グローバル教育
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グローバル教育(ぐろーばるきょういく)は、地球的課題の理解と解決のための教育である。
歴史[編集]
1970年代のアメリカにおいて提唱された。ベトナム戦争の実質的な敗北を受けて、アメリカ中心主義を見直し、国際社会全体の中で教育を考えようという運動であった。その後、グローバル教育はイギリスなど欧州諸国に受け継がれた。内容は、相互依存の理解、地球的課題の理解、多文化教育などを含んでいて、国際教育とほぼ同じ領域をカバーしている。イギリスではワールド・スタディーズという用語も同義で用いられた。開発教育を含む地球的課題の理解と解決のための市民教育というように発展している。
定義[編集]
2002年にマーストリヒトで開かれた欧州グローバル教育会議では次のように定義されている。「グローバル教育は、世界の現実に対して全ての人々の眼と心を開かせ、全ての人のためにより大きな正義、平等、人権が必要であることへの気付きを促すこと。グローバル教育は、開発教育、人権教育、持続可能な開発のための教育、平和と紛争防止のための教育、異文化間教育などを含み、市民教育のグローバルな側面を表している。」
参考文献[編集]
- 山西優二「グローバル教育」『開発教育キーワード51』開発教育協議会、2002年。
- 魚住忠久『グローバル教育-地球人・地球市民を育てる』黎明書房、1995年。
- グラハム・パイク、ディヴィッド・セルビー著、中川喜代子監修、阿久澤麻理子訳『地球市民を育む学習』明石書店、1997年。
関連項目[編集]
- 開発教育
- 国際理解教育
- 持続可能な開発のための教育(ESD)
- 多文化教育
- 平和教育
脚注[編集]