クレイオー
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クレイオー(古希: Κλειώ, Kleiō)、あるいはクリーオー(古希: Κλιώ, Klīō, ラテン語: Clio)は、ギリシア神話に登場する女神で、9柱の文芸の女神ムーサたち(ムーサイ)の1人である。その名前は「祝福する女」の意で、祝福する(kλεί-εω)に由来する。
ゼウスとムネーモシュネーの娘で、カリオペー、エウテルペー、タレイア、メルポメネー、テルプシコラー、エラトー、ポリュムニアー、ウーラニアーと姉妹[1][2][3]。ムーサたちのうち「英雄詩」と「歴史」を司り、表される際の持ち物は巻物あるいは巻物入れなどであるが、この様にムーサたちが細分化されたのはローマ時代もかなり後期になってからである。
アプロディーテーに対して「女神の身であるにもかかわらず、人間アドーニスを恋した」と咎めたため、呪いによりマケドニアのペラ(ピーエリス)王ピーエロスを恋するようになり、その間にヒュアキントスという息子を産んだ[4]。
別な伝説では、婚姻の神ヒュメナイオスの母でもあるという。その名の語源はギリシア語で「物語る」「名声を得る」という意味の κλέω または κλείω に由来する。
脚注[編集]
参考文献[編集]
関連項目[編集]
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