キエフ級航空巡洋艦

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キエフ級重航空巡洋艦
Novorossijsk Kiev-class 1986.jpg
キエフ級3番艦 ノヴォロシースク
艦級概観
艦種 航空巡洋艦
建造期間 1970年 - 1982年
就役期間 1975年 - 1995年
前級 1123号計画型対潜巡洋艦
次級 11435号計画型重航空巡洋艦
性能諸元
排水量 基準 36,000 t
満載 41,400 ~ 45,000 t
全長 273.1 m
水線長 242.8 m
全幅 53 m
水線幅 31 m
吃水 8.2 m、最大 12 m
機関 4軸推進
蒸気タービン8缶(180,000hp 4基
速力 最大32ノット (59 km/h)
航続距離 8,000海里(巡航速度:18ノット)
乗員 1,615名
兵装 SM-241「ウラガーン-1143」SSM連装発射筒
4K80「バザーリト」ミサイル)
4基
M-11MSAM連装発射機B-189
(V-611ミサイル)
2基
4K33「オサー-M」SAM連装発射機ZiF-122[1]
(9M33ミサイル)
2基
AK-726 76.2mm連装砲 2基
AK-630 30mm多銃身高角砲[2] 6基
533mm5連装魚雷発射管PTA-53-1143[1]
(SET-53またはSET-65魚雷
2基
RBU-6000「スメールチ-2」対潜ロケット12連装発射機 2基
RPK-1SUM連装発射機 1基
搭載機 Yak-38 12機
Ka-25Ka-27、Ka-29 16機
言語 表記
日本語 キエフ級重航空巡洋艦
英語 Kiev class aircraft carrier
ロシア語 Тяжёлые авианесущие крейсеры проекта 1143 «Кречет»

キエフ級重航空巡洋艦(キエフきゅうじゅうこうくうじゅんようかん;ロシア語: Тяжёлые авианесущие крейсеры типа «Киев»)は、ソビエト連邦で建造された重航空巡洋艦である。機能としては、VTOL空母に相当する能力を持つ。ソ連海軍での正式名称は、1143号「クレーチェト」計画重航空巡洋艦Тяжёлые авианесущие крейсеры проекта 1143 «Кречет»)で、計画名はのこと。空母形式の軍艦としては、1123号「コーンドル」計画型対潜巡洋艦(モスクワ級)に続いて建造された。

ここでは、改設計型の11433号計画型、および11434号計画型までを一括して扱う。

目次

概要

ソ連・ロシア海軍における類別は「重航空巡洋艦」(тяжёлый авианесущий крейсер)である。西側諸国では冷戦時代、どういうわけか「戦術航空巡洋艦」という呼称が誤って用いられていたが、本級にしても、のちの11435号計画型アドミラル・クズネツォフにしても、「重航空巡洋艦」が正しい。

他の西側のV/STOL空母と異なり、スキージャンプ甲板を持っていないため、Yak-38は当初、VTOLのみで運用され、1980年代に入ってようやくSTOVL運用が行われるようになった。11434号計画によって建造された4番艦バクーはアドミラル・クズネツォフの試験艦として建造されたため、艦形及び兵装や電子機器が他の艦と異なっており、「改キエフ級」と呼ばれて別クラスとされる事も多い。

また、艦載機の性能不足を補うために空母ながら巡航ミサイルを始め対艦対空対潜各種ミサイルを水上戦闘艦並に装備している。

上記各艦は各種能力に鑑みると明らかに航空母艦であるが、モントルー条約の制約下でボスポラス海峡をはじめとするトルコ領海を航行する必要から、政治的配慮として航空巡洋艦と識別される。

同型艦

  • キエフ (Киев)
1975年竣工。未完に終わった11233号計画型のキエフから艦名を引き継いだ。ソ連崩壊時には予備役。同型艦ゴルシコフ用の部品供給艦となる。2000年、中華人民共和国に売却。天津に建設中の軍事テーマパークに展示予定であるが、テーマパーク自体の建設が遅れている。ただし同艦の外観は完全に修復されており、2006年7月8日、同艦の格納庫内部において"SILKROAD INTERNATIONAL MODELS CONTEST"なる「ミス・コンテスト」が開催された。
1978年竣工。1989年、機関事故を起こして行動不能となる。ソ連崩壊後はソヴィエツカヤ・ガヴァニに係留。1995年、スクラップとして韓国に売却。1997年、中国企業に転売。1999年11月3日に火災で全焼。2000年6月、深圳でテーマパークとして開業。2005年2月、運営会社が破産し閉鎖された。2006年、競売に掛けられ、別の企業に落札された。
  • ノヴォロシースク (Новороссийск)
1143-M号計画によって建造、11433号計画による設計で竣工した。1991年に機関故障による事故を起こす。以降ソヴィエツカヤ・ガヴァニに係留。1994年、スクラップとして韓国に売却。1997年解体。
11434号計画によって建造。1987年竣工。1990年10月4日、アドミラル・フロータ・ソヴェーツコヴォ・ソユーザ・ゴルシコーフに改名。1997年、予備役編入。2004年、インドに売却、アドミラル・クズネツォフと同様の全通甲板空母への改装が開始される。2005年3月、工事途中でインドに引き渡され、ヴィクラマーディティヤに改名。

1143型(起工順)

# 艦番号 名称 造船所 艦隊 起工 進水 竣工 備考
1 - キエフ SY444 北方 1970年
7月21日
1972年
12月27日
1975年
1月3日
1985年オーバーホ-ル
2 - ミンスク SY444 太平洋 1972年
12月28日
1975年
9月30日
1978年
9月27日
-
3 - ノヴォロシースク SY444 太平洋 1975年
9月30日
1978年
12月24日
1982年
8月14日
1991年ボイラー事故
4 - バクー SY444 北方 1978年
12月26日
1982年 1987年 -
5 - - SY444 - - - - 1979年計画中止

SY444=チェルノモールスキイ造船所(第444海軍工廠、ニコラーイェフ南)黒海地方

脚注

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  1. ^ a b 3番艦を除く。
  2. ^ 1番艦のみ。ほかはAK-630M。

関連項目

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