クロスバー交換機

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HP1号 試験用送受器 仕1753-2 富士通信機製造株式会社 昭和31年8月製造。日本電信電話公社、局舎構内クロスバー交換機の保守などに使用されていました。

クロスバー交換機(クロスバーこうかんき)は、リレークロスバースイッチ」を用いる(自動)電話交換機である。電話通信に携わる者を中心にクロスバ交換機とも表記された[1]

歴史[編集]

1926年にスウェーデンエリクソン製のものが世界で初めて使用開始された。日本では、1955年に群馬県高崎局において米国製のクロスバー交換機が導入され、これが日本国内初のクロスバー交換局となった。翌年、日本国産のクロスバー交換機が開発され、日本全国の電話局に順次設置された。

市内系だけでなく市外系(中継交換)でも使われた。1995年3月24日、宮崎県の木城交換所で最後の運用を停止し、制御部にコンピュータを用いた電子交換機に置き換えられた。

特徴[編集]

ステップ・バイ・ステップ交換機と比較して、クロスバースイッチは交点がダイヤルパルスに縛られることもなく接点数を増やすことができ、摺動部分も無いことから次のことが可能となった。

  • 伝送路の有効利用で、国内の全国ダイヤル自動即時化が可能となった。
  • 通話料金の広域時分制が可能となった。
  • 制御回路の配線を変更することで、付加機能の変更が可能である。
  • 電話機側のダイヤルの高速化が可能となり、日本ではそれまでの10pps(パルス毎秒)のものから、20ppsの物が採用された。ただし、10ppsの電話機も従来通り接続できる。
  • プッシュ交換化(DTMF対応)が可能となった。

通話路[編集]

通話路としてクロスバースイッチ(腕木式)が用いられる。

制御方式[編集]

布線論理(ワイヤードロジック)であり、全ての動作ロジックはハードウェアで決定されている。ダイヤルパルスDTMFなどの電話番号情報のアナログ信号を一時的に記憶し、共通制御回路で通話路制御などを行っている。

料金・サービスなどの変更の際、全ての交換機の配線変更が必要で、非常に時間と手間とがかかるものであった。

日本のクロスバー交換機形式[編集]

日本のクロスバー交換機開発当初のラインナップ
機種 適用階梯 フレーム 最大収容加入者数
または
最大トラヒック容量
線式
C1 加入者 2 2 240
C2 加入者 2 2 端局800
従局1000
C3 加入者 2 4 5320
C4 加入者 2 3 1000以上
C5 中継 2 2 13600HCS
C6 中継 2 4 60000HCS
C7 中継 4 2
C8 中継 4 4 120000HCS
C9 特殊 2 2
日本のクロスバー交換機の方式限界
機種 最大端子数 総呼量 加入者呼量
アーラン HCS アーラン HCS
C11 192×2 16×2 16×2 0.083 3
C22 800 67 2400 0.083 3
C460 12600 538 19360 0.044~0.21 1.59~7.56
C400 61440 2752 66072 0.045~0.27 1.62~9.68

日本のクロスバー交換機の系譜[編集]

  • C1系 : C11 C12 C13 C14
  • C2系 : C2 C20 C21 C22 改C22 C23
  • C3系 : C3 C30 C31
  • C4・5系 : C40・C50 C41・C51 改C41・C51 C400 C460 C410
  • C6系 : C61 C62 C63
  • C8系 : C80 C81 C82
  • C9系 : C1付加装置 C91 C92 C93

開発者[編集]

加藤 善男 他

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ "意外と知らない!電話・通信の仕組み|Voice from NTT東日本"”. 東日本電信電話株式会社. 2016年12月7日閲覧。

関連項目[編集]