

調味にはトマトケチャップをはじめ、レストランではドミグラスソースホワイトソース、和風ソース、カレーソースなど、独自に工夫したソースをかけて出す例も見られる。味付けした米飯を入れたものは「オムライス」と呼ばれる。同様に焼きそばを入れたものは「オムそば」「オム焼きそば」、あるいは「オム巻き」などと呼ばれる。これらは、いずれも日本で考案された料理である。なお、オムレツは明治初期に西洋茶漬として、東京浅草の会円亭で売られていたという。[2][3][4][5]

日本において明治大正期から伝わる典型的なオムレツは、ひき肉たまねぎを炒めたものを溶き卵で包み込むものである。軍隊調理法を始めとする古い料理本には必ずこのレシピが掲載されており、家庭料理としても広く普及していた。昭和の時代までは日本でオムレツといえばこの料理を意味し、現在も大衆食堂や町中華などではこのタイプのものが提供されることが多い。

スパニッシュオムレツ(スペイン風オムレツ)は、鉄鍋などにたっぷりの具と卵を入れて、ひっくり返すことなくじっくりと焼き上げる。大きめに作って切り分けて出すもので、ケチャップやソースなどの調味料はあまり用いられない。

アメリカ合衆国では朝食メニューとして、炒めたハムパプリカ、玉葱、トマトじゃがいも、チーズ、マッシュルームほうれん草などを混ぜ込む、あるいは挟み込んだ大型のオムレツが定番となっている。これはデンバー市の名を冠してデンバー・オムレツとも呼ばれる。

中華料理では芙蓉蛋と呼ばれる肉入りオムレツなど、多くの中華風定番オムレツ料理がある。鍋料理の具のひとつとして、卵を薄く焼いた皮で挽肉などを包んだ「蛋餃子」(タンジャオズ、dànjiǎozi)という餃子の一種があるが、ミニサイズのオムレツと見ることもできる。

台湾では、干し大根を入れた菜脯蛋が朝食メニューの定番である。屋台料理として有名な蚵仔煎は、牡蠣と溶き卵を水溶きしたサツマイモ澱粉でとじる。

フランスモン・サン=ミシェルでは、卵をホイップクリームのように泡立て、甘くふんわりと焼き上げることで知られるオムレツ「スフレリーヌ」が名物となっている。「ラ・メール・プラール(プラールおばさん)」(fr)[6]などの店が日本にも進出している。

ドイツでは刻んだじゃがいも、ベーコン、玉ねぎを加えた田舎風オムレツ「ホッペルポッペル」が食べられている。

オムレット[編集]

似通った名前の菓子として、オムレット[7]がある(「オムレツケーキ」とも)。オムレツに類似した形状のスポンジケーキ生地に、クリーム果実を挟んだ菓子である。丸ごと1本のバナナを挟むスタイルがよく知られるほか、塩キャラメルの味を効かせたものなど多岐にわたる。

一説には、1970年代頃に自由が丘トップ(現在は閉店)という洋菓子店が作り、世に広めたといわれている。東海地方では「ゴンドラ」の名で売り出されたともいう[8][要検証]}。

注釈[編集]

  1. ^ 英語版、2020年1月10日閲覧
  2. ^ 『日本食物史 食生活の歴史』 樋口清之/著 柴田書店 1987
  3. ^ 『日本食生活史』 渡辺実/著 吉川弘文館 1981
  4. ^ 『日本食生活史 下 近世から近代』 雄山閣出版 1995 出典『明治事物起源』とあり。
  5. ^ 『明治事物起源』 石井研堂/著 筑摩書房 1997 P.124に「明治4、5年頃のものらしき」と記載されている
  6. ^ 松屋銀座にフランス伝統菓子店-「ラ・メール・プラール」デパチカドットコム・2007年2月15日
  7. ^ コトバンク オムレット デジタル大辞泉の解説
  8. ^ 大人気の東京の定番スウィーツが再び登場!!お菓子研究家・猫井登のスウィーツ・コンシェルジュ

参考文献[編集]

  • マダーム・ブラン『軽便西洋料理法指南 : 実地応用 一名・西洋料理早学び』洋食庖人、久野木信善、東京、1888年11月、6-7頁。全国書誌番号:40069136info:ndljp/pid/849016/10

関連項目[編集]