ガルバルディ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ガルバルディ (GALBALDY) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ(MS)」のひとつ。シリーズ第1作として1979年に放送されたテレビアニメ機動戦士ガンダム』のプラモデルガンプラ)販促のために企画されていた『MS-X』で設定された。

作中の軍事勢力のひとつであるジオン公国軍が開発した局地戦用MSで、『機動戦士ガンダム』本編に登場するゲルググギャンの特徴を兼ね備えた機体。両機のハイブリッド・タイプともいわれる[1]。もともとは、全52話想定の『機動戦士ガンダム』各話のプランを記した「トミノメモ」に名称のみ存在した機体である。1985年にテレビ放映された『機動戦士Ζガンダム』では、地球連邦軍の独自改修機であるガルバルディβ、翌1986年に放映された『機動戦士ガンダムΖΖ』では、ネオ・ジオン軍の改修機であるガズアルとガズエルが登場する。

本記事では、外伝作品に登場するバリエーション機の解説も記載する。

ガルバルディα[編集]

諸元
ガルバルディ α
GALBALDY ALPHA
型式番号 MS-17
MS-17A[2] / MS-17B[3]
頭頂高 18.4m[4]
本体重量 41.7t[4]
全備重量 72.9t[5]
装甲材質 超硬スチール合金[5]
武装 ビーム・サーベル
ビーム・ライフル
シールド
搭乗者 シャア・アズナブル
パッカデリア[6]
トワニング
フィーリウス・ストリーム

ジオン軍の兵器開発計画「ペズン計画」にもとづいて開発された機体。ギャンとゲルググの中間的な外見であり、ギャンの後継機で[7]統合整備計画の影響により[8]ゲルググの生産ラインを流用したために外見が近似したとも[9]、ゲルググの後継機でギャンの格闘戦能力を付加したものともいわれる[10]

当初の名称は「ガルバルディ」で[7]、格闘戦を主眼に置いて設計されている[9]。陸戦用の[8]A型は大気圏内での飛行を実現させるため、機体の軽量化やスラスターの大推力化、ゲルググ同様前腕部に熱核ジェット・エンジンが追加されるが、失敗に終わる[2]。その後、宇宙戦用のB型が開発され[2][注 1]、従来のMSを凌駕する運動性と機動性を実現する[11]。しかし、その高性能ゆえにパイロットの肉体的な負担は大きく、限界性能を引き出せず、従来機と変わらぬ性能しか発揮できずに終わる[11]

一年戦争終結間際に試作機がロールアウトするが[注 2]、戦後に連邦軍によって接収され、改修型が開発される[10]。この改修型を「ガルバルディβ」と呼称したため、本機は区別のために「ガルバルディα」と呼ばれるようになったという[12]

武装
スペックにビーム・サーベルとビーム・ライフルが記されている資料もあるが[8]、詳細は不明[注 3]
カラーリング
書籍『MS大全集』シリーズでは、濃淡グリーンを基調に一部濃淡グレーの塗装のカラー画稿が掲載されているが、これは書籍『ENTERTAINMENT BIBLE』シリーズが初出であり[13]、『MS-X』では濃淡グリーンの部分がグリーンとオレンジになっており、一部塗り分けも異なる[9]。『コミックボンボン』での『MS-X』初公開時には、シャア・アズナブル専用機のような赤を基調としたイラストが掲載されたが、後頭部のトサカ状のパーツがなく、くちばしに当たる部分の形状も異なっていた[7]
『ZEONOGRAPHY』で立体化された際には、一部の塗り分けが異なるものの『MS-X』版に準じた塗装の2種類が発売された。
作中での活躍
「トミノメモ」では、1箇所だけ「ガリアブ」という名称で表記されている。シャア・アズナブルや部下のパッカデリアらが搭乗し、エルメスの護衛にあたったとされる。なお、パッカデリアの名は『MS大全集』シリーズの本機のパイロットの項目にも記載されている[6]
勁文社のゲームブック『機動戦士ガンダム 最期の赤い彗星』では、ア・バオア・クーを脱出したシャアを追撃するトワニングが搭乗し、シャアと一騎討ちをおこなう。
模型情報」誌上のメカニックデザイン企画『F.M.S.』(福地モビルスーツステーション)では、MS開発部門の技術者らとともにズワール型高速巡洋艦「ガールアウス」に乗せられ、アクシズへ移送される本機が描かれている。
漫画『機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画』では、元ペズン計画のテスト・パイロットで親衛隊に配属されたフィーリウス・ストリームが搭乗する。宇宙世紀0079年12月31日、サイド3コロニー「ズム・シティ」内部で蜂起した首都防衛大隊のランス・ガーフィールドが搭乗するグフ・カスタム一騎討ちの死闘の末にほぼ相討ちとなるが、本機のパイロットは無事であった。塗装は『MS-X』版のグリーン系で、頭頂部にブレード・アンテナを装備し、ギャン用のビーム・サーベルを携行する。
矢立文庫のWeb企画『アナハイム・ラボラトリー・ログ』第2話では、高機動型ガルバルディαとともに1機が登場。B型をベースにアクシズで現地改修された機体で、ゲルググB型のバックパックに換装されているとされるが、外観は通常のままである。塗装は『ENTERTAINMENT BIBLE』版で、ゲルググ用のビーム・ライフルを携行する。
備考
模型化のための試作見本が作られているが、その頭部にはヘッドカバーが装備されている。現在入手できる設定画には描かれていない[14]

高機動型ガルバルディα[編集]

諸元
高機動型ガルバルディα
GALBALDY ALPHA
High Mobility Type
型式番号 MS-17R
頭頂高 18.4m[5]
本体重量 53.5t[5]
全備重量 81.1t[5]
装甲材質 超硬スチール合金[5]
武装 専用ビーム・サーベル
ビーム・マシンガン
シールド
ニードル・ミサイル(シールド内蔵)
ハイドポンプ(シールド内蔵)
搭乗者 リカルド

矢立文庫のWeb企画『アナハイム・ラボラトリー・ログ』第2話に登場。

アクシズに移送されたガルバルディαの空間戦特化型。ゲルググ高機動型 R型と同規格の脚部に換装し、バックパックも変更することで機動性が向上している。武装はゲルググJ用のビーム・マシンガンと、ギャン用のビーム・サーベルおよびシールドを携行する[5]

宇宙世紀0084年、アクシズから月面のアナハイム・エレクトロニクス社ドワス改が移送される際に1機が通常型のガルバルディαとともに護衛を担当し、ドワス改とともにティターンズの重巡洋艦「アル・ギザ」所属のMS部隊と交戦する。ペイルライダーDIIの攻撃で通常型は大破するが、高機動型はペイルライダーDIIの両腕を切断して戦闘不能に追い込む。

ガルバルディβ[編集]

諸元
ガルバルディβ
GALBALDY BETA
型式番号 RMS-117
全高 19.0m[15]
頭頂高 19.0m[16]
本体重量 36.3t[15]
全備重量 56.9t[15]
装甲材質 チタン合金[15]
出力 1,507kW[15]
推力 15,800kg×4[15]
総推力:63,200kg[17] / 126,400kg[16][注 4]
センサー
有効半径
9,200m[15]
武装 ビーム・ライフル
ビーム・サーベル
シールド裏ミサイル×2
搭乗者 ライラ・ミラ・ライラ
エデー
ジェリド・メサ
他(「劇中での活躍」を参照)
その他 姿勢制御バーニア×10[15]

宇宙世紀0087年を舞台とする『機動戦士Ζガンダム』に登場。劇中では単にガルバルディもしくはガルバル[注 5]と呼ばれる。

一年戦争終結後の厳しい財政事情の中、新型機の開発費を捻出できない地球連邦軍は[18]、消耗した戦力の立て直しを図るため、接収した旧ジオン軍のMSを積極的に活用する[19]。その中にはマイナーチェンジが施されたり[18]、より大掛かりな改修により「後継機」と呼べるような機体が開発されたものもある[19]。本機はそういったMSの代表とも言える存在であり[18]、ベースとなったのはジオン軍がガルバルディ(A型)の外装を全面的に再設計し軽量化した改修型で[20](B型であるともいわれる[19])、戦後に連邦軍が改修・量産している[21]。旧ジオン軍の機体であることから、一部のパイロットには拒否反応があったといわれる[18]

装甲材や推進エンジンの改良によって性能が向上しているが、基本設計は原型機からまったく変わっていないという[11]。試作機は宇宙世紀0083年にロールアウトし[19]、翌年から制式に量産化されている[19]。0085年以降の全天周囲モニター・リニアシートの導入により[19]パイロットへの負荷が軽減され、運用上の性能は当時の新型機であるマラサイに匹敵するともいわれる[11]。その反面、操縦は難しく、当初は一部のエース・パイロットのみに配備されている[22]。その後はおもにグラナダやルナツーに配備[10]

コックピット・ハッチは左胸にあり、搭乗時は前方にせり出す[15]。頭頂部には信号弾の射出装置が内装されており、使用時には装甲がスライドする[10]。2種類の信号弾を5発ずつ装填[10]。頭部メイン・カメラには十字が入っており、劇中では左右のみならず上下にも多少動いている。

武装
ビーム・ライフル
ゲルググのものと同型だが、ストックの形状と照準器の配置が異なる。またゲルググと異なりEパック式で、グリップにEパックを内装する[22]。照準器は高性能なものに交換されている[10]リック・ディアスも使用している。
ビーム・サーベル
テレビ版と劇場版で装備部位が異なる。テレビ版第7話では抜刀直前に右肩ブロックの装甲カバーが開くが(ガンダムMk-IIのバルカン砲による損傷の可能性もある)、ビーム・サーベルはバックパック上面左側から射出されたものを右手で掴んでおり、当時のプラモデル(1/100スケール)付属説明書でもバックパックに内装されるとしている[23]。劇場版『星を継ぐ者』では同様のシーンが新規に描き起こされたが、その際にカバーが開いた右肩ブロックから右手で抜刀する形に変更された。劇場版公開後に発売されたHGUCのプラモデルでは後者に準じ、両肩のブロックに内装されている[22]
シールド
約半分のサイズに伸縮可能で、マウント・ラッチを中心に180度回転する[23]。裏側にミサイルを2発内蔵している。
劇中での活躍
テレビ版『Ζ』第3話で初登場。連邦軍のサラミス改級巡洋艦「ボスニア」所属のライラ・ミラ・ライラ率いるMS隊によって4機が運用される。エゥーゴの強襲巡洋艦「アーガマ」およびサラミス改級巡洋艦「モンブラン」を襲撃するが、エデー機がクワトロ・バジーナの搭乗するリック・ディアスに撃破され撤退。第4話でのティターンズの巡洋艦「アレキサンドリア」と「アーガマ」らとの戦闘にも3機で介入。第6話では、ジェリド・メサ率いるハイザック隊との共同作戦により「モンブラン」を撃沈。第7話では、サイド1・30バンチコロニー近傍でカミーユ・ビダンが搭乗するガンダムMk-IIと交戦、1機が頭部を破壊され、ライラ機は撃破される。第8話では、残された1機にライラの仇討ちに燃えるジェリドが搭乗し、月面でガンダムMk-IIを追い詰めるが、クワトロの援護により撤退する。その後、パプテマス・シロッコ指揮下のドゴス・ギアにも配備される[要出典]
劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』では、「ボスニア」はティターンズ所属となっており、ライラが搭乗する1機のみが登場。エゥーゴのジャブロー降下作戦阻止にも参加し、バリュート装備で出撃、テレビ版同様ガンダムMk-IIに撃破される。
漫画『機動戦士Ζガンダム Define』でも「ボスニア」はティターンズ所属で、ライラ機は機体番号 "07" とされる。ジェリドのハイザックとともに4機が「モンブラン」を襲撃するが、エデー(同作品では「エディ」と表記)機のほかにジャスティン機も撃破されている。直後の「アーガマ」襲撃の際にライラ機はガンダムMk-IIに撃破されるが、機体番号 "18" のアイバー機は生還している。その後は登場しない。
漫画『機動戦士ガンダム エコール・デュ・シエル』では、宇宙世紀0086年に連邦軍のフェド中尉の搭乗する機体が「海賊」に所属するアスナ・エルマリートザクII F2型のトリモチによって鹵獲される。アスナを欺くことによってフェドは脱走し本機を取り戻すが、アスナ機に四肢を破壊されて宇宙を漂流する。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では、0090年に連邦軍ペガサス級強襲揚陸艦ブランリヴァル」所属のフィーリウス・ストリームが搭乗。青と白を基調に塗装され、バックパックはガンダム試作4号機と同型である。ロングレンジビームライフル、シールドを装備。
ガンダム Gのレコンギスタ』では、他の旧型MSとともに退色した姿でキャピタル・ガード養成学校のライブラリーに展示されている。
デザイン
メカニックデザインは永野護。「7年程度ではMSのデザインもそう変わらないだろう」という判断で一年戦争当時のMSから発展性の少ないデザインでまとめられた。しかし、永野の言によればガンダムのファンには不評であったとされ、なかには「ジオンのMSはこんなに細くない」などという理不尽な批判もあったといわれる[24]

高機動型ガルバルディβ[編集]

月刊模型誌「電撃ホビーマガジン」で連載された『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場(型式番号:RMS-117)。「ガルバルディβ高機動型」とも呼ばれる。

宇宙世紀0080年代中盤に入って旧式化していたβを、大規模な改修を行わずに強化する案で製造された機体。胸部に増加装甲、偏向板を兼ねる小型スラスターユニット2基を装備する。これはプロトタイプアッシマーTR-3[キハール]のユニットを小型化したもので、自由に可動することで姿勢制御を行う。エネルギーパックやマガジンなどを取り付けられるラッチが左右1基ずつ設けられ、駐機時には折りたたむことができる。バックパックには高機動ブースターポッドを装備する。T3部隊共通の強化型ジェネレーターを内蔵し、アームを介してバックパックの増加装甲に接続する。これによってガンダムTR-1[ヘイズル改]のものと同様の可動領域を確保している。通常はカバーパーツを装着しているが、カバーを外して露出するマウントラッチにはさまざまな装備を接続することが可能である。ガンダムTR-1[ヘイズル]と同型のシールド・ブースター2基を装備する際には強化型ラッチを介して接続する。またハイザック・キャノンと同型のキャノン砲ユニットとミサイルポッドを取り付けた実体弾系装備や、ゼク・アインの第二種兵装と同型のビームスマートガンと複合レドームを取り付けた長距離攻撃仕様などの武装プランが用意されていた。さらに機動性向上のために脚部スラスターカバーを開放する改良が施されている。なお、本来の装備であるビーム・ライフルは、取り回しを優先してストックが切り詰められている。

連邦軍パイロットのマキシム・グナー大尉とともにT3部隊に送られ、部隊色の濃紺と淡紺、黄色の塗装に変更される。しかしグナー大尉のエゥーゴへの転向・脱走により本機は失われ、行われるはずだった各種新型装備のテストは、ヘイズル2号機に継承される。

ガズアル / ガズエル[編集]

諸元
ガズアル / ガズエル
GAZ-R / GAZ-L
型式番号 AMX-117R(ガズアル)
AMX-117L(ガズエル)
全高 20.7m[25] / 22.7m[26]
頭頂高 19.0m[25]
本体重量 40.5t[25]
全備重量 70.8t[25]
装甲材質 ガンダリウム合金[25]
出力 2,130kW[27] / 1,507kW[25]
推力 19,100kg×4[25]
総推力:76,400kg[26]
センサー
有効半径
10,300m[25]
武装 ビーム・キャノン兼大型ビーム・サーベル×2
ビーム・サーベル×2
ヒート・ランス
搭乗者 ニー・ギーレン(ガズアル)
ランス・ギーレン(ガズエル)
その他 姿勢制御用バーニア×10[25]

宇宙世紀0088年を舞台とする『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場。「ガズR」「ガズL」とも表記される[25]

ネオ・ジオンの親衛隊「ロイヤル・ガード」に配備されている機体で、ベースとなったのはガルバルディβであるとも[25]ガルバルディα(B型)であるともいわれる[3]。連邦軍が旧ジオン軍施設を用いて量産したガルバルディβとは異なり、本機はネオ・ジオン軍によって改良が常におこなわれており[25]、出力、推力、装甲材質に至るまで高性能化されている[28]

2機での連携運用が基本で、腕部のウェポンラック兼シールドの位置が左右逆である以外に性能差はない[25](ガズアルの増加装甲が右側、ガズエルが左側)。塗装はシルバーを基調に、胴体部はガズアルが青、ガズエルが赤で、いずれも肩、胸、腰部スカート、脛にエングレービングが施されている。ロイヤル・ガードのナンバー1とナンバー2(『ΖΖ』第43話で崩れた建物の下敷きになって死亡)が搭乗する機体は全身シルバーで[29]ハマーン・カーンキュベレイに搭乗する際には必ず護衛を担当する[29]。キュベレイを中心として、右翼をガズアル、左翼をガズエルが固め、編隊を組む[25]

武装・装備
ビーム・キャノン兼大型ビーム・サーベル
バックパック上部に2基装備される。ビーム・キャノンとしての出力は3.8メガワット、サーベルでは1.0メガワット。2基を連結することでツイン・ランサーとなる[25]
ビーム・サーベル
前腕部甲(ガズRでは右腕、ガズLでは左腕)のアーマー内側に2基格納されている、通常型のビーム・サーベル(出力0.4メガワット)[25]
ビーム・ライフル
ゲルググ用のライフルに改良を加えたもので[25]、形状はガルバルディβのものと同じだが、左手で武装を保持するガズエルのものは照準器が左側に付いている[3]
ヒート・ランス
先端部を赤熱化させ、敵装甲を貫く装備。旧式ではあるものの、威力は高い[25]
ショルダー・アーマー
ガズアルでは右肩、ガズエルでは左肩の装甲部。もともと装飾として取り付けられたものだが、のちに内部スペースにミサイル・ランチャーや機雷の装備が検討され、改造されている[25]
劇中での活躍
『ΖΖ』第42話で初登場。ガズアルにニー・ギーレン、ガズエルにランス・ギーレンがそれぞれ搭乗し、強化人間となったキャラ・スーンが搭乗するゲーマルクに常に付き従う。サイド3の小惑星「キケロ」近傍で、ΖΖガンダムに搭乗するジュドー・アーシタの呼びかけに錯乱するキャラをなだめ、撤退する。第43話では、サイド3コロニー「コア3」でハマーンを襲撃するプルツーキュベレイMk-IIと交戦、ガズエルはハマーンやミネバ・ザビを港のサダラーンまで運ぶ。第45話では、アクシズを占拠したグレミー・トトの叛乱軍と交戦、ラカン・ダカランドーベン・ウルフと斬り結ぶ。第46話では入れ替わりに登場したニュータイプ部隊の前に一時撤退。その後のモウサ近傍での戦闘で、ダミー隕石から現れたラカンのドーベン・ウルフの砲撃からゲーマルクを守るため、ガズエルが盾となり撃破される。第47話では、ガズアルはゲーマルクとともに、ハマーンのキュベレイとΖΖガンダムの一騎討ちに割って入る量産型キュベレイの部隊と交戦するが、無数のファンネルの斉射を受け撃破される。
デザイン
もともとはキュベレイを駆るニュータイプ部隊の護衛機で、同機の両翼を守るほか5機のガルバルディが周囲を警戒する設定であった(7機のパイロットは全員女性とされた)[30]。ガルバルディをもとに新規デザインが起こされる予定であったが却下されている[30]。イメージ・カラーはワイン・レッドに金の装飾が候補にあったが、2機を区別するため変更された[30]

ガズアル・グラウ / ガズエル・グラウ[編集]

諸元
ガズアル・グラウ / ガズエル・グラウ
GAZ-R GRAU / GAZ-L GRAU
型式番号 AMX-117RG(ガズアル・グラウ)
AMX-117LG(ガズエル・グラウ)[31]
全高 19.0m[31]
全備重量 80.8t[31]
出力 2,130kW[31]
武装 ビーム・サーベル×4
ヒート・ランス×1
ビーム・ライフル×1
シールド×1
六連装特殊ミサイルポッド×1
搭乗者 アンスガル・ゴロン(ガズアル・グラウ)
クラース・バッケル(ガズエル・グラウ)

宇宙世紀0092年を舞台とする漫画『機動戦士ムーンガンダム』に登場。メカニックデザインは形部一平[31]

第一次ネオ・ジオン抗争で本来のパイロットたちを失ったガズアル、ガズエルの改修機。親衛隊機の特徴である装飾は撤去され、機体色もグレーに変更されている。この変更にともない、ドイツ語で灰色を意味する「グラウ」の愛称が付けられる。ネオ・ジオン初代総帥の警護任務のためアタラント3に配備されるが、パイロットは親衛隊所属ではないアンスガル・ゴロンとクラース・バッケルが務める。配備後も実戦を交えた現地改修が行われ、本来とは異なる運用法が模索されていく[31]

独自の武装として、肩のスパイク部分を換装した六連装特殊ミサイルポッドを装備。ポッド側面には索敵用のモノアイが追加され、装填されるミサイルはIC制御で時間差稼動する弾頭を採用している。大型ビーム・サーベルは射撃機能を廃した代わりに、2基を連結することで双刀のビーム・ナギナタとして使用できる[31]

脚注[編集]

注釈[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ A型を宇宙用とする資料もある[11]
  2. ^ ロールアウト直前に一年戦争が終結した(機体は数機製造されている)とする資料や[5]、B型が一年戦争中に量産されたとする資料もある[3]
  3. ^ 『ZEONOGRAPHY』では、ガルバルディβ用のビーム・ライフルが付属する。
  4. ^ 『MS大全集』シリーズでもしばらく126,400kgと記載されていたが、2003年版で63,200kgに改訂された。
  5. ^ 『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』でのアストナージ・メドッソフランクリン・ビダンの台詞より。

出典[編集]

  1. ^ プラモデル『マスターグレード MS-14S ゲルググ シャア・アズナブル専用機』付属説明書、バンダイ、1996年12月、3頁。
  2. ^ a b c 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 1年戦争編】』バンダイ、1989年2月、131頁。
  3. ^ a b c d 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1989年3月、126頁。
  4. ^ a b 『SDガンダム GGENERATION MS CG データファイル』アクセラ、1998年8月、35頁。ISBN 490095246X
  5. ^ a b c d e f g h アナハイム・ラボラトリー・ログ 第4回矢立文庫。
  6. ^ a b 『B-CLUB SPECIAL15 機動戦士ガンダム MS大全集』バンダイ、1988年2月、17頁。ISBN 4891893362
  7. ^ a b c 『コミックボンボン』1984年7月号、講談社、3-6頁。
  8. ^ a b c 『機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』講談社、2001年3月、704頁。ISBN 978-4-06-330110-6
  9. ^ a b c 『コミックボンボン』1984年9月号、講談社、16-17頁。
  10. ^ a b c d e f プラモデル『1/144 RMS-117 ガルバルディβ』付属説明書、バンダイ、1985年5月。
  11. ^ a b c d e 『旭屋出版アニメ・フィルムブック1 機動戦士Ζガンダム Part1』旭屋出版、1999年1月、236-237頁。ISBN 475110148X
  12. ^ ZEONOGRAPHY #3010a ガルバルディα[シャア専用ゲルググ]』パッケージ裏面、バンダイ、2006年7月。
  13. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 1年戦争編】』バンダイ、1989年2月、33頁。
  14. ^ 『MJマテリアル 機動戦士Ζガンダムメカニック設定集&作例集』バンダイ、1985年6月、29頁。
  15. ^ a b c d e f g h i 『機動戦士Ζガンダムを10倍楽しむ本』講談社、1985年5月、96頁-97。
  16. ^ a b 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1988年3月、50-51頁。
  17. ^ 『データコレクション4 機動戦士Ζガンダム』メディアワークス、1997年6月、10頁。(ISBN 978-4073063025)
  18. ^ a b c d 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1989年3月、36頁。(ISBN 978-4891890186)
  19. ^ a b c d e f 『プロジェクトファイル Ζガンダム』ソフトバンククリエイティブ、2016年9月、6-7頁。(ISBN 978-4797386998)
  20. ^ 『B-CLUB SPECIAL15 機動戦士ガンダム MS大全集』バンダイ、1988年2月、51頁。ISBN 4891893362
  21. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1989年3月、102頁。
  22. ^ a b c プラモデル『HGUC RMS-117 ガルバルディβ』付属説明書、バンダイ、2018年6月。
  23. ^ a b プラモデル『1/100 RMS-117 ガルバルディβ』付属説明書、バンダイ、1985年6月。
  24. ^ 永野護『ファイブスター物語アウトライン』角川書店、2001年12月、104頁。(ISBN 978-4048534635)
  25. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s プラモデル『1/144 AMX-117R/L ガズR/L』説明書、バンダイ、1986年9月。
  26. ^ a b 『ENTERTAINMENT BIBLE .2 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.2 グリプス戦争編】』バンダイ、1989年3月、54-55頁。
  27. ^ 『別冊アニメディア 機動戦士ガンダムΖΖ PART.2』学習研究社、1987年3月、86頁。
  28. ^ 『B-CLUB SPECIAL15 機動戦士ガンダム MS大図鑑』バンダイ、1988年2月、77頁。
  29. ^ a b 「新装開店第3回 ガンダムΖΖ読本-これは買いだ!」『ジ・アニメ』1987年1月号、近代映画社。
  30. ^ a b c 『モデルグラフィックス2月号別冊 ガンダムウォーズ・ミッションΖΖ』大日本絵画、1987年2月、84-85頁。ISBN 4499205263
  31. ^ a b c d e f g 『月刊ガンダムエース』、KADOKAWA、2018年1月、 68-69頁、 JAN 4910124011270。

関連項目[編集]