キネマの神様

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キネマの神様
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著者 原田マハ
発行日 2008年12月12日
発行元 文藝春秋
ジャンル 長編小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製
ページ数 304
公式サイト books.bunshun.jp
コード ISBN 978-4-16-327730-1
ISBN 978-4-16-780133-5(文庫判
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キネマの神様』(キネマのかみさま)は、原田マハ長編小説[1]2008年12月12日文藝春秋から単行本が刊行された[2]。のち、2011年5月10日に文庫化された[3]

作者の原田は「本作は限りなく私小説に近いというか、物語の3割ほどは実体験に基づいたものである。残りの7割はファンタジー風になっているが、自分の人生がこんな感じになればいいなという願望を込めた部分もある」からこそ「父の人生にこんな温かな奇跡みたいなものが起きてほしい」と思って小説を書いたと語っている[4]。さらに原田は「父は無類の読書家だが、若い頃は大変なギャンブル好きでいつも借金を重ねていた。しかし幸いなことに兄が小説家として父のことを書くようになって、自分も作家になってから父のことをあからさまに曝け出すことができるようになった。そのため、父が兄と私にとって創作という作業には欠かせない力となっているのは事実かもしれない」と述懐している[4]

2018年には舞台化され、2021年には映画版が公開予定。

あらすじ[編集]

東京総合株式会社に努める円山歩は課長という立場になりながら、社内の風当たりと、突然の左遷により会社を辞職する。それと同時期に父の円山ゴウは長年にわたるギャンブルによる多重債務により親戚たちにも迷惑を掛け家庭が首が回らない状況なのを知る。父の借金の返済をするためギャンブルを強制的に辞めさせ、もう一つの趣味である映画鑑賞だけを許し、自身も就職活動をしてるなか、父が映画の趣味が高じて映画雑誌の「英友」のホームページにいたずら半分で映画評論を投稿したことがきっかけで人生が思わぬ方向へ変わっていくことへとなる…。

登場人物[編集]

円山郷直(まるやま さとなお)
通称「ゴウ」。物語の開始時点では79歳、禿頭が目立つ風貌で、心臓手術の後はつえを付いている。能天気な性格で無類のギャンブル好き。それが原因で多額の借金を背負い家族に迷惑を掛けている。かつてはセールスマンであったが夜逃げと自己破産を繰り返しマンション管理人の職に落ち付いている。趣味は映画鑑賞でその影響で歩にも影響を与えている。
円山歩(まるやま あゆみ)
ゴウの娘。物語の開始時点では39歳。都市開発の仕事携わり、課長まで昇進をしたものの。社内抗争に巻き込まれて退職を余儀なくされる。父の世話に手を焼いていたが、父の思わぬいたずらによって、自分の運命が変わっていくことへとなる。
円山淑子(まるやま あきこ)
ゴウの妻であり、歩の母親。夫に手を焼きながらも長年連れ添ってきた、ゴウを支えているのは妻の淑子でマンションの管理人の仕事もほぼ淑子がこなしている。
寺林新太郎(てらばやし しんたろう)
通称「テラシン」。ゴウ行きつけのキネマ映画館『テアトル銀幕』の館主。白髪頭に黒縁眼鏡で外に出て仕事をしてる際は「カーネルサンダース」みたいだとゴウにいじられている。ゴウとは長年の親友で3つ年が違う。ゴウのだらしない性格を知りつつも長年親友としてやってきた。
高峰好子 (たかみね よしこ)
映画雑誌『映友』を出版している映友社の編集長で取締役。祖父の代から続いている会社を受け継いでいるものの、雑誌の売れ行きに悩んでいる。ゴウの思わぬ書き込みから歩を映友社の専属の評論ライターとして雇う事になる。
新村穣(にいむら じょう)
映友社の編集者で35歳。軽率な性格で初対面の歩に対して罵声をあげたりするも、決して悪い人物でもなくその性格が父親のゴウやテラシンとそりが合いすぐに仲良くなる。誰が相手でも自分の態度を変えない。
柳沢清音(やなぎさわ きよね)
歩の前職の後輩で、財界の大物の令嬢。才色兼備な人物ながら歩を慕っており、歩が退職した事を気にかけていた、歩が退職して間もなく自信も学生時代にミネソタで知り合ったアメリカ人男性と結婚しミネソタに引っ越す。その後思わぬ形で歩の仕事の協力をする事へとなって行く。
高峰興太 (たかみね こうた)
好子の一人息子で通称「ばるたん」。29歳の引きこもり、『映友』のブログを開設し、ゴウの投稿に目をつけ歩を雇い、ゴウに映画評論の書き込みをさせることを提案する。
ローズ・バッド
ゴウの映画評論を的確な反論をしてくる謎の人物。アメリカ人である事以外は謎であるものの、ゴウと激論を繰り返し、これによって「映友」のホームページのアクセスの規模は倍になって行き、いつしかゴウは彼を友人と呼ぶようになる。
バーブ馬場(バーブ 馬場)
有名な映画評論家。

書誌情報[編集]

単行本
2008年12月12日発売、文藝春秋、ISBN 978-4-16-327730-1
文庫本
2011年05月10日発売、文春文庫、ISBN 978-4-16-780133-5

舞台[編集]

土方与志・秋田雨雀記念青年劇場にて2018年に舞台化された。脚本は高橋正圀。2020年より全国演劇鑑賞団体連絡会議にて全国巡演予定。

映画[編集]

キネマの神様
監督 山田洋次
脚本 山田洋次
朝原雄三
原作 原田マハ
出演者 沢田研二
菅田将暉
永野芽郁
野田洋次郎
リリー・フランキー
前田旺志郎
志尊淳
北川景子
寺島しのぶ
小林稔侍
宮本信子
音楽 岩代太郎
主題歌 RADWIMPS feat.菅田将暉『うたかた歌』
製作会社 「キネマの神様」製作委員会
配給 松竹
公開 日本の旗 2021年8月6日(予定)
上映時間 125分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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松竹映画100周年記念作品として、2021年公開予定。監督は山田洋次で、撮影に先駆けて「この時代に生きた映画人の人生を、映画製作100年の歴史を誇る松竹という舞台で華やかに描きたいと思います」とコメントしている[5]

当初は志村けん菅田将暉のW主演(志村にとっては映画初主演)で2020年12月に公開予定だったが[5]、同年3月24日に志村の新型コロナウイルス感染が明らかになると[6]同月26日に出演辞退が発表され[7][8](同月29日に志村は急死した[9][10])、政府による緊急事態宣言を受けて撮影が中断された。

同年5月16日沢田研二が志村の代役を務めることが発表され[11]、同日、志村の笑顔をスクリーンに映し出したメッセージビジュアルが公開された[12][13]

一旦、2021年4月16日公開予定と発表されたが[14]、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、再延期となることが同年2月12日に発表された[15]

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ “志村けん&菅田将暉、山田洋次新作で2人1役!「キネマの神様」映画化”. シネマトゥデイ. (2020年1月25日). https://www.cinematoday.jp/news/N0113700 2020年2月19日閲覧。 
  2. ^ 『キネマの神様』(単行本)”. 文藝春秋. 2020年2月19日閲覧。
  3. ^ 『キネマの神様』(文庫)”. 文春文庫. 文藝春秋. 2020年2月19日閲覧。
  4. ^ a b 原田マハ (2008年12月20日). “父の人生に願いを込めて”. 書評 - 文藝春秋BOOKS. 文藝春秋. 2020年2月19日閲覧。
  5. ^ a b c d “志村けん:菅田将暉と山田洋次監督作でW主演 永野芽郁、宮本信子も 松竹映画100周年記念作「キネマの神様」”. まんたんウェブ (株式会社MANTAN). (2020年1月25日). https://mantan-web.jp/article/20200124dog00m200054000c.html 2020年2月19日閲覧。 
  6. ^ “志村けん、肺炎で入院…コロナ陽性の疑い、初主演映画の撮影は延期”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2020年3月25日). https://hochi.news/articles/20200325-OHT1T50034.html 2020年3月26日閲覧。 
  7. ^ “志村けん、初主演映画「キネマの神様」出演を辞退”. お笑いナタリー. (2020年3月26日). https://natalie.mu/owarai/news/372929 2020年3月27日閲覧。 
  8. ^ “志村けん、初主演映画「キネマの神様」出演を辞退 所属事務所「志村が病に勝ち、いつかまた撮影を…」”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2020年3月26日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/03/26/kiji/20200326s00041000328000c.html 2020年3月26日閲覧。 
  9. ^ コメディアンの志村けんさん死去 新型コロナ感染で肺炎発症”. NHK (2020年3月30日). 2020年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月30日閲覧。
  10. ^ 志村けんさん死去 新型コロナ感染で肺炎”. 日本経済新聞 (2020年3月30日). 2020年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年3月30日閲覧。
  11. ^ a b “沢田研二、“映画初主演”志村けんさんの代役「やり遂げる覚悟」”. ORICON NEWS. (2020年5月16日). https://www.oricon.co.jp/news/2162238/full/ 2020年5月16日閲覧。 
  12. ^ “沢田研二、映画「キネマの神様」で志村けんの代役「お気持ちを抱き締め、やり遂げる覚悟」”. 映画ナタリー. ナターシャ. (2020年5月16日). https://natalie.mu/music/news/379321 2020年5月18日閲覧。 
  13. ^ 5月16日は志村の四十九日にあたる。
  14. ^ “菅田将暉が映画制作に奮闘する『キネマの神様』特報映像 公開日は2021年4月16日に決定”. リアルサウンド映画部. (2020年12月1日). https://realsound.jp/movie/2020/12/post-664564.html 2021年2月12日閲覧。 
  15. ^ “沢田研二×菅田将暉「キネマの神様」劇場公開が2度目の延期”. 映画ナタリー. (2021年2月12日). https://natalie.mu/eiga/news/416121 2021年2月12日閲覧。 
  16. ^ “RADWIMPS野田洋次郎、山田洋次監督作に初参加「キネマの神様」で菅田将暉の盟友役”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2020年10月22日). https://natalie.mu/music/news/401641 2020年10月22日閲覧。 
  17. ^ a b c “リリー・フランキー、志尊淳、前田旺志郎、山田洋次監督最新作『キネマの神様』に出演”. Real Sound (blueprint). (2020年12月22日). https://realsound.jp/movie/2020/12/post-677983.html 2020年12月22日閲覧。 
  18. ^ a b c 梅山富美子 (2020年12月22日). “リリー・フランキー、志尊淳、前田旺志郎『キネマの神様』に出演!”. シネマトゥデイ. https://www.cinematoday.jp/news/N0120662 2020年12月22日閲覧。 
  19. ^ “北川景子、『キネマの神様』で誰もが憧れる銀幕スター役に 山田洋次監督も「彼女しかいない」と太鼓判”. Real Sound (blueprint). (2020年11月19日). https://realsound.jp/movie/2020/11/post-657528.html 2020年11月19日閲覧。 
  20. ^ “北川景子が昭和の大女優演じる、山田洋次の監督作「キネマの神様」に出演”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2020年11月19日). https://natalie.mu/eiga/news/405235 2020年11月19日閲覧。 
  21. ^ “寺島しのぶ「キネマの神様」で山田洋次監督と初タッグ! 父・沢田研二を支える娘役”. 映画.com (エイガ・ドット・コム). (2020年11月6日). https://eiga.com/news/20201106/7/ 2020年11月19日閲覧。