クリーター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クリエイター
Kreator
2018 RiP - Kreator - by 2eight - 8SC9111.jpg
ドイツ・ニュルンベルク公演(2018年6月)
基本情報
別名 クリエイター
トーメンター (Tormentor) (1982-1985)
出身地 ドイツの旗 ドイツ
ノルトライン=ヴェストファーレン州エッセン
ジャンル ジャーマンメタル
スラッシュメタル
ブラックメタル(初期)
活動期間 1982年 - 現在
レーベル ノイズ・レコード
エピック・レコード
GUN レコード
ドラッカー・エンターテインメント
SPV/Steamhammer
ニュークリア・ブラスト
公式サイト kreator terrorzone
メンバー ミレ・ペトロッツァ(ボーカル/ギター
サミ・ウリ=シルニヨ(ギター)
フレデリク・ルクレールベース
ユルゲン・レイル(ドラムス
旧メンバー ミヒャエル・ウルフ(ギター)
イェルク・トリッツェ(ギター)
フランク・ゴトツィック(ギター)
トミー・ヴェッターリ(ギター)
ロブ・フィオレッティ(ベース)
アンドレアス・ヘルツ(ベース)
クリスチャン・ギースラー(ベース)
ジョー・カンゲロッシ (ドラムス)

クリエイター(日本ではクリーターともいう、Kreator)は、ドイツ出身のスラッシュメタルバンド[1]。日本語表記は「クリエイター」、「クリーター」の2種類が存在する(詳細は補足・備考で説明)。

同国のスラッシュ・シーン形成期から支えてきた実績を持ち、日本では「ソドム」「デストラクション」と並んで『ジャーマンスラッシュ三羽ガラス (Dreigestirn des deutschen Thrash Metal) 』とも称された、ジャーマンメタルの代表的グループ。

略歴[編集]

創設メンバー ミレ(Vo/G) & ヴェンター(Ds)
  • 1982年に旧西ドイツエッセンで前身バンド・トーメンター (Tormentor) が結成される。オリジナルラインアップはミレ・ペトロッツア (Vo,G) 、ユルゲン・"ヴェンター"・レイル (Ds) 、ロブ・フィオレッティ (B) 。TORMENTORとして2本のデモテープを作り、アンダーグラウンド・シーンで話題になる。ちなみに、デモ音源のうち4曲は、現在『Endless Pain』の再発盤(輸入盤のみ)にボーナストラックとして収録されている。
  • 1985年にドイツのヘヴィメタル専門レーベル、ノイズ・レコードと契約を結び、バンド名をクリエイター (Kreator) に改名しデビューアルバム『Endless Pain』をリリース。このときミレ・ペトロッツァは17歳であった。その後、ギタリストに元ソドムのデストラクターことミヒャエル・ウルフ (G) を迎えるが、技術不足を理由にたった1回のギグだけでクビにする。
  • 1986年、2ndアルバム『Pleasure to Kill』、シングル『Flag Of Hate』をリリース。その後、ギタリストにイェルク・トリッツェを迎える。
  • 1987年に3rdアルバム『Terrible Certainty』をリリースし、続いてミニアルバム『Out of the Dark... Into the Light』をリリース。
  • 1989年、4thアルバム『Extreme Aggression』をリリース。その後、イェルクが脱退し後任に元ソドムのフランク・ブラックファイヤー・ゴトツィックを迎え、アメリカへ進出した。
  • 1990年、5thアルバム『Coma of Soul』をリリース。
  • 1992年、6thアルバム『Renewal』をリリース。デスメタルで有名なアメリカフロリダ州タンパの「モリサウンド・スタジオ」でレコーディングされた(プロデューサーはトム・モリス)。このアルバムではスラッシュ色が後退し、インダストリアル的アプローチをみせる。
  • 1993年、アルバムリリースにおけるツアーの一環として4月に初めての日本公演を行った。秋にベースのロブ・フィオレッティが脱退し、後任にアンドレアス・ヘルツが加入する。
  • 1995年、アンドレアス・ヘルツが脱退し、後任にクリスチャン・ギースラーが加入。同年、エピック・レコードとの契約が切れバンドはGUNレコードと契約し7thアルバム『Cause for Conflict』をリリース。
  • 1996年、フランク・ゴトツィックとジョー・カンゲロッシが脱退。後任に元コロナーのトミー・ヴェッターリが加入し、ユルゲン・レイルがバンドに復帰。
  • 1997年、8thアルバム『Outcast』をリリース
  • 1999年、9thアルバム『Endorama』をリリース。アルバムからは『Chosen Few』がシングルカットされる。
  • 2001年、ギタリストがワルタリのサミ・ウリ=シルニヨに交代し、アンディ・スニープのプロデュースによる10thアルバム『Violent Revolution』をリリース。再びスラッシュ路線に戻った。
  • 2003年、6月にライブアルバム『Live Kreation』及び同内容のDVDをリリース。
ポーランド・クラクフ公演 (2009年2月)
  • 2012年、13thアルバム『Phantom Antichrist』をリリース。

スタイル[編集]

ボーカルを兼任するミレ・ペトロッツァ
原点回帰を含んだ2005年のライブ
  • 初期の彼らの楽曲は、ミレ・ペトロッツァのヒステリックなボーカルに、演奏力が追いつかない程の高速なリズムで展開していく猪突猛進なスラッシュスタイルで、2ndアルバム『Pleasure To Kill』では、あのスレイヤー以上に高速なサウンドを見せ付けていた。その後3rdアルバム『Terrible Certainty』、4thアルバム『Extreme Aggression』では若干スピードが押さえめになったが、アルバムごとに演奏力や楽曲構成は確実に向上し、独特のリフ展開とあいまって世界中で人気を得ることになった。続く5th『Coma Of Soul』では、新加入したフランク・ブラックファイヤーによるメロディアスなギタープレイもフィーチャーされ、曲もバラエティ豊かになった。
  • だが、その後の彼らは1990年代初頭の「メタリカ」の『ブラックアルバム』の大ヒットやパンテラの出現、そしてグランジブームなどの影響で、メガデスアンスラックスエクソダスらがこぞってスピード主体の曲からグルーブ主体の曲に変わっていったように、当バンドもスピード主体の曲からインダストリアル要素やゴシック要素を取り入れたり、ギター・ソロを排したりと試行錯誤を繰り返した。またミレも叫ぶのを止め、メロディを歌う唄法に移行してしまった。ゴシック路線では新たなファンを獲得したものの、初期のファンの多くからは失望をもって迎えられてしまい、世界的にヘヴィメタルが下火になっていった事も相まって、活動規模も縮小されることになった。後にミレ自身は、この頃を「アイデンティティの危機に陥った」と評している。
  • しかし、2000年頃からアンスラックス、エクソダス、テスタメントらによる初期スタイルへの回帰ブームに合わせる形で、2001年の『Violent Revolution』からは、再びスピーディな曲に乗せミレがヒステリックに叫ぶスラッシュ路線へ回帰し、再び人気を得ることに成功した。だが、単に初期の頃のようなスピーディーな部分だけでなく、中期に実験を重ねたメロディアスな部分もバランスよく曲に盛り込まれている。続く2005年の『Enemy Of God』でもその路線をアップデートさせている。

メンバー[編集]

現ラインナップ[編集]

旧メンバー[編集]

クリスチャン・ギースラー (B) 2018年
  • ミヒャエル・ウルフ (Michael Wulf) - ギター (1986)
    ソドム。脱退後の1993年に事故により逝去。
  • イェルク・トリッツェ・トレビアトウスキー (Jörg "Tritze" Trzebiatowski) - ギター (1986-1989)
  • フランク・ブラックファイアー・ゴトツィック (Frank "Blackfire" Gosdzik) - ギター (1989-1996)
    ソドム出身で、『Agent Orange』レコーディング後に脱退し、移籍という形でクリーターに加入。
  • トミー・ヴェッターリ (Tommy Vetterli) - ギター (1996-2001)
    スイスのスラッシュメタルバンド、コロナーの元ギタリスト。
  • ロブ・フィオレッティ (Rob Fioretti) - ベース (1984-1992)
  • アンドレアス・ヘルツ (Andreas Herz) - ベース (1992-1995)
  • クリスチャン・"スピーシー"・ギースラー (Christian "Speesy" Giesler) - ベース (1994-2019) 1970年7月4日生まれ
  • ジョー・カンゲロッシ (Joe Cangelosi) - ドラムス (1994-1996)
    アメリカのスラッシュメタルバンド、ウィップラッシュの元ドラマー。

ディスコグラフィー[編集]

アルバム[編集]

シングル・EP[編集]

  • 1986年 Flag of Hate - HM/HR雑誌「BURRN!」のレビューで、100点満点中4点という低評価を受けたことがある。
  • 1987年 Behind the Mirror
  • 1988年 Out of the Dark... Into the Light
  • 1999年 Chosen Few
  • 2012年 Phantom Antichrist
  • 2012年 Civilization Collapse
  • 2017年 Hail to the Hordes
  • 2016年 Violence Unleashed
  • 2020年 666 - World Divided

ライブ・シングル[編集]

  • 2020年 Violent Revolution (Live in Chile)

ライブ・アルバム[編集]

  • 2003年 Live Kreation
  • 2013年 Dying Alive
  • 2019年 Live At Dynamo Open Air 1998
  • 2020年 London Apocalypticon (Live At The Roundhouse)

コンピレーション[編集]

  • 1989年 V.A. / Doomsday News I (Track:10にAfter The Attackを収録。後にPast Life Traumaにも収録されている。)
  • 1990年 V.A. / Doomsday News Ⅲ -Thrashing East Live-
(1990年3月4日に東ベルリンで行われたライブ音源を収めたオムニバス。クリーターはFlag Of HateとRiot Of Violenceが収録されている。)
  • 1996年 Scenarios Of Violence
  • 1999年 Voices Of Transgression
  • 2000年 Past Life Trauma

ライブ・ビデオ[編集]

  • 1992年 Hallucanative Comas
  • 1990年 Extreme Aggression Tour 1989-1990 Live In East-Berlin
  • 2003年 Live Kreation - Revisioned Glory (DVD)
  • 2008年 At The Pulse Of Kapitulation (DVD)
前述の「Hallucinative Comas」と「Extreme Aggression Tour 1989-1990」をセットにしてDVD化したもの。
  • 2013年 Dying Alive

補足・備考[編集]

  • バンド名のカタカナ表記についてEPIC・ソニーより初めて日本盤がリリースされた4thアルバム『Extreme Aggression』では「クリーター」と表記されていたが、ビクターJVCよりリリースされた6thアルバム『Renewal』以降は表記が「クリエイター」に変更された。日本クラウンからリリースされた10thアルバム『Violent Revolution』以降は再び「クリーター」に表記が変更された。その後 日本コロムビアに移り、13thアルバム『Phantom Antichrist』から再び「クリエイター」となった。その後、ケイオスレインズに移ってからもクリエイター表記のままである。
    正しい発音は「クリエイター」である。[5]
  • 11thアルバム『Enemy of God』の「Murder Fantasies」ではアーチ・エネミーマイケル・アモットがゲストで参加してギター・ソロを弾いている。これはプロデューサーのアンディ・スニープの縁によるものと思われる。
  • そのアンディ・スニープだが、かつて彼が在籍していたイギリススラッシュメタルバンド・サバトとはライブで共演したことがあり、そのライブの様子が『V.A. / Doomsday News Ⅲ-Thrashing East Live-』としてCDとVHSでリリースされている。また、後にギタリストとして加入するトミー・ヴェッターリも、当時在籍していたスイスのスラッシュメタルバンド・コロナーのメンバー(トミー・T・バロンの名で活動していた)として共演している。
  • ミレ・ペトロッツァはエドガイの『Hellfire Club』の「Mysteria」でボーカルでゲスト参加した。
  • 12thアルバム『Hordes Of Chaos』では『Pleasure To Kill』以来であるベーシック・トラックをライヴ・レコーディングで収録するという手法がとられている[6]
  • 13thアルバム『Phantom Antichrist』について、ミレは「真実だと思っていたことが実は人を操るマスコミや支配者たちの手口だったらどうする、そういうことを考えた時に作ったアルバム」だと語っている[6]

脚注[編集]

  1. ^ KREATOR - LOUD PARK 14
  2. ^ クリエイター、14枚目のスタジオ・アルバム!限定盤は14年ヴァッケン・ライヴ付き - TOWER RECORDS
  3. ^ KREATOR、9月に東名阪にてジャパン・ツアー開催決定! スペシャル・ゲストはVADER! - 激ロック
  4. ^ HORDES! (2019年9月16日)Kreator Official Facebook 2020年1月19日閲覧。
  5. ^ 【インタビュー】KREATOR”. hmv.co.jp (2016年1月22日). 2020年3月28日閲覧。
  6. ^ a b KREATOR 激ロック インタビュー”. gekirock.com (2009年4月16日). 2012年5月23日閲覧。