グラス・オニオン

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グラス・オニオン
ビートルズ楽曲
収録アルバム ザ・ビートルズ
リリース 1968年11月22日
録音 1968年9月11日
ジャンル サイケデリック・ロック[1]
時間 2分17秒
レーベル アップル・レコード
パーロフォン
EMI
作詞者 レノン=マッカートニー
作曲者 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
その他収録アルバム

ザ・ビートルズ・アンソロジー3
ラヴ

ザ・ビートルズ 収録曲
A面
  1. バック・イン・ザ・U.S.S.R.
  2. ディア・プルーデンス
  3. グラス・オニオン
  4. オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ
  5. ワイルド・ハニー・パイ
  6. ザ・コンティニューイング・ストーリー・オブ・バンガロー・ビル
  7. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
  8. ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン
B面
  1. マーサ・マイ・ディア
  2. アイム・ソー・タイアード
  3. ブラックバード
  4. ピッギーズ
  5. ロッキー・ラクーン
  6. ドント・パス・ミー・バイ
  7. ホワイ・ドント・ウイ・ドゥ・イット・イン・ザ・ロード
  8. アイ・ウィル
  9. ジュリア
C面
  1. バースデイ
  2. ヤー・ブルース
  3. マザー・ネイチャーズ・サン
  4. エヴリボディーズ・ゴット・サムシング・トゥ・ハイド・エクセプト・ミー・アンド・マイ・モンキー
  5. セクシー・セディー
  6. ヘルター・スケルター
  7. ロング・ロング・ロング
D面
  1. レヴォリューション1
  2. ハニー・パイ
  3. サヴォイ・トラッフル
  4. クライ・ベイビー・クライ
  5. レヴォリューション9
  6. グッド・ナイト
ミュージックビデオ
「Glass Onion (2018 Mix)」 - YouTube

グラス・オニオン」 (Glass Onion) は、1968年に発表されたビートルズイギリス盤公式オリジナル・アルバムザ・ビートルズ』(通称ホワイト・アルバム)に収録されたレノン=マッカートニー作の曲。

解説[編集]

実質的にはジョン・レノンの作品で、リードヴォーカルもジョン。A面3曲目に収録されており、アルバムで初めてリンゴ・スターが登場する[注 1]。彼の威勢のいいドラムで曲は始まり、続いてポール・マッカートニー4001Sによる硬く引き締まったベースが続く。全編におけるストリングスのアレンジはジョージ・マーティンによるアイディア。

歌詞の中には「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」「アイ・アム・ザ・ウォルラス」「レディ・マドンナ」「フール・オン・ザ・ヒル」「フィクシング・ア・ホール」といったビートルズの他の楽曲やそれに関連したキーワードが登場する。なお、歌詞に出てくる「Cast Iron Shore」とは、リバプール南部の沿岸地域のこと[2]

曲中にある、「セイウチとはポールのことさ(The walrus was Paul)」というくだりが存在する。ジョンは後のインタビューで、ビートルズの曲の歌詞の意味を独自に解釈して決めつける人たちをからかうために、わざと憶測されやすい作詞にしたと解説している[3]。しかし、作者の意に反して、1969年に広まった都市伝説ポール死亡説」の根拠の一つにされてしまった。

本作のアレンジはマスターバージョンに至るまで試行錯誤が重ねられ、ガラスの割れる音やアナウンサーの声などのSEが使われたアウトテイクが、ジョンの弾き語りによるデモテイクと共に『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録されている。

曲の題名は、もともとアップルでデビューしたロックバンド「アイヴィーズ」が改名・再デビューするに当たって、ジョンが出したバンド名の候補であった[注 2][4]

2018年11月9日に『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム) 50周年記念ニュー・エディション』が発売され、同作に収録されている「グラス・オニオン」の2018年最新ステレオ・ミックスを用いたミュージック・ビデオが制作された。このミュージック・ビデオは、当時ホワイト・アルバムのアート・ディレクターを務めたリチャード・ハミルトンとポールによって制作され、ビートルズのメンバー4人から提供された写真やイラスト、アニメ映画『イエロー・サブマリン』や過去作のミュージック・ビデオの映像などが使用されている[5][6]

レコーディング[編集]

この曲は、『ホワイト・アルバム』のレコーディング・セッションの前に行なわれた、イーシャーにあるジョージ・ハリスンの自宅で行なわれたデモ録音で演奏された楽曲の1つだった[4]。この当時のデモ音源は1996年発売の『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』や2018年発売の『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム) 50周年記念ニュー・エディション』に収録されている[7]

1968年9月11日アビー・ロード第2スタジオにて本格的なレコーディングが開始された。この当時本来プロデューサーを担当しているジョージ・マーティンが休暇により、クリス・トーマスがプロデュースの元で行なわれた。アコースティック・ギター(ジョン)、ベース(ポール)、エレクトリック・ギター(ジョージ)、ドラムス(リンゴ)の編成でリズムトラックを34テイク録音。このうちの第33テイクが採用され、翌日にジョンによるボーカルとリンゴのドラムス、翌々日にポールによるリコーダーがオーバー・ダビングされた。

ジョンはこの曲のアレンジについて実験を重ねており、電話のベルやガラスが割れる音などを用いた効果音をエンディングに加えたアレンジが存在している[注 3]。後に休暇から戻ったマーティンがストリングスを追加することを提案し、10月10日にストリングスがオーバー・ダビングされた。なお、前述の効果音はこの時点でカットされている。

演奏[編集]

クレジットはイアン・マクドナルドによるもの[8]

収録アルバム[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 前2曲の「バック・イン・ザ・U.S.S.R.」「ディア・プルーデンス」は、リンゴの一時脱退により、ポールがドラムスを担当している。
  2. ^ 後にバッドフィンガーと改名。
  3. ^ この時の音源は1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録されている。
  4. ^ ダブルトラック処理されている。

出典[編集]

  1. ^ Jim DeRogatis, Greg Kot. The Beatles vs. The Rolling Stones: Sound Opinions on the Great Rock 'n' Roll Rivalry. p. 79. 
  2. ^ South Liverpool: Toxteth, Wavertree, Aigburth and Garston”. allertonOak (2009年). 2008年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月2日閲覧。
  3. ^ The Beatles (2000). Anthology. p. 306. 
  4. ^ a b "Glass Onion"”. Beatles Bible. 2019年4月11日閲覧。
  5. ^ “『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』50周年記念エディションから「グラス・オニオン」の新しいMVが公開! - ザ・ビートルズ”. ユニバーサルミュージック. (2018年11月2日). https://www.universal-music.co.jp/the-beatles/news/2018-11-02-video/ 2019年4月11日閲覧。 
  6. ^ “ビートルズ、『ホワイト・アルバム』50周年盤より“Glass Onion”のミュージック・ビデオが公開”. NME Japan. (2018年10月31日). https://nme-jp.com/news/63341/ 2019年4月11日閲覧。 
  7. ^ ザ・ビートルズ、ホワイト・アルバム50周年記念盤が登場”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク株式会社 (2018年9月25日). 2019年4月11日閲覧。
  8. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (2nd revised ed.). London: Pimlico (Rand). p. 311–14. ISBN 1-84413-828-3.