ゲゲゲの鬼太郎 大海獣

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ゲゲゲの鬼太郎 大海獣
監督 勝間田具治
脚本 星山博之
製作 高岩淡
泊懋
出演者 松岡洋子
田の中勇
千葉繁
西村ちなみ
古谷徹
音楽 和田薫
主題歌 憂歌団ゲゲゲの鬼太郎
憂歌団「カランコロンのうた」
撮影 細田民男
編集 花井正明
公開 1996年7月6日
上映時間 約50分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 6億円[1]
次作 ゲゲゲの鬼太郎 おばけナイター
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ゲゲゲの鬼太郎 大海獣』(ゲゲゲのきたろう だいかいじゅう)は、東映アニメフェアの一編として1996年7月6日に公開された『ゲゲゲの鬼太郎』第4期テレビシリーズの映画第1弾。配給は東映。上映時間は50分。カラー、ワイド。

原作は1967年に『週刊少年マガジン』で連載された「大海獣」をベースに、第3シリーズの劇場版第1作と同様に「妖怪軍団」と「鬼太郎の世界お化け旅行」の要素が取り入れられてアレンジされた。

2007年8月3日発売の「ゲゲゲの鬼太郎 THE MOVIE」および2009年8月7日の「ゲゲゲの鬼太郎 THE MOVIES 3」に収録。

ストーリー[編集]

ある暑い夏の日、鬼太郎親子の元に手紙が届いた。手紙の主は川村メグミという少女だった。彼女の父親は植物学者でニューギニアのバルル島にいるというが、ある日行方不明になったという。

一反もめんと共にバルル島に着いた鬼太郎親子は村人から、頻発している日本人失踪の詳細を聞き出す。ジャングルに向かい、迎撃してきたキジムナーたちと対決。しかし、アカマタに妖気を奪われ、捕らえられてしまった。南方妖怪は欲深い日本人に怒っていたのだ。鬼太郎は下駄とちゃんちゃんこを奪われ、生命の水を無理矢理飲まされ大海獣にされてしまった。

妖気を取り戻す薬草を探し出す目玉おやじ達。街で海獣が暴れているという情報を知る。何も知らずに海獣になった鬼太郎は仲間と出会うが、言葉が話せず自分が鬼太郎だと気づいてもらえない。鬼太郎は鏡に映った自分の姿に驚き、振り向くと東京の街を破壊していた。自衛隊の攻撃を受けながらも海に逃げ込んだ鬼太郎海獣だが、失意で海中に沈む。そこを大海獣の血を引くシロナガスクジラ達によって助けられ、孤島にて心身を休める。傷心の鬼太郎は「もう元に戻れないかも知れない。バルル島に行ったことは後悔していない。ただ、父さんにだけは僕のことをわかってもらいたい。」と思うのだった。

日出山で何とか薬草を見つけた一行。南方妖怪は街で大暴れのやりたい放題。鬼太郎は南方妖怪を止めようとする。しかし、今の鬼太郎が向かっても街を破壊し迷惑をかけるだけだった。

南方妖怪の隙を見て脱走したねずみ男は目玉おやじ達に「あの海獣の正体は鬼太郎」であると告げることが出来た。井戸仙人が目玉おやじに元に戻る方法を教える。

ココの実をすり潰したものと薬草を煎じた薬で元に戻った鬼太郎は下駄とちゃんちゃんこを取り戻し再び南方妖怪と対決し見事に勝利するが、自分が海獣にされたときにクジラ達に助けられたことを思い出し彼らを許し和解する。鬼太郎たちは人間たちを助け出し、南方妖怪はバルル島へ帰っていった。

登場人物[編集]

鬼太郎とその仲間[編集]

鬼太郎
メグミの父を助けるためにバルル島へ向かうも、アカマタによって大海獣にされる。
目玉おやじ
鬼太郎がアカマタにやられた時や鬼太郎が大海獣にされたことを知り、その場で泣き崩れる。
ねずみ男
金儲けが目当てでバルル島のガイドを務めるが、それが災いして南方妖怪に捕まる。その後、隙を見て脱出し目玉おやじに鬼太郎が大海獣になったことを伝えた。
砂かけ婆
ねずみ男から鬼太郎が大海獣になったことを聞くと「鬼太郎を敵に回すところだった」と言ったが、既に手遅れだった。
ねこ娘
薬草を探していた砂かけ婆と子なき爺に大海獣が東京湾に来たことを知らせた。その後、その大海獣が鬼太郎とも知らずに引っ掻き攻撃をしようとするも全く通じずへたばる。
子なき爺
目玉おやじと共に薬草を探していたが、工事によって跡形も残っていなかった。その後、大海獣が鬼太郎だと知ると他の面々と共に驚く。
一反木綿
キジムナーの炎攻撃で焼かれる。その後、バルル島へ鬼太郎を迎えに行く途中でねずみ男を発見する。
ぬりかべ
大海獣になった鬼太郎の攻撃から目玉おやじたちを庇い、毛だらけになった。その後元に戻るも、そばにいたねずみ男から「大変だ!」と驚かれた。
井戸仙人
ゲゲゲの森の長老。目玉おやじに鬼太郎を元に戻す方法を教えた。

南方妖怪[編集]

ニューギニアのバルル島に住む妖怪達である。ゼオクロノドンを神として崇め、ゼオクロノドンの白骨体がある山奥のプールを聖地としている。鬼太郎を大海獣に変えて日本に多大な被害を与えたが、彼らも日本人による横暴の被害者であり、普段は人間を襲うことはない。最後は鬼太郎達と和解する。

アカマタ
南方妖怪のリーダーで、敵を衰弱させるブレスを吐いたり、妖気を吸い取ることができる。
チンポ
飛行が可能。また、その名の通り3本ある男性器から繰り出すマシンガンのような火炎弾攻撃が得意だが、それが弱点でもある。
やし落し
ヤシの実を落として攻撃するのが得意。炎に弱い。
キジムナー
黄色くて小柄な妖怪で大勢がいる。リーダーの個体は少し大柄。シリーズ全体での他のキジムナーたちよりもかなり戦闘能力がある。飛行能力を持つため、アカマタとやし落しの飛行ユニットにもなる。火を吐くことができる。

人間たち[編集]

川村
メグミの父で植物学者。バルル島に行ったきり帰ってこないが、南方妖怪に捕まっていた。
川村メグミ
行方不明の父を心配する少女。鬼太郎に助けを求める。
レポーター
大海獣の出現をレポートした。原作や旧シリーズの山田秀一に容姿がにている。

その他[編集]

ゼオクロノドン
南方妖怪たちが神と崇める、3億年前に絶滅したとされる古代鯨類。白骨体がバルル島の山奥の天然プールにあり、プールの「命の水」は強力な妖力を備えている。アカマタいわく、世界中の妖気を結集させないと復活できない存在だが、命の水を対象に飲ませることで大海獣が誕生する。
大海獣以外の呼称が使われたのは、「ないしょの話」における「ゼウグロドン」や「鯨神」以来となる。
大海獣
命の水を摂取した鬼太郎が変身した巨大海獣。都庁と比較しても謙遜ないほどの巨大な生物であり、ヒゲクジラに似た頭部と赤い目と全身に緑の毛を持つ。口からは対象を毛だらけにしたり戦車の砲塔を曲げたりする光線を吐き、激しく咆哮する際にも口の中が発光する。現代兵器にも無傷でいたり、移動するだけで東京の町並みを破壊する。ゼオクロノドンの骨格やかすかに浮かび上がったシルエットと全く姿が異なるが、人間からはゼオクロノドンと認識されていた。
歴代で唯一オリジナルの大海獣が登場せず、歴代で鬼太郎を変身させた血も、ゼオクロノドンの白骨体のプールの「命の水」に変わった。
原作漫画と同じく、カラス達は大海獣となった鬼太郎に近づいた。
シロナガスクジラ
ゼオクロノドンの子孫で、大海獣となった鬼太郎を助けた。最終決戦の場所にも現れ、クジラ達に免じて鬼太郎は南方妖怪を許した。

スタッフ[編集]

  • 製作:高岩淡(東映)、泊懋(東映動画
  •  企画:清水慎治
  • 原作:水木しげる
  • 脚本:星山博之
  • 音楽:和田薫
  • 製作担当:高梨洋一
  • 撮影監督:細田民男
  • 編集:花井正明
  • 録音:市川修
  • 美術設定:角田紘一
  • 美術監督:東潤一
  • キャラクターデザイン、作画監督:荒木伸吾姫野美智
  • 監督:勝間田具治
  • 作画監督補佐:芽野京子、角田紘一、阿部隆
  • 原画:木下和栄、細田守、星川信芳、増田信博、青山充、的場茂夫、高木雅之、信実節子、市川慶一、堀川留子、新岡浩美山下高明、松本清、なかじまちゅうじ、嶋川竜太郎、佐川久仁子、永富美智子、岩崎由美子、黒沢守、阿部隆、姫野美智、角田紘一
  • 動画チェッカー:岩崎由美子
  • 色指定:森田博
  • 検査:堀内由美
  • 特殊効果:中島正之
  • セログラフ:戸塚友子
  • CGアート:片田利明
  • 音響効果:今野康之
  • 録音助手:川崎公敬
  • ネガ編集:麻生芳弘、福田勝太郎
  • 記録:小川真美子
  • 助監督:ひろしまひでき
  • 製作進行:野田由紀夫
  • 仕上進行:山下紀彦
  • 美術進行:御園博
  • プロデューサー補:秋山陽子
  • 宣伝協力:フジテレビ
  • 録音スタジオ:タバック東映東京撮影所
  • 現像:東映化学

キャスト[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ 「ゲゲゲの鬼太郎
作詞 - 水木しげる / 作曲 - いずみたく / 編曲・歌 - 憂歌団
エンディングテーマ 「カランコロンのうた」
作詞 - 水木しげる / 作曲 - いずみたく / 編曲・歌 - 憂歌団

本作のOPはSEが付いており、EDはフルバージョンで南方妖怪と大海獣の鬼太郎が登場する特別バージョンとなっている。

同時上映[編集]

ネット配信[編集]

  • 2018年4月1日よりテレビアニメ第6期がスタートするのを記念して、同年3月16日から同年5月14日まで本作がYouTubeの「東映アニメーション創立60周年公式YouTubeチャンネル」から配信された。

脚注[編集]

  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)554頁
ゲゲゲの鬼太郎映画作品
(実写映画は含まない)
通番 題名 公開日 原作
第1作 妖怪軍団 1985年12月21日 妖怪軍団 チンポ、ぬらりひょん
第2作 妖怪大戦争 1986年3月15日 妖怪大戦争 バックベアード
第3作 最強妖怪軍団!日本上陸!! 1986年7月12日 妖怪反物 銀毛九尾の狐・チー
第4作 激突!!異次元妖怪の大反乱 1986年12月20日 朧車 ぬらりひょん
第5作 大海獣 1996年7月6日 大海獣、妖怪軍団 チンポ
第6作 おばけナイター 1997年3月8日 おばけナイター -
第7作 妖怪特急! まぼろしの汽車 1997年7月12日 オリジナル 西洋妖怪
第8作 日本爆裂!! 2008年12月20日 オリジナル ヤトノカミ